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2人台本 見たい顔
あらすじ
恋人を殺した殺人鬼を探すために親友と調査を始める。
登場人物
・主人公 大輝(だいき) 男
・親友 海斗(かいと)男
・主人公の恋人 皐月(さつき)セリフ無し
大「ここが...皐月(さつき)が死んだ場所だ...」
海「うん。僕達が昔よく秘密基地にしてた森の洞窟だね。明らかな他殺だったのに、あっという間に捜査は打ち切られた...」
大「皐月が殺された時酷い嵐の時だった...。証拠が大雨に全部流されて、外を出歩く人間も居なくて目撃情報もなく、お手上げなんだとよ」
海「確かに酷い嵐だったからね...。父さんに聞いたけど、証拠はほとんど残ってないと思う。事件から1年以上経過もしてるしね」
大「それでも、恋人を殺した奴が野放しだってのに『はい。そうですか』って納得なんざ出来るかよ。やっと...やっと再会出来たのに顔を見ることすら出来なかった...っ」
海「大輝は見ない方が良かったよ。記憶の中の綺麗な皐月のままで居させてあげられる。これからどうするの?」
大「1番気になるのは酷い嵐の中どうして皐月は外に出たのかってとこだ。おばさんの話だと電話の後慌てた様子で家を飛び出して行ったって」
海「大嵐の中を飛び出す程の理由か...。余程大事なことだったんだろうね」
大「警察の話だと最後の通話は公衆電話からだった。知り合いなら公衆電話からはかけないだろう」
海「知り合いが貴重品落としちゃって皐月に助け求めて電話してきたとか?」
大「海斗、お前俺の携帯番号知ってるか?」
海「うん」
大「なんで覚えてんだよ...。基本LINEだろ...」
海「僕記憶力はいいから☆」
大「海斗は例外として仲良いやつはLINEとか、普通の電話だとしても登録してる。番号を覚えてる奴はそう多くないだろ」
海「じゃあ知らない奴がなんで皐月の番号を?」
大「完全に知らない奴では無いのかも知れない」
海「と言うと?」
大「大学の奴とかだよ。皐月の携帯番号友達とかから聞き出した奴が居たかも知れない」
海「なるほどね。それじゃあ皐月の友達に皐月の番号を教えた誰かが居たか聞いてみるべきかな」
大「あぁ。頼む。俺はここを調べる。明日大学近くのカフェで会おう」
海「うん。あんまり思いつめないでね。大輝」
大「あぁ。ありがとう海斗。...さてと。1年も経った今何が見つかるかは分からないけど...。皐月はどうしてここに来たんだろう。慌てた様子で出てここに...。何かから逃げようとしたのか?もしかしたら俺か海斗がいるかもって思って...?皐月...っ。ん?何か光って...っ!これ...俺が皐月にあげたネックレス...。引きちぎれて落ちたのか...?もしかして、これを盗られそうになって逃げてここに...?こんなの...こんなのお前の命になんて比べられないのに!皐月...皐月...会いたいよ...っ」
少し間を開けて
海「大輝。お疲れ様」
大「海斗。待たせたな」
海「全然。...隈、酷いよ?寝れてないんだね」
大「あぁ...。眠ろうとすると何度も何度も...皐月が殺される夢を見る。後ろから追いかけられて逃げて、殺される皐月を...っ」
海「大輝。君が苦しむことを皐月は望まないよ」
大「皐月はもういない。あいつがどう思うかなんて全部想像でしかない」
海「幼なじみだった僕らなら皐月の言いそうな言葉の想像ぐらいつくだろ。『シャキッとしなさいよ!私が死んだぐらいで暗い顔してんじゃないわよ!』ってさ」
大「ハハッ...。確かに皐月が言いそうだ...」
海「ね。そっちは何か出た?」
大「これだ。俺が皐月に贈ったネックレスが落ちてた。これを見逃すなんて警察は本当に調査したのか?」
海「これ、本当に現場にあったんだよね?」
大「あぁ。ネックレスの裏見てみろ。皐月の名前が入ってるだろ。俺が贈ったもので間違いない」
海「綺麗すぎる...」
大「皐月は物持ち良かったからな」
海「違うよ。事件の当日は嵐の日だった。そしてその事件当時から1年も経過してるんだよ?なのにこのネックレスはほとんど傷がついてもいない」
大「まさか...犯人がわざわざ置きに来たとでも?」
海「どうしてそんなことをしたのかまでは分からないけど可能性は高いね」
大「じゃあ...犯人はまだこの付近にいるってことかよっ!」
海「それに関して、大学で面白い話を聞いた。皐月と大輝は中学から付き合ってて、それは大学でも知られてた。だっていうのに、大輝が居ないとこで皐月に声を掛けてた奴が居たらしい」
大「誰だそいつは!」
海「落ち着いて。同じ3年の工藤大和(くどうやまと)。女癖が悪いことで有名な奴だ」
大「会いに行くぞ!」
海「待って!なんて言いに行く気なの?皐月を殺したかって?答えてくれる訳ないだろう」
大「じゃあどうしろってんだよ!!」
海「僕が行ってくるよ。大輝はここでちょっと飲み物でも飲んで落ち着きな。僕なら上手いこと話を聞き出せるって信じてくれるでしょ?」
大「...あぁ。俺よりずっと海斗の方がそういうのは上手い」
海「うん。任せて。それじゃあ行ってくるね」
大「頼んだ。...ダメだな...。海斗に頼りっぱなしだ。皐月が居なくなった時もずっと海斗に支えてもらって...。今も海斗が居なきゃまともに立っても居られない気がする...。俺は本当に弱いな...。皐月...。お前が居たら背中引っぱたいて叱ってくれたんだろうな...」
少し間を空けて
海「ただいま」
大「おかえり。話は聞けたか?」
海「うん。工藤は嵐の当日他の女の子達とカラオケでオールしてた。他の女の子からも裏は取れたよ」
大「違うってことか...」
海「皐月を殺すほどの動機がある奴って誰だろうね...」
大「皐月を恨んでた奴か...。あいつ気が強かったからな。厄介に思ってた奴がいてもおかしくはないな」
海「今ある情報を整理しようか。皐月は嵐の日に電話に出たあと慌てて外に出て、あの洞窟で殺された。その時ネックレスをちぎられてる」
大「物盗りの可能性も考えたが、それなら現場にネックレスを残したのは辻褄が合わない」
海「しかも、最近ね」
大「まさか...俺達が捜査を始めたからか?」
海「犯人は近しい人物かも知れないね」
大「証拠を残して近くに居るなんてアピールして...」
海「犯人は、僕らに見つけて欲しいみたいだね。...ねぇ、人を殺す理由にさ憎悪以外の可能性ってあるかな?」
大「そうだな...。愛してても殺すこともある。あとは...嫉妬とか?」
海「愛で殺すなら犯人は君かな?君より皐月を愛してた人は居ないだろうし」
大「そこに関しては自信があるな」
海「皐月が羨ましいよ。死んで尚これほど愛されてるんだから。じゃあ...嫉妬の可能性は?君を愛する人間からすれば皐月は邪魔だ」
大「俺に好意を寄せてた人間?検討もつかないな。皐月にしか興味なかったし」
海「...そう。じゃあ、皐月の行動を辿ってみようか。何か分かるかも知れない」
少し間を開けて
海「ここが皐月の家だ」
大「ここからあの洞窟まではそう遠くない。俺の家もお前の家も近い」
海「うん。よく一緒に遊びに行ったもんね」
大「あぁ。...楽しかったな」
海「うん。小学生の頃凄く楽しかった」
大「中学生になってもよく来たよな。家ですればいいのにゲーム持ち寄ってさ」
海「皐月はゲームで負けるとよく拗ねてた」
大「でもわざと負けても怒るんだよな。『手ぇ抜くなー!』って。理不尽だよな」
海「ね。皐月は美人で、世話焼きで、泣き虫で、怒りっぽくって、いい子だったね」
大「あぁ...。最高の彼女だった」
海「...皐月はここに呼び出された」
大「呼び出された?ここに?」
海「理由は大輝からの別れ話だ。ここで話そうって」
大「待て、何を言ってる」
海「音声は大輝の音声データを切り貼りして作った。皐月も騙せるほどのやつをね」
大「海斗!!!」
海「あの日は酷い嵐だった」
大「まさか...」
海「僕が皐月を殺したんだよ。大輝」
大「馬鹿な冗談はやめろ!!ハハッ...。俺が寝られないからってそんな事までする必要ないんだよ。馬鹿だなお前も...」
海「大輝。洞窟の左百合の花が咲いてるだろ?その下掘ってみて」
大「...どうして?」
海「そこに、皐月を刺した凶器が埋まってる」
大「嘘はもういいって」
海「掘ってみれば嘘かどうか分かるよ」
大「っ!...なぁ...嘘だって言ってくれよ...」
海「そのナイフで、僕が皐月を刺し殺した」
大「なんで!?どうしてお前がそんなことをする必要がある!?全部全部お前が仕込んだんだろ!?なぁ!そうだって言えよ!」
海「DNA検査をすればすぐに分かる。それは皐月の血だ」
大「じゃあ説明しろ!!お前が皐月を殺した納得出来る理由を!!!」
海「君を愛してたから」
大「...は?」
海「僕はずっとずっと、君のことが好きだった」
大「何言ってんだ...。俺達男同士だぞ」
海「うん。だから僕はこの恋心をしまってた。ずっとね。なのに!!皐月はそんな僕の気持ちを簡単に踏みにじって、女っていうだけで大輝に愛してもらって恋人にまでなった!!許せないだろ!?いつか別れるだろうそう思ってたのに...大輝も知る通り、皐月はいい子だ。高校を卒業しても、大学生になっても君達は別れなかった。ねぇ...僕が皐月を殺そうと思った言葉、何だと思う?」
大「わかる訳ないだろ!!人殺しの気持ちなんて!!」
海「『大輝に卒業したら結婚しようって言われた』って!僕に嬉しそうに報告しに来たよ!!僕が一生叶わない願いをあいつは簡単に!!だから殺した!あいつが居なくなれば...っ少しは僕のこと見てくれるかなって...でも違った!大輝は皐月が居なくなってもずっとずっとずっと!!皐月のことだけ考え続けた!夢の中でまで!!」
大「何で1年も経って自白なんて...」
海「教えてあげようと思って。君のせいで皐月がどんな風に死んだのか。君から別れ話を切り出されると思って焦った皐月はここに来て、君はどこか聞いてきた。僕はとりあえず雨宿りしなよって洞窟の中に誘導して背中から刺した。口を塞いで何度も何度も何度も刺した。ゆっくり死ぬように急所は避けてね。顔は見なくて良かったね。何度も切りつけて原型留めてなかったから」
大「てめぇ!!!」
海「それ!!それだよ!!皐月には絶対見せない顔だ!あぁっやっと僕だけを見てくれた!やっとだ!」
大「殺してやる!!」
海「いいよ!君から貰えるものなら痛みも苦しみも何もかも愛おしい!皐月を殺したナイフで僕を刺す!?」
大「ーーっ!くそ!!!」
海「ぐっ!ハハッ...殴るだけなんて大輝は本当に優しいねぇ。殺さなくていいの?抵抗なんてしないよ?」
大「お前と同じになんてなってやるかよ!!お前の望み通りになんてなってやらねぇ!!俺が愛してるのは皐月だけだ!!それは今もこれからも変わらない!!」
海「ダメだ...。ダメだよ!君は僕を見て!ねぇ!大輝!」
大「お前はもう俺の親友でもなんでもない!ただの狂った最低の殺人鬼だ!!牢屋に入って二度と出てくるな!二度と!俺の人生に関わるな!!!」
海「違う...。違う違う違う!!君は僕を憎んでくれなきゃ!!一生!忘れられなくなるほどに!」
大「俺の人生にお前は必要ない!!記憶からも消してやるよ!!俺の幼なじみは皐月だけだ!」
海「ダメ..違う...ダメだ!違う!!違う違う違う!!!大輝の人生には僕が居なきゃダメなんだ!大輝がそれを望んでくれないなら...君を殺して僕も死ぬ!!」
大「勝手にしろよ。死ねば皐月の所にいける。ほら、やれよ。俺は、皐月に会いたい。早く。やれって言ってんだろ!!」
海「は、ハハッ...。アハハハ!!!あぁ...そういう君だから僕は好きになったんだ...。大輝...。愛してる」
大N:海斗は優しい笑みを浮かべて、皐月を殺したナイフで喉を切り裂いた。
大「待て!!!!くそっ!血が止まらない!!死んで逃げんじゃねぇ!!罪を償え!海斗!!」
海「これで...忘れ...ない...?」
大「死んだら一生許さねぇぞ!!ふざけんな!!おい!生きろ!!海斗!!」
海「へへっ...やっ...たぁ...」
大「おい...おい!返事しろ!海斗!海斗ぉ!!」
大N:暫くしてサイレンの音が聞こえてきた。駆けつけてきた警官に捕まったがすぐに釈放されることになる。理由は想像がついた。俺はまんまとあいつの罠にハマった。俺はきっと、2人の幼なじみのことを永遠に忘れることは無いだろう。
-end-
恋人を殺した殺人鬼を探すために親友と調査を始める。
登場人物
・主人公 大輝(だいき) 男
・親友 海斗(かいと)男
・主人公の恋人 皐月(さつき)セリフ無し
大「ここが...皐月(さつき)が死んだ場所だ...」
海「うん。僕達が昔よく秘密基地にしてた森の洞窟だね。明らかな他殺だったのに、あっという間に捜査は打ち切られた...」
大「皐月が殺された時酷い嵐の時だった...。証拠が大雨に全部流されて、外を出歩く人間も居なくて目撃情報もなく、お手上げなんだとよ」
海「確かに酷い嵐だったからね...。父さんに聞いたけど、証拠はほとんど残ってないと思う。事件から1年以上経過もしてるしね」
大「それでも、恋人を殺した奴が野放しだってのに『はい。そうですか』って納得なんざ出来るかよ。やっと...やっと再会出来たのに顔を見ることすら出来なかった...っ」
海「大輝は見ない方が良かったよ。記憶の中の綺麗な皐月のままで居させてあげられる。これからどうするの?」
大「1番気になるのは酷い嵐の中どうして皐月は外に出たのかってとこだ。おばさんの話だと電話の後慌てた様子で家を飛び出して行ったって」
海「大嵐の中を飛び出す程の理由か...。余程大事なことだったんだろうね」
大「警察の話だと最後の通話は公衆電話からだった。知り合いなら公衆電話からはかけないだろう」
海「知り合いが貴重品落としちゃって皐月に助け求めて電話してきたとか?」
大「海斗、お前俺の携帯番号知ってるか?」
海「うん」
大「なんで覚えてんだよ...。基本LINEだろ...」
海「僕記憶力はいいから☆」
大「海斗は例外として仲良いやつはLINEとか、普通の電話だとしても登録してる。番号を覚えてる奴はそう多くないだろ」
海「じゃあ知らない奴がなんで皐月の番号を?」
大「完全に知らない奴では無いのかも知れない」
海「と言うと?」
大「大学の奴とかだよ。皐月の携帯番号友達とかから聞き出した奴が居たかも知れない」
海「なるほどね。それじゃあ皐月の友達に皐月の番号を教えた誰かが居たか聞いてみるべきかな」
大「あぁ。頼む。俺はここを調べる。明日大学近くのカフェで会おう」
海「うん。あんまり思いつめないでね。大輝」
大「あぁ。ありがとう海斗。...さてと。1年も経った今何が見つかるかは分からないけど...。皐月はどうしてここに来たんだろう。慌てた様子で出てここに...。何かから逃げようとしたのか?もしかしたら俺か海斗がいるかもって思って...?皐月...っ。ん?何か光って...っ!これ...俺が皐月にあげたネックレス...。引きちぎれて落ちたのか...?もしかして、これを盗られそうになって逃げてここに...?こんなの...こんなのお前の命になんて比べられないのに!皐月...皐月...会いたいよ...っ」
少し間を開けて
海「大輝。お疲れ様」
大「海斗。待たせたな」
海「全然。...隈、酷いよ?寝れてないんだね」
大「あぁ...。眠ろうとすると何度も何度も...皐月が殺される夢を見る。後ろから追いかけられて逃げて、殺される皐月を...っ」
海「大輝。君が苦しむことを皐月は望まないよ」
大「皐月はもういない。あいつがどう思うかなんて全部想像でしかない」
海「幼なじみだった僕らなら皐月の言いそうな言葉の想像ぐらいつくだろ。『シャキッとしなさいよ!私が死んだぐらいで暗い顔してんじゃないわよ!』ってさ」
大「ハハッ...。確かに皐月が言いそうだ...」
海「ね。そっちは何か出た?」
大「これだ。俺が皐月に贈ったネックレスが落ちてた。これを見逃すなんて警察は本当に調査したのか?」
海「これ、本当に現場にあったんだよね?」
大「あぁ。ネックレスの裏見てみろ。皐月の名前が入ってるだろ。俺が贈ったもので間違いない」
海「綺麗すぎる...」
大「皐月は物持ち良かったからな」
海「違うよ。事件の当日は嵐の日だった。そしてその事件当時から1年も経過してるんだよ?なのにこのネックレスはほとんど傷がついてもいない」
大「まさか...犯人がわざわざ置きに来たとでも?」
海「どうしてそんなことをしたのかまでは分からないけど可能性は高いね」
大「じゃあ...犯人はまだこの付近にいるってことかよっ!」
海「それに関して、大学で面白い話を聞いた。皐月と大輝は中学から付き合ってて、それは大学でも知られてた。だっていうのに、大輝が居ないとこで皐月に声を掛けてた奴が居たらしい」
大「誰だそいつは!」
海「落ち着いて。同じ3年の工藤大和(くどうやまと)。女癖が悪いことで有名な奴だ」
大「会いに行くぞ!」
海「待って!なんて言いに行く気なの?皐月を殺したかって?答えてくれる訳ないだろう」
大「じゃあどうしろってんだよ!!」
海「僕が行ってくるよ。大輝はここでちょっと飲み物でも飲んで落ち着きな。僕なら上手いこと話を聞き出せるって信じてくれるでしょ?」
大「...あぁ。俺よりずっと海斗の方がそういうのは上手い」
海「うん。任せて。それじゃあ行ってくるね」
大「頼んだ。...ダメだな...。海斗に頼りっぱなしだ。皐月が居なくなった時もずっと海斗に支えてもらって...。今も海斗が居なきゃまともに立っても居られない気がする...。俺は本当に弱いな...。皐月...。お前が居たら背中引っぱたいて叱ってくれたんだろうな...」
少し間を空けて
海「ただいま」
大「おかえり。話は聞けたか?」
海「うん。工藤は嵐の当日他の女の子達とカラオケでオールしてた。他の女の子からも裏は取れたよ」
大「違うってことか...」
海「皐月を殺すほどの動機がある奴って誰だろうね...」
大「皐月を恨んでた奴か...。あいつ気が強かったからな。厄介に思ってた奴がいてもおかしくはないな」
海「今ある情報を整理しようか。皐月は嵐の日に電話に出たあと慌てて外に出て、あの洞窟で殺された。その時ネックレスをちぎられてる」
大「物盗りの可能性も考えたが、それなら現場にネックレスを残したのは辻褄が合わない」
海「しかも、最近ね」
大「まさか...俺達が捜査を始めたからか?」
海「犯人は近しい人物かも知れないね」
大「証拠を残して近くに居るなんてアピールして...」
海「犯人は、僕らに見つけて欲しいみたいだね。...ねぇ、人を殺す理由にさ憎悪以外の可能性ってあるかな?」
大「そうだな...。愛してても殺すこともある。あとは...嫉妬とか?」
海「愛で殺すなら犯人は君かな?君より皐月を愛してた人は居ないだろうし」
大「そこに関しては自信があるな」
海「皐月が羨ましいよ。死んで尚これほど愛されてるんだから。じゃあ...嫉妬の可能性は?君を愛する人間からすれば皐月は邪魔だ」
大「俺に好意を寄せてた人間?検討もつかないな。皐月にしか興味なかったし」
海「...そう。じゃあ、皐月の行動を辿ってみようか。何か分かるかも知れない」
少し間を開けて
海「ここが皐月の家だ」
大「ここからあの洞窟まではそう遠くない。俺の家もお前の家も近い」
海「うん。よく一緒に遊びに行ったもんね」
大「あぁ。...楽しかったな」
海「うん。小学生の頃凄く楽しかった」
大「中学生になってもよく来たよな。家ですればいいのにゲーム持ち寄ってさ」
海「皐月はゲームで負けるとよく拗ねてた」
大「でもわざと負けても怒るんだよな。『手ぇ抜くなー!』って。理不尽だよな」
海「ね。皐月は美人で、世話焼きで、泣き虫で、怒りっぽくって、いい子だったね」
大「あぁ...。最高の彼女だった」
海「...皐月はここに呼び出された」
大「呼び出された?ここに?」
海「理由は大輝からの別れ話だ。ここで話そうって」
大「待て、何を言ってる」
海「音声は大輝の音声データを切り貼りして作った。皐月も騙せるほどのやつをね」
大「海斗!!!」
海「あの日は酷い嵐だった」
大「まさか...」
海「僕が皐月を殺したんだよ。大輝」
大「馬鹿な冗談はやめろ!!ハハッ...。俺が寝られないからってそんな事までする必要ないんだよ。馬鹿だなお前も...」
海「大輝。洞窟の左百合の花が咲いてるだろ?その下掘ってみて」
大「...どうして?」
海「そこに、皐月を刺した凶器が埋まってる」
大「嘘はもういいって」
海「掘ってみれば嘘かどうか分かるよ」
大「っ!...なぁ...嘘だって言ってくれよ...」
海「そのナイフで、僕が皐月を刺し殺した」
大「なんで!?どうしてお前がそんなことをする必要がある!?全部全部お前が仕込んだんだろ!?なぁ!そうだって言えよ!」
海「DNA検査をすればすぐに分かる。それは皐月の血だ」
大「じゃあ説明しろ!!お前が皐月を殺した納得出来る理由を!!!」
海「君を愛してたから」
大「...は?」
海「僕はずっとずっと、君のことが好きだった」
大「何言ってんだ...。俺達男同士だぞ」
海「うん。だから僕はこの恋心をしまってた。ずっとね。なのに!!皐月はそんな僕の気持ちを簡単に踏みにじって、女っていうだけで大輝に愛してもらって恋人にまでなった!!許せないだろ!?いつか別れるだろうそう思ってたのに...大輝も知る通り、皐月はいい子だ。高校を卒業しても、大学生になっても君達は別れなかった。ねぇ...僕が皐月を殺そうと思った言葉、何だと思う?」
大「わかる訳ないだろ!!人殺しの気持ちなんて!!」
海「『大輝に卒業したら結婚しようって言われた』って!僕に嬉しそうに報告しに来たよ!!僕が一生叶わない願いをあいつは簡単に!!だから殺した!あいつが居なくなれば...っ少しは僕のこと見てくれるかなって...でも違った!大輝は皐月が居なくなってもずっとずっとずっと!!皐月のことだけ考え続けた!夢の中でまで!!」
大「何で1年も経って自白なんて...」
海「教えてあげようと思って。君のせいで皐月がどんな風に死んだのか。君から別れ話を切り出されると思って焦った皐月はここに来て、君はどこか聞いてきた。僕はとりあえず雨宿りしなよって洞窟の中に誘導して背中から刺した。口を塞いで何度も何度も何度も刺した。ゆっくり死ぬように急所は避けてね。顔は見なくて良かったね。何度も切りつけて原型留めてなかったから」
大「てめぇ!!!」
海「それ!!それだよ!!皐月には絶対見せない顔だ!あぁっやっと僕だけを見てくれた!やっとだ!」
大「殺してやる!!」
海「いいよ!君から貰えるものなら痛みも苦しみも何もかも愛おしい!皐月を殺したナイフで僕を刺す!?」
大「ーーっ!くそ!!!」
海「ぐっ!ハハッ...殴るだけなんて大輝は本当に優しいねぇ。殺さなくていいの?抵抗なんてしないよ?」
大「お前と同じになんてなってやるかよ!!お前の望み通りになんてなってやらねぇ!!俺が愛してるのは皐月だけだ!!それは今もこれからも変わらない!!」
海「ダメだ...。ダメだよ!君は僕を見て!ねぇ!大輝!」
大「お前はもう俺の親友でもなんでもない!ただの狂った最低の殺人鬼だ!!牢屋に入って二度と出てくるな!二度と!俺の人生に関わるな!!!」
海「違う...。違う違う違う!!君は僕を憎んでくれなきゃ!!一生!忘れられなくなるほどに!」
大「俺の人生にお前は必要ない!!記憶からも消してやるよ!!俺の幼なじみは皐月だけだ!」
海「ダメ..違う...ダメだ!違う!!違う違う違う!!!大輝の人生には僕が居なきゃダメなんだ!大輝がそれを望んでくれないなら...君を殺して僕も死ぬ!!」
大「勝手にしろよ。死ねば皐月の所にいける。ほら、やれよ。俺は、皐月に会いたい。早く。やれって言ってんだろ!!」
海「は、ハハッ...。アハハハ!!!あぁ...そういう君だから僕は好きになったんだ...。大輝...。愛してる」
大N:海斗は優しい笑みを浮かべて、皐月を殺したナイフで喉を切り裂いた。
大「待て!!!!くそっ!血が止まらない!!死んで逃げんじゃねぇ!!罪を償え!海斗!!」
海「これで...忘れ...ない...?」
大「死んだら一生許さねぇぞ!!ふざけんな!!おい!生きろ!!海斗!!」
海「へへっ...やっ...たぁ...」
大「おい...おい!返事しろ!海斗!海斗ぉ!!」
大N:暫くしてサイレンの音が聞こえてきた。駆けつけてきた警官に捕まったがすぐに釈放されることになる。理由は想像がついた。俺はまんまとあいつの罠にハマった。俺はきっと、2人の幼なじみのことを永遠に忘れることは無いだろう。
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この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。