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部隊の将
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怪我人が落ち着いてきたように思っていた時外で叫び声がした。
「俺がこの部隊の将、ガルディア!欲しけりゃこの首を取りに来い!!」
え――
リラは勢いよくテントを飛び出した。
「リラさん!?どうしたんすか!?」
シラビシも慌てて追いかけるがリラは振り返ることすらしなかった。
ガルディア…その人がもし私の知る人なら…っ
「お兄ちゃん…っ」
王、ゼルは自らも戦いに参戦しながら違和感を感じていた。
状況は魔族側の優勢。人間の部隊は後退し始めていたがあまり人間達に焦りは見えなかった。
「あああ!!!」
迫り来る刃をものともせず、一撃殴り飛ばせば人間は吹き飛んだ後動かなくなった。
人間を殺してはならない。人間を殺せば今歪んでいる世界の魔力が更に歪んでしまうからだ。そのことを人間は知らないため容赦なく攻めてくる。
この世界が歪み、自然が崩壊しかけている原因は人間にある。だが、その事実を魔族の誰もあの少女に明かしていなかった。それは恐らくあの少女が背負うには重すぎる事実だからだろう。
戦場は少しひらけた平原。人間は平原の奥の岩壁に挟まれた場所に基地があるようで、そこから人間が出入りを繰り返している。人間の基地までの道は少し狭まっている。一斉に攻め入ることは出来ないだろう。
そう思っていた時。
「俺がこの部隊の将、ガルディア!欲しけりゃこの首を取りに来い!!」
そう叫ぶ人間の若者が見えた。馬に乗っており、剣を振り上げている。
「罠かしらね」
隣に来たシルヴィアの言葉にだろうなと頷く。
「俺がこの部隊の将、ガルディア!欲しけりゃこの首を取りに来い!!」
え――
リラは勢いよくテントを飛び出した。
「リラさん!?どうしたんすか!?」
シラビシも慌てて追いかけるがリラは振り返ることすらしなかった。
ガルディア…その人がもし私の知る人なら…っ
「お兄ちゃん…っ」
王、ゼルは自らも戦いに参戦しながら違和感を感じていた。
状況は魔族側の優勢。人間の部隊は後退し始めていたがあまり人間達に焦りは見えなかった。
「あああ!!!」
迫り来る刃をものともせず、一撃殴り飛ばせば人間は吹き飛んだ後動かなくなった。
人間を殺してはならない。人間を殺せば今歪んでいる世界の魔力が更に歪んでしまうからだ。そのことを人間は知らないため容赦なく攻めてくる。
この世界が歪み、自然が崩壊しかけている原因は人間にある。だが、その事実を魔族の誰もあの少女に明かしていなかった。それは恐らくあの少女が背負うには重すぎる事実だからだろう。
戦場は少しひらけた平原。人間は平原の奥の岩壁に挟まれた場所に基地があるようで、そこから人間が出入りを繰り返している。人間の基地までの道は少し狭まっている。一斉に攻め入ることは出来ないだろう。
そう思っていた時。
「俺がこの部隊の将、ガルディア!欲しけりゃこの首を取りに来い!!」
そう叫ぶ人間の若者が見えた。馬に乗っており、剣を振り上げている。
「罠かしらね」
隣に来たシルヴィアの言葉にだろうなと頷く。
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