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18.淑女界の軟弱者と威厳皆無の侯爵様
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「訓練バカになってはいけませんよお嬢様!」
ただミアは、コルセットを強く締められ必死に体勢を保っていた。その際に少しほくそ笑んでいただけなのだが・・・
相も変わらず遠慮のない侍女にそう言われ、コルセットをギュッと更に締め付けられて肋骨が危険なことになるミアだった。
この世界でわかったことだが、実際に骨がヤバいことなってやばい事になったご令嬢はそこそこいるようなのだ。
洒落にならない。
「ギブ!ギブよ、骨が危険信号を発している!」
「お嬢様は淑女界の軟弱者ですね。」
サラッと(淑女の)軟弱者だと言われたミアは、ショックを受けて言葉を失った。
言う側でいる分には構わないが、言われる側なのは屈辱なのだろう。
「淑女界の軟弱者です。こんな事でへばって、パーティで皆さんに軟弱者だと嘲笑われ、お嬢様はそれで良いのですか?」
三回目の軟弱者発言で、完全にミアは撃沈した。
が、直ぐに立ち直り涙目になりながら、キッとリリを睨みつけ宣言した。
「私は淑女界で最強になるわ。リリ、これから訓練をお願いね。新しくメニューに追加するから。」
「承知しました。なんなら淑女界の最強になる為には淑女としてのマナーも大切になってきます。そちらはどうでしょうか?」
「それもお願い。」
そうキッパリと言ったミア。
そんなミアを見つめたリリはフッ、と死んだような無の表情に切り替わり呟いた。
「軟弱と言えばお嬢様は単純すぎる。最初からこうしていれば良かった・・・」
「何か言った?」
「いいえ?」
- - - - - - - - - - - - - - -
「フッフフ・・・あのモサモサ筋肉ダルマ令嬢の事だ。モサモサの髪を更にモサモサにして丸いメガネは更に度の強いメガネを装着し、エスコートされに来ることだろう。
フッフフフフフ・・・」
現在、不気味に笑いながらソワソワと足を動かしているのは、自称女たらし(笑)のグウィン侯爵。
「誰が自称するかっ!!」
「だ、旦那様!?どうされました?」
急に叫び出したグウィンに驚いた執事は、心配そうにグウィンに尋ねる。
「い、いや・・・ゲフン。何でもないぞ。」
「もしや・・・噂の伯爵令嬢のドレス姿を早く見たくてたまらないのですか?」
核心をつく執事にうっと言葉を詰まらせたグウィン。
ぶっちゃけて、彼のミアに対する好意は隠しきれていないだろう。ミアは気づいてないのだが・・・。
「何を言ってる!お、お、お、この俺が!?馬鹿馬鹿しいぞ!アイツがどんな奇天烈な格好をして来るか予測不能だから楽しみにしているだけでおかしな格好をして来たら笑ってやるつもりなだけだっ!」
途中から慌てすぎて、息も吸わず一気に言い切ったグウィン。
そんなグウィンの様子に微笑ましくなる執事。
「信じてないな!?」
執事をガクガクと揺さぶり、今すぐその考えを改めろと強制しようとするグウィン。
だが揺さぶりっこされている執事の視線は、何故かグウィンの真後ろへと向かっていた。
「・・・はあ、侯爵の威厳はどこへやら。」
聞き覚えのある、落ち着いた・・・と言うよりも抑揚のない声が聞こえてきた。
そんな声でも微かに嬉しそうな彼女の声色を聞き取れたグウィンは、パッと顔を明るくして声をかける。
「・・・!や、やっと来たか!」
「ふっ・・・元々無かったですね。お待たせ致しました。」
子供のように無邪気な顔を向けるグウィンを見て、思わず笑ってしまったミアだった。
- - - - - - - - - - - - - - -
新年明けましておめでとうございます。
皆様はどのようなお正月をお過ごしでしょうか?
私は初詣に行けそうにないですが、道行くカップルや夫婦様を眺めさせて頂き、満足しております。(なぜそうなる)
今年も一年、健康に幸せに過ごせますように。
ただミアは、コルセットを強く締められ必死に体勢を保っていた。その際に少しほくそ笑んでいただけなのだが・・・
相も変わらず遠慮のない侍女にそう言われ、コルセットをギュッと更に締め付けられて肋骨が危険なことになるミアだった。
この世界でわかったことだが、実際に骨がヤバいことなってやばい事になったご令嬢はそこそこいるようなのだ。
洒落にならない。
「ギブ!ギブよ、骨が危険信号を発している!」
「お嬢様は淑女界の軟弱者ですね。」
サラッと(淑女の)軟弱者だと言われたミアは、ショックを受けて言葉を失った。
言う側でいる分には構わないが、言われる側なのは屈辱なのだろう。
「淑女界の軟弱者です。こんな事でへばって、パーティで皆さんに軟弱者だと嘲笑われ、お嬢様はそれで良いのですか?」
三回目の軟弱者発言で、完全にミアは撃沈した。
が、直ぐに立ち直り涙目になりながら、キッとリリを睨みつけ宣言した。
「私は淑女界で最強になるわ。リリ、これから訓練をお願いね。新しくメニューに追加するから。」
「承知しました。なんなら淑女界の最強になる為には淑女としてのマナーも大切になってきます。そちらはどうでしょうか?」
「それもお願い。」
そうキッパリと言ったミア。
そんなミアを見つめたリリはフッ、と死んだような無の表情に切り替わり呟いた。
「軟弱と言えばお嬢様は単純すぎる。最初からこうしていれば良かった・・・」
「何か言った?」
「いいえ?」
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「フッフフ・・・あのモサモサ筋肉ダルマ令嬢の事だ。モサモサの髪を更にモサモサにして丸いメガネは更に度の強いメガネを装着し、エスコートされに来ることだろう。
フッフフフフフ・・・」
現在、不気味に笑いながらソワソワと足を動かしているのは、自称女たらし(笑)のグウィン侯爵。
「誰が自称するかっ!!」
「だ、旦那様!?どうされました?」
急に叫び出したグウィンに驚いた執事は、心配そうにグウィンに尋ねる。
「い、いや・・・ゲフン。何でもないぞ。」
「もしや・・・噂の伯爵令嬢のドレス姿を早く見たくてたまらないのですか?」
核心をつく執事にうっと言葉を詰まらせたグウィン。
ぶっちゃけて、彼のミアに対する好意は隠しきれていないだろう。ミアは気づいてないのだが・・・。
「何を言ってる!お、お、お、この俺が!?馬鹿馬鹿しいぞ!アイツがどんな奇天烈な格好をして来るか予測不能だから楽しみにしているだけでおかしな格好をして来たら笑ってやるつもりなだけだっ!」
途中から慌てすぎて、息も吸わず一気に言い切ったグウィン。
そんなグウィンの様子に微笑ましくなる執事。
「信じてないな!?」
執事をガクガクと揺さぶり、今すぐその考えを改めろと強制しようとするグウィン。
だが揺さぶりっこされている執事の視線は、何故かグウィンの真後ろへと向かっていた。
「・・・はあ、侯爵の威厳はどこへやら。」
聞き覚えのある、落ち着いた・・・と言うよりも抑揚のない声が聞こえてきた。
そんな声でも微かに嬉しそうな彼女の声色を聞き取れたグウィンは、パッと顔を明るくして声をかける。
「・・・!や、やっと来たか!」
「ふっ・・・元々無かったですね。お待たせ致しました。」
子供のように無邪気な顔を向けるグウィンを見て、思わず笑ってしまったミアだった。
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新年明けましておめでとうございます。
皆様はどのようなお正月をお過ごしでしょうか?
私は初詣に行けそうにないですが、道行くカップルや夫婦様を眺めさせて頂き、満足しております。(なぜそうなる)
今年も一年、健康に幸せに過ごせますように。
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