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始まりの村
4 ようこそ新人冒険者様
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僕は、『始まりの村』に入った。すると、今まで静かだった村にBGMが流れ始めた。
「初めまして、冒険者様。私は、サラと申します。よろしければ、あなたのお名前を教えてください。」
青い髪の美少女が、突然僕に話しかけた。
いきなり名前を聞かれたので、すぐには答えられなかった。
「えっと、ケントです。」
「ケント様ですか。いいお名前ですね!」
なんか、いかにもRPGって感じの会話だな、これ。
「ケント様は、この世界のことはご存知ですか?」
もちろん知らない。
「よろしければ、ご案内しましょうか?」
「お願いします。」
彼女は、この世界の案内役なのだろう。
「この世界は、四つの大陸と無数の島から成り立っています。そして、各大陸に大国が、島には小国が、それぞれ存在します。ここは西に位置するフィリック大陸を治める大国『イルスラン王国』です。そして、世界最大の商業大国でもあります。」
やっぱり国とかもあるんだ...
「そうなんだ...この世界って魔物とか魔王とかっているの?」
「はい...残念ですが、この国と反対側に位置する東の大陸、カルダン大陸を治めるガルナ王国のさらに東に、魔王とその眷属がいる島があります。さらに、魔王軍が近くの島国を次々と占領しているとのうわさもあります。事実、魔王軍は最低でも十以上の島を傘下に収めていると聞いています。」
「じゃあ、僕はその、魔王軍と戦って倒せばいいんだね?」
「はい。ですが、魔王に挑むためには『ギルド』に所属し、そのギルドのランクが七以上にならなければ魔王討伐の資格が与えられません。」
ギルドか...そういえば、ちょっとずつ前世?の記憶が戻ってきたけど、こういうのって苦手なんだよな。
「そのギルドって、自分の好きな相手を誘って結成することってできないの?」
「もちろんできます。しかし、『ギルド』というものは全世界で共通なので、申請料の支払いと、申請してから認可が下りるまでの期間が長いことからあまりギルドが作られることはありません。私としても、あまりお勧めしませんが...」
それでも、相手の気を使いながら生活するのは、やっぱり性分に合わない。
「それでも、やっぱりギルドを作るよ。どこで作ればいいの?」
「ギルドは、各都市にある『ギルド管理局』で申請できます。この国だと、七つあります。そして、管理局では依頼・任務の斡旋やその報酬を受け取ることが出来ます。その他にも様々なことがありますが、それはまた後程ご説明します。」
とりあえず、ここから一番近い都市に行かなければいけないんだな。
その時、僕のポケットに入っていたスマホが震え、『〈あなたの女神さま〉から、一件のメールを受信しました』と表示された。
また、何かどうでもいいような内容なのだろうかと考えながら開くと、『これをダウンロードしてね』と、書かれていてその下にURLが二つ載っていた。僕は、そのURLをインストールすると『マップ』と『ステータス』の二つのアプリが表示された。そして、再びメールが来た。
『私からの餞別、受け取ってくれた?〈ステータス〉についてはさっき送ったのと同じだけど、〈マップ〉はその世界の世界地図みたいなものだからうまく使ってね!それから、君のその端末をそっちの世界用に更新するからまた確認しておいてね。それじゃあ、私は一応ここからは干渉しないから、私の用意したサラちゃんと一緒に頑張ってね』
案内役のサラさんって〈女神〉が用意したのかよ...どうりでおかしいと思った。
そして、僕は新しくインストールしたマップを開いた。
僕が今いるであろう場所に矢じりのようなマークが付いていて、そのマークを中心に地図が描かれている。今僕がいるこの場所から一番近いのは...あった、アルデン。
「サラさん、僕が今いるこの村から一番近いのってアルデンってところなの?」
「はい、そうです。」
「じゃあ、そろそろ移動しようか。」
「その前に、今の装備では移動中、モンスターに襲われればひとたまりもありませんので、まずは装備を整えましょう!」
「初めまして、冒険者様。私は、サラと申します。よろしければ、あなたのお名前を教えてください。」
青い髪の美少女が、突然僕に話しかけた。
いきなり名前を聞かれたので、すぐには答えられなかった。
「えっと、ケントです。」
「ケント様ですか。いいお名前ですね!」
なんか、いかにもRPGって感じの会話だな、これ。
「ケント様は、この世界のことはご存知ですか?」
もちろん知らない。
「よろしければ、ご案内しましょうか?」
「お願いします。」
彼女は、この世界の案内役なのだろう。
「この世界は、四つの大陸と無数の島から成り立っています。そして、各大陸に大国が、島には小国が、それぞれ存在します。ここは西に位置するフィリック大陸を治める大国『イルスラン王国』です。そして、世界最大の商業大国でもあります。」
やっぱり国とかもあるんだ...
「そうなんだ...この世界って魔物とか魔王とかっているの?」
「はい...残念ですが、この国と反対側に位置する東の大陸、カルダン大陸を治めるガルナ王国のさらに東に、魔王とその眷属がいる島があります。さらに、魔王軍が近くの島国を次々と占領しているとのうわさもあります。事実、魔王軍は最低でも十以上の島を傘下に収めていると聞いています。」
「じゃあ、僕はその、魔王軍と戦って倒せばいいんだね?」
「はい。ですが、魔王に挑むためには『ギルド』に所属し、そのギルドのランクが七以上にならなければ魔王討伐の資格が与えられません。」
ギルドか...そういえば、ちょっとずつ前世?の記憶が戻ってきたけど、こういうのって苦手なんだよな。
「そのギルドって、自分の好きな相手を誘って結成することってできないの?」
「もちろんできます。しかし、『ギルド』というものは全世界で共通なので、申請料の支払いと、申請してから認可が下りるまでの期間が長いことからあまりギルドが作られることはありません。私としても、あまりお勧めしませんが...」
それでも、相手の気を使いながら生活するのは、やっぱり性分に合わない。
「それでも、やっぱりギルドを作るよ。どこで作ればいいの?」
「ギルドは、各都市にある『ギルド管理局』で申請できます。この国だと、七つあります。そして、管理局では依頼・任務の斡旋やその報酬を受け取ることが出来ます。その他にも様々なことがありますが、それはまた後程ご説明します。」
とりあえず、ここから一番近い都市に行かなければいけないんだな。
その時、僕のポケットに入っていたスマホが震え、『〈あなたの女神さま〉から、一件のメールを受信しました』と表示された。
また、何かどうでもいいような内容なのだろうかと考えながら開くと、『これをダウンロードしてね』と、書かれていてその下にURLが二つ載っていた。僕は、そのURLをインストールすると『マップ』と『ステータス』の二つのアプリが表示された。そして、再びメールが来た。
『私からの餞別、受け取ってくれた?〈ステータス〉についてはさっき送ったのと同じだけど、〈マップ〉はその世界の世界地図みたいなものだからうまく使ってね!それから、君のその端末をそっちの世界用に更新するからまた確認しておいてね。それじゃあ、私は一応ここからは干渉しないから、私の用意したサラちゃんと一緒に頑張ってね』
案内役のサラさんって〈女神〉が用意したのかよ...どうりでおかしいと思った。
そして、僕は新しくインストールしたマップを開いた。
僕が今いるであろう場所に矢じりのようなマークが付いていて、そのマークを中心に地図が描かれている。今僕がいるこの場所から一番近いのは...あった、アルデン。
「サラさん、僕が今いるこの村から一番近いのってアルデンってところなの?」
「はい、そうです。」
「じゃあ、そろそろ移動しようか。」
「その前に、今の装備では移動中、モンスターに襲われればひとたまりもありませんので、まずは装備を整えましょう!」
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