44 / 92
#43
「コウヤ様、こっちです!」
フィナに案内されたのは、孤児院の敷地の外れだった。
どうやら以前にエイミーが倒れていた場所とほぼ同じ位置のようだった。
……この草むら、人が行き倒れやすいオーラか何か、出てるのか?
などと、あほな事を考えつつも、倒れている人物の様子を確認する。
今度はどうやら若い男性のようだ。
パッと見た感じ、多分俺とそう変わらない歳に見える。
全身のあちこちが裂けてボロボロになっている為分かりづらいが、服装自体はかなり上等な代物であり、どうやらかなり身分の高い人物だと推測できる。
……厄介事の匂いがプンプン漂ってくるぜ。
エイミーの件だけでも面倒なのに、これ以上余計な厄介事を抱えたくは無い。
いっそ見なかった事にして帰りたかったが、隣にいるフィナの手前それも難しい。
青年がちゃんと呼吸をしているのを確認した俺は、渋々ながらも孤児院へと運び込むことにする。
幸いにも、その青年はベッドに運び込んだ後、程なくして目を覚ました。
「こ、ここはどこだい……?」
耳を覆い隠す程の金髪を右腕でかき上げながら、青年がそう呟く。
その仕草が妙に様になっており、その事に理不尽とも言える苛立ちを俺は感じた。
「ここはアルストロメリアの街の孤児院だ」
「……アルストロメリア? そうか僕は……」
俺の答えに対し、何やら思案気な表情を浮かべる青年。
「目覚めたばかりで悪いが、何があったのか事情を聞かせてくれないか?」
正直、嫌な予感がするので、余り気乗りしないのだが、かと言って放置する訳にもいかない。
「ああ、そうだね……。まずは名乗らせて貰おうか。僕の名は、トラバント。トラバント・ステラシオンだ」
「ステラシオン!? あなたまさか王族の?」
俺が言葉を発する前に、隣のベッドで寝ていたエイミーがそう声を上げる。
「……これは驚いた。こんなところに君のような麗しい少女がいるとは……。お嬢さん、お名前は?」
トラバントが、エイミーへと顔を向けたまま、感動したように打ち震えている。
「……私の名はエイミーよ。それよりも、あなたは教国の第2皇子であっている?」
「ああ、そうだね。僕は正真正銘、神聖教国ステラシオンの第2皇子、トラバント・ステラシオンさ」
……どうやら俺の嫌な予感は見事に的中してしまったようだ。
何がどうなったら、王族なんてものが出てくる?
その下の貴族にすら俺はまだ会ったがないんだぞ?
「……で、その第2皇子様とやらが、どうしてあんな所で行き倒れていたんだ?」
「それには色々と事情があってね……。あんまり楽しい話じゃないけれど、それでも聞くかい?」
いや別に聞きたくはないんだが、隣のエイミーが「続きを早く!」と言わんかばりの鋭い視線を、さっきからこちらに送ってきているのだ。
「……ああ。聞かせてくれ」
「王都でクーデターが起きた話は知っているかな?」
「いや、初耳だ」
「じゃあ話はそこからだね」
トラバントの話によると、教会の幹部である枢機卿たちが、クーデターを起こしたのだそうだ。
枢機卿たちは、何をどうやったのか王城の守りたる近衛兵たちの半数以上の人員を掌握しており、国王を含む王族たちは為す術もなく捕らわれたそうだ。
そんな中で唯一トラバントだけが、追手を振り切りこの街まで命からがら逃げてきたそうだ。
「なるほど、それで王都の警戒が妙に厳重だったわけね……」
エイミーはルーシェリア帝国から逃げだした際、王都に一旦隠れる予定だったそうなのだが、封鎖されていた為にそれを断念し、この街へと向かったそうだ。追手を撒くのに時間を食った上に、予定よりも長い距離を移動する事になったせいで途中で食料が尽き、結果行き倒れることになったらしい。
「僕も似たような感じだね。着の身着のまま逃げ出して来たから、食料なんて持ち出せる訳もなく、このザマさ」
トラバントが顔を竦めつつそう言うが、その直後にギュルウッと腹の虫が二重奏を奏でた。
「……2人共、どうやらお腹が減っているようだな。まずは食事にしようか」
俺たちは3人連れ立って食堂へと移動することにした。
◆
「へぇ、広いし、綺麗な所ね」
「全くだね……。調度品なども、シンプルなデザインながら、明らかな質の良さが見て取れる。……本当にここは孤児院なのかい?」
「ああ。正確に言えば、孤児院兼俺の家だがな」
忘れがちだが、ここは俺の家でもあるのだ。
もともとその為に購入した訳だしな。
「まあそこで座って待っててくれ。適当に料理を作ってくるから。……言っとくが、王族向けの上品な料理は期待するなよ?」
ファーストコンタクトがアレだった為、皇子であるトラバントに対して、ぞんざいな対応になっている気がするが、本人が何も言ってこない以上、気にはすまい。
「ああ今は、この煩いのを黙らせることが出来れば、我儘は言わないさ」
トラバントが自身の腹を指差しつつ、そう笑う。
「私も粗食には慣れてるから、気遣いは無用よ」
エイミーの方も特に問題なさそうなので、俺は調理に移ることにする。
今回作るのは、冷凍うどんをレンジで解凍したものを、ほうれん草と卵と豚肉と一緒に炒めた俺の得意料理だ。
味付けには、中華系の万能調味料とめんつゆを用いる。
うどんベースなので比較的消化にもいいし、冷蔵庫にある材料だけで作れるので、丁度良かったのだ。
簡単に作れるので、時間が無い時などにたまに作っている。
「ほら、出来たぞ」
俺は、出来上がった料理を皿へと適当に盛り付けて、2人へと配る。
「ふーむ……。この白くて長いものは、一体何だい?」
「初めて見る食べ物ね……」
「まあ、見た目はちょっと変わっているかもだが、別に不味くはないと思うぞ?」
特に調べた訳ではないが、うどんはこの世界には無さそうな感じなので、彼らが驚くのも無理はないかもしれない。
仕方なしに俺は毒見代わりに、自分の皿の料理を食べて見せる。
「……お腹の減りも限界だし、頂くとするわ」
俺のその様子を見てか、続いてエイミーも料理へと口を付ける。
「へぇ……。美味しいわね、これ? もっちりとした食感がちょっと癖になりそうだわ」
一口食べてそう言った後、美味しそうに食事を続けるエイミーを見て、トラバントも興味が湧いたらしく食事に手をつける。
「ふむ……。これは凄い料理だね。いくつものスパイスの味が複雑に絡み合い、絶妙な味わいを引き出している。これは長い試行錯誤の果てに辿り着ける至高の味だ。一体どうやってこの短時間で、これ程の味を練り上げたんだい?」
トラバントが一口食べた後、感動も露わにそのような事を尋ねてくる。
……出来合いの調味料を使用しただけなんて、とてもじゃないが言えない雰囲気だ。
この世界では、いくつものスパイスを配合した、複雑な味わいの調味料などまだ市場には出回ってはいない。
大陸中から色々な種類の調味料を掻き集めて、研究すれば再現出来なくもないのだろうが、本来、極短時間で作り上げれるような味ではないのだ。
そう考えると、トラバントが驚くのも無理はないのかも知れない。
「まあ、そこは秘伝の技という事で」
馬鹿正直に答えて、更なる疑問の声を呼ぶのも面倒なので、適当に流しておくことにする。
「むぅぅ。まあ、そうだろうね。秘伝の味の秘密を聞き出すような真似をして悪かったよ」
「別に気にしちゃいないさ。……そろそろ、お腹も一杯になったようだし、話の続きに戻ろうか」
腹の虫も静かになり、2人もようやく一息つけたようだ。
そうして、改めて俺はトラバントの事情を聞くことになった。
フィナに案内されたのは、孤児院の敷地の外れだった。
どうやら以前にエイミーが倒れていた場所とほぼ同じ位置のようだった。
……この草むら、人が行き倒れやすいオーラか何か、出てるのか?
などと、あほな事を考えつつも、倒れている人物の様子を確認する。
今度はどうやら若い男性のようだ。
パッと見た感じ、多分俺とそう変わらない歳に見える。
全身のあちこちが裂けてボロボロになっている為分かりづらいが、服装自体はかなり上等な代物であり、どうやらかなり身分の高い人物だと推測できる。
……厄介事の匂いがプンプン漂ってくるぜ。
エイミーの件だけでも面倒なのに、これ以上余計な厄介事を抱えたくは無い。
いっそ見なかった事にして帰りたかったが、隣にいるフィナの手前それも難しい。
青年がちゃんと呼吸をしているのを確認した俺は、渋々ながらも孤児院へと運び込むことにする。
幸いにも、その青年はベッドに運び込んだ後、程なくして目を覚ました。
「こ、ここはどこだい……?」
耳を覆い隠す程の金髪を右腕でかき上げながら、青年がそう呟く。
その仕草が妙に様になっており、その事に理不尽とも言える苛立ちを俺は感じた。
「ここはアルストロメリアの街の孤児院だ」
「……アルストロメリア? そうか僕は……」
俺の答えに対し、何やら思案気な表情を浮かべる青年。
「目覚めたばかりで悪いが、何があったのか事情を聞かせてくれないか?」
正直、嫌な予感がするので、余り気乗りしないのだが、かと言って放置する訳にもいかない。
「ああ、そうだね……。まずは名乗らせて貰おうか。僕の名は、トラバント。トラバント・ステラシオンだ」
「ステラシオン!? あなたまさか王族の?」
俺が言葉を発する前に、隣のベッドで寝ていたエイミーがそう声を上げる。
「……これは驚いた。こんなところに君のような麗しい少女がいるとは……。お嬢さん、お名前は?」
トラバントが、エイミーへと顔を向けたまま、感動したように打ち震えている。
「……私の名はエイミーよ。それよりも、あなたは教国の第2皇子であっている?」
「ああ、そうだね。僕は正真正銘、神聖教国ステラシオンの第2皇子、トラバント・ステラシオンさ」
……どうやら俺の嫌な予感は見事に的中してしまったようだ。
何がどうなったら、王族なんてものが出てくる?
その下の貴族にすら俺はまだ会ったがないんだぞ?
「……で、その第2皇子様とやらが、どうしてあんな所で行き倒れていたんだ?」
「それには色々と事情があってね……。あんまり楽しい話じゃないけれど、それでも聞くかい?」
いや別に聞きたくはないんだが、隣のエイミーが「続きを早く!」と言わんかばりの鋭い視線を、さっきからこちらに送ってきているのだ。
「……ああ。聞かせてくれ」
「王都でクーデターが起きた話は知っているかな?」
「いや、初耳だ」
「じゃあ話はそこからだね」
トラバントの話によると、教会の幹部である枢機卿たちが、クーデターを起こしたのだそうだ。
枢機卿たちは、何をどうやったのか王城の守りたる近衛兵たちの半数以上の人員を掌握しており、国王を含む王族たちは為す術もなく捕らわれたそうだ。
そんな中で唯一トラバントだけが、追手を振り切りこの街まで命からがら逃げてきたそうだ。
「なるほど、それで王都の警戒が妙に厳重だったわけね……」
エイミーはルーシェリア帝国から逃げだした際、王都に一旦隠れる予定だったそうなのだが、封鎖されていた為にそれを断念し、この街へと向かったそうだ。追手を撒くのに時間を食った上に、予定よりも長い距離を移動する事になったせいで途中で食料が尽き、結果行き倒れることになったらしい。
「僕も似たような感じだね。着の身着のまま逃げ出して来たから、食料なんて持ち出せる訳もなく、このザマさ」
トラバントが顔を竦めつつそう言うが、その直後にギュルウッと腹の虫が二重奏を奏でた。
「……2人共、どうやらお腹が減っているようだな。まずは食事にしようか」
俺たちは3人連れ立って食堂へと移動することにした。
◆
「へぇ、広いし、綺麗な所ね」
「全くだね……。調度品なども、シンプルなデザインながら、明らかな質の良さが見て取れる。……本当にここは孤児院なのかい?」
「ああ。正確に言えば、孤児院兼俺の家だがな」
忘れがちだが、ここは俺の家でもあるのだ。
もともとその為に購入した訳だしな。
「まあそこで座って待っててくれ。適当に料理を作ってくるから。……言っとくが、王族向けの上品な料理は期待するなよ?」
ファーストコンタクトがアレだった為、皇子であるトラバントに対して、ぞんざいな対応になっている気がするが、本人が何も言ってこない以上、気にはすまい。
「ああ今は、この煩いのを黙らせることが出来れば、我儘は言わないさ」
トラバントが自身の腹を指差しつつ、そう笑う。
「私も粗食には慣れてるから、気遣いは無用よ」
エイミーの方も特に問題なさそうなので、俺は調理に移ることにする。
今回作るのは、冷凍うどんをレンジで解凍したものを、ほうれん草と卵と豚肉と一緒に炒めた俺の得意料理だ。
味付けには、中華系の万能調味料とめんつゆを用いる。
うどんベースなので比較的消化にもいいし、冷蔵庫にある材料だけで作れるので、丁度良かったのだ。
簡単に作れるので、時間が無い時などにたまに作っている。
「ほら、出来たぞ」
俺は、出来上がった料理を皿へと適当に盛り付けて、2人へと配る。
「ふーむ……。この白くて長いものは、一体何だい?」
「初めて見る食べ物ね……」
「まあ、見た目はちょっと変わっているかもだが、別に不味くはないと思うぞ?」
特に調べた訳ではないが、うどんはこの世界には無さそうな感じなので、彼らが驚くのも無理はないかもしれない。
仕方なしに俺は毒見代わりに、自分の皿の料理を食べて見せる。
「……お腹の減りも限界だし、頂くとするわ」
俺のその様子を見てか、続いてエイミーも料理へと口を付ける。
「へぇ……。美味しいわね、これ? もっちりとした食感がちょっと癖になりそうだわ」
一口食べてそう言った後、美味しそうに食事を続けるエイミーを見て、トラバントも興味が湧いたらしく食事に手をつける。
「ふむ……。これは凄い料理だね。いくつものスパイスの味が複雑に絡み合い、絶妙な味わいを引き出している。これは長い試行錯誤の果てに辿り着ける至高の味だ。一体どうやってこの短時間で、これ程の味を練り上げたんだい?」
トラバントが一口食べた後、感動も露わにそのような事を尋ねてくる。
……出来合いの調味料を使用しただけなんて、とてもじゃないが言えない雰囲気だ。
この世界では、いくつものスパイスを配合した、複雑な味わいの調味料などまだ市場には出回ってはいない。
大陸中から色々な種類の調味料を掻き集めて、研究すれば再現出来なくもないのだろうが、本来、極短時間で作り上げれるような味ではないのだ。
そう考えると、トラバントが驚くのも無理はないのかも知れない。
「まあ、そこは秘伝の技という事で」
馬鹿正直に答えて、更なる疑問の声を呼ぶのも面倒なので、適当に流しておくことにする。
「むぅぅ。まあ、そうだろうね。秘伝の味の秘密を聞き出すような真似をして悪かったよ」
「別に気にしちゃいないさ。……そろそろ、お腹も一杯になったようだし、話の続きに戻ろうか」
腹の虫も静かになり、2人もようやく一息つけたようだ。
そうして、改めて俺はトラバントの事情を聞くことになった。
あなたにおすすめの小説
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~
シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。
前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。
その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。