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悪役令嬢、帰れなくなる
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カイン殿下のためにお菓子を作るのは
もちろん嫌じゃないし、以前のように美味
しいと言って食べてもらいたい。
でも、せっかく元の体形に戻ったのに、
また私のお菓子食べてリバウンドしたら
マズいのでは…。
「心配しなくても大丈夫だよ。僕はお菓子
を食べても太らない体を手に入れたから
ね。」
私の心配を見透かすように、カイン殿下は
得意げな顔で言った。
「クレイトンに戻ってまたセセリアの作っ
たお菓子を食べられるように、留学中必死
で努力したんだよ。」
「そ、そうなんですね。」
そっか!よかった~。
それなら王妃様に遠慮することなく殿下の
ためにお菓子を作れるわ。
「だから、頑張ったご褒美にお菓子を作っ
てよ。ね?」
ぎゃ~!!!
そんな甘えた表情でご褒美をおねだりされ
たら断れるわけないじゃない!!
「えっと、じゃぁ、早速明日にでも作りま
すね!何か食べたいものありますか?」
「う~ん、シフォンケーキ…アップルパイ
もいいなぁ。食べたいもの多すぎて決めら
れないよ。」
嬉しそうに迷うカイン殿下を見ていた
アンセル殿下が口を開いた。
「セセリアの作るアップルパイは本当に
美味しいよね。カインからセセリアの作る
お菓子は美味しいって聞いてはいたけど
あそこまでとは思わなかったよ。」
「あら、そうなの?それは私も是非食べて
みたいわ。」
アンセル殿下の言葉に王妃様も興味を示し
た。
「兄上はセセリアのアップルパイを食べた
の?」
「ああ。学院でお茶会を開いた時、お願い
して作ってもらったんだ。」
二人の殿下の会話を聞きながら、私は青く
なっていた。
ま、まずいわ…。
カイン殿下に「僕以外に君の作ったお菓子
を食べさせちゃダメだよ。」って言われて
たのに…。
私は、恐る恐る隣の席のカイン殿下の表情
を伺った。
顔は笑っているけど、むしろそれが怖い。
「あ、あの…カイン殿下…、私…」
か細い声で殿下に声をかけると、優しい声
でカイン殿下は言った。
「兄上にお願いされたらセセリアは断れな
いよね。大丈夫、僕は怒ってないよ。それ
より僕も久しぶりに君のアップルパイが食
べたいな。焼いてくれるかな?」
「はい!わかりました!」
殿下の「怒ってないよ」という一言にホッ
とした私は即答した。
「では明日、学院の調理室を借りて作りま
すね!」
「明日、学院じゃなくて王宮で作って
よ。」
「え、でも明日は授業が…」
言いかけた私を、カイン殿下は手で制止
した。
「セセリアはもう学院に行かなくてもいい
と思うんだ。それよりもここで王族になる
ための教育を受けた方がいい。」
え!?
ちょっと待って!!
その展開は想定外です!!
第二王子の婚約者として、いつかはそう
いう日が来るとは思っていたけど、それは
今じゃないわ!
「父上、構いませんよね?」
え、え、なんで私じゃなくて国王陛下に
聞くの!?
「そうだな。カインがそうしたいなら私は
構わんよ。」
いや、そうじゃなくて!
私の気持ちは聞いてくれないんですか!?
「それじゃぁ、明日はセセリアのアップル
パイが食べられるわね。」
王妃様もすっかりその気になっている。
私は助けを求めるようにアンセル殿下を
見たが、その目は「諦めなさい」と言って
いるようだった。
もちろん嫌じゃないし、以前のように美味
しいと言って食べてもらいたい。
でも、せっかく元の体形に戻ったのに、
また私のお菓子食べてリバウンドしたら
マズいのでは…。
「心配しなくても大丈夫だよ。僕はお菓子
を食べても太らない体を手に入れたから
ね。」
私の心配を見透かすように、カイン殿下は
得意げな顔で言った。
「クレイトンに戻ってまたセセリアの作っ
たお菓子を食べられるように、留学中必死
で努力したんだよ。」
「そ、そうなんですね。」
そっか!よかった~。
それなら王妃様に遠慮することなく殿下の
ためにお菓子を作れるわ。
「だから、頑張ったご褒美にお菓子を作っ
てよ。ね?」
ぎゃ~!!!
そんな甘えた表情でご褒美をおねだりされ
たら断れるわけないじゃない!!
「えっと、じゃぁ、早速明日にでも作りま
すね!何か食べたいものありますか?」
「う~ん、シフォンケーキ…アップルパイ
もいいなぁ。食べたいもの多すぎて決めら
れないよ。」
嬉しそうに迷うカイン殿下を見ていた
アンセル殿下が口を開いた。
「セセリアの作るアップルパイは本当に
美味しいよね。カインからセセリアの作る
お菓子は美味しいって聞いてはいたけど
あそこまでとは思わなかったよ。」
「あら、そうなの?それは私も是非食べて
みたいわ。」
アンセル殿下の言葉に王妃様も興味を示し
た。
「兄上はセセリアのアップルパイを食べた
の?」
「ああ。学院でお茶会を開いた時、お願い
して作ってもらったんだ。」
二人の殿下の会話を聞きながら、私は青く
なっていた。
ま、まずいわ…。
カイン殿下に「僕以外に君の作ったお菓子
を食べさせちゃダメだよ。」って言われて
たのに…。
私は、恐る恐る隣の席のカイン殿下の表情
を伺った。
顔は笑っているけど、むしろそれが怖い。
「あ、あの…カイン殿下…、私…」
か細い声で殿下に声をかけると、優しい声
でカイン殿下は言った。
「兄上にお願いされたらセセリアは断れな
いよね。大丈夫、僕は怒ってないよ。それ
より僕も久しぶりに君のアップルパイが食
べたいな。焼いてくれるかな?」
「はい!わかりました!」
殿下の「怒ってないよ」という一言にホッ
とした私は即答した。
「では明日、学院の調理室を借りて作りま
すね!」
「明日、学院じゃなくて王宮で作って
よ。」
「え、でも明日は授業が…」
言いかけた私を、カイン殿下は手で制止
した。
「セセリアはもう学院に行かなくてもいい
と思うんだ。それよりもここで王族になる
ための教育を受けた方がいい。」
え!?
ちょっと待って!!
その展開は想定外です!!
第二王子の婚約者として、いつかはそう
いう日が来るとは思っていたけど、それは
今じゃないわ!
「父上、構いませんよね?」
え、え、なんで私じゃなくて国王陛下に
聞くの!?
「そうだな。カインがそうしたいなら私は
構わんよ。」
いや、そうじゃなくて!
私の気持ちは聞いてくれないんですか!?
「それじゃぁ、明日はセセリアのアップル
パイが食べられるわね。」
王妃様もすっかりその気になっている。
私は助けを求めるようにアンセル殿下を
見たが、その目は「諦めなさい」と言って
いるようだった。
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