iラバーポエマーズ

鏑木ダビデ

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スリードッグクロスロード

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 犬たちは、群衆の人むらに、消えていく。
 消えない思い。
 火が灯り、どこからかコーラスがしてくる。
 救いを求める手が伸びて、あの子は行ってしまった。 
 ねえ、キスよりも楽しいことってない?
 ねえ、教えて。
 俺は答えた。
 ある、でも、知らない。
 きっと永久の恋はさながら、愛をこう瞳の中にあるフリーソウルサクリファイス。
 スリードッグクロスロード。
 交差点。
 見つけた。
 畜群の群れに光る曙光。
 うっすらと霧寒い、ぼんやりとするブライト。青、黄色、赤。止まらない心と、止めてはいけない思い。
 恋。
 全燈照射。
 三色が混じり合い、一色の光となれ。
 俺は祈った。 
 帰れと。
 しかし、群衆が三色を掻き消し、夢のような日々は、悲しみに、没していった。
 ああ、スリードッグスリーブ。
 目覚めたら、コーヒーにクリープをどうぞ。
 
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