シャドウデイ

ケジメと修行

相棒(タレット)

師匠にライフルを返却する。｢はい、美女の血と尿と涙と唾液着きのライフル｣師匠はあからさまに嫌な顔をした、きっともう使えないだろう。
｢じゃ、行くか｣師匠の声と共に私の体はどこか別の世界へとワープする。
｢ようこそ、【カゲ】へ｣ここに師匠たちは住んでいるのか、どこを見渡しても黒、黒、黒のまっくろくろすけだ。町に見える灯りは、白か暖色、それ以外の色がない。お城のような物も見える。
｢こっちだ｣という師匠について行くと、鍛冶屋のような店に着く。｢ここではお前のタレットを作ってくれる。｣｢タレット？｣
タレットというのは心をエネルギーにして動く武器のことらしい。武器は2種類あって、共に行動する動物と、武器の二種類だ。店のドアを開けると。喋るデカいハエが居た。この世界では動物が喋って動くらしい。｢おや？珍しい客だね、しかもあんたの連れだとは。もう弟子はとらないんじゃなかったのか？｣ハエが馴れ馴れしく話しかける。｢うるせぇ、気が変わったんだ。とにかくこいつにタレットを作ってやれ｣師匠が注文をすると、ハエが｢嬢ちゃん、手ぇだしな｣と言うので、ハエの手に手を当てるとハエは後ろにふんぞり返ると、目を丸くして驚く。｢これはまた面白いやつを連れてきたねぇ｣何が面白いのか分からないとムスッとしていると、｢じゃ、造ってやるからよこしな｣とハエが言うから｢何を？｣と思わず聞き返すと、｢お前の感情さ、怒り悲しみ嬉しさ無心なんでもいい、お前の心をよこしな｣ハエいわく、心にはそれぞれ形がありそれを造ったタレットの型に当てはめて動かすらしい。だから心がタレットを造るにおいて不可欠なのだそうだ。
ハエのぶっきらぼうな言い方に腹が立ったから、｢全部の感情を少しづつ上げます。だから造ってください。腕がいいんですよね？｣などと言ってしまった。
ハエは｢いいぜ、気に入った、造ってやるよ｣というと、奥の暖簾を上げて消えてった。