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第一章 全ての始まり 『種族の集まる国 ガイア』
第三十一話『初めてのジョブ覚醒』
しおりを挟むズドン、ズズドン……ズドン……………………
大きかった足音が次第に小さくなっていく。距離が離れている証拠だ。
「どうやら撒くことができたようだな」
安堵したせいか、はぁっ、と俺の口からため息が漏れた。
(まさか、51層から、新たなモンスターが出るとはな……)
さっきの巨大な足音は51層から出現するようになったモンスター、巨人族のものだ。
この巨人族は目が一つしかなく角が生えている。そして最大の特徴は全長が約6メートルもあることだ。
しかしその巨体のせいか、動きが遅い。そんなモンスターからなぜ、俺達が逃げていたのかと言うと……
「びっくりしたなー! まさか階段を降りきった途端にあんなでかいモンスターが5体も出てくるなんてなー」
「そうですね、ユウ様。私も驚いてしまって全く動けませんでした。私の手をユウ様が引いて逃げてくださらなったらと思うと……本当にありがとうごさいました」
と、俺の言葉に対してスカーレットは感謝の言葉を返した。それを聞いた俺は……
「気にするな。夫婦なら当たり前の事だ」
「はい! でも、本当にありがとうごさいました。ユウ様」
と、まぁ、これが逃げてた理由だ。つまり要約するとスカーレットのために逃げたと言う事だ。結論を言うとユウさん超イケメン! キリッ☆……うん。気持ち悪い。
「次また、巨人族が出たら今度は戦えるな?」
「はい! 勿論です! 任せて下さい」
「ライムも大丈夫か?」
「ボクはもう大丈夫だよ!」
「よし。なら、先に進むか!」
「「はい!」」
そうして俺達は先に進んだ。その道中何回か巨人族が出てきたが焦ることなく冷静に対処して難なく撃破していった。
………そして現在俺達は第54層まで来ていた。
「久しぶりにモンスターと戦うと疲れるな」
「そうだね。ボクも少し疲れてきたよ……」
「すみません。ユウ様、ライムちゃん。私も力になれればいいんですが」
「いや、あまり気にするな。スカーレットはダンジョンでモンスターと戦うのに慣れていないんだからしょうがない。……それに」
俺は一拍おいて言葉を続ける。
「あまり無理をするなよ。体調がやばくなる前に俺に言え。……お前達は二人共俺の大切な人なんだからな。それだけは頼むぞ!」
「はい! 分かりました。ユウ様」
そんな事を話していると第55層への階段に着いた。俺達は迷うことなく階段を降りた………
………第60層のボス部屋の前に俺達はいた。
(え? 55層から59層までの話はどうしたって? それ話さないといけない?やっぱり話さないとダメだよねー。なら話そうかな。)
────────────────────
──第五十五層目──
巨人族が出た。倒した。楽しかった。
──第五十六層目──
自慢の嫁達と話した。やっぱりスカーレットもライムもどっちも何度見ても可愛い。
──第五十七層目──
巨人族が群れで出てきた。数分後には壊滅させた。素材を回収してアイテムボックスに入れた。
──第五十八層目──
さっきと同じ
──第五十九層目──
さっきと同じ
────────────────────
(大体こんな感じかな。凄く分かりやすいだろ! さすが俺! やっぱり他の……………え、なに? 分かりにくい? 小学生の日記か? 3日坊主みたいになってるじゃないか。……なんだと! そこまで言うんだったら第五十八層と第五十九層の説明は物凄い詳しく書いてやるよ!)
───────────────────────
──第五十八層目──
(なんなんだよ、巨人族って言うのは毎回毎回階段を降りてくるやつを待ち伏せにする習性でもあるのか!?)
心の中で舌打ちをしながら、斬り倒していた。
そう思うのも無理はない。
何故なら巨人族が出始めてから、変わることなく次の階層の階段を降りきったと同時に襲われているからだ。
(まあ、出てくることが分かっているから対処も簡単なんだけどな……)
そう思いながら歩いていると、横からライムが話かけてきた。
「ねぇ、ユウ様」
「ん? なんだ?」
「レベルが上がったようなんですけど確認したいですけど、確認しても大丈夫ですか?」
「そう言われれば最近ステータスを確認していなかったな。いい機会だし確認するか」
「はい。わかりました」
「確認して終わったら言ってくれ。……スカーレットも確認をしといてくれ」
「あ……はい! わかりました」
そう言ってから、俺は『ステータスオープン』と唱えて自分のステータス画面を開いた。
────────────────────
〈Name〉 ユウ・レス・ウィーン 人間族
Lv.70 Male(男)
Urudo 384232
HP 840 +20
MP 420
STR 4950 +1500
VIT 1272 +15
DEX 720
AGI 2280 +105
INT 228
ジョブ: 冒険者L v.50
侍 L v.50 《武士習得可》
武道家L v.20
二刀流L v.35
装備: 体:スチールプレート
右手: 妖刀マサムネ
アクセサリー:竜騎士の指輪
:ウィーンリング
称号: ミドル・短時間覚醒者70・モンスター撲滅者
舞う者・キングスライムハンター・テイマー
ユニークを従えし者・ワールドキング
魔法: 火魔法:ファイアボール
水魔法:ウォータースラッシュ
風魔法:エアカッター
エアスピアー
土魔法:ストーンプラネット
スキル:武道家の派生スキル:正拳突き
侍の派生スキル:一本突き
二刀流の派生スキル:乱舞・二刀の舞い
ダブルカウンター
生産系スキル:解体・テイム
流派: 神楽坂流:神楽坂流禁忌抜納術
連結スキル:チェイン
スキル:其ノ壱~拾
テイムモンスター: ライム
《後BPが、720振れます》
────────────────────
なんだコレ!? いろいろバグってんのか!?
……あぁ、そういえば50層の奴を倒して以降見てなかったもんな。まぁそれなりに美味しかったんだろう。奴は。
てゆーかBP多すぎじゃねーか?何があった………ん?なんだこれ
────────────────────
称号:短時間覚醒者70
取得時からの全てのステータスが6倍になる。
さらにレベルアップの速度が早まる。
────────────────────
これのせいかよ!! まあいいけど!
(さっきから巨人族が、らくぅ~に倒せたのはそういうことか。)
と、俺が思っていると、また頭の中に声が響く。
《ジョブ:侍のレベルが上限に達しています。ランクアップさせますか?》
「おぉ……まぁ損することはないだろうから……『Yse』で」
《ジョブ:侍がランクアップし武士になりました。》
さてと……効果は、どんな感じかな……
────────────────────
ジョブ:武士
侍を極めし者に与えられる。
HP+50、STR+100される。
Lv.100で刀王を習得可能
────────────────────
……結果オーライかな。
後は………これかな。
────────────────────
称号:ワールドキング
一国の王様に与えられる。
優れた称号の持ち主の国は経済力、軍事力、士気力が上がる。
あと、慕われ易くなる。
────────────────────
なんだよ『あと』って。完璧に後付けじゃねーかよ。
まぁどうでもいいか……今回のBPはINTに少し多めに振ってと………
これでよしっ! ……と。あとはスカーレット達を待つだけだな。
しばらくするとステータスの確認を終えたスカーレットとライムが来た。
「よし、全員確認して済んだな」
「はい! 確認しました。……それで気になったことがあったんですけど……」
「ん? どうかしたか?」
と、スカーレットが何かをいいかけたので、問いかけると、
「いえ、何でもありません。凄く些細な疑問なんで……」
「? スカーレットが気にならないんだったらいいよ」
「はい! ごめんなさい、気を使わせてしまって……」
「気にするな……ライムもステータスの確認して済んだよな?」
「はい。ボクも確認、終わりました」
「そうか。なら、先に進むぞ」
──この時、俺がもっと強くスカーレットに違和感の事を聞いとけばあんなことにはならなかったのに。
……等と後で気づいて後悔した時にはもう遅いのだろう。
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