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9.酒のつまみ、再び
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敦からのLINEで呼び出されたのは、駅前の居酒屋だった。正月の三が日でも関係なく営業するのは、今時の接客業では普通のこと。それでも、人が休みの時に働くのって、大変ですよねぇ、と、僕は心の中で呟いてしまう。
「輝樹、おせーよ」
「ご、ごめん」
居酒屋の奥のほうの座敷では、まだ午後6時を過ぎたばかりだというのに、すでに酔っぱらって盛り上がってる敦たちがいた。久しぶりに会う中学の頃の同級生たちの姿を見て、少しだけ驚く。みんな僕と同い年だというのに、なんだか、僕よりも大人びて見える。なんたって、中には赤ちゃんを抱えた女子までいるんだもの。
「えー、デキ婚?」
「ちょっと、今は、授かり婚って言うのー」
女子たちは赤ちゃんの周りに集まってワイワイと騒いでる。その姿に呆然としていると、「輝樹、こっち来い」と、敦に呼ばれると、隣に座らされた。
「やだー、濱田くん?久しぶり~!なんか中学の頃とあんまり変わらないねー」
「え」
なんとなく顔に見覚えのある女子が僕の隣に座ると、「何飲む?」とメニューを差し出した。僕はバックを背中の方に置くと、ダウンジャケットを脱ぎながら、とりあえずビールを頼むと、周囲をキョロキョロと見回す。
集まっているのは15人くらいか。男女の比率で言えば、男の方が少し多いくらい。挙動不審気味な僕に気づいたのか、枝豆をつまみながら、敦は話かけてきた。
「輝樹、あっちは楽しいか?」
「え、う、うん」
「ほーか、ほーか」
それだけ言うとにっこりと笑って、僕とは反対側にいる相手と話し出していた。
正直、僕は敦みたいに誰とでも話ができるというタイプでもないし、この場にいる同級生たちとも、それほど仲がよかったわけでもない。だから、なんだか居心地が悪いと思ってしまうのは当然で。
「あ、濱田くん、グラス、空だね。何か新しいの頼む?」
こうして馴れ馴れしく、腕を触れられたりするのも、本当は困る。
「あ、いや。すぐ帰るから、いいよ」
なんとか作り笑いをして、彼女の手を腕からはずす。やっぱり、ここに来ないで、崇さんのところに行けばよかった、と後悔してしまう僕。
「あ? 何言ってんだよ。まだ来たばっかだろ」
僕の言葉が聞こえたのか、急に隣にいた敦が振り向く。
「敦が来い、っていうから来ただけだし。一応、顔出したんだから、もういいだろ?」
僕としては義理は果たした、と思うから、バックの中から財布を取り出そうとする。
「なんだよ、そんなに早く帰りたいのか? あっちに」
ニヤニヤしながら敦が大きな声で言うものだから、近くにいた奴らの視線が僕に集中する。
「やっぱ、彼女が待ってるんだ。このぉ~、見かけによらず、やることやってんでなぁ」
「えー!? 濱田くん、彼女いるのー?」
「マジか。あの濱田に?」
「くそっ、濱田、俺に女紹介しろっ!」
敦のせいで一気に話題が僕のことになって、集中攻撃されてしまったせいで、身動きができない。最初は、もう少しいようかとも思ったけど、それも無理だ。この時間だったら、まだ特急に乗れれば帰れるかもしれない、と思えてきた。
「もう、いいかげんにしてくれよ」
僕は、ムッとしながら、ボソリと呟く。
「あ? なんか言った?」
相変わらずニヤニヤしている敦が、僕の顔のほうに耳を向けてきた。
「輝樹、おせーよ」
「ご、ごめん」
居酒屋の奥のほうの座敷では、まだ午後6時を過ぎたばかりだというのに、すでに酔っぱらって盛り上がってる敦たちがいた。久しぶりに会う中学の頃の同級生たちの姿を見て、少しだけ驚く。みんな僕と同い年だというのに、なんだか、僕よりも大人びて見える。なんたって、中には赤ちゃんを抱えた女子までいるんだもの。
「えー、デキ婚?」
「ちょっと、今は、授かり婚って言うのー」
女子たちは赤ちゃんの周りに集まってワイワイと騒いでる。その姿に呆然としていると、「輝樹、こっち来い」と、敦に呼ばれると、隣に座らされた。
「やだー、濱田くん?久しぶり~!なんか中学の頃とあんまり変わらないねー」
「え」
なんとなく顔に見覚えのある女子が僕の隣に座ると、「何飲む?」とメニューを差し出した。僕はバックを背中の方に置くと、ダウンジャケットを脱ぎながら、とりあえずビールを頼むと、周囲をキョロキョロと見回す。
集まっているのは15人くらいか。男女の比率で言えば、男の方が少し多いくらい。挙動不審気味な僕に気づいたのか、枝豆をつまみながら、敦は話かけてきた。
「輝樹、あっちは楽しいか?」
「え、う、うん」
「ほーか、ほーか」
それだけ言うとにっこりと笑って、僕とは反対側にいる相手と話し出していた。
正直、僕は敦みたいに誰とでも話ができるというタイプでもないし、この場にいる同級生たちとも、それほど仲がよかったわけでもない。だから、なんだか居心地が悪いと思ってしまうのは当然で。
「あ、濱田くん、グラス、空だね。何か新しいの頼む?」
こうして馴れ馴れしく、腕を触れられたりするのも、本当は困る。
「あ、いや。すぐ帰るから、いいよ」
なんとか作り笑いをして、彼女の手を腕からはずす。やっぱり、ここに来ないで、崇さんのところに行けばよかった、と後悔してしまう僕。
「あ? 何言ってんだよ。まだ来たばっかだろ」
僕の言葉が聞こえたのか、急に隣にいた敦が振り向く。
「敦が来い、っていうから来ただけだし。一応、顔出したんだから、もういいだろ?」
僕としては義理は果たした、と思うから、バックの中から財布を取り出そうとする。
「なんだよ、そんなに早く帰りたいのか? あっちに」
ニヤニヤしながら敦が大きな声で言うものだから、近くにいた奴らの視線が僕に集中する。
「やっぱ、彼女が待ってるんだ。このぉ~、見かけによらず、やることやってんでなぁ」
「えー!? 濱田くん、彼女いるのー?」
「マジか。あの濱田に?」
「くそっ、濱田、俺に女紹介しろっ!」
敦のせいで一気に話題が僕のことになって、集中攻撃されてしまったせいで、身動きができない。最初は、もう少しいようかとも思ったけど、それも無理だ。この時間だったら、まだ特急に乗れれば帰れるかもしれない、と思えてきた。
「もう、いいかげんにしてくれよ」
僕は、ムッとしながら、ボソリと呟く。
「あ? なんか言った?」
相変わらずニヤニヤしている敦が、僕の顔のほうに耳を向けてきた。
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