Xmas・nighT

鳴神月

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恋は盲目っていうじゃない?

ー選ばれたのは罰ゲームで奢らされた店でしたー

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 マジかよ…。栞に案内された店は、花村との勝負に負けて奢らされた店だった。再びここに来る事になるとは…


「こ、ここよく来るの?」


言ってから気付いたけど声が裏返ってる。そんなにショックだったのか俺…。い、いや!!今日は!!罰ゲームじゃない。デートだ。うんうん…罰ゲーム…はっ!?ま、まさかこの子は罰ゲームで俺に声を掛けないといけなくて嫌々声を!?ありうる…ありうるぞちくしょぉぉぉ!!


「ーーーーーーたの!!」


はっ!?栞が嬉々として話してるけど全然聞いてなかったどうしよう…。くそっ!!ギャルゲーならログ読み直せるだろ常識的に考えて!!


「そ、そうなんだ」


ふっ…。流石俺。この『聞いてなかったけどとりあえず肯定しとけ』戦法…!!ごめん栞…


「あ、あれ?もしかして…緊張してる…?」


あれ?何でそうなる?いやそりゃ女の子とデートなんて緊張なんてもんじゃないけどさ。童貞舐めんなって感じ?


「可愛い所もあるんだね」


「っ…。急に微笑むな。ドキドキする…」


ダメだあぁぁぁ!!もうやめて!!童貞のライフはゼロよ!もう勝負は付いたのよ!!
☆HA☆NA☆SE☆


「…さ、さよか」


いや待て…!!向こうも照れて満更でもないぞ!!まだ俺のバトルフェイズは終了していないぜ!


「じゃ、じゃあ入ろうか」


紳士!!ビバ紳士!!優しくエスコートして良い男♂になってやる!!














「大変申し訳ございませんお客様。本日は予約制になっております」


しまったぁぁあぁぁぁ!?い、いやここに来ようと言ったのは俺じゃない…。
俺ァ悪くぬぇ!!俺ァあんにも悪くぬぇ!!


「ごめん優君…ウチがちゃんと調べてなかったから…」


そんな悲しそうな顔で俺を見るな…。だいじょうぶだ。おれはしょうきにもどった!


「他の店探そう栞。まだ時間はあるよ」


そう言って栞を連れ出す俺マジ紳士。どこぞの教授にも負けてない!!でもこの感じだと今日はどこも予約なんじゃないかな…


「す、優君が良いなら…私ファーストフードでも…いいよ?」


クリスマスにファーストフードって…悲し過ぎる…でも…栞がこう言ってるんだ。近くのバーガー屋に行こう


「この近くにバーガー屋があったけどそこでもいい?」


よくよく考えれば女の子とのデートで行く場所じゃないよな。ごめん栞
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