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ラブ&デッド、フォーエバー

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死の隣にある。イエスの面影
道を行く、真の聖者は、ドラムスティックを放り投げた。
回転。
価値の転倒。
かつての荒ぶる魂を持ったドラマーは、優しさの裏側にある狂気を、ピアノに乗せる。
自意識。
ラブ&デッド、フォーエバー
三日後によみがえった。イエスは、茨の冠を、楽譜に捧げた。
回心。
猛獣のように気高い貴公子は、死のはざまで、死を夢見た。
爆発のデッドエンド。
イエスオワノー。
脳にフィットしたピアノの楽譜は、毛細血管を暴れまわり、逆流していく血液の赤い雨の中で、静かに眠る。
フォーエバーデッド
あるいは、フォーエバーラブ。
死の隣にある。イエスの志。
受け継ぐ預言者は、赤い雨の中で逆巻く稲妻となり、頂点で夜を迎えた。
愛のキスと、誕生の予感。
セックスの果てに、一つの愛が、生まれた。
きっと、永遠は、子供の血に注がれる崇高なワイン。
混ざり合う、愛液のとろみ、幼子の隣で、息を荒げる恋人は、イエスを夢見る。
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