ホラーたんぺんしゅう

姫宮未調

文字の大きさ
6 / 13

放浪のメリーさん

しおりを挟む


━━これは、ふしぎなふしぎな『メリーさん』のお話


ある日、スマホの着信がなる。今は少ない『公衆電話』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今、甲州街道にいるの。ぷつっ』

イタズラ電話だろうか?

またある日、スマホの着信がなる。『非通知設定』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今、田んぼが広がる畦道にいるの。ぷつっ』

意味不明な内容だ。

またある日、スマホの着信がなる。『知らない番号』から。番号から推測すると、東北方面らしい。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今……』

『ご両親出た?  代わって。もしもし?  お宅の……ぷつっ』

こ、交番?  メリーさん、補導された?

またある日、スマホの着信がなる。『非通知設定』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん……。どこにいるかわからないの……。何だか檻みたいなとこで、床が冷たくて、暗いとこにいるの……。しくしくしくしく……ぷつっ』

……メリーさん、捕まった?!  何故?!

またある日、スマホの着信がなる。また『非通知設定』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今、海の上にいるの。ぷつっ』

確かに背後から、船らしき音がした……。

またある日、スマホの着信がなる。『公衆電話』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今……』

『とうもろこし焼けたでなー!ぷつっ』

……メリーさん、なにしてんの??

またある日、スマホの着信がなる。『非通知設定』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今……ガヤガヤガヤガヤ……ぷつっ』

……周りの喧騒に掻き消された?

またある日、スマホの着信がなる。また『非通知設定』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今……ぷぁーーーーーーー!!!!ぷつっ』

今度は列車の音に掻き消された……。

またある日、スマホの着信がなる。『知らない番号』から。出てみると……。

『……もしもし、あたしメリーさん。今……』

『夕飯食べていきんさい!ぷつっ』

またどこかにお邪魔しているらしい。

またある日、スマホの着信がなる。慣れてきた『非通知設定』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今……』

『ちょっと君、いくつ?お父さんかお母……ぷつっ』

また補導されそうになって逃げた?

またある日、スマホの着信がなる。『非通知設定』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今、中仙道にいるの。ぷつっ』

……旅でもしているんだろうか。

またある日、スマホの着信がなる。『非通知設定』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今、駅前にいるの。ぷつっ』

………どこの??

数分後、またスマホがなる。『非通知設定』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今、マンションの前にいるの。ぷつっ』

……だから、どこの??

また数分後、スマホがなる。『非通知設定』から。出てみると……。

『もしもし、あたしメリーさん。今、あなたの部屋の前にいるの。ぷつっ』

…………え?

一分後、また着信がなる。『非通知設定』から。出るのを躊躇っていると……。

「もしもし、あたしメリーさん。今、あなたの目の前にいるの。ぷつっ」

ぷつっまでご丁寧に言った少女が目の前で笑っていた……………。

Fin
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

(ほぼ)5分で読める怖い話

涼宮さん
ホラー
ほぼ5分で読める怖い話。 フィクションから実話まで。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...