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プロローグ
「殿下は私に対して誠実に接してくださいました」
「そう……か」
「ユウナ様が私を陥れようとした事実もございません」
「え、そうなの!?」
静まり返った謁見の間でセシリアと国王の声が響く。
そのやり取りを私はぼんやりとした意識の中で聞いていた。
そうだ、さっきまで悪役令嬢の断罪をしていた筈なのにあっという間ひっくり返されたんだっけ。
まさかのざまあ……どんな処分が下されるのか想像するだけでも恐ろしい。
「ではこの度の嫌疑については……」
「被害を受けた筈の本人が事実ではないと申しているのですから、これ以上裁くことは出来ないかと」
あれ、私このまま牢屋に入れられて、しかるべき処分が決まるまで幽閉されるんじゃないの?
「はい、異論はございません。国王陛下、王妃殿下、お二人の慈悲深いご采配に感謝申し上げます」
大好きな乙女ゲームの世界でヒロインになった私はハッピーエンドを目指すも見事失敗、あえなくざまあ展開に。
そして陥れようとした相手、悪役令嬢セシリア・フォンクラインの手によってそのざまあすらも綺麗さっぱりなかったことにされた。
*****
一体どういうこと?
謁見の間での大どんでん返し後私は無罪放免、関係者各位も次々にその場を離れてしまい誰もいなくなった廊下に一人佇んでいた。
ちょっと待って、ハッピーエンドからざまあ展開に変わったのなら私は今頃牢屋の中にいる筈なのに、何でするっと解放されてるの??
それにあの時、セシリアは明らかに現状を把握した上でざまあを白紙に戻した。ということは――彼女は私と同じ前世の記憶を持った転生者……?
確証が無い状態でいくら考えても答えは出ない。取りあえず部屋に戻ろうと長い廊下を歩き始めた。その時、
「ユウナ様」
「……セシリア」
今まさに私の脳内を占めていた相手、セシリアが目の前にいた。
「お話ししたいことがあるのですが、少しお時間をいただけますか」
「うん、分かった」
城内の奥へと歩みを進めるセシリアの後ろを付いて歩く。お互い無言なのでこの静けさと沈黙がいたたまれない。
どうしよう、何か話した方がいいのかな。というか、まずさっきのお礼から言うべきだよね。
助けて貰っておいて「ありがとう」も言えないなんて人としてはいかがなものか……と、頭の中でぐるぐる考えながら歩いていると、急にセシリアが立ち止まった。
話って何だろう……もしかして人気の無い場所で改めて断罪されるとか!?
思わず身構える私に、振り返ったセシリアがこう言った。
「ユウナ、あなたもしかして前世の記憶があるんじゃない?」
「そう……か」
「ユウナ様が私を陥れようとした事実もございません」
「え、そうなの!?」
静まり返った謁見の間でセシリアと国王の声が響く。
そのやり取りを私はぼんやりとした意識の中で聞いていた。
そうだ、さっきまで悪役令嬢の断罪をしていた筈なのにあっという間ひっくり返されたんだっけ。
まさかのざまあ……どんな処分が下されるのか想像するだけでも恐ろしい。
「ではこの度の嫌疑については……」
「被害を受けた筈の本人が事実ではないと申しているのですから、これ以上裁くことは出来ないかと」
あれ、私このまま牢屋に入れられて、しかるべき処分が決まるまで幽閉されるんじゃないの?
「はい、異論はございません。国王陛下、王妃殿下、お二人の慈悲深いご采配に感謝申し上げます」
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そして陥れようとした相手、悪役令嬢セシリア・フォンクラインの手によってそのざまあすらも綺麗さっぱりなかったことにされた。
*****
一体どういうこと?
謁見の間での大どんでん返し後私は無罪放免、関係者各位も次々にその場を離れてしまい誰もいなくなった廊下に一人佇んでいた。
ちょっと待って、ハッピーエンドからざまあ展開に変わったのなら私は今頃牢屋の中にいる筈なのに、何でするっと解放されてるの??
それにあの時、セシリアは明らかに現状を把握した上でざまあを白紙に戻した。ということは――彼女は私と同じ前世の記憶を持った転生者……?
確証が無い状態でいくら考えても答えは出ない。取りあえず部屋に戻ろうと長い廊下を歩き始めた。その時、
「ユウナ様」
「……セシリア」
今まさに私の脳内を占めていた相手、セシリアが目の前にいた。
「お話ししたいことがあるのですが、少しお時間をいただけますか」
「うん、分かった」
城内の奥へと歩みを進めるセシリアの後ろを付いて歩く。お互い無言なのでこの静けさと沈黙がいたたまれない。
どうしよう、何か話した方がいいのかな。というか、まずさっきのお礼から言うべきだよね。
助けて貰っておいて「ありがとう」も言えないなんて人としてはいかがなものか……と、頭の中でぐるぐる考えながら歩いていると、急にセシリアが立ち止まった。
話って何だろう……もしかして人気の無い場所で改めて断罪されるとか!?
思わず身構える私に、振り返ったセシリアがこう言った。
「ユウナ、あなたもしかして前世の記憶があるんじゃない?」
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