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2 ※ざまあから数日後のお話
断罪(回避)→ざまあ(白紙)の数日後。私は殿下の呼び出しを受けて王城に来ていた。
もう嫌な予感しかしない……と重い足取りで応接室に入った途端、声が出た。
「「 げ! 」」
もう一人の声の主はカーライル。そこにはアイスラン、セシリアの他にカーライルの姿もあった。
「これで全員揃ったね」
悪役令嬢断罪ざまあ事件(ドラマか!)以来の当事者勢揃い……一体何が始まるんだろうと思っていると、
「今日集まって貰ったのは先日の件で話したいことがあったからなんだ。二人とも、勿論あの日のことは覚えているよね?」
「「は、はい……」」
お互いの声が綺麗にハモる。
「セシーの計らいで大筋の問題は既に解決しているし、誰も罪に問われることはないから安心して欲しい。ただ――」
……きた!!
「別件で少しばかり困ったことがあってね。それについてはこのまま無罪放免という訳にはいきそうもないんだ」
ですよね分かります。
人の迷惑顧みず四六時中殿下を追い回したストーカー女と、公衆の面前で言いたい放題吐き散らかした不敬オンパレード男。そんな二人を野放しにしては王家の威厳にかかわる。
「そこで、君たちにお願いがあるんだけど……聞いて貰えるかな」
うん、お願いっていうかこれ強制ですよね。
隣にいるセシリアをチラ見するとウチの子がごめんなさいポーズをしていた。あ、これは聞かなきゃ駄目なやつだ。
そう理解した私は、死刑執行を待つ囚人の面持ちで殿下の言葉を待った。
*****
「じゃあ後は任せたよ、シュタイナー」
アイスランとセシリアがいなくなりカーライルと二人になった。途端、体の力が抜けた私は脱力したままソファに倒れ込む。
あー、怖かったあ! あの針のむしろに座らされている感じ……
でも殿下のお願いは今までやらかしたことと比較するとかなりな温情、いや、むしろ私にとってはご褒美とも言える内容だった。
まあ完全に自業自得な訳だし、これから信頼回復に努めて行こう。自分の行いを顧みて悟りの境地を開いていると、後ろから大きなため息が聞こえた。
「……最悪だ」
心底嫌そうな声。ちょっと、これ見よがしにため息とかムカつくんですけど。
一人の時にやってよね、と睨み付けた拍子に目が合った。
「何だよ、お前は自業自得だろ? 言っとくけど俺は完全にとばっちりなんだからな。これ以上迷惑を掛けられるのはごめんだ、頼むから疑いが晴れるまで大人しくしてろよ」
え、こいつ今何て言った? あの時ヒーローぶって散々アイスランをディスりまくっておいて人のせいにする??
「……あんただって人のこと言えないじゃない」
「あ?」
「私が自業自得なのは認めるけど、あんた自分がしたこと忘れたの? あれだけ殿下に向かって不敬三昧吐き散らかしておいて、とばっちりだなんてよくも言えたわね!」
「はあ!? そもそもお前が二人の間に割り込んでセシリアを陥れようとしたのが原因だろうが!」
「残念でしたー、それはもうなかったことになったんだから私は潔白ですう!」
「なんだとこの!」
「なによ!!」
売り言葉に買い言葉であっという間に罵倒合戦が始まり、暫くして二人とも息が切れた。
「……なあ、もうやめねえか。これ以上続けても不毛だ」
「そうね……賛成」
ゼーゼー言いながら息を整えていると、カーライルがぼそっと言った。
「確かに俺も人のことは言えない……悪かったな」
「……ううん、私が原因なのは本当なんだしこっちこそ悪かったわよ」
お互い熱しやすく冷めやすい感情直結型のようで、時間経過と共に冷静さを取り戻した私達はスピード和解した。
「それでユウナ嬢。これからのことなんだけど」
「ユウナでいいわよ、あんたから丁寧に呼ばれるの何かくすぐったいし」
「そうか? じゃあ俺も名前でいい」
「分かったわ。か……カ、カイル」
しまった、名前で呼ぶのも呼ばれるのも同じくらいくすぐったい。というか恥ずかしい。心の中では幾度となく呼び捨てていると言うのに。
「じゃあ、お互い刑期が明けるまで余計な行動はしないってことで」
「刑期って……言い方」
こうして私とカーライルのある意味執行猶予期間が始まったのだった。
もう嫌な予感しかしない……と重い足取りで応接室に入った途端、声が出た。
「「 げ! 」」
もう一人の声の主はカーライル。そこにはアイスラン、セシリアの他にカーライルの姿もあった。
「これで全員揃ったね」
悪役令嬢断罪ざまあ事件(ドラマか!)以来の当事者勢揃い……一体何が始まるんだろうと思っていると、
「今日集まって貰ったのは先日の件で話したいことがあったからなんだ。二人とも、勿論あの日のことは覚えているよね?」
「「は、はい……」」
お互いの声が綺麗にハモる。
「セシーの計らいで大筋の問題は既に解決しているし、誰も罪に問われることはないから安心して欲しい。ただ――」
……きた!!
「別件で少しばかり困ったことがあってね。それについてはこのまま無罪放免という訳にはいきそうもないんだ」
ですよね分かります。
人の迷惑顧みず四六時中殿下を追い回したストーカー女と、公衆の面前で言いたい放題吐き散らかした不敬オンパレード男。そんな二人を野放しにしては王家の威厳にかかわる。
「そこで、君たちにお願いがあるんだけど……聞いて貰えるかな」
うん、お願いっていうかこれ強制ですよね。
隣にいるセシリアをチラ見するとウチの子がごめんなさいポーズをしていた。あ、これは聞かなきゃ駄目なやつだ。
そう理解した私は、死刑執行を待つ囚人の面持ちで殿下の言葉を待った。
*****
「じゃあ後は任せたよ、シュタイナー」
アイスランとセシリアがいなくなりカーライルと二人になった。途端、体の力が抜けた私は脱力したままソファに倒れ込む。
あー、怖かったあ! あの針のむしろに座らされている感じ……
でも殿下のお願いは今までやらかしたことと比較するとかなりな温情、いや、むしろ私にとってはご褒美とも言える内容だった。
まあ完全に自業自得な訳だし、これから信頼回復に努めて行こう。自分の行いを顧みて悟りの境地を開いていると、後ろから大きなため息が聞こえた。
「……最悪だ」
心底嫌そうな声。ちょっと、これ見よがしにため息とかムカつくんですけど。
一人の時にやってよね、と睨み付けた拍子に目が合った。
「何だよ、お前は自業自得だろ? 言っとくけど俺は完全にとばっちりなんだからな。これ以上迷惑を掛けられるのはごめんだ、頼むから疑いが晴れるまで大人しくしてろよ」
え、こいつ今何て言った? あの時ヒーローぶって散々アイスランをディスりまくっておいて人のせいにする??
「……あんただって人のこと言えないじゃない」
「あ?」
「私が自業自得なのは認めるけど、あんた自分がしたこと忘れたの? あれだけ殿下に向かって不敬三昧吐き散らかしておいて、とばっちりだなんてよくも言えたわね!」
「はあ!? そもそもお前が二人の間に割り込んでセシリアを陥れようとしたのが原因だろうが!」
「残念でしたー、それはもうなかったことになったんだから私は潔白ですう!」
「なんだとこの!」
「なによ!!」
売り言葉に買い言葉であっという間に罵倒合戦が始まり、暫くして二人とも息が切れた。
「……なあ、もうやめねえか。これ以上続けても不毛だ」
「そうね……賛成」
ゼーゼー言いながら息を整えていると、カーライルがぼそっと言った。
「確かに俺も人のことは言えない……悪かったな」
「……ううん、私が原因なのは本当なんだしこっちこそ悪かったわよ」
お互い熱しやすく冷めやすい感情直結型のようで、時間経過と共に冷静さを取り戻した私達はスピード和解した。
「それでユウナ嬢。これからのことなんだけど」
「ユウナでいいわよ、あんたから丁寧に呼ばれるの何かくすぐったいし」
「そうか? じゃあ俺も名前でいい」
「分かったわ。か……カ、カイル」
しまった、名前で呼ぶのも呼ばれるのも同じくらいくすぐったい。というか恥ずかしい。心の中では幾度となく呼び捨てていると言うのに。
「じゃあ、お互い刑期が明けるまで余計な行動はしないってことで」
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