グリモワールな異世界転移

クー

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第一章 全ての始まり 『種族の集まる国 ガイア』

閑話休題2『転換性パニック・前編』

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 何故……何故俺がこんな目に……


 そうだ。

 ことの発端はあの時だ──

   「ユウ様~、ここに何やら階段らしきものが……」

   「何!? それって隠しエリアじゃないか? 行ってみる価値は……まあ何かしらあるな。よし、行こう!」

   
   何か薄暗くて隠しっぽいな。いいぞ、こういうのは好きだ。ここにレアモンスターとかいたr──


「ご主人! あそこに見たことのないモンスターが!!」

「何だと!? 早く狩りにいかなきゃ!!」

「ユウ、あたしも行くー!」

「「「うおぉぉぉぉぉおおお!!!!」」」

 

   そして隠しエリアを散策すること早1時間、ついに最後から2番目の部屋にたどり着いた。

   ………え? 何で分かるかって? 扉に『Sエリア-Y』って書いてあるから。何か優しいなオイ。


「さーって、どんな奴が居るかな?」

「ユウ様……何ですか?あれ」

「さあ……」


   そいつは浮いていた。仙人的なやつではなく、霊的なやつだ。


「あいつなんなn──あ、ステータス出た。モンスター名は【ソウルチェンジャー】何だこいつ??」

「ソウルチェンジャー? 聞いたことありませんね……城の図鑑にも載ってませんでしたよ」

「シッーーシッシッシッシーーー」

「と、なるとユニークモンスターか。…………皆、気を付けろ」

「シシシ、『シシシッ』『シシーシシシッ!!』」

「「!!?」」

   ソウルチェンジャーが何か唱えた。警戒しなきゃ────ぇ?

  そこで俺は光に包まれて意識を刈り取られた。







(ん………あれ?はどうなったんだっけ……ん? 私??)


   取り敢えずは重く感じる身体からだを起こす。

「ご主人!! やっと目が覚めたね! 身体……大丈夫?」

「身体? 大丈夫でs──ん? 何か声が高いような──」

「ふぁあぁぁ……おはようござ……え?声が低い?」

「な………スカーレット……」

   私は驚いた。何故ならスカーレットの大きな双丘が……平地になっていたんだから。
   それに髪も首が隠れる位まで短くなっていた。

「ど、どうした、その身体」

「ユウ様こそ──」

「あのー……ちょっといいかな?」

「何だイプシー、今それどころじゃ──」

「さっきアイツのステータスだけ覗いたんだけど……」


   つまる所、こうだった。

   とスカーレットがソウルチェンジャーに掛けたのは、『ソウルチェンジ』と『ボディリメイク』という魔法だった。

  『ソウルチェンジ』は性別の転換、『ボディリメイク』は任意の身体に作り替える魔法だそうだ。

   そしてソウル、つまり魂は身体に依存し、身体に合った精神に変えられるらしい。

  しかも厄介な事に、もとに戻るには術者に解いてもらうか、殺す以外ないらしい。

「つまり、奴を倒さないと女体化にょたいか、スカーレットは男体化だんたいかすると……」

「そうなるね」

「これ、戻らないと私、レズに──」

「ユウ~~」

「ん?」


   イプシーを見ると手をワシワシさせながら近づいて来るではありませんか!!


「ちょっと、イプシー。一旦はなれ──」

「ユウもぉ~今は女の子なんだからぁ~やっぱり身体に慣れないとぉ~」

「いけないんじゃないでしょうか」

「い、いや、いいよ。別に直ぐ戻るし。それにこんな所で裸になるには──」

「ご主人、温泉ならさっきそこでみつけましたよ」


   どうやら私に逃げ場は無いらしい。


「ユウ~逃がさないよ~」

「ご主人、諦めるのです!」

「わかった。わかったから! お前ら、一旦私を1人にさせてくれ!」


   私は更衣室に逃げ込んだ。


   どうでもいい事なんだが、このダンジョンの温泉には優しいのか知らないが更衣室がある。
   しかも岩でできている。天然物だったらいくらで売れるのか………
   因みに鏡も付いてる。ピッかピかの石だが。


(どうでもいいか……さっさと脱ご……)


   ブーツを脱ぎ、コートを脱ぎ、シャツを脱ぎ──の所で手が止まる。


(性別が変わったってことは………やっぱり……えぇい!!)


   私は勇気を振り絞ってシャツを脱ぐ──!!


(胸はある。けど……小さくないか?)


   これが世に言われる『つるぺったん』ってやつか。何かホッとしたような、残念なような……

   まあ上はいい。まだセーフ。けど下は……山が谷になってるだろうし……


(これはやっとくべきか!)


「ある! ない! ある! ない! ある! な────」

「ご主人、どうしました?」 

「いや、何でもない」


 はあ………さっさと脱ご───クチュッ!


「───!!!!!」

 ………何もなかった。そう、何も。そういう事にしておこう。
  私は色々な所を隠しながら更衣室から出た。



「ユウ~~どうだった?」

「どうって……何?」

「そりゃあ、ねえ。異性の身体に発情───」

「ないね。性別が違うから性欲とか湧かなかったな」

「ふーん、じゃあ……これはどうだ!」


 どれだよ。なんて抜かしているとイプシーに胸を揉まれた。揉むほど無いのだが……


「ちょ、イプシー! やめろって──っあ!」

「あっれれ~? ユウちゃん感じちゃってる?」

「やめ……ンンッ!!」


 これはヤバい……頭が真っ白に───


「ユウ様……男性はどのようにして湯に入るのですか?」


 ───真っ青になった。


「あ、あぁ。取りあえず腰にタオル巻いて入ればいいよ」


 本当はいけないんだけどね……てかスカーレットの男の姿か……うん細マッチョのイケメンだな。モテるぞ。


「あの……前はどうすれば……」

「え? そのままでいいだろ──」


(──そうか、スカーレットは女なんだし前を隠すのが当たり前なんだな……)


「……隠せばいいよ」

「はい……」

「「「「……………」」」」


 カポーン……無言の温泉に音が響く。
 流石に気まずいな……


「な、なあスカーレット、その……身体はどうだった? やっぱり変か?」

「そう…ですね。やっぱり身体が違うと、その……動きにくいです」

「そうか……筋肉の付き方とか色々違うもんな」

「それに……ユウ様より大きi……いえ、何でもありません」


 そんな……バカな……う、嘘だろ?


「べ、別に良いし。私は女になっても小さいし。別に羨ましいくなんかないし」

「ユウ様……何かごめんなさい」

「謝るんじゃねぇよバーカ!」





 ………サッパリしました。そして改めて見るとすごくかわいかった……自画自賛じゃないよ? ホントだよ? なんて言うか…スレンダーでかわいい。

 あ、そうそう。さっき自分でスポーツブラ?ってのを作りました。パンツはスカーレットのだけど……
 前に母さんとテレビを見ていた時に見た。確かこんな形だったような……
 そもそもノーブラでもいいのだが、


「擦れて大変ですよ? ユウ様は特に敏感なんで」


 と言われた。そしてこの時、この世界にもブラがあることを知った。今みたいなスゴいヤツじゃないけどね。
 で、元々あった服着るじゃん?そしたら某掲示板で「ktkr」ってなる女勇者の出来上がりじゃん?萌えるわー。自分だけど。

 因みに女体化によるステータスの変動はなかった。よかった。


「さーて、さっさと狩りに行きますか。一緒女は嫌だしね!」

「そうだ…ですね! ユウ様」

「ユウ、確かソウルチェンジャーは前の部屋に戻っていったよ」

「本当か……よし、やってやりますよ!」


(そういえば喋り方がだんだん女っぽくなってきたな……スカーレットも男っぽくなってきたしな…)


 私はそんな思考を振り払い前の部屋に戻ってて行った。

    
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