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日常編(単発)
マルセルのお泊まり
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ある日、マルセルはフーリの家に泊まっていた。彼は大学でフーリに出会ってからしばしば泊まりに来るのだ。
「ねぇフーリ、そろそろ寝よ。眠い……」
「まぁ待て、いい所なんだ。あ!そこでジャンプか~上手いな」
今、フーリがベッドにうつ伏せに寝転がりその上にマルセルが同じくうつ伏せで重なっている体勢だ。この状態で二人はスマホに流れるゲーム実況を見ている。
「やだ~寝る~。電気消していい?」
「だめ。消したら眩しいだろ」
「む~!自分のわがままばっかり押し付けて」
「あーやめろやめろ。髪の毛引っ張るな。禿げる禿げる」
髪の毛を引っ張って抵抗するマルセルだが、その抵抗虚しくフーリは画面に夢中だ。ついに観念したマルセルはフーリの上を降りて部屋の散策に移った。彼の部屋は基本的に整理整頓されていないので日々物の位置が目まぐるしく変わっている。そのため、何回も訪れているこの部屋だがいつでも宝探しを楽しめるのだ。マルセルは大きな音を立ててガサ入れしているがフーリは動画に夢中で気づいていない。
「この前はただのクローゼットだったのにもう雑誌でパンパンになってる。この下の隙間は……わ!虫でいっぱい。キモイから死ね」
マルセルは家が燃えない程度に虫を炎魔法で焼いた。
「本棚は……ありゃ、巻数もタイトルもバラバラだ」
マルセルはこういうのを結構気にするので丁寧に直していく。彼の本棚はほぼ毎回本の配置が入れ替わっている。
「あ、これ最新刊じゃん読も」
そして、新刊に寄り道することもしばしばだ。
「机か……いつ見ても汚ないなぁ」
フーリの卓上は常にパンの食べかけが転がっていたり、引き出しに突っ込まれているため定期的に虫が湧く。これを丁寧にマルセルが駆除しているのだがこの努力を彼は知らない。
続いてベッドの下を覗き込もうとする。しかし、ここはほとんど光が入らないので薄らと何かが積まれているのは分かるがちゃんと認識することができない。
「えーい使っちゃえ。ライト!」
マルセルはほとんど躊躇することなくライト魔法を使った。しかし、奥にあるものは布を被っているようだ。埃を被っていないので何かに使っているのだろう。しかもその位置は遠くマルセルの腕では到底布まで届かない。
「もういいよね使っても。ウィンド!」
マルセルは布を被った塊にだけ風魔法を当てた。丁度いい力加減なのでスーッと滑りながら出てくる。
「なにかな~。もしかしてへそくり?」
マルセルが布を取ろうとしたその時、
「おーいマルセル何してんの?」
さすがにライト魔法と風魔法で気づかれたようだ。フーリはうつ伏せの状態から転がってのっそりと上半身だけ外に身を乗り出した。
「あ、フーリだ」
「お前何見て……ってそれ!」
フーリは目を飛び出しそうなほど見開いた。
「?フーリどうしたの?」
「マルセルやめろ!それを見るな!」
「え、なんで?」
マルセルはフーリの悲痛な叫びを聞いても躊躇することなく布を剥がした。
「やめろ!僕の、僕の性癖が!性癖がどキツイってバレるー!」
「……わぁお」
マルセルが布を剥がすと、そこには肌色が大部分を占めるDVDが数枚でてきた。
「フーリ。僕も魔法で焼いてあげようか?」
「いやー!これは娯楽!見るための娯楽だから僕がやりたいと思ってるとは限らなくてな……」
こうして、マルセルを通じてフーリの性癖が様々な人に露呈していくのであった。
「ねぇフーリ、そろそろ寝よ。眠い……」
「まぁ待て、いい所なんだ。あ!そこでジャンプか~上手いな」
今、フーリがベッドにうつ伏せに寝転がりその上にマルセルが同じくうつ伏せで重なっている体勢だ。この状態で二人はスマホに流れるゲーム実況を見ている。
「やだ~寝る~。電気消していい?」
「だめ。消したら眩しいだろ」
「む~!自分のわがままばっかり押し付けて」
「あーやめろやめろ。髪の毛引っ張るな。禿げる禿げる」
髪の毛を引っ張って抵抗するマルセルだが、その抵抗虚しくフーリは画面に夢中だ。ついに観念したマルセルはフーリの上を降りて部屋の散策に移った。彼の部屋は基本的に整理整頓されていないので日々物の位置が目まぐるしく変わっている。そのため、何回も訪れているこの部屋だがいつでも宝探しを楽しめるのだ。マルセルは大きな音を立ててガサ入れしているがフーリは動画に夢中で気づいていない。
「この前はただのクローゼットだったのにもう雑誌でパンパンになってる。この下の隙間は……わ!虫でいっぱい。キモイから死ね」
マルセルは家が燃えない程度に虫を炎魔法で焼いた。
「本棚は……ありゃ、巻数もタイトルもバラバラだ」
マルセルはこういうのを結構気にするので丁寧に直していく。彼の本棚はほぼ毎回本の配置が入れ替わっている。
「あ、これ最新刊じゃん読も」
そして、新刊に寄り道することもしばしばだ。
「机か……いつ見ても汚ないなぁ」
フーリの卓上は常にパンの食べかけが転がっていたり、引き出しに突っ込まれているため定期的に虫が湧く。これを丁寧にマルセルが駆除しているのだがこの努力を彼は知らない。
続いてベッドの下を覗き込もうとする。しかし、ここはほとんど光が入らないので薄らと何かが積まれているのは分かるがちゃんと認識することができない。
「えーい使っちゃえ。ライト!」
マルセルはほとんど躊躇することなくライト魔法を使った。しかし、奥にあるものは布を被っているようだ。埃を被っていないので何かに使っているのだろう。しかもその位置は遠くマルセルの腕では到底布まで届かない。
「もういいよね使っても。ウィンド!」
マルセルは布を被った塊にだけ風魔法を当てた。丁度いい力加減なのでスーッと滑りながら出てくる。
「なにかな~。もしかしてへそくり?」
マルセルが布を取ろうとしたその時、
「おーいマルセル何してんの?」
さすがにライト魔法と風魔法で気づかれたようだ。フーリはうつ伏せの状態から転がってのっそりと上半身だけ外に身を乗り出した。
「あ、フーリだ」
「お前何見て……ってそれ!」
フーリは目を飛び出しそうなほど見開いた。
「?フーリどうしたの?」
「マルセルやめろ!それを見るな!」
「え、なんで?」
マルセルはフーリの悲痛な叫びを聞いても躊躇することなく布を剥がした。
「やめろ!僕の、僕の性癖が!性癖がどキツイってバレるー!」
「……わぁお」
マルセルが布を剥がすと、そこには肌色が大部分を占めるDVDが数枚でてきた。
「フーリ。僕も魔法で焼いてあげようか?」
「いやー!これは娯楽!見るための娯楽だから僕がやりたいと思ってるとは限らなくてな……」
こうして、マルセルを通じてフーリの性癖が様々な人に露呈していくのであった。
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