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肉球
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王の手はリラの2倍はあろうかという大きさ。ふわふんとした毛と少し硬くて柔らかい肉球。シリーが言っていたドキドキよりは肌触りがいいという感想のほうが勝つ。
「陛下。あの、抱きついても...いいですか...?」
伺うように問えば王は少しキョトンと目を丸くしたあと、両手を広げた。
「おいで」
優しい声音に心臓が大きく鳴る。
顔に集まる熱を隠すように失礼します!と胸元に飛び込んだ。
手と同じふわふわとした体毛と、顔を埋めたことによりトクトクと伝わる心音。
少し鼓動が早く感じるが、とても落ち着いた。
リラの背に王の手が回され、落ち着いていたリラの鼓動が早くなる。
「あ、あの、陛下。もう、大丈夫です」
「俺がまだだ」
「え?陛下?」
「もう少しだけこのままでいろ」
少しだけ背に回された手が強くなり、心臓の鼓動が王に伝わるのではないかと思った。
ゆっくりと時間が流れたあと、王に開放された。
「あ、ありがとうございました...」
「礼など不要だ。俺も堪能させてもらった」
満足そうな王の様子に嘘ではなさそうで、また顔が熱くなる。
「今日は!この辺で失礼させていただきます!お付き合いいただいてありがとうございます!」
勢いよく頭を下げ、走り去ろうとするリラの腕が掴まれ引き寄せられる。
反射的に振り返ればリラの額に王の口づけが落とされた。
「おやすみ。カーリラ。よい夢を」
その一言を残し、去っていく王の背中を呆然と見送ったあと、カッと顔が真っ赤になるのが分かった。
カッコよすぎて卑怯です!!陛下!!
カーリラは悶えつつ、次の目的のためによしと拳を握ったのだった。
「陛下。あの、抱きついても...いいですか...?」
伺うように問えば王は少しキョトンと目を丸くしたあと、両手を広げた。
「おいで」
優しい声音に心臓が大きく鳴る。
顔に集まる熱を隠すように失礼します!と胸元に飛び込んだ。
手と同じふわふわとした体毛と、顔を埋めたことによりトクトクと伝わる心音。
少し鼓動が早く感じるが、とても落ち着いた。
リラの背に王の手が回され、落ち着いていたリラの鼓動が早くなる。
「あ、あの、陛下。もう、大丈夫です」
「俺がまだだ」
「え?陛下?」
「もう少しだけこのままでいろ」
少しだけ背に回された手が強くなり、心臓の鼓動が王に伝わるのではないかと思った。
ゆっくりと時間が流れたあと、王に開放された。
「あ、ありがとうございました...」
「礼など不要だ。俺も堪能させてもらった」
満足そうな王の様子に嘘ではなさそうで、また顔が熱くなる。
「今日は!この辺で失礼させていただきます!お付き合いいただいてありがとうございます!」
勢いよく頭を下げ、走り去ろうとするリラの腕が掴まれ引き寄せられる。
反射的に振り返ればリラの額に王の口づけが落とされた。
「おやすみ。カーリラ。よい夢を」
その一言を残し、去っていく王の背中を呆然と見送ったあと、カッと顔が真っ赤になるのが分かった。
カッコよすぎて卑怯です!!陛下!!
カーリラは悶えつつ、次の目的のためによしと拳を握ったのだった。
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