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アイドル・アヴァンギャルド

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確かめるように、視線はカーテン。
紫の静寂で、出会う、追想のカルマ&カルメン
祝福から接吻、行為が戦う意志なら冷めやらぬ夕暮れに愚かな口笛が、退廃の春に桜舞う、羽が待って、やがて死が、懐から呼ぶ、
最愛のアヴァンギャルド
最愛の声が、やってくる背中を押したあの時の稲妻のような清らかさ。
呼んでいる。
カーテンを開いて、光が、46の希望を乗せて、もう、朝が近づいて、痛む胸を押す、押し続けたあの子のスカートの閃きから、詩が閃く、ひらりひらりと揺れる、蝶のような微笑が、紫の日差しに膝を曲げる仕草、ありがとうの言葉に乗っていくそよ風が、乗り続けるビートの香りに、もう尽きていく心の世界に、沈んでいった、詩人のつぶやき、虚空から、踊り続ける舞台で、ゆったりとして、ゆったりとまったりと、また悩んだなら、蚕の香りが、絹糸を巻いた。すると、聴こえてくる。
あの頃の、香りが、スカートの下から、祝福のように、広がる、空は広がって、また夢が続く。
終わらない、夢が、あのアイドル達の象徴。
貫いてくる。
幻想の声が、空を押しつぶしても、眼が閉じたときから、目覚める時まで、祈りを捧げる、改悛の声に、悩ましい愚かしい奥ゆかしいダンス&ビート
並んだ棚の中で、ひしめき合う情熱は、眉を顰める、声を潜める、気分が乗って、また叫ぶ。
遠く。遠く。
近づいていくインパクトの瞬間に、コンパクトな彼女たちの肉体が、フィギュアのように、マネキュアは紫。
夜露に濡れる中指
捧げる肉体から零れ落ちるビート&ヌードレス
裸になって、踊る。世界は踊る。
末代の徴が、光なら、闇に生きることもまたいいかななんて呟いて、愚昧な掠る傷にキスする唇は、慰めの接吻
ありがとう46
この精神妙なる響き、アイドル群像喜劇芝居
戻ることもできない、進んだなら壁が。
生きずまる息が詰まる、つまらない日々に、花束をくれたキスよりも確かな声が、46トランスハート&鳴り響くラッパのような合唱。
歌え、踊れ、そして、記せ。
天空夢の華
花よりも、希望が鳴るなら、花びらから落ちた涙は、俺の、枕に落ちて、吸い込むブレスが、アヴァンギャルドアイドル。
それから、宙を舞うキスは、吸い続ける微粒子に、タコの糸のように切れるドラマの一場面のクライマックスは、靴を脱ぐ、君たちの小指。
約束を果たしたい。
だからはしたない言葉が、君たちの服を感じて、押すように、カーテンを開いたら、目の前に映る、宵闇も捨てて、操をくれる。
誓いの鐘が鳴って、金よりも自由を欲した最後の絶命。
指を切るように、赤い糸を切った。
血のような筋が、君たちの頬を伝って、最後のアイドルは、最初の胎動に戻り、生まれ変わって、赤ん坊のように、泣いた、すると、唱和する風が、耳元でささやいた。
「ようこそ、僕の精神世界へ。僕は待っている。言葉よりも声が欲しいから、雑誌を燃やして、燃え上がる炎に、映り込む赤い世界に恋をする。すると、君たちは、答えてくれる」
「生き続ける、紫よりもブラック&レッド」
肩を押して、転んだなら、支えてくれる手が欲しい。
それはきっと僕の暗闇を撫でてくれた、君の手。
温かいスープを飲んで、思い出す。
あれは46が夢だった頃。
届くように、言葉を生きてきたから、これからは君たちとその声でつながっていたい。
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