夜明けまでの1日

古明地 蓮

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長い夜の始まり

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最後に見る花火は、かけがえのない美しさを誇っていた。
あの花火のような、暖かく空気を切り裂く破裂音は、他のどんなものでも変えられないと思う。
少なくとも、これまで僕が見てきたものでは。

最後の花火の光は、いつの間にか蒼穹に溶けてしまった。
花火を見る度に、花火が永遠なら良かったと思ってしまう。
同時に、儚いからこそ美麗なのが際立っているのも理解している。

まあ、これで思い残すこともないかな。
気がかりなことは全部終わったし、花火も見れたから十分だ。

そして、僕は自分の物語の最後のページにエピローグを綴り始めた。
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