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第4章:記憶の欠片
第42話
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ーガチャ
鍵を解錠し、ゆっくりとドアノブを回した。部屋に入ると、音を立てないよう慎重に扉を閉める。
前方にベッドの上で横たわる、少女の姿を見つけた。気持ちよさそうに寝息を立て、眠っているようだ。
棚に並んだ大量の薬瓶と、透明な液体が入ったピンクの瓶。机に置かれた、白い手鏡と青い櫛。部屋の雰囲気を明るく見せる、植物の鉢植え。彼女の部屋は、友人からのプレゼントで溢れかえっていた。
丁寧に並べられた本の背表紙を眺めていると、後ろから何かが飛んでくる気配を感じた。眠っていたはずの少女が枕を投げ飛ばし、魔法の詠唱を始めた。すぐさま彼女の元へ駆け寄り、手で口を塞いでベッドに押し倒した。
「…起きた?」
月明かりに照らされた彼女は、恐怖に怯えた表情をしていた。この状況から逃れようと、必死に手足を動かして抵抗してくる。
「んー…!」
「できれば騒がないでくれると嬉しいな。」
騒ぎを聞き付けた誰かに邪魔されぬよう、出来る限り優しい口調で彼女を諭した。すると、彼女の表情は恐怖から困惑へと変化した。
「…大人しくしてくれる?」
「ん…。」
彼女は僕の言葉に、従う意志を示した。そう思った僕は、口を塞いだ手をゆっくりと退けた。
その瞬間、彼女が振り払った手が僕の顔にぶつかった。身につけていた仮面が部屋の隅に飛んでいき、音を立てて床に転がった。
「ぇ……フラン…?」
彼女は青ざめた顔をしていた。見てはいけない物を見てしまったかのようだった。
「ルドルフ!?どうして…!」
「ルドルフじゃないよ。今の僕はフランだ。」
「そんな事聞きたいんじゃない!どうしてアサシンの姿で、レジデンスに忍び込む様な事をして…」
「あまり喋ってる暇はないんだけど。」
「質問に答えて…!」
彼女の青い瞳が、僕の眼を真っ直ぐ捉えて離さない。
「答えたら、協力してくれる?」
「協力…?何をするつもりなのか話してもらわないと、協力のしようがないよ。」
「それもそうだね…。なら手短に言うよ。僕の目的は、ラギト様の暗殺。」
「暗…殺…?」
「そう。」
僕は淡々と、端的に言い放った。もう彼女の信頼を得る為に、優しい友人を演じる必要など無いのだから。
「そんなの協力出来るわけない…!」
「質問に答えたら、協力してくれるんじゃないの?」
「何でも協力するとは言ってない!」
「なら…無理にでも協力してもらうしかないね。」
彼女の腕を掴み、ベッドに強く押さえ付けた。
「やめて…!離して!」
「大人しく従えば危害は加えない。」
「ルドルフお願い!こんな事…フランにさせないで!」
「何を言っている?あいつも同意の上だ。」
「ぇ…?」
「“血の盟約は互いの友好の証。我が血を糧とし…」
「何をするの!?やめ…」
「…意思に従え。フェアヴィルング”」
魔法が発動し、彼女の額が赤く光り出した。すると彼女は意識を失い、ピクリとも動かなくなった。
この魔法は、生き物の意識を乗っ取り洗脳することが出来る。しかし、成功させる為には身体の一部に口付けをし、印を付ける必要があった。
仲良くならなければ、近寄る事も触れる事も難しい。その為に、信頼を得る必要があったのだ。だから僕は常に彼女の味方をし、必死に彼女を助けてきた。そして、闘技大会の決勝戦前、彼女の額に口付けをして印をつけた。応援するという口実の元に。
「おはようルナちゃん。」
暗い部屋の中で、彼女は意識を取り戻した。
僕が手を差し伸べると、彼女はそれを握り返して身体を起こした。
まだ意識が朦朧としている彼女に、僕は突拍子もない質問を投げかけた。
「ねぇ、ルナちゃん。…僕の事好き?」
「うん。好き。」
彼女は何の疑いもせず、そう口にした。
けれどもこれは、彼女の意思では無い。
「なら、僕のお願いも聞いてくれるよね?」
「もちろん!なんでも言って?」
「これを、ラギト様に飲ませてきて。ルナちゃんは飲んじゃ駄目だよ?」
僕は、ポケットから液体が入った小瓶を取り出すと、彼女の手に握らせた。
これは、前もって準備しておいた毒薬だ。無色透明で無味無臭。飲み物に混ぜても、まずバレることは無いだろう。
「うん。わかった。」
「よろしくね。ルナちゃん。」
彼女はすんなり了承すると、扉を開けて外へ出て行った。僕も後を追いかけて部屋を出ると、周りを警戒しながら彼女の後ろに着いて行った。
彼女は食堂に立ち寄り、2人分の飲み物を作った。片方は普通のミルクティーだが、もう片方には僕から受け取った液体が入っている。
飲み物を乗せたお盆を手に、レーガイルラギトの部屋の扉を叩いた。
「あれー?こんな時間にどうしたの?」
「なんだか眠れなくて…。レーガとお話したいなと思って!」
「そうなの?嬉しいな~。」
何の疑いもなく、彼は彼女を部屋の中に招き入れた。
しばらくして、何かが割れるような音が聞こえてきた。恐らく彼が毒入りのミルクティーを口にしたのだろう。後は彼女が上手く始末してくれるはず…そう思っていると、廊下の端から1人の女が走って来た。彼女は勢いよく扉を開けて、部屋の中へ入っていった。
廊下の角に身を隠しながら様子を伺っていると、窓が割れるような大きな音が聞こえてきた。僕はその場から走り出し、建物の外へと向かった。
先に部屋に入ったルナちゃんと、後から駆けつけた幹部のエレナタリーシアは割れた窓の下で睨み合っていた。深く考える暇もなく、2人の元へ駆け出した。
ーバシッ!
リーシア様が振り下ろしたムチが、ものすごい音を立てて僕の剣に当たった。
「下がって。」
「…うん。」
地面に膝をついている彼女を後ろに下がらせると、リーシア様に向かって剣を振るった。彼女はその攻撃を綺麗にかわし、僕達から距離をとった。
「あなたが術者ですわね?」
「…。」
「…随分無愛想ですのね。」
「話をする必要はない。」
「まぁ冷たい。私の可愛い妹を弄んでおいて、なんて言い草ですの?」
「興味ない。」
「…この場に姿を現すなんて、余程の自信があるのね。私の攻撃を全て防げると思っているのかしら?」
彼女の言う通り、術者である僕が攻撃を受けてしまうと、魔法の効果がなくなって洗脳が解けてしまう。しかしこのまま、ルナちゃん1人で彼女の相手が務まるとも思えなかった。
「1人では勝てない。」
「そう…。なら今度は、2人がかりで私を倒そうと言う訳ですわね。」
僕は剣を構えると、彼女に向かって走り出した。振り払われるムチを器用に弾き飛ばし、激しい攻防を繰り返す。
「“…イブリース”」
後方から、操られた彼女が闇属性の魔法を発動した。人の姿をした黒い影が地面から湧き出し、僕達を取り囲んだ。次々と現れた人影が、リーシア様に向かって襲いかかって行く。
それらと入れ替わるように後ろに下がると、ルナちゃんの腕を掴んで建物の出入口に向かって走り出した。
「行かせませんわ…!」
それに気付いた彼女は、近くに倒れていた人影の足を掴んで豪快に投げ飛ばした。飛んできた人影は、彼女を庇った僕に勢いよくぶつかった。その瞬間、僕は目の前が真っ暗になった。
こうしてレーガイルラギトの暗殺は、失敗に終わった。
「…っ!」
目を覚ますとそこは、見た事の無い部屋の天井だった。長い夢を見ていたせいで、あやふやになった記憶を思い返す。
城の地下に捕らえられた吸血鬼のルナを連れ出し、船に乗って吸血鬼の街ピシシエーラへと辿り着いた。そこでララシスレイシエという少女に出会い、フルリオと呼ばれる街でタクトワイライネと合流した。
彼等と泊まった宿で少年が倒れ、その父親の手によって牢屋に入れられてしまう。ルドルフから大人しく待つように促され、そのまま眠りについてしまったようだ。
ベッドから身体を起こし、扉を開けて部屋を出た。長い廊下が続いていて、同じような扉が幾つも並んでいる。窓の外から見える中庭に、見慣れない人影を見つけた。
「ちょ…フラン!あんた何ほっつき歩いてるのよ!まだ寝てた方が…」
「えと…あなたはどなたですか?」
「…は?」
鍵を解錠し、ゆっくりとドアノブを回した。部屋に入ると、音を立てないよう慎重に扉を閉める。
前方にベッドの上で横たわる、少女の姿を見つけた。気持ちよさそうに寝息を立て、眠っているようだ。
棚に並んだ大量の薬瓶と、透明な液体が入ったピンクの瓶。机に置かれた、白い手鏡と青い櫛。部屋の雰囲気を明るく見せる、植物の鉢植え。彼女の部屋は、友人からのプレゼントで溢れかえっていた。
丁寧に並べられた本の背表紙を眺めていると、後ろから何かが飛んでくる気配を感じた。眠っていたはずの少女が枕を投げ飛ばし、魔法の詠唱を始めた。すぐさま彼女の元へ駆け寄り、手で口を塞いでベッドに押し倒した。
「…起きた?」
月明かりに照らされた彼女は、恐怖に怯えた表情をしていた。この状況から逃れようと、必死に手足を動かして抵抗してくる。
「んー…!」
「できれば騒がないでくれると嬉しいな。」
騒ぎを聞き付けた誰かに邪魔されぬよう、出来る限り優しい口調で彼女を諭した。すると、彼女の表情は恐怖から困惑へと変化した。
「…大人しくしてくれる?」
「ん…。」
彼女は僕の言葉に、従う意志を示した。そう思った僕は、口を塞いだ手をゆっくりと退けた。
その瞬間、彼女が振り払った手が僕の顔にぶつかった。身につけていた仮面が部屋の隅に飛んでいき、音を立てて床に転がった。
「ぇ……フラン…?」
彼女は青ざめた顔をしていた。見てはいけない物を見てしまったかのようだった。
「ルドルフ!?どうして…!」
「ルドルフじゃないよ。今の僕はフランだ。」
「そんな事聞きたいんじゃない!どうしてアサシンの姿で、レジデンスに忍び込む様な事をして…」
「あまり喋ってる暇はないんだけど。」
「質問に答えて…!」
彼女の青い瞳が、僕の眼を真っ直ぐ捉えて離さない。
「答えたら、協力してくれる?」
「協力…?何をするつもりなのか話してもらわないと、協力のしようがないよ。」
「それもそうだね…。なら手短に言うよ。僕の目的は、ラギト様の暗殺。」
「暗…殺…?」
「そう。」
僕は淡々と、端的に言い放った。もう彼女の信頼を得る為に、優しい友人を演じる必要など無いのだから。
「そんなの協力出来るわけない…!」
「質問に答えたら、協力してくれるんじゃないの?」
「何でも協力するとは言ってない!」
「なら…無理にでも協力してもらうしかないね。」
彼女の腕を掴み、ベッドに強く押さえ付けた。
「やめて…!離して!」
「大人しく従えば危害は加えない。」
「ルドルフお願い!こんな事…フランにさせないで!」
「何を言っている?あいつも同意の上だ。」
「ぇ…?」
「“血の盟約は互いの友好の証。我が血を糧とし…」
「何をするの!?やめ…」
「…意思に従え。フェアヴィルング”」
魔法が発動し、彼女の額が赤く光り出した。すると彼女は意識を失い、ピクリとも動かなくなった。
この魔法は、生き物の意識を乗っ取り洗脳することが出来る。しかし、成功させる為には身体の一部に口付けをし、印を付ける必要があった。
仲良くならなければ、近寄る事も触れる事も難しい。その為に、信頼を得る必要があったのだ。だから僕は常に彼女の味方をし、必死に彼女を助けてきた。そして、闘技大会の決勝戦前、彼女の額に口付けをして印をつけた。応援するという口実の元に。
「おはようルナちゃん。」
暗い部屋の中で、彼女は意識を取り戻した。
僕が手を差し伸べると、彼女はそれを握り返して身体を起こした。
まだ意識が朦朧としている彼女に、僕は突拍子もない質問を投げかけた。
「ねぇ、ルナちゃん。…僕の事好き?」
「うん。好き。」
彼女は何の疑いもせず、そう口にした。
けれどもこれは、彼女の意思では無い。
「なら、僕のお願いも聞いてくれるよね?」
「もちろん!なんでも言って?」
「これを、ラギト様に飲ませてきて。ルナちゃんは飲んじゃ駄目だよ?」
僕は、ポケットから液体が入った小瓶を取り出すと、彼女の手に握らせた。
これは、前もって準備しておいた毒薬だ。無色透明で無味無臭。飲み物に混ぜても、まずバレることは無いだろう。
「うん。わかった。」
「よろしくね。ルナちゃん。」
彼女はすんなり了承すると、扉を開けて外へ出て行った。僕も後を追いかけて部屋を出ると、周りを警戒しながら彼女の後ろに着いて行った。
彼女は食堂に立ち寄り、2人分の飲み物を作った。片方は普通のミルクティーだが、もう片方には僕から受け取った液体が入っている。
飲み物を乗せたお盆を手に、レーガイルラギトの部屋の扉を叩いた。
「あれー?こんな時間にどうしたの?」
「なんだか眠れなくて…。レーガとお話したいなと思って!」
「そうなの?嬉しいな~。」
何の疑いもなく、彼は彼女を部屋の中に招き入れた。
しばらくして、何かが割れるような音が聞こえてきた。恐らく彼が毒入りのミルクティーを口にしたのだろう。後は彼女が上手く始末してくれるはず…そう思っていると、廊下の端から1人の女が走って来た。彼女は勢いよく扉を開けて、部屋の中へ入っていった。
廊下の角に身を隠しながら様子を伺っていると、窓が割れるような大きな音が聞こえてきた。僕はその場から走り出し、建物の外へと向かった。
先に部屋に入ったルナちゃんと、後から駆けつけた幹部のエレナタリーシアは割れた窓の下で睨み合っていた。深く考える暇もなく、2人の元へ駆け出した。
ーバシッ!
リーシア様が振り下ろしたムチが、ものすごい音を立てて僕の剣に当たった。
「下がって。」
「…うん。」
地面に膝をついている彼女を後ろに下がらせると、リーシア様に向かって剣を振るった。彼女はその攻撃を綺麗にかわし、僕達から距離をとった。
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僕は剣を構えると、彼女に向かって走り出した。振り払われるムチを器用に弾き飛ばし、激しい攻防を繰り返す。
「“…イブリース”」
後方から、操られた彼女が闇属性の魔法を発動した。人の姿をした黒い影が地面から湧き出し、僕達を取り囲んだ。次々と現れた人影が、リーシア様に向かって襲いかかって行く。
それらと入れ替わるように後ろに下がると、ルナちゃんの腕を掴んで建物の出入口に向かって走り出した。
「行かせませんわ…!」
それに気付いた彼女は、近くに倒れていた人影の足を掴んで豪快に投げ飛ばした。飛んできた人影は、彼女を庇った僕に勢いよくぶつかった。その瞬間、僕は目の前が真っ暗になった。
こうしてレーガイルラギトの暗殺は、失敗に終わった。
「…っ!」
目を覚ますとそこは、見た事の無い部屋の天井だった。長い夢を見ていたせいで、あやふやになった記憶を思い返す。
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彼等と泊まった宿で少年が倒れ、その父親の手によって牢屋に入れられてしまう。ルドルフから大人しく待つように促され、そのまま眠りについてしまったようだ。
ベッドから身体を起こし、扉を開けて部屋を出た。長い廊下が続いていて、同じような扉が幾つも並んでいる。窓の外から見える中庭に、見慣れない人影を見つけた。
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