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乙女ゲーム ナルシスト編
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表記 ヒロイン:ヒロ ナルシスト:ナル
ヒロ「入学式無事終わって良かったぁ。新生活何もトラブルないといいなぁ。あれ、なんか騒がしいな...。誰か女の子達の中心にいる?ん?あれこっちに...」
ナル「なんだ?俺に見惚れたか?まぁお前がそうなるのもしょうがないな!なんてたってこの俺様だからなぁ!」
ヒロ「え、いや、あの、女の子達が賑やかだなぁって見てただけで...」
ナル「んーお前中々悪くないな。お前がどうしてもって言うなら付き合ってやらんこともないぞ?何番目の女かは数えてないがな」
ヒロ「名前も知らない人とのお付き合いはちょっと...」
ナル「中村ダイチだ。お前の名前は?」
ヒロ「私は広井凛。よろしくね。中村くん」
ナル「せいぜい俺を飽きさせないよう楽しませろ」
ヒロ「あ、行っちゃった...。なんか凄い自信家の人だったなぁ...。自分に自信があるのは素敵なことだよね」
少し間を空けて
ヒロ「お昼だぁ。中庭の桜が綺麗だったなぁ。天気もいいし中庭に行こーっと。あれ...あの人...」
ナル「お前か。花見でもしに来たのか?花より俺に見惚れるなよ。桜が可哀想になる」
ヒロ「個人的には桜の方に目が行っちゃうかなぁ。あ、隣いい?」
ナル「いいだろう。俺と共に食事を取れることに感謝しろ」
ヒロ「相席させてくれてありがと~」
ナル「ん?髪に花びらがついてる。取れたぞ。美しいものが組み合わさるのは悪くないな。俺にもこの桜は似合うだろう?」
ヒロ「うん!中村くん綺麗だから桜似合うね!花びらもありがとう」
ナル「まぁ当然だな!」
ヒロ「お弁当も野菜いっぱいだし鮮やかで綺麗だね。お母さん料理上手なんだ」
ナル「作ったのは俺だ」
ヒロ「え!?中村くん料理上手なんだね!凄い!」
ナル「俺の肉体を作り上げるものだ。無駄なものや余分なものは入れたくない」
ヒロ「健康にも気を使ってるんだ。偉いね」
ナル「俺のこの美貌は一長一短で仕上がるものでは無い。そんな俺様を拝めることに感謝するんだな」
ヒロ「努力家なんだ。素敵だねぇ」
ナル「っ...。お前は...」
ヒロ「あ!次移動教室だった!急がなきゃ!中村くんも遅れないようにね!またあとでね」
ナル「なんだあいつは...。調子が狂う...。だが...あいつも女だ。忘れるな...」
少し間を空けて
ヒロ「放課後真っ直ぐ帰ってもいいんだけどちょっと勉強不安なんだよね...。家だとサボっちゃいそうだし図書室で勉強しようっと!...結構勉強してる人居るなぁ端っこの方なら空いてるかな」
ナル「ん?またお前か」
ヒロ「中村くん!」
ナル「俺を追って来たのか?」
ヒロ「中村くんも居るなんて気づかなかった!ここなら入口から死角になってるし落ち着いて勉強出来そうだね。私もここで勉強していいかな?」
ナル「あ、あぁ...。くそ、やっぱり調子狂うな...」
ヒロ「え?何?」
ナル「何でもない。勉強するならせいぜい頑張るんだな。この学校はそれなりにレベルも高い」
ヒロ「中村くんも勉強してるなんてほんと偉いなぁ」
ナル「完璧な俺様に弱点なんてない。勉強してる姿も様になるだろ?」
ヒロ「中村くん綺麗な顔してるから黙ってるとほんと絵画みたいだよね」
ナル「...俺に黙れって言ってるか?」
ヒロ「言ってないよ!本当に思ったこと言ってるだけ!」
ナル「くそっこいつのペースに乗せられてるな...。はっ!...どうしてもって言うなら勉強教えてやらないこともないぜ。手とり足とりってほうが好みか?」
ヒロ「え...」
ナル「何想像してんだばーか」
ヒロ「いや、手を取られたらどうやって勉強したらいいかなって思って...」
ナル「お前...正気か?」
ヒロ「何が!?」
ナル「これ俺様が教えてやろうと言ってることに対してその解答だと...?」
ヒロ「教えてくれるなら凄く助かるよ!今日の授業でちょっと分からないとこがあってさ」
ナル「ハァ...。どこだ」
ヒロ「ここなんだけど。どうやったらこの答えになるのか...」
ナル「あぁこれか。答えは大体この4パターンの形になる。問に対しての答えのパターンを覚えれば必然的に解き方も覚えられる」
ヒロ「ってことは...これは2番目のパターンの答えになる?」
ナル「そうだ。案外飲み込みが早いじゃないか」
ヒロ「わぁ!なるほど!中村くん教えるの上手だね!ありがとう!」
ナル「これぐらい...大したことじゃない」
ヒロ「大したことだよ!忘れないように復習するね!えっと...」
ナル「待て。そこは引っ掛けだ」
ヒロ「え?あ、そっか!」
ナル「ったく...なんかほっとけねぇな...こいつ...」
少し間を空けて
ヒロ「今日早起き出来たしいつもと違う道で学校行こっと!」
ナル「ん?お前この道通ってたか?まさか俺に会いたくて通学路変えたのか?まぁその気持ちは分からんでもない。朝からこの俺の顔が見られてお前の1日は充実から始められるんだからな」
ヒロ「おはよう!中村くん。昨日は勉強教えてくれてありがとう」
ナル「お前がどうしてもと言うならまた教えてやらんこともないぞ。この俺様に教えてもらえるなんて光栄に...」
ヒロ「ほんと!?中村くん教え方凄く上手だから助かっちゃうなぁ。ありがとう!」
ナル「っ...。本当に調子が狂うな...」
ヒロ「そういえばこの間委員長の山根くんも何かあったら声掛けてって言ってくれたんだ。優しい人が多くてちょっとホッとしちゃった」
ナル「...お前もかよ」(軽蔑や嫌悪感、失望感を滲ませて)
ヒロ「え?」
ナル「何でもねぇよ。俺は先に行く」
ヒロ「え、折角なら一緒に...」
ナル「ついてくんじゃねぇよ」
ヒロ「中村くん!?急にどうしたんだろ...」
少し間を空けて
ヒロ「今日一日中村くんに避けられてたような気がするなぁ…。私何かしちゃったかなぁ…。わっ!いたた…転んじゃった…」
ナル「あ…」
ヒロ「中村くん!」
ナル「(立ち去ろうか迷った後に)…ちっ。転んだのかよ」
ヒロ「うん。考え事してたら足元見てなくて…」
ナル「はっ。男のことでも考えてたんだろ」
ヒロ「中村くんのこと考えてたから男のことと言えば確かにそうかな」
ナル「お前からすれば俺はご馳走だろうな。一晩くらいなら相手してやらんこともないぞ」
ヒロ「…中村くん。ごめんね。私中村くんを怒らせちゃったんだよね」
ナル「は?」
ヒロ「中村くんずっと怒ってるよね?でも…何で怒らせちゃったのか分からなくて。だから教えてもらえないかな?仲直りしたいから」
ナル「仲直りって…。あーくそっ。やっぱり調子狂う…」
ヒロ「ご、ごめん。また怒らせちゃったかな…」
ナル「…お前、この間話してた山根って奴と俺どっちがいいんだよ」
ヒロ「え?どっちって…山根くんとはあれから話してないからどちらかと言うと中村くんの方が仲いいかな」
ナル「ふーん…(嬉しそうに)。まぁ当然だ。この俺様だからな。ほら、手を貸してやるから立て」
ヒロ「ありがとう。いたっ」
ナル「膝…血が出てるな」
ヒロ「これぐらいなら大丈夫だよ。あと帰るだけだし」
ナル「抱き上げて帰ってやってもいいぞ。感謝しろ」
ヒロ「え!?いや、流石にそれは目立っちゃうから…せ、せめておんぶとか…」
ナル「なら、ほら」
ヒロ「ほ、本当におんぶしてくれるの?」
ナル「さっさとしろ」
ヒロ「よ、よろしくお願いします…」
ナル「よっと…。全くこの俺に世話を焼かせるなんてな」
ヒロ「ごめんね。重くない?」
ナル「トレーニングにもならん。…お前には…悪いことをした」
ヒロ「え?なんで?」
ナル「八つ当たりをした」
ヒロ「八つ当たり?」
ナル「…他の誰にも話すなよ」
ヒロ「う、うん。分かった」
ナル「俺は…昔惚れた女が居た。呼ばれればすぐに会いに行ったし、ささやかな贈り物もした。毎日絶やさず愛も伝えていた。だが…あっさりと浮気をされた。自信に溢れた見た目もスタイルもいい男に。当時の俺は太っていてブスだったからな」
ヒロ「そっか…。悲しかったよね」
ナル「最初はな。だが、悲しみは怒りに変わり、俺を捨てたことを後悔させてやろうと俺は自分に磨きをかけた。その結果あの女は案の定俺に復縁を迫ってきた!勿論断ってやった!お前のようなビッチに興味はないとな!だが、復讐を果たした俺に残ったのは女という生き物に対する疑心と嫌悪だけだった。俺の見た目だけでもてはやし、簡単に股を開く。あの女と一緒だ…っ」
ヒロ「うん…。ごめんね…」
ナル「何でお前が謝る」
ヒロ「私がした訳じゃないけど、私と同じ女性が貴方を傷つけた訳だから。ちょっとだけでも、中村くんの心が救われてくれたらいいなって、私の自己満足の謝罪」
ナル「っ…。だから…調子が狂うんだ…」
ヒロ「え!?嫌だった!?」
ナル「違う。…俺は違うと分かってたのに、お前も他の女と一緒だと八つ当たりをした。だから…悪かった」
ヒロ「私自身に怒ってた訳じゃなかったんだ」
ナル「ああ…」
ヒロ「よかった!中村くんに嫌われちゃったら嫌だもん」
ナル「…そこに、大きな意味はないんだろうな」
ヒロ「え?」
ナル「それも面白いか。凛」
ヒロ「えっきゅ、急に名前…」
ナル「俺はお前を落とす。覚悟してろ」
ヒロ「え!?あ、危ないから!」
ナル「ばーか。物理的な話じゃない。ほんとにお前は…俺の調子を狂わせてくるな。そういうところも悪くないがな」
ヒロ「ほ、褒められてる…?」
ナル「ああ。褒めてる。これの俺様に興味を抱かせたんだからな。覚悟してろ」
ヒロ「(アドリブでもいいし、終ってもOK)」
END
ヒロ「入学式無事終わって良かったぁ。新生活何もトラブルないといいなぁ。あれ、なんか騒がしいな...。誰か女の子達の中心にいる?ん?あれこっちに...」
ナル「なんだ?俺に見惚れたか?まぁお前がそうなるのもしょうがないな!なんてたってこの俺様だからなぁ!」
ヒロ「え、いや、あの、女の子達が賑やかだなぁって見てただけで...」
ナル「んーお前中々悪くないな。お前がどうしてもって言うなら付き合ってやらんこともないぞ?何番目の女かは数えてないがな」
ヒロ「名前も知らない人とのお付き合いはちょっと...」
ナル「中村ダイチだ。お前の名前は?」
ヒロ「私は広井凛。よろしくね。中村くん」
ナル「せいぜい俺を飽きさせないよう楽しませろ」
ヒロ「あ、行っちゃった...。なんか凄い自信家の人だったなぁ...。自分に自信があるのは素敵なことだよね」
少し間を空けて
ヒロ「お昼だぁ。中庭の桜が綺麗だったなぁ。天気もいいし中庭に行こーっと。あれ...あの人...」
ナル「お前か。花見でもしに来たのか?花より俺に見惚れるなよ。桜が可哀想になる」
ヒロ「個人的には桜の方に目が行っちゃうかなぁ。あ、隣いい?」
ナル「いいだろう。俺と共に食事を取れることに感謝しろ」
ヒロ「相席させてくれてありがと~」
ナル「ん?髪に花びらがついてる。取れたぞ。美しいものが組み合わさるのは悪くないな。俺にもこの桜は似合うだろう?」
ヒロ「うん!中村くん綺麗だから桜似合うね!花びらもありがとう」
ナル「まぁ当然だな!」
ヒロ「お弁当も野菜いっぱいだし鮮やかで綺麗だね。お母さん料理上手なんだ」
ナル「作ったのは俺だ」
ヒロ「え!?中村くん料理上手なんだね!凄い!」
ナル「俺の肉体を作り上げるものだ。無駄なものや余分なものは入れたくない」
ヒロ「健康にも気を使ってるんだ。偉いね」
ナル「俺のこの美貌は一長一短で仕上がるものでは無い。そんな俺様を拝めることに感謝するんだな」
ヒロ「努力家なんだ。素敵だねぇ」
ナル「っ...。お前は...」
ヒロ「あ!次移動教室だった!急がなきゃ!中村くんも遅れないようにね!またあとでね」
ナル「なんだあいつは...。調子が狂う...。だが...あいつも女だ。忘れるな...」
少し間を空けて
ヒロ「放課後真っ直ぐ帰ってもいいんだけどちょっと勉強不安なんだよね...。家だとサボっちゃいそうだし図書室で勉強しようっと!...結構勉強してる人居るなぁ端っこの方なら空いてるかな」
ナル「ん?またお前か」
ヒロ「中村くん!」
ナル「俺を追って来たのか?」
ヒロ「中村くんも居るなんて気づかなかった!ここなら入口から死角になってるし落ち着いて勉強出来そうだね。私もここで勉強していいかな?」
ナル「あ、あぁ...。くそ、やっぱり調子狂うな...」
ヒロ「え?何?」
ナル「何でもない。勉強するならせいぜい頑張るんだな。この学校はそれなりにレベルも高い」
ヒロ「中村くんも勉強してるなんてほんと偉いなぁ」
ナル「完璧な俺様に弱点なんてない。勉強してる姿も様になるだろ?」
ヒロ「中村くん綺麗な顔してるから黙ってるとほんと絵画みたいだよね」
ナル「...俺に黙れって言ってるか?」
ヒロ「言ってないよ!本当に思ったこと言ってるだけ!」
ナル「くそっこいつのペースに乗せられてるな...。はっ!...どうしてもって言うなら勉強教えてやらないこともないぜ。手とり足とりってほうが好みか?」
ヒロ「え...」
ナル「何想像してんだばーか」
ヒロ「いや、手を取られたらどうやって勉強したらいいかなって思って...」
ナル「お前...正気か?」
ヒロ「何が!?」
ナル「これ俺様が教えてやろうと言ってることに対してその解答だと...?」
ヒロ「教えてくれるなら凄く助かるよ!今日の授業でちょっと分からないとこがあってさ」
ナル「ハァ...。どこだ」
ヒロ「ここなんだけど。どうやったらこの答えになるのか...」
ナル「あぁこれか。答えは大体この4パターンの形になる。問に対しての答えのパターンを覚えれば必然的に解き方も覚えられる」
ヒロ「ってことは...これは2番目のパターンの答えになる?」
ナル「そうだ。案外飲み込みが早いじゃないか」
ヒロ「わぁ!なるほど!中村くん教えるの上手だね!ありがとう!」
ナル「これぐらい...大したことじゃない」
ヒロ「大したことだよ!忘れないように復習するね!えっと...」
ナル「待て。そこは引っ掛けだ」
ヒロ「え?あ、そっか!」
ナル「ったく...なんかほっとけねぇな...こいつ...」
少し間を空けて
ヒロ「今日早起き出来たしいつもと違う道で学校行こっと!」
ナル「ん?お前この道通ってたか?まさか俺に会いたくて通学路変えたのか?まぁその気持ちは分からんでもない。朝からこの俺の顔が見られてお前の1日は充実から始められるんだからな」
ヒロ「おはよう!中村くん。昨日は勉強教えてくれてありがとう」
ナル「お前がどうしてもと言うならまた教えてやらんこともないぞ。この俺様に教えてもらえるなんて光栄に...」
ヒロ「ほんと!?中村くん教え方凄く上手だから助かっちゃうなぁ。ありがとう!」
ナル「っ...。本当に調子が狂うな...」
ヒロ「そういえばこの間委員長の山根くんも何かあったら声掛けてって言ってくれたんだ。優しい人が多くてちょっとホッとしちゃった」
ナル「...お前もかよ」(軽蔑や嫌悪感、失望感を滲ませて)
ヒロ「え?」
ナル「何でもねぇよ。俺は先に行く」
ヒロ「え、折角なら一緒に...」
ナル「ついてくんじゃねぇよ」
ヒロ「中村くん!?急にどうしたんだろ...」
少し間を空けて
ヒロ「今日一日中村くんに避けられてたような気がするなぁ…。私何かしちゃったかなぁ…。わっ!いたた…転んじゃった…」
ナル「あ…」
ヒロ「中村くん!」
ナル「(立ち去ろうか迷った後に)…ちっ。転んだのかよ」
ヒロ「うん。考え事してたら足元見てなくて…」
ナル「はっ。男のことでも考えてたんだろ」
ヒロ「中村くんのこと考えてたから男のことと言えば確かにそうかな」
ナル「お前からすれば俺はご馳走だろうな。一晩くらいなら相手してやらんこともないぞ」
ヒロ「…中村くん。ごめんね。私中村くんを怒らせちゃったんだよね」
ナル「は?」
ヒロ「中村くんずっと怒ってるよね?でも…何で怒らせちゃったのか分からなくて。だから教えてもらえないかな?仲直りしたいから」
ナル「仲直りって…。あーくそっ。やっぱり調子狂う…」
ヒロ「ご、ごめん。また怒らせちゃったかな…」
ナル「…お前、この間話してた山根って奴と俺どっちがいいんだよ」
ヒロ「え?どっちって…山根くんとはあれから話してないからどちらかと言うと中村くんの方が仲いいかな」
ナル「ふーん…(嬉しそうに)。まぁ当然だ。この俺様だからな。ほら、手を貸してやるから立て」
ヒロ「ありがとう。いたっ」
ナル「膝…血が出てるな」
ヒロ「これぐらいなら大丈夫だよ。あと帰るだけだし」
ナル「抱き上げて帰ってやってもいいぞ。感謝しろ」
ヒロ「え!?いや、流石にそれは目立っちゃうから…せ、せめておんぶとか…」
ナル「なら、ほら」
ヒロ「ほ、本当におんぶしてくれるの?」
ナル「さっさとしろ」
ヒロ「よ、よろしくお願いします…」
ナル「よっと…。全くこの俺に世話を焼かせるなんてな」
ヒロ「ごめんね。重くない?」
ナル「トレーニングにもならん。…お前には…悪いことをした」
ヒロ「え?なんで?」
ナル「八つ当たりをした」
ヒロ「八つ当たり?」
ナル「…他の誰にも話すなよ」
ヒロ「う、うん。分かった」
ナル「俺は…昔惚れた女が居た。呼ばれればすぐに会いに行ったし、ささやかな贈り物もした。毎日絶やさず愛も伝えていた。だが…あっさりと浮気をされた。自信に溢れた見た目もスタイルもいい男に。当時の俺は太っていてブスだったからな」
ヒロ「そっか…。悲しかったよね」
ナル「最初はな。だが、悲しみは怒りに変わり、俺を捨てたことを後悔させてやろうと俺は自分に磨きをかけた。その結果あの女は案の定俺に復縁を迫ってきた!勿論断ってやった!お前のようなビッチに興味はないとな!だが、復讐を果たした俺に残ったのは女という生き物に対する疑心と嫌悪だけだった。俺の見た目だけでもてはやし、簡単に股を開く。あの女と一緒だ…っ」
ヒロ「うん…。ごめんね…」
ナル「何でお前が謝る」
ヒロ「私がした訳じゃないけど、私と同じ女性が貴方を傷つけた訳だから。ちょっとだけでも、中村くんの心が救われてくれたらいいなって、私の自己満足の謝罪」
ナル「っ…。だから…調子が狂うんだ…」
ヒロ「え!?嫌だった!?」
ナル「違う。…俺は違うと分かってたのに、お前も他の女と一緒だと八つ当たりをした。だから…悪かった」
ヒロ「私自身に怒ってた訳じゃなかったんだ」
ナル「ああ…」
ヒロ「よかった!中村くんに嫌われちゃったら嫌だもん」
ナル「…そこに、大きな意味はないんだろうな」
ヒロ「え?」
ナル「それも面白いか。凛」
ヒロ「えっきゅ、急に名前…」
ナル「俺はお前を落とす。覚悟してろ」
ヒロ「え!?あ、危ないから!」
ナル「ばーか。物理的な話じゃない。ほんとにお前は…俺の調子を狂わせてくるな。そういうところも悪くないがな」
ヒロ「ほ、褒められてる…?」
ナル「ああ。褒めてる。これの俺様に興味を抱かせたんだからな。覚悟してろ」
ヒロ「(アドリブでもいいし、終ってもOK)」
END
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