26 / 38
第25話 結束の証
「くぴぴ~」「いてまうぞ、われ~」
ピートがアニメのキャラクターの口真似をしながらクレヨンで画用紙にお絵描きしている。描いてるのは水曜夜7時と7時30分にやってるアニメに出てくる、羽が生えてる赤ちゃんとか大阪弁を喋る火を噴く赤ちゃんの似顔絵だ。それにしても上手い。ちゃんと特徴を捉えていて良く似てる。なかなか絵の才能があるようだ。
「んちゃ!」
今度はピートが真由美に向かって叫ぶ。彼女は丸い大きなフレームの眼鏡を掛けていた。実は真由美は少し遠視なので長時間、手元を見るときは眼鏡を掛ける。ところが遠視用なので、元々大きめの瞳がより大きく見えてしまうのだ。
大きな瞳、大きな丸眼鏡、しかもあるキャラクターに髪型が似てるため、眼鏡を掛けた真由美は学校などで頻繁にこの「弄り」を受けていた。しかし小さな子供であるピートに嫌な顔をする訳にも行かず、彼女は苦笑いを浮かべている。
「マミたん、眼鏡貸して、貸して~。ほら、ピート君、ウチ似合うかな?」
アヤが真由美の丸眼鏡を掛けてみる。するとピートは手を叩きながら嬉しそうに言う。
「ぐらまー!」
「え? ホンマ? ウチ、グラマー?本当の事言うたらアカンわ、ピート君~♪」
彼女はピートに向かってポーズを取ってボケて見せた。真由美と七海がそれを見てクスクスと笑い出した。そんな他愛のない女子高生たちと小さな子供のやり取りを見ながら、井出はコーヒーを啜る。考えているのは例の千年前から来たエルフ少女のことだ。
(千年もの間、全く歳を取らないなんて・・・。一体、どうゆう絡繰りなんだ。)
ラヴィニアには調査が済んでハッキリしたことが判るまでは誰にも話さないように念を押されている。彼女の推論だが「第二次 赤月動乱」の時に存在した練度の低い操縦士を補助する制御システムに何か秘密が隠されているかも知れないとのことだ。
(あの夢で見た「処女を捧げよ!」とか言ってたのが多分そうだな。随分と人道から外れた物のような印象を受けたけど・・・。)
「コーイチ! そろそろ資材と人足が到着する頃よ。今、「保安官の町」から電話があったわ。」
エマの呼ぶ声に井出は考え事を一度止めることにした。少ない情報を基に幾ら考えても効率は上がらない。下手な考えは休むに似たり、今は目の前のことを確実にこなすべきだ。彼はエマに続いて事務所を出て行った。
「もうすぐ見えて来ると思う。荷物が重いから丘を南に迂回して来るって言ってたわ。」
エマが丘の南側を指差した。ラヴィニアやリンネ中尉、保安官テッドも集まって来る。駐在所の居間からも三人の女子高生がピートを連れて出て来た。その時だった。地面が少し揺れた気がする。気のせいかと思ったら、また揺れた。地震か? どうやらそうでもない。
「あ、見えて来たわ。ほらあそこ!」
エマが指差す先を良く見ると丘の陰から黄銅色の物体が姿を現すところだった。遠いので判りにくいが、かなり巨大な物だ。振動と共にこちらに向かってくる。次第にその姿形がハッキリ見えて来た。お盆のような本体に細い脚が何本も付いている。トレーの上には天守閣のような構造物があった。
「なんだ、アレ。まるで『動く城』だ。どういう原理で動いてるんだ?」
井出は思わず呟いていた。ソイツは大きな音を立てながらドンドン近付いてくる。良く見ると後ろに、あと二基同じものが続いて来ていた。それにしても大きい。本体の直径が50m、脚の高さは10mはあるだろう。本体の上に人影が見えて来た。
「ドッシャン! ドッシャン!」
振動と共に「動く城」たちは駐在所に接近してくる。丘を迂回してくるため、こちらの方が少し高い場所に居る。本体の様子が良く判って来た。甲板の上で小さな子供のような人影が陽気に騒いでいる。ホルビー族だ。幾つもの円陣を組んで楽器を演奏している。それぞれの円陣の中心で女の子が躍っている。
「あれが『移動城塞』よ。ドワーフ・ホルビー連合軍の動く要塞。真由美さんが存在を予測してた兵器ね。あれはドワーフ族とホルビー族が協力して初めて動かせるの。」
ラヴィニアが井出の疑問に答えた。次第にホルビーたちの陽気な楽器の音が大きくなってゆく。「動く城」たちは駐在所の「防御結界」の前で停止した。入場の許可を待っているのだ。
「皆さんの入場を許可しまーす! 遠いところ、ようこそ当駐在所へ!」
井出が宣言すると駐在所の周りを囲む直径200mの環が淡く緑色に光った。「動く城」たちは結界の内部に進むとそれぞれ脚をしまって着座する。甲板のホルビーたちも楽器の演奏や踊りを止めてゆく。城の本体からタラップのようなものが幾つも降ろされて人がどんどん降りて来た。
「おお、忙しくなってきたな。あの背が低くてガタイの良い奴らがドワーフ族の男だよ。皆、力持ちで仕事熱心だ。これで町の建設がどんどん進むだろうさ。」
井出の横で保安官テッドが教えてくれた。井出は応援に来ていたライフル隊のことを思い出した。
「もしかして、この間応援に来ていたライフル隊の射手たちもドワーフ族だったんですか?」
「おお、そうだよ。井出君はぶっ倒れちまったから挨拶出来ずに帰っちまったがな。あの時も見ただろう? ドワーフとホルビーが協力して戦っていた姿を。」
そういえばライフル隊の後ろでオッツオやミィドリたちホルビー族が楽器を奏でて踊っていた。さっきの「動く城」の甲板の上でもそうだ。
「そうか! あの城はドワーフ族とホルビー族の両方の魔法を使って動かしているんですね?」
「その通り! あの『動く城』はドワーフ族とホルビー族がこの世界の平和を守るために結束して来た『証』って訳だ。」
井出は「赤い夢」に出て来た三人の少女のことを思い出す。彼女たちも「巨人機械」を平和利用のために開発するべく一生懸命助け合っていた。エルフ族の中にも結束しようと働きかけている人々は居る。恐らくラヴィニアのような人たちだ。
「おお、そうだ。一緒に俺の女房が来ている筈だ。探して連れて来るから皆、駐在所の前で待っててくれ。」
保安官テッドはそう言って荷下ろしでごった返している「動く城」の方に歩いていった。
「これから、ここにテッド保安官の奥さんが来るそうだよ。皆、自己紹介の心構えをしといてね。」
駐在所の前に戻った井出は真由美とアヤ、七海に声を掛けた。三人の女子高生たちもそれぞれ頷く。保安官テッドが女性を伴って歩いて来た。どうやら奥さんを見つけたようだ。
「やあ、皆紹介しよう! 俺の妻のヴァイモ・アンダーソンだ。」
「皆さん、初めまして! ヴァイモです。『ヴァイ』と呼んで下さって結構よ。」
「ぐらまー!」
保安官テッドの妻が挨拶した途端、アヤの横に居たピートが彼女の元にトコトコと走ってゆく。次の瞬間、アヤと七海は同時に叫んでいた。
「え、お母ちゃん? なんでここに居るん?」
「あれ、アイちゃん先生! どうしてこの世界に?」
そこにはアヤに良く似た丸眼鏡を掛けた30代後半くらいの女性が立っていた。
ピートがアニメのキャラクターの口真似をしながらクレヨンで画用紙にお絵描きしている。描いてるのは水曜夜7時と7時30分にやってるアニメに出てくる、羽が生えてる赤ちゃんとか大阪弁を喋る火を噴く赤ちゃんの似顔絵だ。それにしても上手い。ちゃんと特徴を捉えていて良く似てる。なかなか絵の才能があるようだ。
「んちゃ!」
今度はピートが真由美に向かって叫ぶ。彼女は丸い大きなフレームの眼鏡を掛けていた。実は真由美は少し遠視なので長時間、手元を見るときは眼鏡を掛ける。ところが遠視用なので、元々大きめの瞳がより大きく見えてしまうのだ。
大きな瞳、大きな丸眼鏡、しかもあるキャラクターに髪型が似てるため、眼鏡を掛けた真由美は学校などで頻繁にこの「弄り」を受けていた。しかし小さな子供であるピートに嫌な顔をする訳にも行かず、彼女は苦笑いを浮かべている。
「マミたん、眼鏡貸して、貸して~。ほら、ピート君、ウチ似合うかな?」
アヤが真由美の丸眼鏡を掛けてみる。するとピートは手を叩きながら嬉しそうに言う。
「ぐらまー!」
「え? ホンマ? ウチ、グラマー?本当の事言うたらアカンわ、ピート君~♪」
彼女はピートに向かってポーズを取ってボケて見せた。真由美と七海がそれを見てクスクスと笑い出した。そんな他愛のない女子高生たちと小さな子供のやり取りを見ながら、井出はコーヒーを啜る。考えているのは例の千年前から来たエルフ少女のことだ。
(千年もの間、全く歳を取らないなんて・・・。一体、どうゆう絡繰りなんだ。)
ラヴィニアには調査が済んでハッキリしたことが判るまでは誰にも話さないように念を押されている。彼女の推論だが「第二次 赤月動乱」の時に存在した練度の低い操縦士を補助する制御システムに何か秘密が隠されているかも知れないとのことだ。
(あの夢で見た「処女を捧げよ!」とか言ってたのが多分そうだな。随分と人道から外れた物のような印象を受けたけど・・・。)
「コーイチ! そろそろ資材と人足が到着する頃よ。今、「保安官の町」から電話があったわ。」
エマの呼ぶ声に井出は考え事を一度止めることにした。少ない情報を基に幾ら考えても効率は上がらない。下手な考えは休むに似たり、今は目の前のことを確実にこなすべきだ。彼はエマに続いて事務所を出て行った。
「もうすぐ見えて来ると思う。荷物が重いから丘を南に迂回して来るって言ってたわ。」
エマが丘の南側を指差した。ラヴィニアやリンネ中尉、保安官テッドも集まって来る。駐在所の居間からも三人の女子高生がピートを連れて出て来た。その時だった。地面が少し揺れた気がする。気のせいかと思ったら、また揺れた。地震か? どうやらそうでもない。
「あ、見えて来たわ。ほらあそこ!」
エマが指差す先を良く見ると丘の陰から黄銅色の物体が姿を現すところだった。遠いので判りにくいが、かなり巨大な物だ。振動と共にこちらに向かってくる。次第にその姿形がハッキリ見えて来た。お盆のような本体に細い脚が何本も付いている。トレーの上には天守閣のような構造物があった。
「なんだ、アレ。まるで『動く城』だ。どういう原理で動いてるんだ?」
井出は思わず呟いていた。ソイツは大きな音を立てながらドンドン近付いてくる。良く見ると後ろに、あと二基同じものが続いて来ていた。それにしても大きい。本体の直径が50m、脚の高さは10mはあるだろう。本体の上に人影が見えて来た。
「ドッシャン! ドッシャン!」
振動と共に「動く城」たちは駐在所に接近してくる。丘を迂回してくるため、こちらの方が少し高い場所に居る。本体の様子が良く判って来た。甲板の上で小さな子供のような人影が陽気に騒いでいる。ホルビー族だ。幾つもの円陣を組んで楽器を演奏している。それぞれの円陣の中心で女の子が躍っている。
「あれが『移動城塞』よ。ドワーフ・ホルビー連合軍の動く要塞。真由美さんが存在を予測してた兵器ね。あれはドワーフ族とホルビー族が協力して初めて動かせるの。」
ラヴィニアが井出の疑問に答えた。次第にホルビーたちの陽気な楽器の音が大きくなってゆく。「動く城」たちは駐在所の「防御結界」の前で停止した。入場の許可を待っているのだ。
「皆さんの入場を許可しまーす! 遠いところ、ようこそ当駐在所へ!」
井出が宣言すると駐在所の周りを囲む直径200mの環が淡く緑色に光った。「動く城」たちは結界の内部に進むとそれぞれ脚をしまって着座する。甲板のホルビーたちも楽器の演奏や踊りを止めてゆく。城の本体からタラップのようなものが幾つも降ろされて人がどんどん降りて来た。
「おお、忙しくなってきたな。あの背が低くてガタイの良い奴らがドワーフ族の男だよ。皆、力持ちで仕事熱心だ。これで町の建設がどんどん進むだろうさ。」
井出の横で保安官テッドが教えてくれた。井出は応援に来ていたライフル隊のことを思い出した。
「もしかして、この間応援に来ていたライフル隊の射手たちもドワーフ族だったんですか?」
「おお、そうだよ。井出君はぶっ倒れちまったから挨拶出来ずに帰っちまったがな。あの時も見ただろう? ドワーフとホルビーが協力して戦っていた姿を。」
そういえばライフル隊の後ろでオッツオやミィドリたちホルビー族が楽器を奏でて踊っていた。さっきの「動く城」の甲板の上でもそうだ。
「そうか! あの城はドワーフ族とホルビー族の両方の魔法を使って動かしているんですね?」
「その通り! あの『動く城』はドワーフ族とホルビー族がこの世界の平和を守るために結束して来た『証』って訳だ。」
井出は「赤い夢」に出て来た三人の少女のことを思い出す。彼女たちも「巨人機械」を平和利用のために開発するべく一生懸命助け合っていた。エルフ族の中にも結束しようと働きかけている人々は居る。恐らくラヴィニアのような人たちだ。
「おお、そうだ。一緒に俺の女房が来ている筈だ。探して連れて来るから皆、駐在所の前で待っててくれ。」
保安官テッドはそう言って荷下ろしでごった返している「動く城」の方に歩いていった。
「これから、ここにテッド保安官の奥さんが来るそうだよ。皆、自己紹介の心構えをしといてね。」
駐在所の前に戻った井出は真由美とアヤ、七海に声を掛けた。三人の女子高生たちもそれぞれ頷く。保安官テッドが女性を伴って歩いて来た。どうやら奥さんを見つけたようだ。
「やあ、皆紹介しよう! 俺の妻のヴァイモ・アンダーソンだ。」
「皆さん、初めまして! ヴァイモです。『ヴァイ』と呼んで下さって結構よ。」
「ぐらまー!」
保安官テッドの妻が挨拶した途端、アヤの横に居たピートが彼女の元にトコトコと走ってゆく。次の瞬間、アヤと七海は同時に叫んでいた。
「え、お母ちゃん? なんでここに居るん?」
「あれ、アイちゃん先生! どうしてこの世界に?」
そこにはアヤに良く似た丸眼鏡を掛けた30代後半くらいの女性が立っていた。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、11人?の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』
まさき
青春
僕は、ちょっと普通じゃない日常を送ることになった――それは、専属メイドが全員僕のことを溺愛してくれる暮らしだ。
朝は髪を整えてくれるリナ、朝食で笑顔を見せてくれるミユ、どの瞬間も全力で僕を甘やかす。掃除、料理、悩み相談まで、僕のためだけに動くメイドたち。
「ご主人様の笑顔が見たいんです」
その一言で、僕の毎日はちょっとドキドキ、ちょっと幸せ。
全員が僕を独占したいと競い合う日常の中、僕はどうやってこの溺愛地獄(?)を生き抜けばいいのか――!?
甘々、至れり尽くせりの日常ラブコメ、開幕。
「作品への感想代わりの『いいね❤️』や『エール📣』、心よりお待ちしております。」
「【応援のお願い】『いいね❤️』や『エール📣』をいただけると、作者のモチベーションが爆上がりします!」
「最後までお読みいただきありがとうございます。温かい『いいね❤️』が更新の支えです。」
転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜
まさき
ファンタジー
異世界転生した最強の金持ち嫡男、
専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活
現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。
しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。
彼は大陸一の富を誇る名門貴族――
ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。
カイルに与えられたのは
・世界一とも言える圧倒的な財力
・財力に比例して増大する規格外の魔力
そして何より彼を驚かせたのは――
彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。
献身的なエルフのメイド長リリア。
護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。
さらに個性豊かな巨乳メイドたち。
カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。
すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――
「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」
領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、
時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、
最強の御曹司カイルは
世界一幸せなハーレムを築いていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
義姉と押し入れに隠れたら、止まれなくなった
くろがねや
恋愛
父の再婚で、義姉ができた。
血は繋がっていない。でも——家族だ。そう言い聞かせながら、涼介はずっと沙耶から距離を取ってきた。
夏休み。田舎への帰省。甥っ子にせがまれて始まったかくれんぼ。急いで飛び込んだ押し入れの中に、先客がいた。
「……涼介くん」
薄い水色の浴衣。下ろした髪。橙色の光に染まった、沙耶の顔。
逃げ場のない暗闇の中で、二人分の体温が混ざり合う。
夜、来て。
その一言が——涼介の、全部を壊した。
甘くて、苦しくて、止まれない。
これは、ある夏の、秘密の話。
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~
紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。
そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。
大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。
しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。
フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。
しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。
「あのときからずっと……お慕いしています」
かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。
ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。
「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、
シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」
あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。