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20.鼻血噴出
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グウィンはミアをエスコートし、馬車から降りた。のだが未だに下を向いているミア。
そんなミアに痺れを切らし、声をかけた。
「・・・ぅぉぃ・・・」
「・・・なんですか。間抜けな声を出して。」
随分な言い方だが、間抜けな声になったのは事実。
Take2。何事も無かったかのようにやり直すことにした。
「おい。」
「はあ・・・なんです?」
いつも以上の塩対応のミア。ムッとするが、短気なグウィンは短気なりに堪えて言った。
「もう会場についた。早く顔を上げろ。」
「嫌ですよ。わざとあげません。そしたら周囲の方々は無理やりグウィン様にエスコートされたんだろうなって同情してくれるでしょうねえ。」
「お前さては悪魔だな!?」
いいから顔を上げろぉぉぉぉと侯爵らしからぬ言動をするグウィン。嫌ですuuuuuuと伯爵令嬢らしからぬ言動と暴走をするミア。
今ここでハッキリ言っておくが、会場の入口は痴話喧嘩をしている2人の目の前だ。まあ当然、目撃をしている貴族は沢山いた。
「お前がそんなんじゃ、俺の調子が狂うんだよバカ・・・」
「っ・・・!バカと言った方がバカなのだと、孤児院の子供たちは教えてくれましたよ!ばか!」
結局、グウィンの圧と原因は分からないが何かに負けたミアは、力が抜けて顔を上げた。
「ぐっぼはっ」
「グウィン様!?また顔から血を噴出させて、一体何がしたいんですか・・・」
白けた目をグウィンに送るミア。そんな彼女だが、薄らと頬が赤らんでいることをグウィンは見逃さない。
「うるせ・・・フッ、お前、俺に見惚れてたのか?そんなに頬を染めて・・・」
「最近グウィン様は口説くのがド下手になってきてますね。ゼロ点。そもそも私を見て鼻血噴出させた方に言われましても説得力が・・・ねえ?」
「わざわざ俺に聞き返すなっ!」
そして採点も不要だ!大きなお世話だ!と怒りながらも、ミアの腕を優しくとり、そのままエスコートを始めた。
そんな入場の一部始終をなんだあのバカップルは・・・という目で皆に見つめられていたことを二人は知る由もない。
「グウィン様、挨拶も入場もしましたしそろそろ別行動しましょうか?」
そう聞くミア。
ピタリとグウィンは止まって、ぜんまい仕掛けの人形のような動きをする。
(ギギギと今にも音が鳴りそう・・・)
「そうだなぁ?お前が俺と離れたくないなら仕方ないし?このまま一緒にいてやるが?
(そうだな。俺はお前と離れたくないし、このまま一緒じゃダメなのか?)」
「そうですかぁ。ではでは仕方ありませんし、私はあちらのバルコニーで涼んできますね?楽しんでください。
(そうですかぁ。素直じゃないオッサンだから仕方ないですね。私はあっちで涼んできます。アンタは楽しんどけ。)」
そうしてグウィンの腕に絡めていた自身の腕を離し、颯爽とバルコニーへと向かう。
「いやいやいやいや!なぜそうなるんだ!」
ぐうぃんとグウィンの腕が伸びて、慌ててミアを捕まえた。のだがやはりと言えばやはり、力の優っているミアの歩みは止められない。
ビクともしない。
「この筋肉ダルマァァ」
「グウィン様は軟弱」
「その一言は余計かなっ!?」
ちなみにもう一度言うが、ここはパーティ会場。
しかも既に入場して、多くの貴族がたむろしている。
この貴族らしからぬ会話と痴話喧嘩は、入場する前よりもさらに多くの貴族の目に入れられているのだ。
そんなミアに痺れを切らし、声をかけた。
「・・・ぅぉぃ・・・」
「・・・なんですか。間抜けな声を出して。」
随分な言い方だが、間抜けな声になったのは事実。
Take2。何事も無かったかのようにやり直すことにした。
「おい。」
「はあ・・・なんです?」
いつも以上の塩対応のミア。ムッとするが、短気なグウィンは短気なりに堪えて言った。
「もう会場についた。早く顔を上げろ。」
「嫌ですよ。わざとあげません。そしたら周囲の方々は無理やりグウィン様にエスコートされたんだろうなって同情してくれるでしょうねえ。」
「お前さては悪魔だな!?」
いいから顔を上げろぉぉぉぉと侯爵らしからぬ言動をするグウィン。嫌ですuuuuuuと伯爵令嬢らしからぬ言動と暴走をするミア。
今ここでハッキリ言っておくが、会場の入口は痴話喧嘩をしている2人の目の前だ。まあ当然、目撃をしている貴族は沢山いた。
「お前がそんなんじゃ、俺の調子が狂うんだよバカ・・・」
「っ・・・!バカと言った方がバカなのだと、孤児院の子供たちは教えてくれましたよ!ばか!」
結局、グウィンの圧と原因は分からないが何かに負けたミアは、力が抜けて顔を上げた。
「ぐっぼはっ」
「グウィン様!?また顔から血を噴出させて、一体何がしたいんですか・・・」
白けた目をグウィンに送るミア。そんな彼女だが、薄らと頬が赤らんでいることをグウィンは見逃さない。
「うるせ・・・フッ、お前、俺に見惚れてたのか?そんなに頬を染めて・・・」
「最近グウィン様は口説くのがド下手になってきてますね。ゼロ点。そもそも私を見て鼻血噴出させた方に言われましても説得力が・・・ねえ?」
「わざわざ俺に聞き返すなっ!」
そして採点も不要だ!大きなお世話だ!と怒りながらも、ミアの腕を優しくとり、そのままエスコートを始めた。
そんな入場の一部始終をなんだあのバカップルは・・・という目で皆に見つめられていたことを二人は知る由もない。
「グウィン様、挨拶も入場もしましたしそろそろ別行動しましょうか?」
そう聞くミア。
ピタリとグウィンは止まって、ぜんまい仕掛けの人形のような動きをする。
(ギギギと今にも音が鳴りそう・・・)
「そうだなぁ?お前が俺と離れたくないなら仕方ないし?このまま一緒にいてやるが?
(そうだな。俺はお前と離れたくないし、このまま一緒じゃダメなのか?)」
「そうですかぁ。ではでは仕方ありませんし、私はあちらのバルコニーで涼んできますね?楽しんでください。
(そうですかぁ。素直じゃないオッサンだから仕方ないですね。私はあっちで涼んできます。アンタは楽しんどけ。)」
そうしてグウィンの腕に絡めていた自身の腕を離し、颯爽とバルコニーへと向かう。
「いやいやいやいや!なぜそうなるんだ!」
ぐうぃんとグウィンの腕が伸びて、慌ててミアを捕まえた。のだがやはりと言えばやはり、力の優っているミアの歩みは止められない。
ビクともしない。
「この筋肉ダルマァァ」
「グウィン様は軟弱」
「その一言は余計かなっ!?」
ちなみにもう一度言うが、ここはパーティ会場。
しかも既に入場して、多くの貴族がたむろしている。
この貴族らしからぬ会話と痴話喧嘩は、入場する前よりもさらに多くの貴族の目に入れられているのだ。
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