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天上の国・フォリーヌ王国に帰る日
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「母上。おはようございます。ライアが昼食を持たせてくれました。ごぼうと人参のきんぴらごぼうを入れてくれました……とっても嬉しいです」
目をうるうると紅く染めて、桜が荷物の整理をしている。桜は立派に育ち18歳になった。フォリーヌ王国では、18歳は成人の年齢だ。父親のシュカ王子と同じく白い髪の毛が風になびく。マッシュの髪型が気に入っていて、僕は桜専属のヘアスタイリストだ。
「母上はいつ見ても若々しいですね」
「それは……嬉しいって受け止めていいのかな?」
「ふふ。父上もおっしゃっていたでしょう。異世界から召喚された母上はこの世界では年齢を重ねないのだと」
「本当に不思議だよね。寂しいなあ。いつか桜は僕の年齢を越してしまうのか」
「それは父上も似たようなものですよ。父上は歳は取りますけど、見た目年齢が若すぎます。27、28歳というところでしょうか」
「確かに、それはそうだね」
僕と桜の仲睦まじい会話も今日が最後かもしれない。なんて思いながら、フォリーヌ王国へ行く準備をしていた。
今日は18歳になった桜がフォリーヌ王国へ帰る日。僕もついて行く。魔王のジスにより、平民や農民に優しい政治学を学んだ桜を王宮に送るためだ。
「桜、阿月。準備はできたようだね」
「はい。父上」
僕と桜は、僕が以前天上の国に行った時のように城の3階にある煙突の下に立つ。傍にはライアとメビウスが控えている。
「おふたりとも、お気をつけて」
ライアが涙目で僕らを見送る。
「行ってこい桜! フォリーヌ王国の暴政をお前が止めるんだ……! わたしの息子のために、頼む!」
メビウスは泣きながら、そう桜に伝える。桜は、真剣な顔で頷き僕を見た。
「メビウス。大丈夫です。母上が一緒にいますから」
うんうん、とメビウスが頷いている。
「さあ、お行き。そなたたちの無事を祈っているよ」
ジスが僕らに微笑む。
ああ。この人が笑っているだけで、僕はもう幸せでたまらないんだ。
「阿月。わたしの渡したネックレスは持っているね?」
「うん。ずっとそばに付けておく。離さない」
「ああ。そのようにしてくれ」
「じゃあね、ジス」
「ああ。桜を頼む」
「うん」
ジスが数歩後ろに下がり、何かを唱える。そして、前と同じように足元から突風が巻き起こった。その風に浮かび、僕と桜は天上の国にあるフォリーヌ王国へ旅立った。
ジスとメビウスの悲願である、フォリーヌ王国の暴政を止めるために。
目をうるうると紅く染めて、桜が荷物の整理をしている。桜は立派に育ち18歳になった。フォリーヌ王国では、18歳は成人の年齢だ。父親のシュカ王子と同じく白い髪の毛が風になびく。マッシュの髪型が気に入っていて、僕は桜専属のヘアスタイリストだ。
「母上はいつ見ても若々しいですね」
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「ふふ。父上もおっしゃっていたでしょう。異世界から召喚された母上はこの世界では年齢を重ねないのだと」
「本当に不思議だよね。寂しいなあ。いつか桜は僕の年齢を越してしまうのか」
「それは父上も似たようなものですよ。父上は歳は取りますけど、見た目年齢が若すぎます。27、28歳というところでしょうか」
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「桜、阿月。準備はできたようだね」
「はい。父上」
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「おふたりとも、お気をつけて」
ライアが涙目で僕らを見送る。
「行ってこい桜! フォリーヌ王国の暴政をお前が止めるんだ……! わたしの息子のために、頼む!」
メビウスは泣きながら、そう桜に伝える。桜は、真剣な顔で頷き僕を見た。
「メビウス。大丈夫です。母上が一緒にいますから」
うんうん、とメビウスが頷いている。
「さあ、お行き。そなたたちの無事を祈っているよ」
ジスが僕らに微笑む。
ああ。この人が笑っているだけで、僕はもう幸せでたまらないんだ。
「阿月。わたしの渡したネックレスは持っているね?」
「うん。ずっとそばに付けておく。離さない」
「ああ。そのようにしてくれ」
「じゃあね、ジス」
「ああ。桜を頼む」
「うん」
ジスが数歩後ろに下がり、何かを唱える。そして、前と同じように足元から突風が巻き起こった。その風に浮かび、僕と桜は天上の国にあるフォリーヌ王国へ旅立った。
ジスとメビウスの悲願である、フォリーヌ王国の暴政を止めるために。
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