神様、幸運なのはこんなにも素晴らしい事だったのですねぇ!

ジョウ シマムラ

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第二十一章 帰っても忙しい毎日。

第430話 久々の報告会。色々と問題が有るそうです。③

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 「はい、閣下有り難うございます。最後は、私からの報告です、閣下。私の部署では、新規事業の全般についての遂行が主な仕事です。」

 こうして、最後の私の発表となったのです。


 「ひとつは街への移民の受付けで、戸籍化の監督や同じく移民達への仕事の斡旋あっせんと製塩事業の監督、運営等です。あとはツール周辺の町村の管理などです。
あと、最近始めた鉄鉱石や魔鉄鉱石の鉱山開発や新しい漆喰の素となる石灰石の発掘等の鉱山開発が有ります。鉱山関係以外は全て順調で推移してます。鉱山に付いては正直に言うと、これからが本格的に稼働する予定です。お願いですが、引き続き公営の団地の建設をお願いします。私からは、取り敢えず以上です。また詳しくは報告書に書いて提出させて頂きます。閣下、お願いします。」

 久々の会議での報告とあって、安心したのか一息ついてから椅子に座る。

 「さて、最後だね。行政長官には、ツールでの新規事業の全般をお願いしている訳だが、その中で、鉱山採掘についてだが、現地を見ていないから状況を簡単に説明してくれるかな?」
「はい。鉱山開発事業は、現在まだ下準備の段階です。以前に閣下に見せて頂いた地図の中で、鉄鉱石と魔鉄鉱石の場所だけ覚えていたので、一番街から近い場所から試掘して、言われる通りそこから鉱石が採れたので、採掘を始めました。まぁ『エチゴヤ』のビル殿の協力を頂いた訳ですが。掘り始めてから約三月ですが、やっと鉱脈を確定して、今月から本格的に採掘を始めた所です。売上はこれからに期待です。」
「成程ね。状況は分かったよ。採掘を実際に行う鉱山労働者はどうやって集めたのか、教えてくれ。」
「はい。労働者ですが、危険手当を付けて高い賃金設定で冒険者ギルドに募集を出しまして集めました。」
「未成年は募集しなかったよな?」
「はい、勿論です。」
「分かった。今月の報告書に、詳しくは頼むよ。」
「承知しました。」
「有り難う。以上だよ。」


「閣下、有り難うございます。では、各部署共に今月の報告書を近日中に提出する様にお願いします。でわ、報告会は以上になります。最後に閣下にお願いします。」

 私は椅子から立上がると、集まっている皆んなを見渡した。

 「皆さん、ご苦労様でした。私は長らくツールを留守にしていて、その間の各事業を夫々それぞれお任せしていたのですが、各自が各々おのおのの担当事業をキッチリ守ってもらい、感謝に耐えません。みんな有難う。やる事は変わりませんが、来月からも皆んな宜しく頼むね。それで今の所、長期に外に出かける予定は無いが、また上からの命令が有ったら、再び今回の様にその間の事業については各事業をお任せすることになるだろう。宜しく頼むよ。あと今月の報告書の件よろしく頼むね。今日は集まってくれて有り難う。以上だ。」

私は、最後に感謝の言葉を伝えて締めの言葉とした。

「有り難う御座いました。それではこれにて今回の報告会を終了といたします。皆さんご苦労様でした。」

 こうして久し振りに開かれた報告会は、ハザルの締めの言葉で終わった。



 (フゥ。取り敢えず一段落したか。あ~疲れた。この後の予定だけど、ビルさんと話さないとな。)

「済まんが、ビルさんお疲れの所済まないが、話があるのでこの後そのまま私の執務室に来て欲しい。宜しいか?」

「分かりました。お邪魔します。」

 ビルさんの返事を聞いて、私も執務室に戻る為に椅子から立ち上がる。



 「お疲れ様でした。どうぞ座って下さい。」

ソファーに座る様に進めると、その対面に私も座る。

「失礼します閣下。」

そう断るって、ビルさんはソファーに腰掛けた。

「さっそく確認したいのだが、『エチゴヤ』の売り上げ状況だが、先程の報告会では詳しくは聞けなかったが、それは報告書で確認するけど、様子はどうなのかな?」

早速聞きたい事に触れる。

「詳しくは報告書に記載して提出致しますが、まずカフェと直販部に付いては、順調に売り上げを伸ばしています。売上高としましては、開店時と比べると五倍程になります。他に製塩事業も堅調に販売を伸ばしています。他領への輸出も順調であります。魔道具部門も、冷蔵庫を始め冷凍庫や水汲みポンブや馬車用のサスペンションも数は出ていませんが、商会や富裕層を中心に販売は拡大しています。各種ポーション類も冒険者達を中心にして販売は堅調です。薬草を時前で栽培している事で、値段を抑えることが出来ているのが強味ですね。最後に最近の事ですが、鉄と魔鉄の鉱山開発に着手し始めました。これは主に採掘した鉱石の精錬や鉄・魔鉄の製品化した物の販売を担ってます。労働者等の採掘については、ドワーフ達を中心とした、王都の採掘ギルドに任せてますが、採掘量は私の方でも把握したいので鉱夫の人数と採掘量は定期的に報告させてます。以上が目立った所ですな。後は、王都の『カフェエチゴヤ』での冷えたエールを販売して欲しいとの要望が、現地のドワーフ達を中心にして来ています。また、ツール本店にはデザートのメニューの追加の声も上がってますので、閣下には早い段階での対応をお願いします。こんな所ですね。報告書は三、四日の内に提出致します。他にご質問は?」

話しの内容について、一通り頭の中で検討する為にじっと聞いた後に、ビルさんに確認する。

 「採掘事業についてですが、私は判らないのですのでお聞きしますが、王都の採掘ギルドと聞きましたが真っ当な所ですか?私の言う『真っ当な所』とは、犯罪には関わってないと言う事です。どうですか?」
「ああ、ご安心して下さい。そこは王宮直轄のギルドなので、比較的安心です。一応、私の方でも目は光らせるので、不正の類はありません。」
「そうか。分かった。宜しく頼むよ。」


 こうして、久々に領内の様子を把握したのである。

(あぁ、今日も教会へ参拝に行けなかったな。世界樹にも会いに行かないといけないのに、早い内に行くとしますかね。)
























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