14 / 57
異形にかけられた呪いの謎
しおりを挟む
「目隠しさん!!」
吉光の呼び声も無視して、突然出てきた目隠しさんが、気を失っている私の肩を掴んだ。ここに来る前、体に毒だから私の中にいる、と姿を出さないつもりでいた筈だったが、この事態を見て出てこざるを得なかったのか。
そして目隠しさんは、突然私の胸元に手を突っ込んだ。私の体の表面は、目隠しさんが触れた部分だけ波のように揺らいで、ズブズブと体の中へその手を飲み込んでいく。するとみるみると、私の体を包んでいた黒いオーラのようなものが、目隠しさんの体の中へと吸収されていった。目隠しさんにとっては何の害もなく、ただ平然と、それを収めてしまったのである。
「あらぁ………貴方…………」
「…………………」
「………不思議ね。その呪い………、何だか貴方が出てきた瞬間、力が弱まったように見えたわ」
「どういう事ですか………?母さん」
しかし、吉光のお母さんはしばらく私を観察するように静観した後、何事も無かったかのようにいつもの笑顔を浮かべて、「ごめんなさいねぇ、私が呪いを誘発させたから」と謝ったのだった。目隠しさんのお陰で何とか呪いが治った私は、すぐに意識を取り戻し、心配そうにこちらを見ている吉光とおばさんを捉えていた。
「ごめんなさいねぇ、恋白ちゃん。解呪するには、まずどんな呪いかを知る必要があったの」
相変わらず笑顔のままのおばさんと、強張った表情のままの吉光。私は、呪いの効果が消えて一気に脱力感と疲労感を感じ、私を支える目隠しさんの腕の中に、そのままズルズルと傾れ込んだ。よく覚えてないけど、朧げな記憶の中で微かに、私は2人を危ない目に遭わせていた気がする。2人に怪我させる前に止めてくれて良かった………と安心する私。そして改めて、私の呪いのせいでボロボロになった居間を見渡し、「片付け、手伝います………」とせめてもの償いで片付けをさせてもらった。元はと言えば、軽い気持ちで呪いを誘発した母のせいなのだと、吉光は責任を感じる私をフォローしてくれていたが、それでも私の罪悪感は消えなかった。
(私、2人に対して何を………)
もし目隠しさんが止めてくれていなかったら。私はあのまま2人を傷付けていたかもしれない。そして今後、何かの拍子で呪いの症状が出てしまった時………、意識がない間に、周囲の人に危害を加えるかもしれない………。そうなったら…………。
「………俺がいる限り、そんな事にはならない」
「………目隠しさん………」
「………俺がお前を止める」
声に出していたわけじゃないのに、私の不安を感じ取ったのだろうか。目隠しさんが横からそう言ってくれた。私を安心させる為の言葉だ。私が驚いたように彼を見つめる中、目隠しさんはそのまま床に散らばった本を積んで持ち上げ、吉光の母の指示に従うように運びに行ってしまった。っていうか、片付けも手伝ってくれるの………優しい………。
「この呪いは、残念だけど私じゃ解呪できそうにないわぁ」
「そんなぁ………」
「母さんでも無理なんですか」
一頻り片付けが終わった後、おばさんは不服そうに、呪いの調査結果を告げてきた。悔しそうに唇を尖らせていて、おばさん自身も納得がいってなさそうな様子だ。おばさんは、これでも数多くの呪いや霊を祓ってきた凄腕の神主なんだけど、と自信を持っていたようだが、「私もまだまだ修行が足りないみたいねぇ」とぼやいている。
「かなり複雑な呪いみたいねぇ………。呪いをかけてきた霊は、どんな霊だったの?」
「えっと………、最早生き物の形はしてなくて………異形の奴でした………。目隠しさんが倒してくれたけど………」
「ふーん………」
どこか腑に落ちない様子のおばさん。何かを考え込むように顎に手を添えている。
「目隠しさん、と言ったかしら。貴方、異形の霊とは面識は?」
「………ない」
「倒した後は、魂を食べたのかしら」
「………いや………。倒した後………、跡形も無く消えていた………」
「ということは、まだどこかに存在している可能性が高いわ」
「え、あの異形が!?」
おばさん曰く、私の呪いは強力で、術者が既に死んでいる場合だと、ここまで強く効果が出ることはあまり無いのだという。
「呪いの解き方は2つ方法があるわ。1つは、私たち聖職者がお祓いをする。これは、聖職者が呪いの術者より強くなくてはならない。2つめは、解呪の力を持った霊に取り除いてもらう」
「異形をちゃんと倒しても、呪いは解けないんですか?」
「呪いの効果に術者の存在の有無は関係ないのよぉ。ほら、ゲームでも、戦闘中に受けた毒は、戦闘が終わった後もダメージが継続するじゃない?」
分かりやすい例えに、私と吉光は納得したように頷いた。
「異形のやつは………、母さんより強いんですか?」
「うーん………、お祓いできそうにないってなると、そういうことなんだろうけど………。その異形、普通の霊とは違う、只ならぬ何かを感じるのよねぇ………」
「只ならぬ………何か………?」
「生き物の形をしていないってことは、色んな魂を食べて階級を上げた化け物か………、それとも複数の魂と融合したキメラのような霊、か………」
「融合って………そんな事があり得るんですか」
「偶にあるのよぉ。強い未練や怨念を抱えた魂同士はお互いを引き寄せあって、そのまま融合する。これもこれで厄介なのよねぇ」
恋白ちゃんの呪いからは強い怨念を感じる、とおばさんに告げられて、私は呪いの恐ろしさを再認識した。発動したらその都度症状を一時的に治めるしか、今は方法がないことも伝えられた。とにかく目隠しさんから離れないこと。それを守るよう、キツく言い付けられて、言われるがままに頷いた。
「それにしても気になるのは………、この呪い、目隠しさんに対して何だか特別な反応をしたように見えたことね………」
「それって、どういうことなんですか?」
「…………………」
おばさんの視線が、目隠しさんに移される。おばさんもハッキリとその答えが分かっているわけではなく、無言で考え込んでいる。しかし結局その場では答えは出ず、あくまでも私の推測だから、と流されてしまった。そしておばさんはいつもの笑顔を浮かべて、
「目隠しさん、恋白ちゃんのこと、よろしく頼むわねぇ」
そう言ったのだった。呪いを発動させられたことは驚いたが、あっさりと目隠しさんを受け入れている吉光のお母さんに、私は拍子抜けしていた。予想と反した言葉に驚いていたのは私だけではなく、吉光も同じようで、思わず「いいんですか、母さん」と問いかけていた。何が?と言いたげな母の顔を、吉光はポカンと見つめている。
「いえ………母さんのことだから、てっきり問答無用で目隠しさんのことを祓うのではないかと………」
「普通ならそうしてるんだけどねぇ………。恋白ちゃんがこんな状況だし。それに、貴方たちは祓って欲しくないんでしょう?」
ここに来る前のあの心配は何だったのやら。おばさんはにっこりと笑って、仲良くやってね、と私と目隠しさんに告げた。やっぱり、良い人だ。呪いのことも知れたし、来て良かった。
そして私たちは、おばさんが「晩御飯も食べてって!」と言うので、お言葉に甘えてみんなで一緒にご飯を食べた。久々に吉光の家でこんなに過ごしたが、昔と変わらぬ優しさと温かさに包まれて、楽しい時間を過ごしたのだった。
「ねぇ、目隠しさん」
「…………?」
吉光と別れて、自分の家に帰る途中。隣を歩く目隠しさんに声をかける。
「ありがとう」
「……………」
「また、助けてくれて」
「…………言いたいことはそれだけか」
「あれ、目隠しさんもしかして照れてる?」
フイ、と顔を背けてしまった目隠しさんを揶揄うように、覗き込む。でもその表情は特に変わっておらず、相変わらず彼の表情筋は死んでいるようだ。やっぱり、幽霊だからだろうか。
呪いのせいで怖い思いをした日でもあったけれど、その分目隠しさんが助けてくれて、それがとても嬉しい1日でもあった。
吉光の呼び声も無視して、突然出てきた目隠しさんが、気を失っている私の肩を掴んだ。ここに来る前、体に毒だから私の中にいる、と姿を出さないつもりでいた筈だったが、この事態を見て出てこざるを得なかったのか。
そして目隠しさんは、突然私の胸元に手を突っ込んだ。私の体の表面は、目隠しさんが触れた部分だけ波のように揺らいで、ズブズブと体の中へその手を飲み込んでいく。するとみるみると、私の体を包んでいた黒いオーラのようなものが、目隠しさんの体の中へと吸収されていった。目隠しさんにとっては何の害もなく、ただ平然と、それを収めてしまったのである。
「あらぁ………貴方…………」
「…………………」
「………不思議ね。その呪い………、何だか貴方が出てきた瞬間、力が弱まったように見えたわ」
「どういう事ですか………?母さん」
しかし、吉光のお母さんはしばらく私を観察するように静観した後、何事も無かったかのようにいつもの笑顔を浮かべて、「ごめんなさいねぇ、私が呪いを誘発させたから」と謝ったのだった。目隠しさんのお陰で何とか呪いが治った私は、すぐに意識を取り戻し、心配そうにこちらを見ている吉光とおばさんを捉えていた。
「ごめんなさいねぇ、恋白ちゃん。解呪するには、まずどんな呪いかを知る必要があったの」
相変わらず笑顔のままのおばさんと、強張った表情のままの吉光。私は、呪いの効果が消えて一気に脱力感と疲労感を感じ、私を支える目隠しさんの腕の中に、そのままズルズルと傾れ込んだ。よく覚えてないけど、朧げな記憶の中で微かに、私は2人を危ない目に遭わせていた気がする。2人に怪我させる前に止めてくれて良かった………と安心する私。そして改めて、私の呪いのせいでボロボロになった居間を見渡し、「片付け、手伝います………」とせめてもの償いで片付けをさせてもらった。元はと言えば、軽い気持ちで呪いを誘発した母のせいなのだと、吉光は責任を感じる私をフォローしてくれていたが、それでも私の罪悪感は消えなかった。
(私、2人に対して何を………)
もし目隠しさんが止めてくれていなかったら。私はあのまま2人を傷付けていたかもしれない。そして今後、何かの拍子で呪いの症状が出てしまった時………、意識がない間に、周囲の人に危害を加えるかもしれない………。そうなったら…………。
「………俺がいる限り、そんな事にはならない」
「………目隠しさん………」
「………俺がお前を止める」
声に出していたわけじゃないのに、私の不安を感じ取ったのだろうか。目隠しさんが横からそう言ってくれた。私を安心させる為の言葉だ。私が驚いたように彼を見つめる中、目隠しさんはそのまま床に散らばった本を積んで持ち上げ、吉光の母の指示に従うように運びに行ってしまった。っていうか、片付けも手伝ってくれるの………優しい………。
「この呪いは、残念だけど私じゃ解呪できそうにないわぁ」
「そんなぁ………」
「母さんでも無理なんですか」
一頻り片付けが終わった後、おばさんは不服そうに、呪いの調査結果を告げてきた。悔しそうに唇を尖らせていて、おばさん自身も納得がいってなさそうな様子だ。おばさんは、これでも数多くの呪いや霊を祓ってきた凄腕の神主なんだけど、と自信を持っていたようだが、「私もまだまだ修行が足りないみたいねぇ」とぼやいている。
「かなり複雑な呪いみたいねぇ………。呪いをかけてきた霊は、どんな霊だったの?」
「えっと………、最早生き物の形はしてなくて………異形の奴でした………。目隠しさんが倒してくれたけど………」
「ふーん………」
どこか腑に落ちない様子のおばさん。何かを考え込むように顎に手を添えている。
「目隠しさん、と言ったかしら。貴方、異形の霊とは面識は?」
「………ない」
「倒した後は、魂を食べたのかしら」
「………いや………。倒した後………、跡形も無く消えていた………」
「ということは、まだどこかに存在している可能性が高いわ」
「え、あの異形が!?」
おばさん曰く、私の呪いは強力で、術者が既に死んでいる場合だと、ここまで強く効果が出ることはあまり無いのだという。
「呪いの解き方は2つ方法があるわ。1つは、私たち聖職者がお祓いをする。これは、聖職者が呪いの術者より強くなくてはならない。2つめは、解呪の力を持った霊に取り除いてもらう」
「異形をちゃんと倒しても、呪いは解けないんですか?」
「呪いの効果に術者の存在の有無は関係ないのよぉ。ほら、ゲームでも、戦闘中に受けた毒は、戦闘が終わった後もダメージが継続するじゃない?」
分かりやすい例えに、私と吉光は納得したように頷いた。
「異形のやつは………、母さんより強いんですか?」
「うーん………、お祓いできそうにないってなると、そういうことなんだろうけど………。その異形、普通の霊とは違う、只ならぬ何かを感じるのよねぇ………」
「只ならぬ………何か………?」
「生き物の形をしていないってことは、色んな魂を食べて階級を上げた化け物か………、それとも複数の魂と融合したキメラのような霊、か………」
「融合って………そんな事があり得るんですか」
「偶にあるのよぉ。強い未練や怨念を抱えた魂同士はお互いを引き寄せあって、そのまま融合する。これもこれで厄介なのよねぇ」
恋白ちゃんの呪いからは強い怨念を感じる、とおばさんに告げられて、私は呪いの恐ろしさを再認識した。発動したらその都度症状を一時的に治めるしか、今は方法がないことも伝えられた。とにかく目隠しさんから離れないこと。それを守るよう、キツく言い付けられて、言われるがままに頷いた。
「それにしても気になるのは………、この呪い、目隠しさんに対して何だか特別な反応をしたように見えたことね………」
「それって、どういうことなんですか?」
「…………………」
おばさんの視線が、目隠しさんに移される。おばさんもハッキリとその答えが分かっているわけではなく、無言で考え込んでいる。しかし結局その場では答えは出ず、あくまでも私の推測だから、と流されてしまった。そしておばさんはいつもの笑顔を浮かべて、
「目隠しさん、恋白ちゃんのこと、よろしく頼むわねぇ」
そう言ったのだった。呪いを発動させられたことは驚いたが、あっさりと目隠しさんを受け入れている吉光のお母さんに、私は拍子抜けしていた。予想と反した言葉に驚いていたのは私だけではなく、吉光も同じようで、思わず「いいんですか、母さん」と問いかけていた。何が?と言いたげな母の顔を、吉光はポカンと見つめている。
「いえ………母さんのことだから、てっきり問答無用で目隠しさんのことを祓うのではないかと………」
「普通ならそうしてるんだけどねぇ………。恋白ちゃんがこんな状況だし。それに、貴方たちは祓って欲しくないんでしょう?」
ここに来る前のあの心配は何だったのやら。おばさんはにっこりと笑って、仲良くやってね、と私と目隠しさんに告げた。やっぱり、良い人だ。呪いのことも知れたし、来て良かった。
そして私たちは、おばさんが「晩御飯も食べてって!」と言うので、お言葉に甘えてみんなで一緒にご飯を食べた。久々に吉光の家でこんなに過ごしたが、昔と変わらぬ優しさと温かさに包まれて、楽しい時間を過ごしたのだった。
「ねぇ、目隠しさん」
「…………?」
吉光と別れて、自分の家に帰る途中。隣を歩く目隠しさんに声をかける。
「ありがとう」
「……………」
「また、助けてくれて」
「…………言いたいことはそれだけか」
「あれ、目隠しさんもしかして照れてる?」
フイ、と顔を背けてしまった目隠しさんを揶揄うように、覗き込む。でもその表情は特に変わっておらず、相変わらず彼の表情筋は死んでいるようだ。やっぱり、幽霊だからだろうか。
呪いのせいで怖い思いをした日でもあったけれど、その分目隠しさんが助けてくれて、それがとても嬉しい1日でもあった。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
氷華の吸血鬼ー銀氷の貴方と誓う永血の恋ー
四片霞彩
恋愛
霧の街で目覚めた私は契約を結ぶ――氷鏡の彼の人は孤独なヴァンパイアだった。
海外に暮らす祖母の元に向かっていたエレナは古びた鍵を拾ったことでヴァンパイアの国・ワムビュルス王国に転移してしまう。
辿り着いた街で人間を「餌」として捕えるヴァンパイアたちから逃げている最中、鍵に導かれるままにとある古書店の扉を開けてしまうのだった。
そこで出会った白銀のヴァンパイアの青年――ロシィから「説明は後だ」と告げられて、主従の契約を強引に結ばれたエレナ。
契約によってロシィの従者となったエレナの姿は子供へと変化して、やがて元の姿からかけ離れた愛くるしいヴァンパイアの少女に変わってしまう。
そして主人となったロシィから「ノエリス」と名付けられたエレナは、ヴァンパイアたちから保護してもらう代わりにロシィに仕えることになるのだった。
渋々ロシィが営む古書店で働き始めたエレナだったが、素っ気ない態度ながらも甲斐甲斐しく世話を焼いてくれるロシィに次第に心を許し始める。
しかし砂時計の砂が全て落ちた時に2人の立場は逆転してしまう。
エレナは「ヴァンパイアの麗しき女主人・ノエリス」、ロシィは「女主人に仕える少年従者・ロシィ」へと姿まで変わってしまうのだった。
主人と従者を行き来する2人は種族や生まれの違いから何度もすれ違って衝突するが、やがてお互いの心を深く知ることになる。
氷鏡のような白銀のヴァンパイアが異なる世界から現れた人間に心を溶かされ、やがて“等しく”交わった時、主従の信愛は番の最愛へと変わる。
ダークファンタジー×溺愛×主従の恋物語。
凍りついた主従の鎖は甘く蕩けるような番の結びとなる。
※他サイトでも公開予定
同期に恋して
美希みなみ
恋愛
近藤 千夏 27歳 STI株式会社 国内営業部事務
高遠 涼真 27歳 STI株式会社 国内営業部
同期入社の2人。
千夏はもう何年も同期の涼真に片思いをしている。しかし今の仲の良い同期の関係を壊せずにいて。
平凡な千夏と、いつも女の子に囲まれている涼真。
千夏は同期の関係を壊せるの?
「甘い罠に溺れたら」の登場人物が少しだけでてきます。全くストーリには影響がないのでこちらのお話だけでも読んで頂けるとうれしいです。
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎
倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。
栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。
「責任、取って?」
噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。
手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。
けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。
看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。
それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。
ため息ひとつ――王宮に散る花びらのように
柴田はつみ
恋愛
「離縁を、お願いしたいのです」
笑顔で、震えずに、エレナはそう言った。
夫は言葉を失った。泣いてくれれば、怒ってくれれば、まだ受け止め方があった。しかしあの静けさは、エレナがもう十分に泣き終わった後の顔だと、ヴィクトルにはわかった。
幼なじみと結ばれた三年間。すれ違いは静かに始まり、深紅のドレスの令嬢によって加速した。ため息を飲み込み、完璧な微笑みを保ち続けた公爵夫人が、最後に選んだのは――。
王宮に散る花びらのような、夫婦の崩壊と再生の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる