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第二十章 帝国の覇権の行方。
第417話 落日の帝都③。
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緊張感が漂う中、オオガミの声が轟く。
「マップ表示・オン。サーチ・帝都の城門・表示赤色。サーチ・帝国兵・表示黄色。ふむ、城門は四方に対して四つ有るのか。東西南北に一つずつだな。まあ、目の前に見える西口を目標とするから、どの道一箇所だけどね。守備兵は各門にそれぞれ千人程の配置だな。目標まで約二キロメートル程か。そろそろ殺りますかね。騎士団に下命!魔法による二次被害の影響を考えて各自防御体勢をとれ。伝令!各小隊長に下命。この場にて待機せよ。味方魔法の発動を確認した後は、速やかに部隊を動かし以後の指示は公爵の指示に従うこと。魔法発動後は速やかに原隊に復帰し、レナード騎士団長の指示に従うこと。以上だ。」
槍部隊と弓兵部隊に配置していた団員に簡単に命令を下してしてから魔法発動の態勢に入った。
「マルチロック・表示赤色・コメット!魔法発動!各自、耐ショックに備えよ!」
そう叫んだ後、遥か頭上からヒューと落下音が辺に響き始めた。
発動した魔法を視認する為に、音のした頭上を見上げい飛行機雲を引きながら落下て行くのが見える。
長かったのか、短かった空を見ている内に落下物が吸い込まれる様に目の前に見える立派な城門に落下していった。
二キロ程離れている城門は、カミナリでも落ちた時の様な爆発音がしたかと思うと、その後に大地を揺さぶる様に地面が揺れる。地揺れの後に今度は目も開けられない爆風が、城門側から吹き荒れた。
爆風が一旦収まっても、辺りはシンと静まり返ったままだった。
「ツール騎士団は直ちに集合せよ!隊列を整えて準備出来次第、敵の城に向かって進軍せよ!我等が目指す敵は城にいる。ここで全てを終わらせるぞ。」
そう周りに叫ぶと、武装を整えて馬乗の人となる。
味方は未だに魔法の衝撃に動く気配は無かったが、魔法により城門が破壊された事は分かるのか、少しずつ正気を取り戻していった。実際、部隊のあちらこちらで、部隊に対して叱咤する声が聞こえる。
「騎士団は小隊ごと集まったならこのまま前進。我に続け!」
『おうっ!』
声を掛けて、馬を走らせる。
城まで二キロの道程を、早足で駆けていく。
周りは土埃で一面白く、あれだけ立派だった城門は、一向に見えて来なかった。
実際目に映るマップにも、かつて城門のあった場所を中心に、百メートル近くのクレーターの落下跡が、丸く穴が空いてかつてここに城門があったと主張していた。
周りを気にしながらも、魔法による惨劇を確認しつつも中央道りを東に向かって城へ向かった。
後ろから、レナードとライガの声を殺した会話が聴こえた。
「相変わらず、とんでも無い威力の魔法ですな。これでは閣下を防ぐ手立てが有りませんな。」
「そもそも防ぐ事自体が、無駄な事さ。城門で有ろうが無かろうがな。」
「ほら、無駄口を叩いている暇はないぞ。そろそろ周りから敵兵が集まってくるぞ。サーチ・帝国大将軍・表示赤色。」
サーチによって新たにマップに赤い光点がともった。光点は真っ直ぐ行った、城の城門に点灯した。
「二人共!この先の城門に、目的の一人、帝国の大将軍が居るようだぞ。さて、何方が相手をする?こいつは殺すも倒すも好きにして良いぞ。どうだ?」
私の挑発ともなる言葉に、早速ライガが反応する。
「大将軍とは、戦いがいがありますな。生死問わずなら是非とも俺に殺らせて下さい!」
「公爵にもこの事は伝えてあるから、生かして置くことの無いようにしろ。第六から第十を連れて行け。決して逃がすなよ?」
「はっ、承知しました。我が剣にかけて!」
「城に突入後は、、馬を降りて城の捜索をする。目標はシュルツ宰相だ。皇帝は公爵に任せているので、放って置いても構わないかまわない。だが宰相は逃がすこと無く見つける様に各自注意する事。良いな。」
『はっ!』
こうして馬上で二人と会話しながらも、中央通りを城へと進んでいくと、城の出入り口を塞ぐ巨大な門が見えてきた。
「止まれ。何者だ!ここは畏れ多くも陛下のおわす帝城であるぞ!名を名乗れ!」
「ふっ。何を今更言うのかな。俺達はクーデター軍さ!だから行く手を阻む者は命の保証はしないぞ!この様にな。ウィンドカッター!」
声と共に魔法を発動する。目の前のぶ厚く巨大な扉が、上下斜めに細切れになり、大きな音を立てて割れ落ちた。
今の魔法の威力を見たのか、帝国の兵士からの問いかけの声は無くなり、黙り込んでいた。
「門扉は開いた。敵兵に注意して、各自城内に突入せよ。目標は宰相と大将軍と皇帝の三人だ。行け!」
『おう!侵入を始めた騎士団員達は、入って直ぐのホールで足を止た。オオガミもホールに入ると、ホールの奥に統一された鎧飾りで全身を飾った兵士が五人いて立ちはだかり、剣を抜いてこちらを睨みつけていた。その後ろには今来たばかりなのか、一人の大男が彼らよりも豪華な金色の全身鎧を着て男達と同じくおどろきに目を見開き城に入っていく我々を睨みつけていた。
「貴様らは何者だ?ここは皇帝陛下のお住まいになる帝城であるぞ。お前達の様な下賤の輩が立ち入って良い場所ではないわ。身分をわきまえるがよい。下がれ下郎!」
正に獅子の咆哮を思わせる怒鳴り声であった。
ただし、うちの連中は何の共感も反応も起こす事はなかったが。
「はて?ここに皇帝が住むと言うのなら、皇帝と名乗る者は余程の物知らずなんだな。自分を飾る前に、統治者として先にやらなければならない事にも気が付かずに、そして今国を滅ぼす事になるとはな。統治者としては無能者だな。国民は本当に良い迷惑だな。」
「貴様!!何者だ?」
相変わらずの調子で怒鳴り散らしている男。
「お前こそ何者だ!」
思わずそう言い返したら、男はすぐ様にこう大声で続けて答えた。
「私は、帝国軍元帥にして、大将軍のギラールだ。お前こそ何者なんだ?」
「私か?私は傭兵のオオガミさ。アンタが大将軍か。聞いていた通り頭が悪そうだな。だからかい?戦争を国が傾くまで続けているのは。本当に国を滅ぼすとはね。逆に見上げたものさ。」
「貴様!その口を訊けない様にしてくれるわ!」
そう叫ぶと腰の大剣を引き抜き剣を構える。
そうすると、ライガが剣を抜いて、前に出る。
「閣下が出るまでもありませんぜ。帝国の大将軍様が如何ほどの者か、俺が相手になりますぜ。」
肩に抜いた剣をかついで、大声で相手をかって出るのだった。
「マップ表示・オン。サーチ・帝都の城門・表示赤色。サーチ・帝国兵・表示黄色。ふむ、城門は四方に対して四つ有るのか。東西南北に一つずつだな。まあ、目の前に見える西口を目標とするから、どの道一箇所だけどね。守備兵は各門にそれぞれ千人程の配置だな。目標まで約二キロメートル程か。そろそろ殺りますかね。騎士団に下命!魔法による二次被害の影響を考えて各自防御体勢をとれ。伝令!各小隊長に下命。この場にて待機せよ。味方魔法の発動を確認した後は、速やかに部隊を動かし以後の指示は公爵の指示に従うこと。魔法発動後は速やかに原隊に復帰し、レナード騎士団長の指示に従うこと。以上だ。」
槍部隊と弓兵部隊に配置していた団員に簡単に命令を下してしてから魔法発動の態勢に入った。
「マルチロック・表示赤色・コメット!魔法発動!各自、耐ショックに備えよ!」
そう叫んだ後、遥か頭上からヒューと落下音が辺に響き始めた。
発動した魔法を視認する為に、音のした頭上を見上げい飛行機雲を引きながら落下て行くのが見える。
長かったのか、短かった空を見ている内に落下物が吸い込まれる様に目の前に見える立派な城門に落下していった。
二キロ程離れている城門は、カミナリでも落ちた時の様な爆発音がしたかと思うと、その後に大地を揺さぶる様に地面が揺れる。地揺れの後に今度は目も開けられない爆風が、城門側から吹き荒れた。
爆風が一旦収まっても、辺りはシンと静まり返ったままだった。
「ツール騎士団は直ちに集合せよ!隊列を整えて準備出来次第、敵の城に向かって進軍せよ!我等が目指す敵は城にいる。ここで全てを終わらせるぞ。」
そう周りに叫ぶと、武装を整えて馬乗の人となる。
味方は未だに魔法の衝撃に動く気配は無かったが、魔法により城門が破壊された事は分かるのか、少しずつ正気を取り戻していった。実際、部隊のあちらこちらで、部隊に対して叱咤する声が聞こえる。
「騎士団は小隊ごと集まったならこのまま前進。我に続け!」
『おうっ!』
声を掛けて、馬を走らせる。
城まで二キロの道程を、早足で駆けていく。
周りは土埃で一面白く、あれだけ立派だった城門は、一向に見えて来なかった。
実際目に映るマップにも、かつて城門のあった場所を中心に、百メートル近くのクレーターの落下跡が、丸く穴が空いてかつてここに城門があったと主張していた。
周りを気にしながらも、魔法による惨劇を確認しつつも中央道りを東に向かって城へ向かった。
後ろから、レナードとライガの声を殺した会話が聴こえた。
「相変わらず、とんでも無い威力の魔法ですな。これでは閣下を防ぐ手立てが有りませんな。」
「そもそも防ぐ事自体が、無駄な事さ。城門で有ろうが無かろうがな。」
「ほら、無駄口を叩いている暇はないぞ。そろそろ周りから敵兵が集まってくるぞ。サーチ・帝国大将軍・表示赤色。」
サーチによって新たにマップに赤い光点がともった。光点は真っ直ぐ行った、城の城門に点灯した。
「二人共!この先の城門に、目的の一人、帝国の大将軍が居るようだぞ。さて、何方が相手をする?こいつは殺すも倒すも好きにして良いぞ。どうだ?」
私の挑発ともなる言葉に、早速ライガが反応する。
「大将軍とは、戦いがいがありますな。生死問わずなら是非とも俺に殺らせて下さい!」
「公爵にもこの事は伝えてあるから、生かして置くことの無いようにしろ。第六から第十を連れて行け。決して逃がすなよ?」
「はっ、承知しました。我が剣にかけて!」
「城に突入後は、、馬を降りて城の捜索をする。目標はシュルツ宰相だ。皇帝は公爵に任せているので、放って置いても構わないかまわない。だが宰相は逃がすこと無く見つける様に各自注意する事。良いな。」
『はっ!』
こうして馬上で二人と会話しながらも、中央通りを城へと進んでいくと、城の出入り口を塞ぐ巨大な門が見えてきた。
「止まれ。何者だ!ここは畏れ多くも陛下のおわす帝城であるぞ!名を名乗れ!」
「ふっ。何を今更言うのかな。俺達はクーデター軍さ!だから行く手を阻む者は命の保証はしないぞ!この様にな。ウィンドカッター!」
声と共に魔法を発動する。目の前のぶ厚く巨大な扉が、上下斜めに細切れになり、大きな音を立てて割れ落ちた。
今の魔法の威力を見たのか、帝国の兵士からの問いかけの声は無くなり、黙り込んでいた。
「門扉は開いた。敵兵に注意して、各自城内に突入せよ。目標は宰相と大将軍と皇帝の三人だ。行け!」
『おう!侵入を始めた騎士団員達は、入って直ぐのホールで足を止た。オオガミもホールに入ると、ホールの奥に統一された鎧飾りで全身を飾った兵士が五人いて立ちはだかり、剣を抜いてこちらを睨みつけていた。その後ろには今来たばかりなのか、一人の大男が彼らよりも豪華な金色の全身鎧を着て男達と同じくおどろきに目を見開き城に入っていく我々を睨みつけていた。
「貴様らは何者だ?ここは皇帝陛下のお住まいになる帝城であるぞ。お前達の様な下賤の輩が立ち入って良い場所ではないわ。身分をわきまえるがよい。下がれ下郎!」
正に獅子の咆哮を思わせる怒鳴り声であった。
ただし、うちの連中は何の共感も反応も起こす事はなかったが。
「はて?ここに皇帝が住むと言うのなら、皇帝と名乗る者は余程の物知らずなんだな。自分を飾る前に、統治者として先にやらなければならない事にも気が付かずに、そして今国を滅ぼす事になるとはな。統治者としては無能者だな。国民は本当に良い迷惑だな。」
「貴様!!何者だ?」
相変わらずの調子で怒鳴り散らしている男。
「お前こそ何者だ!」
思わずそう言い返したら、男はすぐ様にこう大声で続けて答えた。
「私は、帝国軍元帥にして、大将軍のギラールだ。お前こそ何者なんだ?」
「私か?私は傭兵のオオガミさ。アンタが大将軍か。聞いていた通り頭が悪そうだな。だからかい?戦争を国が傾くまで続けているのは。本当に国を滅ぼすとはね。逆に見上げたものさ。」
「貴様!その口を訊けない様にしてくれるわ!」
そう叫ぶと腰の大剣を引き抜き剣を構える。
そうすると、ライガが剣を抜いて、前に出る。
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