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異国編:ジッピン後編:別れ
【313話】別れ
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「遅い!どこ行ってたんだい!!」
すっかりあたりが暗くなったころ、やっと船着き場に双子が走って現れた。カユボティとヴァジー、そしてキヨハルが船の前でそわそわと二人を待っていた。腕時計を指で叩きながら怖い顔をしているヴァジーにぺこぺこ謝っていると、キヨハルにまた呼びかけられた。
「アーサー、モニカ」
「ん?」
「少し話が」
「キヨハルさん…もう時間が…」
「すぐ終わる」
「…5分だけですよ」
「ありがとう。ヴァジーとカユボティは先に行っててくれないかな」
「はぁ…。分かりました。キヨハルさん。2週間どうもお世話になりました」
「アリガトウ キヨハル」
ヴァジーとカユボティが交互にキヨハルにハグをする。キヨハルは二人の背中を優しく叩き、別れの挨拶をした。
「次はいつ来てくれるのかな」
「来年か、再来年か…そのあたりですね。また手紙を書きます」
「そうかい。待っているよ。次来たときは君たちの絵をたくさん持ってきてくれ」
「…はい。ありがとうございます」
「では、また次会うときに」
「アーサー、モニカ。先に行っているよ。いいかい、5分以内に船に入るんだよ」
「はぁい!」
画家たちがいなくなり、キヨハルと双子だけが地上に残される。誰もいないことを確認してキヨハルが口元に扇子を当てながら口を開いた。
「君たち、王族の出だろう」
「えっ…」
「隠さなくていいよ。私は口が固い。カユボティとヴァジーにも言わないよ」
アーサーとモニカは目を見合わせる。ためらいながらモニカが小さく頷いたので、アーサーは「はい…」と答えた。
「でも、僕たちはもう王族と縁を切りました。今はただの一般市民です」
「そうして身内の悪行から目を背けるのかい?」
「っ…」
キヨハルのことばにアーサーとモニカは体をびくつかせた。肯定も否定もしない彼らにキヨハルは言葉を続ける。
「民と共に暮らし、民の苦しみをその目で見てきた王族の者こそ、今の腐った王族を変えられるのではないかと私は思うのだが」
「……」
「君たち、兄弟は?」
「オトウト フタリ ト イモウト ヒトリ」
「その子たちは君たちのことをどう思っているのかな」
「慕ってくれてます」
「いいことだ。彼らの出来は?」
「弟のひとりは…変わろうとしてます。妹はよくできた子です」
「そう。君たちが変えたんだね」
「ウウン。モトモト イイコ ダッタ」
「もうひとりの弟のことは?」
「分からない…。ほとんど会ったことがなくて」
「そう。君はその子のことを全く知らないんだね」
「はい…」
「だが、その子も君たちのことを何よりも大切に思ってるよ」
「え…?」
「私には分かる。なぜだかは内緒」
《内緒、じゃねーよ!!妖サマの目にははっきり映ってるもんなあ!!こいつらに口出ししてえなら正体明かせやそれだったら濁さずなんでも言えるだろうがボケェ!!つか口出しするくらいこいつらのこと気に入ってんのか、おい!!ヒトが憎いなんて聞いて呆れるなァ!!》
キヨハルはそっと耳に小指をさして双子の目をまっすぐ見た。
「アーサー、モニカ。バンスティンを変えたいかい?」
「…変えたい」
「デモ ワタシタチニ ソンナコトデキナイ…」
「当然ふたりでなんてできるはずがない。それに君たちだけでは到底できないよ。なぜなら君たちは綺麗なことしかしないから」
「綺麗なこと…?」
「君たちは優しくて、純粋で、綺麗だ。人に恨まれるようなことはしないだろう」
「…僕、人殺しちゃったことあるけど…」
「それだって何かしらの大義名分があったからだろう。人に恨まれるより感謝される人数が圧倒的に多かったのでは?」
「……」
「でもそれだけでは、あそこまで腐敗した国は良くならないよ。いびつに育ったモノは綺麗に磨くだけでは良くならない。一度壊してしまわないと」
「キヨハルノ イッテルコト ムズカシクテ ヨク ワカラナイ…」
「いつか分かるときがくる。ただ、ひとつだけ覚えておきなさい」
「……」
「自ら手を汚し、人に恨まれてでも国を変えようとしている子たちがいることを」
「……」
「君たちはその子たちを守らなければならない。そのためには君たちができることをしなさい。今までのように、君たちの優しさでヒトを助け、たくさんのヒトに愛されなさい。来るべき日にたくさんのヒトが君たちの味方になってくれるように」
「キヨハルさん…」
「私は…私たちはアーサーとモニカを見守っているよ。たとえ離れていてもずっと、君たちを支えよう。そう、彼のように」
「?」
キヨハルはそう呟き、指でモニカの胸元に触れた。その指は何かを伝うかのように空を滑り、キヨハルは遠い海の向こうを見た。
「辛い目に遭ったモノより、傍で見ているモノの方が辛いこともある。己の無力さを呪い、全てを失ってでも守りたいと思う。そのモノを守ることができるなら、何を壊してもいい。例えそれが、そのモノにとって一番大切なモノだったとしても。秩序、国、自分自身、…最も親しい友人であってもね」
《おい喜代春…。言いすぎだ、やめろ。それ以上言えばそれこそ秩序が…》
「薄雪はそれでも私を赦してくれた。すべてを奪った私を、それでも大切なモノとして思ってくれている。君たちはどうだろう。…バンスティンの行く末を、私はここで見守っているよ」
「キヨハルさん、あの…僕、なんのことかさっぱり…」
「分かる日が来る。そう遠くないうちに、ね。さあ、もう時間だ。カユボティとヴァジーがやきもきしているだろう。気を付けてお帰りなさい。次また君たちに会える日を楽しみにしているよ」
「…ウ、ウン。キヨハル アリガト。ジッピン タノシカッタ!」
「ぼ、僕も楽しかった!!また絶対に来るからね!ノリスケさんやオツユさんによろしくね!」
「レンゲト ムクゲ モ!」
「ああ。またね」
キヨハルに見送られる中、アーサーとモニカはその場を去った。彼の最後の言葉がとても重く、船に揺られているあいだもずっと頭にこびりついて離れなかった。
◇◇◇
「ねえ、アーサー」
「なあに?」
ジッピンを発って2日目の夜、夜風に吹かれながらモニカが兄に声をかけた。彼女の表情は寂しそうで、今にも泣きだしてしまいそうだった。
「あのね、わたし、ウスユキの気持ちを半分もらったでしょ?」
「うん」
「ウスユキってね、ずっとずーっと独りぼっちだったの。人のことがだいすきなのに会えなくなって。ずっと一人であの森でいたの。あ、レンゲとムクゲはいたけどね」
「うん」
「もし、わたしがアーサーに会えなくなって、ずっと一人でいなきゃいけなかったら…。考えただけで耐えられない」
「考えなくていいよ。だってずっと一緒だもん」
「うん…」
「死ぬときだって一緒だよ。一人っきりの時間なんてあるはずないよ」
「そうだね…。ごめんねアーサー。ウスユキの気持ちに引っ張られちゃって」
「ううん。分かるよ。僕もミモレスの感情がこの中に残ってるから。そのせいでセルジュ先生のこと大好きでしかたないし。引っ張られちゃうのは仕方ないよ。これから僕が寂しい気持ちをなくしてあげる」
「ありがと。…えへへ、ちょっと寂しくなくなった」
「良かったぁ」
「…ジッピンを離れるのも寂しいけど、今ははやくバンスティンに戻りたいなあ。みんな元気かなぁ」
「ね!早く会いたいねー!まずはシャナにサクラの枝をあげないとね!」
「うん!きっと喜んでくれるわ!」
少し元気になったモニカは、アーサーの腕に抱きつきながらバンスティンに思いを馳せた。ポントワーブに帰ったらまずカフェでフレンチトーストを食べたいと涎を垂らす。アーサーはバナナを思う存分頬張りたいと口元を緩めた。それからも、ボルーノ先生やカミーユたち、クロネや学院の友人のことを話し、気が付いたら空が明らんでいた。
ジッピンは不思議な国だった。バンスティンとは人も文化も全く違った。目に映るはずのないモノが存在し、ヒトには分からない想いを持っていた。
ジッピンでの生活…双子にとってはただただ楽しく過ごしただけの二週間だった。だがそれは、大妖二人の、数百年の歴史を変えた二週間だった。
【捨てられた双子のセカンドライフ:ジッピン編 end】
すっかりあたりが暗くなったころ、やっと船着き場に双子が走って現れた。カユボティとヴァジー、そしてキヨハルが船の前でそわそわと二人を待っていた。腕時計を指で叩きながら怖い顔をしているヴァジーにぺこぺこ謝っていると、キヨハルにまた呼びかけられた。
「アーサー、モニカ」
「ん?」
「少し話が」
「キヨハルさん…もう時間が…」
「すぐ終わる」
「…5分だけですよ」
「ありがとう。ヴァジーとカユボティは先に行っててくれないかな」
「はぁ…。分かりました。キヨハルさん。2週間どうもお世話になりました」
「アリガトウ キヨハル」
ヴァジーとカユボティが交互にキヨハルにハグをする。キヨハルは二人の背中を優しく叩き、別れの挨拶をした。
「次はいつ来てくれるのかな」
「来年か、再来年か…そのあたりですね。また手紙を書きます」
「そうかい。待っているよ。次来たときは君たちの絵をたくさん持ってきてくれ」
「…はい。ありがとうございます」
「では、また次会うときに」
「アーサー、モニカ。先に行っているよ。いいかい、5分以内に船に入るんだよ」
「はぁい!」
画家たちがいなくなり、キヨハルと双子だけが地上に残される。誰もいないことを確認してキヨハルが口元に扇子を当てながら口を開いた。
「君たち、王族の出だろう」
「えっ…」
「隠さなくていいよ。私は口が固い。カユボティとヴァジーにも言わないよ」
アーサーとモニカは目を見合わせる。ためらいながらモニカが小さく頷いたので、アーサーは「はい…」と答えた。
「でも、僕たちはもう王族と縁を切りました。今はただの一般市民です」
「そうして身内の悪行から目を背けるのかい?」
「っ…」
キヨハルのことばにアーサーとモニカは体をびくつかせた。肯定も否定もしない彼らにキヨハルは言葉を続ける。
「民と共に暮らし、民の苦しみをその目で見てきた王族の者こそ、今の腐った王族を変えられるのではないかと私は思うのだが」
「……」
「君たち、兄弟は?」
「オトウト フタリ ト イモウト ヒトリ」
「その子たちは君たちのことをどう思っているのかな」
「慕ってくれてます」
「いいことだ。彼らの出来は?」
「弟のひとりは…変わろうとしてます。妹はよくできた子です」
「そう。君たちが変えたんだね」
「ウウン。モトモト イイコ ダッタ」
「もうひとりの弟のことは?」
「分からない…。ほとんど会ったことがなくて」
「そう。君はその子のことを全く知らないんだね」
「はい…」
「だが、その子も君たちのことを何よりも大切に思ってるよ」
「え…?」
「私には分かる。なぜだかは内緒」
《内緒、じゃねーよ!!妖サマの目にははっきり映ってるもんなあ!!こいつらに口出ししてえなら正体明かせやそれだったら濁さずなんでも言えるだろうがボケェ!!つか口出しするくらいこいつらのこと気に入ってんのか、おい!!ヒトが憎いなんて聞いて呆れるなァ!!》
キヨハルはそっと耳に小指をさして双子の目をまっすぐ見た。
「アーサー、モニカ。バンスティンを変えたいかい?」
「…変えたい」
「デモ ワタシタチニ ソンナコトデキナイ…」
「当然ふたりでなんてできるはずがない。それに君たちだけでは到底できないよ。なぜなら君たちは綺麗なことしかしないから」
「綺麗なこと…?」
「君たちは優しくて、純粋で、綺麗だ。人に恨まれるようなことはしないだろう」
「…僕、人殺しちゃったことあるけど…」
「それだって何かしらの大義名分があったからだろう。人に恨まれるより感謝される人数が圧倒的に多かったのでは?」
「……」
「でもそれだけでは、あそこまで腐敗した国は良くならないよ。いびつに育ったモノは綺麗に磨くだけでは良くならない。一度壊してしまわないと」
「キヨハルノ イッテルコト ムズカシクテ ヨク ワカラナイ…」
「いつか分かるときがくる。ただ、ひとつだけ覚えておきなさい」
「……」
「自ら手を汚し、人に恨まれてでも国を変えようとしている子たちがいることを」
「……」
「君たちはその子たちを守らなければならない。そのためには君たちができることをしなさい。今までのように、君たちの優しさでヒトを助け、たくさんのヒトに愛されなさい。来るべき日にたくさんのヒトが君たちの味方になってくれるように」
「キヨハルさん…」
「私は…私たちはアーサーとモニカを見守っているよ。たとえ離れていてもずっと、君たちを支えよう。そう、彼のように」
「?」
キヨハルはそう呟き、指でモニカの胸元に触れた。その指は何かを伝うかのように空を滑り、キヨハルは遠い海の向こうを見た。
「辛い目に遭ったモノより、傍で見ているモノの方が辛いこともある。己の無力さを呪い、全てを失ってでも守りたいと思う。そのモノを守ることができるなら、何を壊してもいい。例えそれが、そのモノにとって一番大切なモノだったとしても。秩序、国、自分自身、…最も親しい友人であってもね」
《おい喜代春…。言いすぎだ、やめろ。それ以上言えばそれこそ秩序が…》
「薄雪はそれでも私を赦してくれた。すべてを奪った私を、それでも大切なモノとして思ってくれている。君たちはどうだろう。…バンスティンの行く末を、私はここで見守っているよ」
「キヨハルさん、あの…僕、なんのことかさっぱり…」
「分かる日が来る。そう遠くないうちに、ね。さあ、もう時間だ。カユボティとヴァジーがやきもきしているだろう。気を付けてお帰りなさい。次また君たちに会える日を楽しみにしているよ」
「…ウ、ウン。キヨハル アリガト。ジッピン タノシカッタ!」
「ぼ、僕も楽しかった!!また絶対に来るからね!ノリスケさんやオツユさんによろしくね!」
「レンゲト ムクゲ モ!」
「ああ。またね」
キヨハルに見送られる中、アーサーとモニカはその場を去った。彼の最後の言葉がとても重く、船に揺られているあいだもずっと頭にこびりついて離れなかった。
◇◇◇
「ねえ、アーサー」
「なあに?」
ジッピンを発って2日目の夜、夜風に吹かれながらモニカが兄に声をかけた。彼女の表情は寂しそうで、今にも泣きだしてしまいそうだった。
「あのね、わたし、ウスユキの気持ちを半分もらったでしょ?」
「うん」
「ウスユキってね、ずっとずーっと独りぼっちだったの。人のことがだいすきなのに会えなくなって。ずっと一人であの森でいたの。あ、レンゲとムクゲはいたけどね」
「うん」
「もし、わたしがアーサーに会えなくなって、ずっと一人でいなきゃいけなかったら…。考えただけで耐えられない」
「考えなくていいよ。だってずっと一緒だもん」
「うん…」
「死ぬときだって一緒だよ。一人っきりの時間なんてあるはずないよ」
「そうだね…。ごめんねアーサー。ウスユキの気持ちに引っ張られちゃって」
「ううん。分かるよ。僕もミモレスの感情がこの中に残ってるから。そのせいでセルジュ先生のこと大好きでしかたないし。引っ張られちゃうのは仕方ないよ。これから僕が寂しい気持ちをなくしてあげる」
「ありがと。…えへへ、ちょっと寂しくなくなった」
「良かったぁ」
「…ジッピンを離れるのも寂しいけど、今ははやくバンスティンに戻りたいなあ。みんな元気かなぁ」
「ね!早く会いたいねー!まずはシャナにサクラの枝をあげないとね!」
「うん!きっと喜んでくれるわ!」
少し元気になったモニカは、アーサーの腕に抱きつきながらバンスティンに思いを馳せた。ポントワーブに帰ったらまずカフェでフレンチトーストを食べたいと涎を垂らす。アーサーはバナナを思う存分頬張りたいと口元を緩めた。それからも、ボルーノ先生やカミーユたち、クロネや学院の友人のことを話し、気が付いたら空が明らんでいた。
ジッピンは不思議な国だった。バンスティンとは人も文化も全く違った。目に映るはずのないモノが存在し、ヒトには分からない想いを持っていた。
ジッピンでの生活…双子にとってはただただ楽しく過ごしただけの二週間だった。だがそれは、大妖二人の、数百年の歴史を変えた二週間だった。
【捨てられた双子のセカンドライフ:ジッピン編 end】
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