神様、幸運なのはこんなにも素晴らしい事だったのですねぇ!

ジョウ シマムラ

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第 二章 冒険者ギルドとやっぱりのお約束

第 21話 魔法のお勉強 と神様パッチ③

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    成る程。さあ、早速〈コピー〉を作ってみようか。
    ますは魔力を込めながらコマンドをとなえた。

「スキル〈魔法創造・オン〉」

ポン♪効果音と共に眼前に作成画面が浮かび上がった。

「あとは必要事項を書き込むのだな。」

    名称は〈コピー〉で、射程はかつこ〉で、効果範囲は〈詠唱者本人〉で、効果は〈詠唱した
対象物に書かれていることを全て複写して文書ファイルとしてステータス画面上から閲覧出来るようにする。〉

って感じでどうかな。良し『実行』をタップしてと。

    

 
ポン♪(新呪文〈コピー〉を作成するには、魔力三百必要です。『実行』しますか?)

「うわ~。マジかよ。ここで三百はデカイな。レベル上がってなければ、出来なかったよ。運が良いのかなぁこれも(笑)。三百一気に魔力が減るから気合い入れていくか。『実行』!」

    『実行』をタップした途端に身体中から魔力が一気に減る。頭がクラクラして、一瞬気を失ないそうになったが、歯を食いし張って意識を保った。

(これ、絶対体に悪いわ。)

    なんとか気絶せずにいると、作成画面には(作成中)の文字が点灯している。暫く待つと、(作成中)の文字は(インストール中)に変わり、アプリのインストールの様に、百パーセントに向け帯グラフが伸びていった。百%に達すると完了の文字と共に結果画面が表示された。

    (ピロ~ン♪『魔導の極み』により、『職業・魔法使い』のレベルが上がりました。)
(呪文名・〈コピー〉無属性魔法Lv1。射程・詠唱者本人。効果範囲・対象。効果・対象の書物の内容を全複写記録しステータス画面上で文書ファイルとして表示し閲覧可能にする。必要魔力・二十。)

    呪文内容は問題なし、魔力コストが二十なら十分納得だ。使い勝手の良い呪文ができたな。作成コストが大きいし、そのせいで頭がクラクラしてくるので、屋外では止めておこう。い本気まじ
    残り魔力は百八十ちょっとか。があっても、急に回復はしないからな。大分頭のクラクラは治ってきたよ。さて、早速〈コピー〉を使ってみよう。まずは初級の属性魔法書からだ。
    
「〈コピー〉。」

    本が光だして、直ぐに消えた。大丈夫か?多少心配しつつえいしょうする。

「〈ステータスオープン〉。」

さて、画面の何処かに変化があるはずなんだが。
    画面のタグに『本棚』が追加されてる。タグをタップすると、コピーした本がアイコンで一覧画面に表示される。まだ一冊だけど。魔法書初級と書かれているアイコンをタップした。表示画面が現れ、電子書籍リーダーの様にページ毎に表示された。

    「こりゃ読みやすいや。」

    取り敢えず、残り四冊にも〈コピー〉を唱えた。無事に五冊全て複写した。夜、宿屋にいる時にでも読み込んでいこう。他に製薬の方法とかも知っておきたいな。いったん、本をあった棚に戻して製薬についての本を探す。

    「〈サーチ・製薬について書かれた本〉」

残り魔力六十か。かーキツいなぁ。〈コピー〉使ったら残り四十だ。まさか、図書館の中で気を失ないそうになるとはね。魔力消費が地味に厳しいなぁ。これも課題だな。

    製薬の本がある棚は違う場所にあつた。何冊かあったが『初級製薬指南書』と書かれている本を取り出し、その場で〈コピー〉した。
    魔力も残り僅かなので本を戻して図書館を後にした。勿論預けてある保証金の銀貨三枚は返してもらっている。

    色々、新呪文〈コピー〉を作るのに魔力的にきつかったが、作った甲斐があった。今後も活用していこう。

    図書館を出て近くにある教会へ入る。お祈りして神様にあえたら、マップのマーカーの事を相談してみよう。まあ、会えなくても順調に生活していると感謝したいしね。

    「シスターお祈りしたいので良いですか?」
「はい、どうぞこちらへ。」
    礼拝堂に入れて頂き、神像の前にひざまずき祈る。

    「ほほっ、よう来たのぅ。」

    前回同様真っ白い部屋で神様と対面した。

「今日はどうしたのじゃ。」
「実はマップ表示の画面で複数の対象にマーカー、つまり印を付ける事ってできますか?」
「うむ、可能じゃよ。」
「すみませんが、出来るようにしてもらえませんか?」
「それは構わんが。じゃがのう、お主からの頼みは今回限りじゃぞ。何故なら一旦地上に転生した以上、お主もその世界の住人の一人じゃ。特定の人からの頼みばかり神が聞き続けるのは依怙贔屓になるからの。神から手を差し伸べるのは良いが、逆はの、不味いのじゃ。」
「判りました。今後は気を付けます。」
「すまんのう。神と言っても色々制限があるのじゃよ。では、先程の願い叶えるぞい。ホイっ。」
「ありがとうございます。また頑張ってきます。」
「見守っておるからの。頑張るのじゃ。」

    教会の礼拝堂に戻ってくる。神像に一礼してシスターに挨拶して銀貨三枚をお布施として渡した。
  
    もう、お昼時になっていた。昼食を取りたいが街中なので、中々良い場所が思い着かなかった。
    それに現在魔力不足で体がダルいから出来れば座って静かに食べたい所だ。そうだな、この時間ならギルドの訓練場なら人が居なくて静かかもしれない。行ってみるか。

    ギルド会館に入ると、やはり昼時のため冒険者の姿はまばらで、空いていた。
建物の中を通り抜けて裏口から訓練場に出る。
    誰もいないので、隅っこに行き座り込んで、インベントリィからサンドイッチの入った籠と水筒を取り出して体に〈クリーン〉をかけて綺麗にする。
(ううっ。残り魔力が三十ちょっとか。ダルいなぁ。)

    サンドイッチを掴み噛み締める。今日は葉野菜と厚目にスライスされたハムのサンドイッチだ。相変わらず美味い。噛みごたえある厚目のハム。シャキシャキした葉野菜。

「ううーん、美味い。」

    体のダルさを忘れて、夢中になって食べた。水筒から買った飲み物をラッパ飲みして胃の中に流し込む。

(ふーう。)

    思わずため息がでる。
おダルいながら、力が入る様になった。

    サンドイッチを食べきり、籠と水筒をインベントリィにしまい立ち上がった。午後は予定はないが、体調を考えて今日はもう宿屋に戻ってコピーした本を読んで過ごそう。
あと素材の買い取りしてもらって持ち物の整理しとこう。

    「すいません。」
「おう、なんだい?おい、兄さん顔色悪いが大丈夫かよ。」

    大丈夫だと答え、買い取りカウンターの受付の親父に角ウサギの素材と薬草二十本の買い取りを頼む。
 Lv
    「ほう、この角ウサギ綺麗に解体 されてるな。こちらの薬草も採集の仕方が丁寧にできてるな。これなら良い値で買い取りできるよ。皮が銀貨一枚、角が銅貨五十枚、肉は銀貨二枚と銅貨五十枚だな。薬草は五本一組で銅貨三十枚だ。二十本だから銀貨一枚と銅貨二十枚たな。しめて、銀貨五枚と銅貨二十枚だ。」
「それで頼みます。」
「毎度。」

    代金をもらい、ギルド会館をでる。真っ直ぐ宿屋に向かった。








    


        
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