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21 騎士団長の息子に説明される。
アリシアによれば、ゲームには『イベント』と言われる出来事があり、それをこなすことで攻略者の好感度が上がり、ハッピーエンドに進めるのだそうだ。
そして、僕に関する『イベント』は学園の中庭であるこの場所で起こるらしい。鍵となるのは、薔薇の花だとか。
「双子の姉である悪役令嬢と家族から虐待され続け、学園の庭園に逃げ込んで傷ついたカミルと偶然会った主人公。
主人公はカミルを癒やすために、手作りのお菓子を持参し、この薔薇の花が咲き誇る庭園で一緒にお茶をして過ごす。そこで、一緒の時間を過ごすうちに主人公の優しさにふれて、カミルの心は癒され、芽生える恋心。
カミルの好感度がある程度上がると、口元にお菓子を持っていけば、照れながらも『あーん』で食べてくれるようになるんだ。そのスチルのカミルが小動物みたいで、もう可愛くて可愛くて。そのシーンだけ何度もリピート再生して見てたよ。
いやでもやっぱり生カミルたんの破壊力の方がすごかった~。とにかく、カミルたんは究極の癒しキャラで、こっちの精神状態もその笑顔で回復させてしまう力があって……」
フランツがうっとりとした表情で説明してくれているが、途中から何を言っているのか理解できなくなり、僕は首を捻った。
とりあえず、『ゲーム』の世界の僕は、攻撃魔法も回復魔法も使えるハイスペック魔法使いだということは分かった。
「気持ち悪いわね。あんた、さては『カミル』信者ね?カミル推しの奴らってストーカーじみた変態ばかりなのよね。キモすぎるのよ」
フランツの説明を遮り、アリシアがドン引きした様子で言う。
「なんかそれ、すげー偏見じゃね?俺は単純にファン心理なんだけど……」
フランツが不満気に呟く。
「……他の攻略対象のファンは、イケメンアピールしたファンアートとかで、キャピキャピした交流して応援してんのに、カミル信者は、調教方法として有効な餌付けのやり方情報交換したり、『カミルたん性奴隷化計画』なんていう痛い妄想まで垂れ流すオタク集団でしょ。
そもそも、第一王子ルートでカミルが男娼にさせられるのは、やっぱり腐女子連中も含めて一定数そういう需要があんのよ。虐待されて可哀想なのに、健気な美少年をさらに貶めて愛でたいって願望があるわけ。
それを公式設定にするあたり、製作陣も業が深いわ」
アリシアが鼻息荒く力説しているが、こちらも早口すぎて意味がわからない。
フランツは胸を押さえて呻いている。アリシアの言葉にダメージを負ったようだ。
「……いや、俺は基本的に女の子好きだし、カミルをそんな目で見てはない……」
フランツがボソボソ自分に言い聞かせるように呟くと、アリシアが冷たい視線を投げかける。
「はあ?カミルを膝の上に乗せて勃たせてたくせに、何言ってんのよ」
「ちょっ!姉さんそんなことバラすなよ!!てか、本当によく見てんなっ、マジ優秀すぎ…。すみません、カミルなら余裕で抱けます!」
「開き直ってんじゃないわよっっ!!」
アリシアがフランツの脛を思いっきり蹴飛ばした。
「痛ってぇ!!姉さん、ひどいっ?!暴力はんたーい!」
「とりあえず、『ゲーム』の世界ではカミルは確かに虐待されてたけど、今のこの世界じゃうちの家族にカミルは激愛されてるからね?あんたカミルに無理矢理手出すのやめてよ!?うちの父親、心臓発作おこして倒れるわ」
僕はアリシアの言葉に胸が痛くなった。家族に愛されてるのに、僕はアリシアを裏切っていることになるんだ。
「まぁ、今この世界でカミルが幸せに暮らしてるんなら、俺としては別にいいんだけど。それより、さっきのレオの話……」
「それね、カミル!」
アリシアから名前を呼ばれ、僕はビクッと身体を震わせた。
「あんた、レオンハルト殿下とここで何してたか、全部吐きなさい」
そして、僕に関する『イベント』は学園の中庭であるこの場所で起こるらしい。鍵となるのは、薔薇の花だとか。
「双子の姉である悪役令嬢と家族から虐待され続け、学園の庭園に逃げ込んで傷ついたカミルと偶然会った主人公。
主人公はカミルを癒やすために、手作りのお菓子を持参し、この薔薇の花が咲き誇る庭園で一緒にお茶をして過ごす。そこで、一緒の時間を過ごすうちに主人公の優しさにふれて、カミルの心は癒され、芽生える恋心。
カミルの好感度がある程度上がると、口元にお菓子を持っていけば、照れながらも『あーん』で食べてくれるようになるんだ。そのスチルのカミルが小動物みたいで、もう可愛くて可愛くて。そのシーンだけ何度もリピート再生して見てたよ。
いやでもやっぱり生カミルたんの破壊力の方がすごかった~。とにかく、カミルたんは究極の癒しキャラで、こっちの精神状態もその笑顔で回復させてしまう力があって……」
フランツがうっとりとした表情で説明してくれているが、途中から何を言っているのか理解できなくなり、僕は首を捻った。
とりあえず、『ゲーム』の世界の僕は、攻撃魔法も回復魔法も使えるハイスペック魔法使いだということは分かった。
「気持ち悪いわね。あんた、さては『カミル』信者ね?カミル推しの奴らってストーカーじみた変態ばかりなのよね。キモすぎるのよ」
フランツの説明を遮り、アリシアがドン引きした様子で言う。
「なんかそれ、すげー偏見じゃね?俺は単純にファン心理なんだけど……」
フランツが不満気に呟く。
「……他の攻略対象のファンは、イケメンアピールしたファンアートとかで、キャピキャピした交流して応援してんのに、カミル信者は、調教方法として有効な餌付けのやり方情報交換したり、『カミルたん性奴隷化計画』なんていう痛い妄想まで垂れ流すオタク集団でしょ。
そもそも、第一王子ルートでカミルが男娼にさせられるのは、やっぱり腐女子連中も含めて一定数そういう需要があんのよ。虐待されて可哀想なのに、健気な美少年をさらに貶めて愛でたいって願望があるわけ。
それを公式設定にするあたり、製作陣も業が深いわ」
アリシアが鼻息荒く力説しているが、こちらも早口すぎて意味がわからない。
フランツは胸を押さえて呻いている。アリシアの言葉にダメージを負ったようだ。
「……いや、俺は基本的に女の子好きだし、カミルをそんな目で見てはない……」
フランツがボソボソ自分に言い聞かせるように呟くと、アリシアが冷たい視線を投げかける。
「はあ?カミルを膝の上に乗せて勃たせてたくせに、何言ってんのよ」
「ちょっ!姉さんそんなことバラすなよ!!てか、本当によく見てんなっ、マジ優秀すぎ…。すみません、カミルなら余裕で抱けます!」
「開き直ってんじゃないわよっっ!!」
アリシアがフランツの脛を思いっきり蹴飛ばした。
「痛ってぇ!!姉さん、ひどいっ?!暴力はんたーい!」
「とりあえず、『ゲーム』の世界ではカミルは確かに虐待されてたけど、今のこの世界じゃうちの家族にカミルは激愛されてるからね?あんたカミルに無理矢理手出すのやめてよ!?うちの父親、心臓発作おこして倒れるわ」
僕はアリシアの言葉に胸が痛くなった。家族に愛されてるのに、僕はアリシアを裏切っていることになるんだ。
「まぁ、今この世界でカミルが幸せに暮らしてるんなら、俺としては別にいいんだけど。それより、さっきのレオの話……」
「それね、カミル!」
アリシアから名前を呼ばれ、僕はビクッと身体を震わせた。
「あんた、レオンハルト殿下とここで何してたか、全部吐きなさい」
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