台本 短編集

日明

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2人台本 少年の願い

あらすじ
感情を失った少年リードの感情を取り戻すために親友のレオルが色んな手段を試す。

登場人物
感情を失った少年 リード 表記:リ
リードのセリフは!などがついたセリフ以外は淡々と感情を込めずに

世話焼きお人好し元気少年 レオル 表記:レ


レ「リード!聞いてくれよ!隣の家のガランド兄ちゃんヤギに頭突きされてさ、転んだ後に犬がその背中を駆け抜けて行ってとどめに頭に鳥の糞を落とされたんだって!笑えるだろ」

リ「あぁ。それは可哀想だけど笑える不運だね」

レ「これでもだめかぁ...。リードに笑って欲しかったんだけどなぁ...」

リ「ごめん。レオル。面白いとは本当に思ってる。顔に出ないだけなんだ」

レ「知ってる。大丈夫だよ。リード。これは俺が勝手にやってることだから。ねぇ!今度は探検に行こう!この間凄く綺麗な場所を見つけたんだ!リードも気に入ると思う!」

リ「レオル...。あのさ、無理して僕と一緒に居なくていいんだよ。僕は周りのみんなが言ってるように、感情に乏しいロボットみたいなつまらない人間だ。君が優しい人なのは分かってるけど、もっと一緒に居て楽しい人が...」

レ「リードは!俺と一緒に居るのいや!?」

リ「え...そんなこと一度も思ったことないよ」

レ「じゃあいいね!俺は君と一緒に居て楽しいから一緒にいるんだ。でも...君が思ったことを顔に出せるようになったらいいなっていうの...もしかして嫌だった?」

リ「ううん。僕も...いつかちゃんと笑って泣いてみたい。お父さんとお母さんが死んだ時ですらちゃんと泣けなかった。悲しいのに、苦しいのに、泣けなくて悪魔じゃないかって言われた」

レ「違うよ。リードは優しいんだ。優しすぎて、自分が壊れないように守ってるんだよ。俺がこっそり餌をあげてた小鳥が、いじめっ子のライドの飼い猫に食べられた時だって、俺に味方してくれたのはリードだけだった」

リ「だって...レオルは大切な友達だから」

レ「俺にとっても一緒!リードは俺の大事な友達!」

リ「ありがとう。探検、行こうか。明日でいい?」

レ「うん!ちょっと遠いから朝から出よう!ご飯にサンドイッチとか持ってってお昼ご飯に食べるんだ!」

リ「凄く楽しみになってきたよ」

レ「俺も!それじゃ、また明日!!」

少し空けて

レ「よーし!準備はいいか!?」

リ「うん。バンソーコーとか消毒訳とか怪我した時の備えも万全だよ」

レ「サンドイッチは!?」

リ「1番重要なのそこなんだ。ちゃんと作ってきたよベーコンレタスサンド」

レ「俺はたまごサンドとツナサンド作って来たから分け合いっこしような!」

リ「うん。いいよ」

レ「それじゃあしゅっぱーつ!森に入って小さな川を超えて行くんだ」

リ「あぁ、あの川だね。見えてきた。小さいけど飛び越えられるような幅じゃないね」

レ「丸太がかかってるだろ?」

リ「ほんとだ。あれを渡るのか」

レ「そうそう!まぁ見てろって!こうやって...おわっ!!」

リ「レオル!」

レ「うわ...パンツまでびちゃびちゃだ...」

リ「浅い川で良かったね。ほら、手を出して」

レ「ありが...とっ!」

リ「えっうわっ!...レオル...?」(少し怒気を込めて)

レ「これでびちゃびちゃ仲間!今日天気いいから歩いてるうちに乾くよ」

リ「他に言うことは?」

レ「調子に乗ってごめんなさい」

リ「よろしい。それじゃ、体を乾かすためにも先に進もう」

レ「そうだな!」

少し間を空けて

リ「結構歩いたね」

レ「あぁ!目的地まではもう少し進んだ所なんだけど、先にご飯にしないか?」

リ「そうだね。お腹空いてきた」

レ「あそこ!大きな岩があるだろ。あそこの上で食べよう!」

リ「いいよ。登る時滑り落ちないようにね」

レ「大丈夫だよ。俺は何度もここに来てるんだから」

リ「1歩目で丸太を滑り落ちた人のセリフとは思えないね」

レ「まだ怒ってる...?」

リ「怒ってないよ。ほら食べよう。僕の1つあげるから君のも1つ頂戴」

レ「いいよ!あ、ほら!見てみてリード!ここからだと花畑が見えるんだ!綺麗だろ?」

リ「あぁそうだね」

レ「...ん!リードのサンドイッチ美味しい!おばあちゃんの手作り?」

リ「ううん。僕が作ったの」

レ「ほんとに!?天才だ!」

リ「褒めすぎだよ。レオルのサンドイッチも美味しいね」

レ「俺も自分で作ってみればよかったなぁ。これは母さんが作ってくれたんだ」

リ「レオルのお母さんは料理上手だ」

レ「今度うちでご飯食べようよ!」

リ「...おばあちゃん僕にご飯食べさせるの好きだから悲しそうな顔は見たくないなぁ」

レ「そっかぁ。じゃあ俺が遊びに行こうかなぁ」

リ「それはおじいちゃんもおばあちゃんも喜ぶよ」

レ「楽しみだなぁ」


少し空けて


レ「ほら!こっちだよ!」

リ「ちょっとまって...足場が悪くって...」

レ「早く早く!」

リ「待ってってば。今行くから」

レ「ほら!見て!」

リ「わぁ...綺麗だね」

レ「でしょ!綺麗な宝石の結晶の洞窟!しかもね!宝石がキラキラ光ってるんだ!ね!凄いだろ!」

リ「うん。凄いなぁ」

レ「あ...うん...」少しがっかりした風に

リ「っ!」 

レ「リード!?どこ行くの!?どうしたの!?待って!危ないよ」

リ「着いてこないでくれ」
 
レ「なんで!?俺が見せたのがつまんなかったから!?」

リ「違う!」

レ「ならどうして...」

リ「僕が...君にがっかりした顔をさせてしまったからだ。君がこんなにも手を尽くしてくれてるのに僕は...っ僕は...っ」

レ「違う!違うよリード!君のせいじゃない!君にがっかりなんてしてない!」

リ「僕が僕にガッカリしてるんだ。頭を冷やしたいからついで来ないでくれ」

レ「待って!そっちは足場が悪いんだ!っ!リード!!危ない!!」

リ「いった!レオル...?レオル!何処!?嘘だろ...僕の代わりに落ちたの...?嫌だ!やだよレオル!君まで居なくなるの...?僕のせいだ...。僕なんかのせいで君みたいな素敵な人が居なくなるなんて、そんなのダメなのに...っ。あぁっごめん...っ。ごめんなさいレオルっ」(段々と泣き声に)

レ「リードぉ...」

リ「レオル!?」

レ「ここだよ~。崩れた足場のすぐ下に木があって、その上に落ちたんだ。手貸してくれる?」

リ「勿論!よいっしょっ!あぁ!レオル良かった!本当に...っ良かったぁ」

レ「驚かせてごめんねリード。でも、君が素直に感情を出せてて嬉しくもあるんだ。優しい君が皆にわかって貰えないのが嫌だった。だから、洞窟を見せた時ね、俺は君の力になれないのかなって少し悲しくなったんだ。君にがっかりしたって勘違いさせてごめんね」

リ「違う!レオルは悪くないよ!君はずっと僕のために頑張ってくれてた!僕がありがとうを言わなきゃなんだ」

レ「じゃあ言って、リード」

リ「うん...。ありがとうレオル」とても柔らかい声音で

レ「うん!どういたしまして!やった!リードの笑顔が見れた!やった!やったぞ!」

リ「はしゃぎすぎ!危ないよ!」

レ「早く帰って皆に知らせなきゃ!そうだ!リード!」

リ「なに?」

レ「これからもっともっと!リードが笑顔になるような素敵なものを探していこう!」

リ「うん。一緒にね!」

レ「うん!一緒に!」


end



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