夜の動物園の異変 ~見えない来園者~

メイナ

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第2章

第9話『ロイの休息』

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 ──それから数日が経った。

 動物園は穏やかな日常を取り戻し、シマウマたちも落ち着きを取り戻していた。

 ロイの檻の奥には、シマウマの骨が丁寧に埋葬され、その上には**「守護者の友へ」**という小さなプレートが置かれた。

 えまはそのプレートに、そっと花を添えた。

「……これで、きっともう安心だね。」

「ええ。」

 透子が微笑む。

「ロイも、もうゆっくりできるわ。」


 ---

 ◆【ロイの静かな朝】

「……ロイ、まだ寝てるの?」

 えまが檻の前に立つと、ロイは日差しの当たる場所でぐっすり眠っていた。

「……安心したんだろうね。」

 透子が笑いながら言う。

「今までずっと警戒してたから……きっと疲れが一気に出たのね。」

「……おやすみ、ロイ。」

 えまはそっと声をかけ、静かにその場を離れた。


 ---

 ◆【動物園の来訪者】

「えまさん、見てください!」

 飼育員が指差した先には、一匹の白く美しい仔虎が檻のそばに座っていた。

「……えっ?」

「こんなところに仔虎がいるなんて……」

「まさか、野生の仔虎が迷い込んだとか?」

 透子が慎重に仔虎に近づく。

「……大丈夫。怖がってないわ。」

 えまがそっと手を伸ばすと、仔虎はじっとえまを見つめ、まるで何かを伝えようとするように静かに瞬きをした。

「……グルル……」



 その声は、どこかロイの声に似ていた。


 ---

 ◆【ロイと仔虎の対面】

 その夜。

 仔虎は、ロイの檻の前に座っていた。

「……ロイが起きたら、どんな反応するかな?」

 えまは少し不安げに呟いた。

「……ロイ、ずっと一人だったからね。仲間ができたらいいんだけど。」

 透子が言い終えたその瞬間──

「グルル……」



 ロイが目を覚まし、仔虎を見つめた。

 仔虎は、静かにロイを見上げる。

 ロイはゆっくりと立ち上がり、檻の隙間から鼻を突き出して、仔虎の匂いを確かめるようにした。

「クゥン……」



 仔虎が小さく鳴く。

 次の瞬間、ロイが目を細め、仔虎の頭を優しく舐めた。

「……ロイ……」

 えまの目が潤む。

「……ロイ、仲間ができたんだね。」


 ---

 ◆【仔虎の正体】

「……きっと、あの仔虎はレオンの子孫よ。」

 透子が静かに言った。

「レオンが最後に残した命が……ロイのそばに戻ってきたのかもしれない。」

「……ロイが守ってたのは、きっとあの子の未来だったんだね。」

 えまは、ロイと仔虎が寄り添って眠る姿を見つめながら、そっと呟いた。


 ---

 ◆【動物たちの絆】

 次の日。

 動物園に訪れた子どもたちが、ロイと仔虎の姿に目を輝かせていた。

「わぁ、赤ちゃんの虎だ!」

「こっち見てるよ!」

「すごく可愛い~!」

 子どもたちの声に、ロイは静かに目を開けると、仔虎の頭にそっと顎を乗せた。

「……ロイ、安心してるね。」

 えまが微笑む。

「……うん。ロイの守るべきものが、ちゃんと受け継がれたんだね。」


 ---

 ◆【次回予告】

 最終話『新たな守護者』
 ・ロイと仔虎に訪れる新たな未来とは?
 ・動物園に宿る「守護者の伝説」が語り継がれていく……。
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