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第9章︰彼等の愛した世界
第112話
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「さて、それじゃあ行こうか。」
「う...はい!」
翌日。僕はステラ様と一緒にディオース島へ向かう事になった。フェリとウナは既に病院へ向かい、ガゼルと共に家を出る。
「頑張れよフラン。」
彼に背中を押され、1歩前に足を踏み出す。昨日の彼の言葉を思い出し、胸の鼓動が早くなるのを感じる。
ガゼルは手を振りながら、人混みの中へ姿を消した。僕達も、南門を目指して大通りを歩き出す。
「ねぇフラン。」
「はい...何でしょうか?」
「ガゼルに頑張れって言われてたけど...何を頑張るの?」
「それは...その...。」
いつ切り出そうか迷っていた所に、彼の方から話題を振ってくれた。このチャンスを逃す訳にはいかないと思い、僕は意を決して口を開く。
「わ...笑わないで聞いて欲しいんですけど...。」
「もちろん!笑わないよ?」
「その...ステラ様と敬語で話してる事を、ガゼルに指摘されて...。」
「うん...それで?」
「ステラ様さえ良ければ...。ルカやルナと話すみたいに、話してもいいのかな?...って。」
「それを...僕に聞きたかったの?」
「はい...。」
「ぷ...ははっ...!」
彼は僕の前置きを一脚し、お腹を抱えて笑いだした。
「わ、笑わないでって言いましたよね!?」
「だ...だって...!今更そんな事、聞くとは思わなかったから!」
「今更じゃないです!今だからです!」
「あはは!すごい深刻そうな顔してるから、告白でもされるのかと思っちゃったよー。」
「こ、告白なんてしませんよ...!」
「そう?でも、顔真っ赤だよ?」
「っ...!」
彼に指摘され、顔に手を当てた。熱を帯びた頬が、冷えた指先をじんわりと温める。
「ごめんごめん。つい笑っちゃったけど...もちろんいいに決まってるよ。むしろ、こっちからお願いしたいくらい。」
「え?お願いしたいくらい?」
「うん。ガゼルにはバレたみたいだけど...フランともっと、家族みたいに話したかったんだ。エレナやフィーと話す時、姉や妹と話してるみたいで羨ましくて。」
彼女達も僕より立場が上ではあったが、2人と打ち解けるのにそれほど時間はかからなかった。
自然体で接してくれる子供達に囲まれ、僕も自然と彼女達に心を開いていたのかもしれない。
「だから僕もフランと、もっと楽しく話したい。」
「ステラ様...。」
「あ!今後は「様」も禁止!次に僕の事をそう呼んだら、フランの事を騎士様って呼ぶからね?」
「わ、わかりました...。」
「返事は「うん」!」
「う、うん...!」
「ふふっ...。」
彼の笑い声につられ、僕も笑ってしまった。
僕も彼も色々あったが...これから先、ずっと笑って居られるような...そんな未来を作りたい。そう思わせてくれる、彼は僕にとって太陽のような存在だ。
「あ、そうだった!墓参りをするなら、花くらい持って行かないとだよね?」
「確かに...すっかり忘れてた。」
「そこのお店で売ってるみたいだから、見ていこうか。」
大通りのすぐ側にある店へ入ると、一瞬で甘い香りに包まれた。色も形も様々な花が並べられていて、つい目移りしてしまう。
「...れ...リー!...に?」
陳列棚の奥から何かに驚くステラの声が聞こえ、身を乗り出す。すると、見覚えのある女性と話す彼の姿を見つけた。
「私はここに...あら~。フランも一緒だったのね~。」
「レミリー?君も花を買いに来たの?」
「いいえ~。私は花を届けに来たのよ~。」
「そっか...!ユーリと一緒に花の栽培をしてるんだったね。」
元イムーブル幹部のレミリアは、同じ幹部のユーリと共に彼の故郷のブルーユンで暮らしている。
ブルーユンは花の栽培が盛んな地域で、植物好きの彼女にピッタリの場所だ。
「ユーリも来てるのよ~。今、花を取りに戻っているから、そのうち来ると思うわ~。」
「あ、それなら丁度良かった。僕達、これから墓参りをしに行くんだけど...どんな花を選んだらいいかな?」
「お墓参りなら~...菊や百合がいいと思うわ~。長持ちするし、色んな色があるから華やかになるわよ~。」
「百合は確か...これだよね?菊はどれ?」
「えっと~...あ、そこにあるわ~。」
「ありがとうレミリー!参考になったよ。」
「いえいえ~。力になれて嬉しいわ~。」
「おや...何とも懐かしい顔ぶれだね。」
話をしている僕達の元に、花の束を抱えたユーリがやって来た。
「あ、ユーリ!」
「君達がこんな所に来るなんて珍しいね?何の用事かな?」
「墓参りへ持っていく花を買いに来たんだ。レミリーに、どんな花がいいか教えてもらった所だよ。」
「なるほどね。でも…なんで2つなんだい?クラーレさんの所へ行くんだろう?1つでいいんじゃ...」
「こっちは...レーガの分だよ。」
「そうか...すまない。余計な事を言ってしまったね。」
「ううん。ユーリが謝る事じゃないよ。」
「仕事の邪魔しちゃ悪いから、僕達もう行くね。」
「今度ゆっくりお茶しましょ~。美味しいハーブを育てておくわ~。」
「ありがとう。それじゃあまたね。」
お互いに選んだ花で作った花束を手に、南門から馬車に乗ってノースガルム港を目指した。
ーぐぅぅぅ...
「あ、ごめ...お腹が...。」
「あはは!謝る事ないよー。生きてる証拠だもん。」
慣れない場所で寝たせいか、緊張していたせいか、今朝は食事があまり喉を通らなかった。
「船の時間を確認したら、ご飯食べようか。」
「...うん。えっと...船は...。」
「...ディオース島行き~!出発するよ~...!」
「ステラ!あの船みたい!行こう!」
「え...でもご飯...!」
彼の腕を掴み、声の聞こえた方へ走り出した。
「すみません!僕達も乗ります!」
「はいはーい。お2人様ねー...ってあれ!?フランとルカじゃーん!」
「え?あ...ラヴィ!」
船に乗り込んだ僕達を出迎えたのは、元ギルドメンバーのラヴィーサだった。
「っと...今はルカじゃなくて、ステラだっけ?ごめんごめん。まだ慣れてなくってね。」
「気にしなくていいよ。呼びやすい方で呼んで?」
「そうかい?じゃあ...そうさせてもらおっかな。」
彼女は元々ここの出身で、両親が船乗りだった。そんな親の跡を継ぎ、彼女も船乗りとして仕事をしている。
「2人は、ディオース島へ何しにいくんだ?」
「クラーレとレーガの所に行くんだ。」
彼が手元の花を見せると、彼女は納得したように手を叩いた。
「その為の花か!マスターはいい息子と、弟を持ったもんだねぇ。レーガってのは、フランの父親だっけ?」
「うん。...一度も父と呼んだ事はなかったけどね。」
「そうなのかい?」
「ラヴィ...この話は...」
ステラは僕の事を気にかけ、彼女の話を遮った。
「っと...!あんまり聞きすぎるのも良くないね。ごめんごめん。聞かなかった事にして。」
「あ、そういえばラヴィ。この船に釣竿はある?もし良ければ、借りてもいいかな?」
「釣竿?釣りでもするのかい?」
「うん。なんかお腹がすいちゃって...だめかな?」
「わかったよ。確か倉庫に2人分あったと思うから...ちょっと待ってな!」
彼女の用意した釣竿に餌を付け、海に向かって竿を振った。
「ありがとうステラ。僕がお腹すいてると思って、気を遣ってくれて。」
「いいよいいよ。僕もご飯の事を考えてたら、お腹すいてきちゃったし。」
彼は笑いながら、竿の先を見つめている。こうして彼と並んで釣りをする日が来るとは、夢にも思わなかった。
「なんかさ...こうしてると、懐かしい気持ちになるね。」
「懐かしい?どうして?」
「覚えてない?僕とフランとクラーレで、釣りをした事があったんだ。こんな風に船に乗ってね。」
「そうなの...?ごめん...思い出せないや。」
「まぁ...かなり前の事だから、覚えてなくてもむりないよ。」
記憶を取り戻しても、曖昧な部分は多く残っていた。かなり前の事となると尚更だ。
「その時はなんで釣りをしたの?」
「え?あー...なんでだったかなぁ?暇だったから...だっけ?」
「かなり前の事なら、覚えてなくてもむりないね。」
「あはは...。でもフラン、覚えてないのに釣りのやり方は知ってるんだね。」
「何度かした事があるからね。少し前に、ララとも釣りしたし。」
「え?そうなの?その時の話、もっと聞かせて!」
「イフェスティオの先に、マルボルドって場所が...」
釣りをしながら、僕達は色んな言葉を交わす。
長時間の船旅が、あっという間に過ぎ去っていった。
「う...はい!」
翌日。僕はステラ様と一緒にディオース島へ向かう事になった。フェリとウナは既に病院へ向かい、ガゼルと共に家を出る。
「頑張れよフラン。」
彼に背中を押され、1歩前に足を踏み出す。昨日の彼の言葉を思い出し、胸の鼓動が早くなるのを感じる。
ガゼルは手を振りながら、人混みの中へ姿を消した。僕達も、南門を目指して大通りを歩き出す。
「ねぇフラン。」
「はい...何でしょうか?」
「ガゼルに頑張れって言われてたけど...何を頑張るの?」
「それは...その...。」
いつ切り出そうか迷っていた所に、彼の方から話題を振ってくれた。このチャンスを逃す訳にはいかないと思い、僕は意を決して口を開く。
「わ...笑わないで聞いて欲しいんですけど...。」
「もちろん!笑わないよ?」
「その...ステラ様と敬語で話してる事を、ガゼルに指摘されて...。」
「うん...それで?」
「ステラ様さえ良ければ...。ルカやルナと話すみたいに、話してもいいのかな?...って。」
「それを...僕に聞きたかったの?」
「はい...。」
「ぷ...ははっ...!」
彼は僕の前置きを一脚し、お腹を抱えて笑いだした。
「わ、笑わないでって言いましたよね!?」
「だ...だって...!今更そんな事、聞くとは思わなかったから!」
「今更じゃないです!今だからです!」
「あはは!すごい深刻そうな顔してるから、告白でもされるのかと思っちゃったよー。」
「こ、告白なんてしませんよ...!」
「そう?でも、顔真っ赤だよ?」
「っ...!」
彼に指摘され、顔に手を当てた。熱を帯びた頬が、冷えた指先をじんわりと温める。
「ごめんごめん。つい笑っちゃったけど...もちろんいいに決まってるよ。むしろ、こっちからお願いしたいくらい。」
「え?お願いしたいくらい?」
「うん。ガゼルにはバレたみたいだけど...フランともっと、家族みたいに話したかったんだ。エレナやフィーと話す時、姉や妹と話してるみたいで羨ましくて。」
彼女達も僕より立場が上ではあったが、2人と打ち解けるのにそれほど時間はかからなかった。
自然体で接してくれる子供達に囲まれ、僕も自然と彼女達に心を開いていたのかもしれない。
「だから僕もフランと、もっと楽しく話したい。」
「ステラ様...。」
「あ!今後は「様」も禁止!次に僕の事をそう呼んだら、フランの事を騎士様って呼ぶからね?」
「わ、わかりました...。」
「返事は「うん」!」
「う、うん...!」
「ふふっ...。」
彼の笑い声につられ、僕も笑ってしまった。
僕も彼も色々あったが...これから先、ずっと笑って居られるような...そんな未来を作りたい。そう思わせてくれる、彼は僕にとって太陽のような存在だ。
「あ、そうだった!墓参りをするなら、花くらい持って行かないとだよね?」
「確かに...すっかり忘れてた。」
「そこのお店で売ってるみたいだから、見ていこうか。」
大通りのすぐ側にある店へ入ると、一瞬で甘い香りに包まれた。色も形も様々な花が並べられていて、つい目移りしてしまう。
「...れ...リー!...に?」
陳列棚の奥から何かに驚くステラの声が聞こえ、身を乗り出す。すると、見覚えのある女性と話す彼の姿を見つけた。
「私はここに...あら~。フランも一緒だったのね~。」
「レミリー?君も花を買いに来たの?」
「いいえ~。私は花を届けに来たのよ~。」
「そっか...!ユーリと一緒に花の栽培をしてるんだったね。」
元イムーブル幹部のレミリアは、同じ幹部のユーリと共に彼の故郷のブルーユンで暮らしている。
ブルーユンは花の栽培が盛んな地域で、植物好きの彼女にピッタリの場所だ。
「ユーリも来てるのよ~。今、花を取りに戻っているから、そのうち来ると思うわ~。」
「あ、それなら丁度良かった。僕達、これから墓参りをしに行くんだけど...どんな花を選んだらいいかな?」
「お墓参りなら~...菊や百合がいいと思うわ~。長持ちするし、色んな色があるから華やかになるわよ~。」
「百合は確か...これだよね?菊はどれ?」
「えっと~...あ、そこにあるわ~。」
「ありがとうレミリー!参考になったよ。」
「いえいえ~。力になれて嬉しいわ~。」
「おや...何とも懐かしい顔ぶれだね。」
話をしている僕達の元に、花の束を抱えたユーリがやって来た。
「あ、ユーリ!」
「君達がこんな所に来るなんて珍しいね?何の用事かな?」
「墓参りへ持っていく花を買いに来たんだ。レミリーに、どんな花がいいか教えてもらった所だよ。」
「なるほどね。でも…なんで2つなんだい?クラーレさんの所へ行くんだろう?1つでいいんじゃ...」
「こっちは...レーガの分だよ。」
「そうか...すまない。余計な事を言ってしまったね。」
「ううん。ユーリが謝る事じゃないよ。」
「仕事の邪魔しちゃ悪いから、僕達もう行くね。」
「今度ゆっくりお茶しましょ~。美味しいハーブを育てておくわ~。」
「ありがとう。それじゃあまたね。」
お互いに選んだ花で作った花束を手に、南門から馬車に乗ってノースガルム港を目指した。
ーぐぅぅぅ...
「あ、ごめ...お腹が...。」
「あはは!謝る事ないよー。生きてる証拠だもん。」
慣れない場所で寝たせいか、緊張していたせいか、今朝は食事があまり喉を通らなかった。
「船の時間を確認したら、ご飯食べようか。」
「...うん。えっと...船は...。」
「...ディオース島行き~!出発するよ~...!」
「ステラ!あの船みたい!行こう!」
「え...でもご飯...!」
彼の腕を掴み、声の聞こえた方へ走り出した。
「すみません!僕達も乗ります!」
「はいはーい。お2人様ねー...ってあれ!?フランとルカじゃーん!」
「え?あ...ラヴィ!」
船に乗り込んだ僕達を出迎えたのは、元ギルドメンバーのラヴィーサだった。
「っと...今はルカじゃなくて、ステラだっけ?ごめんごめん。まだ慣れてなくってね。」
「気にしなくていいよ。呼びやすい方で呼んで?」
「そうかい?じゃあ...そうさせてもらおっかな。」
彼女は元々ここの出身で、両親が船乗りだった。そんな親の跡を継ぎ、彼女も船乗りとして仕事をしている。
「2人は、ディオース島へ何しにいくんだ?」
「クラーレとレーガの所に行くんだ。」
彼が手元の花を見せると、彼女は納得したように手を叩いた。
「その為の花か!マスターはいい息子と、弟を持ったもんだねぇ。レーガってのは、フランの父親だっけ?」
「うん。...一度も父と呼んだ事はなかったけどね。」
「そうなのかい?」
「ラヴィ...この話は...」
ステラは僕の事を気にかけ、彼女の話を遮った。
「っと...!あんまり聞きすぎるのも良くないね。ごめんごめん。聞かなかった事にして。」
「あ、そういえばラヴィ。この船に釣竿はある?もし良ければ、借りてもいいかな?」
「釣竿?釣りでもするのかい?」
「うん。なんかお腹がすいちゃって...だめかな?」
「わかったよ。確か倉庫に2人分あったと思うから...ちょっと待ってな!」
彼女の用意した釣竿に餌を付け、海に向かって竿を振った。
「ありがとうステラ。僕がお腹すいてると思って、気を遣ってくれて。」
「いいよいいよ。僕もご飯の事を考えてたら、お腹すいてきちゃったし。」
彼は笑いながら、竿の先を見つめている。こうして彼と並んで釣りをする日が来るとは、夢にも思わなかった。
「なんかさ...こうしてると、懐かしい気持ちになるね。」
「懐かしい?どうして?」
「覚えてない?僕とフランとクラーレで、釣りをした事があったんだ。こんな風に船に乗ってね。」
「そうなの...?ごめん...思い出せないや。」
「まぁ...かなり前の事だから、覚えてなくてもむりないよ。」
記憶を取り戻しても、曖昧な部分は多く残っていた。かなり前の事となると尚更だ。
「その時はなんで釣りをしたの?」
「え?あー...なんでだったかなぁ?暇だったから...だっけ?」
「かなり前の事なら、覚えてなくてもむりないね。」
「あはは...。でもフラン、覚えてないのに釣りのやり方は知ってるんだね。」
「何度かした事があるからね。少し前に、ララとも釣りしたし。」
「え?そうなの?その時の話、もっと聞かせて!」
「イフェスティオの先に、マルボルドって場所が...」
釣りをしながら、僕達は色んな言葉を交わす。
長時間の船旅が、あっという間に過ぎ去っていった。
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