レイジの詩

鏑木ダビデ

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喜びの静寂

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鈴の音が、鳴り響き、喜びの静寂は、鎖をつけたパヒュームドッグのしっぽを踏んで、漆黒の制服、直すリズムとずれる靴が、足踏みをして、待つ、昼下がりのコンビニは、日差しが降りる、までの、受胎の訪れを感じる雨がまるで、愛のように泣いている、地球の隅っこで、コインランドリーの向こうにある森世界、漂ってくる小鳥の声。
車が、走ってくる。
カーアクション。エンプロイザー・シューゲイザー。
手を伸ばして、雑誌にうごめく奇怪な反射幽霊。
天使の現身、愚かなカナリア、鳴いている閉じ込められたそのコンビニに突然やってくる、恋の訪れ待っている。
ブレザー・ブラザー・シスター・レジを打って、早撃ち。
煙草をめがけて飛んでいく。
投げ銭スマイル。チャットガールは、もうちょっと。
まるで漆黒の髪をぱらりとさせて、おしりをいじる少女は感じる。
静観・性感・ドラフト・ソリュッション。
流れるゴールドリバー・ナイフカッティング・また裂きパンを裂く幽霊カナリア店内暴れて、咲かれた夢が、咲き誇る庭。森の奥で、鳴いているたくさんの小鳥に反応する超音波電動デンマ・目の前の少女は振り返って、小さな瞳の黒めのリス顔、すっと細めたその眼には、潤みのぬめりが漂って、睫毛に落ちるゴールドソリュッション、アップアップと喉を鳴らし始める。
するとスカートの生地がめくりあがり、彼女はその白い指先で、まるで、指揮棒をふるうように、撫でる、そうハートパールの形を。ヒップ・ヒッパー・ガルットン。
ナイスな感触、彼女は内奥のよどみを洗い流すゴールドヴァギナから吸い尽くす愛の喜びを、曲がした。
店内から、知らせるバード・ウォッシュ。
雨が上がっていた。
車も人も鳥も大地も、そして火を点けた煙草に。
もう気配をうかがわない俺は、大きく深呼吸して一気に吐いた。
すると、きらきらと光る水たまりに、反射する少女の下着が、薄桃色に波紋を広げ、祈るように、去っていった。
俺の心は高鳴って、詩が生まれる、それは些細なことかもしれない。
詩は、煙草と女、自然の声、反射する光に泳ぐ風に吹かれて飛んでいく想いのビートがあればいい。
パンチラガールはありがとう。さよならビートルドッグ。スマイルチークだって見とれるぜ。
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