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ジッピン

キヨハル(詳細版)「花が結んだあやかしとの縁」版

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※※※こちらは別作品「花が結んだあやかしとの縁」のネタバレがあります※※※
※※※「捨てられた双子のセカンドライフ」の数百年後のお話です※※※
※※本編以外の情報を入れたくない方は、ブラウザバック推奨です※※

【注釈:「花が結んだあやかしとの縁」世界観】
「花が結んだ~」の舞台は現代:「コチラ側」
薄雪が暮らしている世界は異世界:「アチラ側」
死の世界:「ムコウ側」

主人公:花雫(現代のヒト)

薄雪がアチラ側からコチラ側へ行き(いわゆる異世界転移的な)、
主人公と日常生活を送る物語。

【喜代春】
薄雪がコチラ側へ行ってしまったと知った喜代春は、
すぐに連れ戻しに行こうとした。
だが、薄雪が幸せにコチラ側で過ごしていると知っていた蕣は、
しばらくは好きにさせてやれと喜代春を止めた。

しぶしぶ従った喜代春だったが、
徐々に薄雪がアチラ側の気に穢され、弱っていることに気付いた。
彼は蕣の反対を押し切り、コチラ側へ行くことにした。
それは、薄雪がコチラ側へ行ってからわずか3か月後のことだった。

【心境の変化】
薄雪を連れ戻すためにコチラ側へ赴いた喜代春。
彼は相変わらずヒトを憎んでおり、薄雪を弱らせた花雫に冷たく接した。
だが、双子を失ってから生きる意味を失っていた薄雪の、
「花雫のためならば、生きたいと思った」
という言葉を聞き、アチラ側へ連れ戻すことを諦める。
薄雪がまた生きる意味を見つけたのならば、ソレのために生きると良い、
と思ったのだろう。

彼は薄雪に朝霧を渡し、定期的に喜代春に清めさせることを条件に、
薄雪がコチラ側で過ごすことを許可した。

【コチラ側での喜代春】
喜代春の薄雪への狂信的な愛情に、
花雫は彼のことを「メンヘラおじさん」と呼んでいた。

彼は定期的にコチラ側へ訪れ、薄雪を清める。
そのときは決まって薄雪と晩酌をした。

森が喜代春と薄雪を隔てたあの日から、
このように酒を酌み交わしながらゆっくりと話ができることなど
二度とないだろうと思っていた喜代春にとって
コチラ側でのひと時は、涙が出るほど嬉しかったに違いない。
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