神様、幸運なのはこんなにも素晴らしい事だったのですねぇ!

ジョウ シマムラ

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第十一章 慌ただしき日々。そして、続かぬ平穏。

第194話 魔法陣の使い方を覚えよう。

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    (さて、夕飯までは、あと二時間ほどあるな。何していようかな。うーん・・・そうだ。よくラノベに錬金術と共に出てくる魔法陣。こっちの世界では聞いた事がないが、魔道具を作るなら魔法陣が使えると便利だしね。〈エンチャント〉の魔法では、単機能しか与えられないからな。ちと調べてみますか。)

    その前に、机の呼び鈴を鳴らす。暫くすると、ノックの後にサウルが入ってきた。

    「お帰りなさいませ、旦那様。ご用でしょうか?」
「サウル、済まないがお茶を頼むよ。」
「承知しました。暫くお待ちを。」

    一旦部屋から出て、お茶の道具をトレイに乗せて戻ってきた。サイドテーブルでお茶を淹れ始めると、部屋の中に紅茶の香りが広がっていく。ソーサーにカップを乗せて私の前の机に置かれた。
早速、一口飲むとため息をついた。

    「相変わらず、旨いねぇ。」
「有難うございます。」

    サウルが退室するのを待ってから調べ物を始める。

    「〈オーケー・検索〉。」

    ピポ♪
いつもの半透明の検索画面が現れる。

「えーと、検索ワードは『魔法陣について』よし、『実行』をポチっとな。」

(検索には魔力百五十が必要か。意外に多いな。ま、ここは実行とポチっとな。)

(検索結果・遺失技能『魔法陣』について。元々は錬金術の技能の一つであったが、高度な知識と技能がいることと、錬金術自体が廃れた為に、忘れ去られてしまった技能。魔法陣とは、複数の魔法効果を同時に発生させる効果がある魔術回路を一つの魔術的紋様に纏めたものである。また、スキル〈魔法陣〉を持っていると、簡単に魔法陣の解読と魔術回路を作成することができる。代表的な各種魔法陣のサンプルや魔法陣の作成方法。必要な材料等の解説が記された錬金術技能書は現在遺失しているが、〈メイクグリモア〉で作成可能。また、スキル〈魔法陣〉を覚えるには魔力千必要です。覚えますか?(Y/N))

(まあ、千ならやるか。Yをポチっとな。)

いつものごとく、体から魔力が一気に抜けていく。

「く~っ。相変わらずキツいなぁコレ。さて、確認だ。〈ステータス・オープン〉。」

    〈ステータス〉
氏名        ショウイチ・オオガミ   (大神    将一 )
年齢    十五歳
種族    人族(まだ大丈夫)
職業    メイン    パラディンLv25
            サ    ブ    勇者Lv7  

〈錬金術士Lv18・剣術士Lv1・司祭Lv3・魔法剣士Lv32・薬士Lv2・精霊士Lv12    暗殺者Lv1    料理人Lv9・魔術師Lv27・木こりLv15〉

称号    界を渡りし者   不幸を極めし者    バウティハンター    神の観察対象    魔物の天敵    雷光    軍師    王国伯爵    使徒    勇者    土木工事責任者    

身体レベル    Lv69

能力値
    生命力    6900/6900
    魔    力    4850/6000
    力            5300
    体    力    4750
    素早さ    4500
    器用さ    4500
    精神力    4750
    運            10000(Max)

『ユニークスキル』
        武技の極み
        魔導の極み
        インベントリィ
        状態異常完全無効
        世界の理
        精霊視
        フォースフィールド
        魔力消費半減
        メイク・グリモア

〈スキル〉
      ガイアワールド共通語    Lv  5(Max)        
      剣術(神刀流)Lv  9
      投擲    Lv  2
      見切りLv  14
      忍び足Lv  12
      魔力感知    Lv  14
      魔力操作    Lv  13
      魔法創造    
      マップ表示 (改)
      盾術    Lv  4
      体力回復(中)      
      魔力回復  Lv  7 
      操気術    Lv  6
      瞑想
      気配察知    Lv13
      オーラ制御    Lv1
      ターンアンデッド
      格闘    Lv  9 
      製薬調合
      槍術    Lv  6
      ホーリーオーラ
      王威
      交渉
      クリティカル
      罠発見    Lv2
      罠解除    Lv2
      料理    Lv9
      斧術    Lv4
      双剣術    Lv7
      教師
      魔法陣(new!) 
    
技リスト
 〈技〉    
         強打
         二段斬り
        十文字斬り
        シールドバッシュ
        チャージランス
        シールドスラッシュ
        無拍子 
        気爆掌 

 〈神刀流〉
         硬気斬
         阿修羅斬
         飛燕弾
         孔雀弾
         気眼
         舜歩
         陽炎

    「あ~、なんかまた長くなってきたなぁ。それに、また種族の所に"まだ大丈夫"ってなんじゃい!一応突っ込んででおくけどね。もう、慣れてきたかも。
また、魔法一覧みたいに、別のタブに技一覧でも分けるか。
    えーと確か新しいタブを追加してと、それから技リストの所を範囲指定の切り取りコピーしてから、新しいタブの画面に貼り付けしてと。良し、出来た。少しスッキリしたかな。新しいタブのネームは『技リスト』でいいか。」

    ステータス画面に表示された、新たに獲得したスキル魔法陣の文字。

(よし、ゲットだぜ。後はスキルの使い方がわからないとね。で、困った時はこれだ。)

    「〈オーケー・検索〉。」

    ピポ♪
お馴染みの検索画面が現れた。

「検索ワードは『スキル〈魔法陣〉の使い方』で『実行』をポチ。」

(何々検索に魔力三十必要か。あれ?案外低いな。まあ当然Yをポチっとな。)

(検索結果・スキル〈魔法陣〉の使い方。このスキルは職業欄に錬金術を使用できる職業が有るときには自動的に発動する。)

(へぇー、パッシブスキルなんだ。楽でいいな。)

そう思って、検索結果を見ていると、扉がノックされた。

    「どうぞ。」

    返事を返すと、ハンリーが真剣な顔をして入ってきた。

    「失礼します、閣下。お約束通り伺いました。」
「よく来た。誰にも後はつけられなかっただろうな?」
「はい、それは大丈夫です。」
「良かろう。これから話し体験することは、我が神刀流においても奥義に属することだ。例え肉親でも親友であっても、内容を他言することは許さない。承知なら己の一番大事なものにかけて誓え。」
「師でもある父の唯一の遺品である、この龍牙棍にかけてお誓いします。」
「・・・お前も何やら訳有りの様だな。そんなに『オーラ』を身につけたいのかな?理由をいえ。」
「・・・・私はこの大陸の帝国よりも遥か南端の東の沖合いにある、幾つかの島が集まって出来た島国イーストン皇国の生まれです。
母は私が幼い頃に病で亡くなり、以来父に厳しく育てられした。私の父は領主である将軍家の城内警備隊の隊長で、将軍家の武術師範の一人でした。私が十三歳の時の事です。城中に将軍を狙った暗殺者が入り込みました。将軍は無事でしたが、私の父はその暗殺者との戦いで傷を負い、武器に塗られていた毒によって命を失いました。将軍からは、城中にまで侵入を許した罪で家は取り潰しで、国外追放の処分となりました。私には兄弟は居ませんので、僅かな財産を持って冒険者として大陸に渡り、諸国を巡って腕を磨いておりました。ただ、私の棍の技は父を失った事で中途半端で終わったのです。通常の技は全て修めましたが、流派の根幹となる『オーラ』の扱いが途中で終わっているのです。閣下からご指導を受け、何とか父の残した流派神意流棍術を完全な形で継承したいのです。」
「中々の過去を持っているね。一つだけ聞きたい。父親のかたきは、探さないのかい。」
「手口から考えて闇ギルドの手の者か帝国の暗殺者の確率が高いと思います。勿論見つけたなら、敵を討ちたい気持ちは有りますが、見つける手懸かりが唯一、その男が左利きで左手の甲に蠍の刺青があるとしか分かってないのです。これだけでは正直見つける自信はありませんので、敵討ちは半分諦めています。よっぽど神の巡り合わせでもない限り見つけることは難しいでしょう。それよりも、父が伝えていた神意流棍術を完成させる事の方が今は大事だと思っています。」
「成る程ね。分かったよ。少しだけ手ほどきをしよう。床に胡座を組みなさい。」
「胡座とは?」
「私と同じ形に足を組みなさい。」

    私は席を立ち、空いている場所に座禅を組む。ハンリーも私の真似をして、床に座禅をくむ。さて、指導開始だ。



 
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