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12.山賊のアジト

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 山賊を追跡して1時間後、山賊がアジトに着いたみたいだ。マナミの気配察知からアジトの中には山賊が10数人いることがわかったが捕らわれている者もなどはわからなかった。

 「どうするかな?出来るかわからないが眠りの魔法を使って眠らせた所を襲撃するか?」

 「安全面からいってもそうですね。」

 マナミと同時にスリープの魔法をアジト内部に流し込んでいく。

 山賊のアジトは洞窟の中に作られているみたいだった。見張りもいないので襲撃は簡単だった。
 スリープ魔法をかけて10分後突入してみた。

 ぐーぐー。

 山賊達は気持ち良さそうに眠っていた。簡単に拘束出来ないか考えた。

 結束バンドをイメージしながら魔力を込め魔法を発動する。

 「《バインド》」

 イメージ通り結束バンドが出現してオートで締め上げて拘束していく。ちなみに結束バンドの内部にはワイヤーが入っているイメージで発動したので安易には外れないし、付与魔法の《不破壊》を使用しているので不可能だと思うサトルだった。

 「サトルさん凄すぎです。私も参考にします。」

 マナミには気配察知を使って貰いと起きている者の探索をお願いしている。
 
 途中に食料や武器や硬貨などがあったのでアイテムボックスに入れていく。この世界の常識では山賊を倒した者の所有物になるそうなのでありがたく頂戴する。

 「サトルさん悪い顔してますね。」

 マナミからそう言われるサトルだった。テンプレでは奴隷などがいるがここのアジトにはいなかった。《鑑定》したので間違いない。

 「マナミ他に気配はないか?」
  
 「無いようです。」

 「わかった。コイツらはどうしようかな?」

 「生きてるうちに身ぐるみはいで埋めてしまいましょう。」

 「マナミ?かなり残酷な意見だな!」

 「当たり前です。山賊に盗賊に海賊は女の敵です。」

 過去になんかあったみたいだったので聞かない事にした。それから寝ている男共の身包みを剥いで洞窟内部から砂で埋めていく。

 「マナミ洞窟から出てくれ。俺も行くからな!」

 ドッサー。

 サトルの腕から大量の砂が出てきた。みるみる洞窟内部は砂に覆われていく。こうして寝てる間に山賊達はゲームオーバーになった。入口付近は土魔法で周りの土と同じようにしてわからなく偽装した。

 こうして山賊の1チームは滅んだ。あとから助けた一団が財宝狙いで訪れるがアジトが無く嘘つき呼ばわりされる事になる。
 サトル達に安く報酬を支払ったツケだった。

 サトルは山賊のアジトから簡易的な地図を入手していたので街を目指して歩きだした。

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