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ロイは女子寝室のドアをノックした。ゆっくりとドアを開けて中を覗くと、ジュリア王女のベッドの前にモニカとライラが立っている。
(ジュリア王女は顔色が悪い。禁断症状が出てる。でも…モニカさんはしっかりと立ってるし苦しそうでもなんでもない。モニカさんも警戒してジュースを飲んでなかったのか!くそっ…!それにライラまで起きてるじゃないか。どうしよう…)
「…ロイ?」
モニカが不思議そうにロイの名前を呼ぶ。我に返ったロイは慌てて心配そうな顔をしてみせた。
「ジュリア王女、モニカさん、…ライラ。男子寝室で体調の悪い人が出て…。女子の寝室でもそういった人が出ているかもしれないと思って見に来ました」
モニカはホッとしてジュリア王女の体調が悪いことを伝えた。
「ジュリア王女の体調がよくないの」
「そうですか…。モニカさん、君は大丈夫?」
「ええ、私は大丈夫」
「なるほど」
(やっぱりジュースを飲まなかったんだ…。でも僕を疑ってる様子はない。こういうことが起こることを想定して、ジュースだけじゃなくて学院内の食べ物全部を警戒して口にしてなかったのかも。…でもどうして危険を察知したんだ?…だめだめ、そんなこと考えても仕方ない。とにかく彼女たちを食事室に連れて行かないと)
ロイはぐったりしているジュリア王女を背負い、モニカに声をかけた。
「モニカさん、ジュリア王女を医務室へ連れていきたいんだ。手伝ってくれるかい?」
「もちろんよ。手伝うわ」
「ろ、ロイ。私も手伝うわ」
ライラがそう申し出たが、ロイは首を振った。
「ううん。モニカだけで大丈夫だよ。ありがとうライラ」
「そう…」
(ライラは…魔法はたいしたことないけど弓が一流だ。彼女を連れて行ったら厄介なことになるのは間違いない。絶対についてこさせちゃいけない)
モニカはライラに手を振ったあと、王女を背負い歩くロイの後ろをついていった。しばらく廊下を歩いた後、ロイは壁に触れて隠し扉を開ける。食事室への入り口だ。モニカが不安そうに声をかけた。
「…ロイ、どこへ行くの?」
「ここ、医務室への近道なんだ」
「そ、そう…」
3人は階段を下りていく。しばらく下っているとモニカに服を引っ張られた。立ち止まり、怪訝な顔をしている。
「ロイ、やっぱりおかしいわ。医務室は1階降りたところにあるだけよ。ここの階段は…長すぎる」
「ふふ。アーサーといい君といい、思い通りにならない子たちで困ってしまうよ」
「え…?」
ロイはモニカのみぞおちに拳をのめりこませた。モニカの口から血が飛び散る。そして気を失った。
(ごめんねモニカさん…!少しの間だけ眠ってて。このアパンをお父さまに渡すまで…)
「…ロイ、何をしているの?!」
背負っている王女が驚いて大きな声を出した。禁断症状が出ているはずなのに意識がはっきりしすぎている。
「王女、どうしてそんなに意識がしっかりしているんですか?」
「モニカに血を飲ませてもらったの。吸血欲の禁断症状が出ているからと言って」
「そんなことにまで気付いてたんですか彼女は。まったく」
「わ、わたしを離しなさい!!」
「もう少しお待ちくださいね」
(このアパンも大人しくさせてからお父さまに連れて行こう。それにちょっと…味見してみたい)
ロイは王女とモニカを抱えて階段を降りた。アーサーたちが入れられている牢屋ではなく、ルインを閉じ込めていた小さなの部屋へ入り二人を下ろした。口笛を吹くと一匹のチムシーがロイの指に止まる。キーンとする音を発した後それをセルジュへ飛ばした。チムシーにセルジュへ伝言を頼んだのだ。
《王女とモニカを確保しました。少し大人しくさせてから連れていきますね》
チムシーがセルジュの元へ飛んでいくのを見送ってから、扉の鍵をかけようとしたその時。ロイの顔のそばを矢がかすめた。その矢は壁に勢いよく刺さる。背後にライラが立っていた。
「…はあ。どうしてついてきたんだい、ライラ」
「あ、あなたの様子がおかしかったから…。顔つきも声色も、いつもと違うわ。…だから二人が心配で、こ、こっそりあとをつけたの。ど、どうしてモニカに攻撃したの?ど、どうしてこんなところに二人を連れてきたの?」
(はあ…。つくづくうまくいかない。どうしてみんな僕とお父さまの邪魔をするんだろう。アパンの分際で、どうして僕たちにたてつくんだろう。はらがたってきたな…)
キリキリと弓を引きながらライラはロイを問い詰める。ロイはそれに答えず、一瞬にしてライラの目の前まで移動して彼女の頭を掴んだ。ロイの細腕からは想像もできないほどの力でライラを部屋の奥まで投げ飛ばす。ライラは壁に勢いよくぶつかり、痛みに耐えられずうずくまった。
「あ…ぐ…」
「ライラ、どうしてついてきたの?」
「ひっ」
モニカは禁断症状を起こさず、王女は一時的に禁断症状がおさまっており、さらにアパンにするつもりではなかったライラまで付いてきた。想定外のことが立て続けに起こりロイの苛立ちはおさえきれないほどになっていた。
特にロイとセルジュの住処に勝手に入り込んだライラに対しての怒りは凄まじく、もう彼女のことをルームメイトとして見ることは難しくなっていた。ロイはライラの髪を引っ張り顔を覗き込む。ゴミを見るような目を向けられ、ライラは恐怖の色を浮かべた。
「正直君にはあまり興味がないんだよね。餌にするかおもちゃにするか…それとも殺すか。お父さまに相談しないといけないんだ。だからそれまで静かにしててくれる?」
ロイは彼女の胸に手を当てた。魔法で彼女の内臓を破裂させる。パンッと音がした瞬間、ライラは口から大量の血が噴き出し意識を失った。ロイはそこからゆっくりと立ち上がり、ジュリア王女に近づいた。
「さて。お待たせしました、王女」
「あ…あなた、一体どういうつもりかしら?こんなことをしてただで済むとお思い?」
王女が震えながらそう言うのを聞いてロイは笑い声をあげた。
「ご心配なく。あなたや貴族の少女が姿を消したとしても、僕が疑われることはありませんので。なぜならあなたたちはこれから一生僕のおもちゃとなるんですから。そして僕は今まで通り地味な生徒を演じます。誰が疑うものでしょうか」
「っ…」
「ご安心ください。一週間経てば自我も失います」
「だ…だれか…」
(王族。お父さまとミモレスの仲を引き裂いた憎たらしいやつら。ヴァンク家のようなクズを好き勝手させた罪深い一族。魔法を上手く使えないモニカをバカにした愚かな女。僕のモニカに手をだした憎いウィルクの姉。こいつはただチムシーを寄生させるだけじゃ気が済まない。身も心もズタズタにしてやる。その無駄に高いプライドをへし折って服従させてやる)
じりじりと近寄ってくるロイから離れるために王女は後ずさる。ロイは自分の腕を短剣で傷をつけ血を滴らせた。ジュリア王女の目は無意識にその血を見てしまう。口内に唾液が溜まるのを感じた。ロイはそんな彼女を見て蔑みをたっぷり含ませた笑いを浮かべた。
「ほら、飲みたいでしょう?あなたが一週間おいしそうに飲んでいた飲み物がここにある。好きなだけお飲みなさい」
「あ…あ…」
「あはは!この国の王女ともあろう方が僕の血を見て涎をたらしているじゃないか!なんてはしたないんだろう」
(あはははは!!ほら見ろ本性を現した!!こいつだって他のアパンとなにも変わらない!!僕の血を見ただけで物欲しそうに涎を垂らして!!すでに自我を失いかけてるじゃないか!!なんて愚かなんだろう!!どんなに着飾っても所詮はただの人間だ。欲に支配された醜い醜い人間なんだよ!!)
ジュリア王女がロイの血を飲もうと腕に口をつけた時、目を覚ましたモニカがジュリア王女を押し倒して覆いかぶさった。
「ジュリア!だめ!!」
「ちっ、もう目が覚めたんですか」
「ライラ…ライラ!どうしてライラがここに?!ライラ!目を覚まして!!どうしたの?!」
「ライラは目覚めませんよ。ギリギリ死なない程度に内臓を潰しましたから」
「なんてことを…。ロイ、あなた一体…」
青ざめているモニカを見て、ロイはクスクスと笑った。分厚い眼鏡を外し、長い前髪をかきあげる。瞳孔が猫のように長細い彼の黄色い瞳を見て、モニカは恐怖の色を浮かべた。さらにロイはニィと笑って見せた。唇の奥に鋭く尖った歯が覗いている。ロイはモニカの耳元で囁いた。
「僕は吸血鬼。チムシーに寄生され続けた人間のなれ果てさ」
(ジュリア王女は顔色が悪い。禁断症状が出てる。でも…モニカさんはしっかりと立ってるし苦しそうでもなんでもない。モニカさんも警戒してジュースを飲んでなかったのか!くそっ…!それにライラまで起きてるじゃないか。どうしよう…)
「…ロイ?」
モニカが不思議そうにロイの名前を呼ぶ。我に返ったロイは慌てて心配そうな顔をしてみせた。
「ジュリア王女、モニカさん、…ライラ。男子寝室で体調の悪い人が出て…。女子の寝室でもそういった人が出ているかもしれないと思って見に来ました」
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「ジュリア王女の体調がよくないの」
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「ええ、私は大丈夫」
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「ろ、ロイ。私も手伝うわ」
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「ううん。モニカだけで大丈夫だよ。ありがとうライラ」
「そう…」
(ライラは…魔法はたいしたことないけど弓が一流だ。彼女を連れて行ったら厄介なことになるのは間違いない。絶対についてこさせちゃいけない)
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「…ロイ、どこへ行くの?」
「ここ、医務室への近道なんだ」
「そ、そう…」
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「ロイ、やっぱりおかしいわ。医務室は1階降りたところにあるだけよ。ここの階段は…長すぎる」
「ふふ。アーサーといい君といい、思い通りにならない子たちで困ってしまうよ」
「え…?」
ロイはモニカのみぞおちに拳をのめりこませた。モニカの口から血が飛び散る。そして気を失った。
(ごめんねモニカさん…!少しの間だけ眠ってて。このアパンをお父さまに渡すまで…)
「…ロイ、何をしているの?!」
背負っている王女が驚いて大きな声を出した。禁断症状が出ているはずなのに意識がはっきりしすぎている。
「王女、どうしてそんなに意識がしっかりしているんですか?」
「モニカに血を飲ませてもらったの。吸血欲の禁断症状が出ているからと言って」
「そんなことにまで気付いてたんですか彼女は。まったく」
「わ、わたしを離しなさい!!」
「もう少しお待ちくださいね」
(このアパンも大人しくさせてからお父さまに連れて行こう。それにちょっと…味見してみたい)
ロイは王女とモニカを抱えて階段を降りた。アーサーたちが入れられている牢屋ではなく、ルインを閉じ込めていた小さなの部屋へ入り二人を下ろした。口笛を吹くと一匹のチムシーがロイの指に止まる。キーンとする音を発した後それをセルジュへ飛ばした。チムシーにセルジュへ伝言を頼んだのだ。
《王女とモニカを確保しました。少し大人しくさせてから連れていきますね》
チムシーがセルジュの元へ飛んでいくのを見送ってから、扉の鍵をかけようとしたその時。ロイの顔のそばを矢がかすめた。その矢は壁に勢いよく刺さる。背後にライラが立っていた。
「…はあ。どうしてついてきたんだい、ライラ」
「あ、あなたの様子がおかしかったから…。顔つきも声色も、いつもと違うわ。…だから二人が心配で、こ、こっそりあとをつけたの。ど、どうしてモニカに攻撃したの?ど、どうしてこんなところに二人を連れてきたの?」
(はあ…。つくづくうまくいかない。どうしてみんな僕とお父さまの邪魔をするんだろう。アパンの分際で、どうして僕たちにたてつくんだろう。はらがたってきたな…)
キリキリと弓を引きながらライラはロイを問い詰める。ロイはそれに答えず、一瞬にしてライラの目の前まで移動して彼女の頭を掴んだ。ロイの細腕からは想像もできないほどの力でライラを部屋の奥まで投げ飛ばす。ライラは壁に勢いよくぶつかり、痛みに耐えられずうずくまった。
「あ…ぐ…」
「ライラ、どうしてついてきたの?」
「ひっ」
モニカは禁断症状を起こさず、王女は一時的に禁断症状がおさまっており、さらにアパンにするつもりではなかったライラまで付いてきた。想定外のことが立て続けに起こりロイの苛立ちはおさえきれないほどになっていた。
特にロイとセルジュの住処に勝手に入り込んだライラに対しての怒りは凄まじく、もう彼女のことをルームメイトとして見ることは難しくなっていた。ロイはライラの髪を引っ張り顔を覗き込む。ゴミを見るような目を向けられ、ライラは恐怖の色を浮かべた。
「正直君にはあまり興味がないんだよね。餌にするかおもちゃにするか…それとも殺すか。お父さまに相談しないといけないんだ。だからそれまで静かにしててくれる?」
ロイは彼女の胸に手を当てた。魔法で彼女の内臓を破裂させる。パンッと音がした瞬間、ライラは口から大量の血が噴き出し意識を失った。ロイはそこからゆっくりと立ち上がり、ジュリア王女に近づいた。
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「っ…」
「ご安心ください。一週間経てば自我も失います」
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「あはは!この国の王女ともあろう方が僕の血を見て涎をたらしているじゃないか!なんてはしたないんだろう」
(あはははは!!ほら見ろ本性を現した!!こいつだって他のアパンとなにも変わらない!!僕の血を見ただけで物欲しそうに涎を垂らして!!すでに自我を失いかけてるじゃないか!!なんて愚かなんだろう!!どんなに着飾っても所詮はただの人間だ。欲に支配された醜い醜い人間なんだよ!!)
ジュリア王女がロイの血を飲もうと腕に口をつけた時、目を覚ましたモニカがジュリア王女を押し倒して覆いかぶさった。
「ジュリア!だめ!!」
「ちっ、もう目が覚めたんですか」
「ライラ…ライラ!どうしてライラがここに?!ライラ!目を覚まして!!どうしたの?!」
「ライラは目覚めませんよ。ギリギリ死なない程度に内臓を潰しましたから」
「なんてことを…。ロイ、あなた一体…」
青ざめているモニカを見て、ロイはクスクスと笑った。分厚い眼鏡を外し、長い前髪をかきあげる。瞳孔が猫のように長細い彼の黄色い瞳を見て、モニカは恐怖の色を浮かべた。さらにロイはニィと笑って見せた。唇の奥に鋭く尖った歯が覗いている。ロイはモニカの耳元で囁いた。
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