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3:レータ
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2回目の既視感。
3度目の人生が始まった事を自覚した。
「ごめんね。許して」
突然声が聞こえ、
そのまま声の主は私を床に下ろした。
…え⁉︎床⁉︎
「きっと誰かが拾ってくれるわ…ごめんね。
私は、貴女を育ててあげられないの。
ごめんね」
そう言うと女性は立ち上がり、去っていった…。
……え、放置?このまま?
赤子でしてよ⁉︎死んでしまいますわ!
待って!置いていかないで!
「うあぁ、ああう」
ああ、もう!
こんな時赤子なことが悔やまれる…。
と、諦めかけていると、
ザッザッザッ 「まぁ!」
1人の女性が現れた。シスターだった。
「貴女も捨てられてしまったの…。
でも殺す気は気持ちはなかったのかしら。
さぁ、私と一緒に教会へ行きましょう」
と、私を抱き上げてそのまま門の中に入った。
そう。私が捨てられていたのは教会の門だった。
実母は本当に私を生かす気だったのでしょうか…。
私を抱き上げたシスターは、教会の奥へ奥へと進んでいき、一つの部屋に辿りついた。
ドアを開けると、居たのは初老の女性だった。
「院長様、また門に子が捨てられておりました」
「最近は多いですね。教会内の孤児院で育てなさい。
今日はバンジェルさんの治療でしたね。街はどうでしたか」
「ええ、生誕祭が近い所為か賑やかでした。ああそうです。バンジェルさんの治療は怪我が完治致しましたので終了します。」
「そう、ご苦労だったわね。シスターミリー。今日は休みなさいな」
「ありがとうございます。ですが、この子を拾ってきたのは私なので、今日はこの子の面倒を見ようと思います」
「くれぐれも無理は禁物ですよ。季節の変わり目ですからね」
「はい。では失礼します、院長様」
私を抱いているシスターはミリーと言うらしい。
生誕祭…春の後半かしら。梅雨はもう明けたのかしら。
「さぁ、今日から貴女の家はここよ。私はシスターミリー。貴女の名前は…貴女のお母様はつけなかったのかしら…」
どうなんでしょうね。ごめんね、としか言われなかったから、付けていたのかも分かりませんわ。
そうだわ、シスターミリーに名付けて貰いましょう!
私はシスターミリーに手を伸ばし、頑張って意思を伝えようとする。
「あーう、あうあう。うーっ」
「私…?私に名前を付けて欲しいの?」
ちゃんと伝わったみたい!
「う!」
ミリーがぱあぁぁっと笑顔になった。それはもう輝かんばかりの笑顔に。
「ではレータなんてどうかしら。古代語で翡翠という意味よ。貴女の瞳からつけたの。とても透き通って綺麗な緑色よ」
「う!」
私は翠眼らしい。髪は…視界に入らないので分からない。翡翠か…アナスタシアの時、ブローチがあったわね…。とても綺麗だった。
こうして3度目の人生が幕を開けた。
3度目の人生が始まった事を自覚した。
「ごめんね。許して」
突然声が聞こえ、
そのまま声の主は私を床に下ろした。
…え⁉︎床⁉︎
「きっと誰かが拾ってくれるわ…ごめんね。
私は、貴女を育ててあげられないの。
ごめんね」
そう言うと女性は立ち上がり、去っていった…。
……え、放置?このまま?
赤子でしてよ⁉︎死んでしまいますわ!
待って!置いていかないで!
「うあぁ、ああう」
ああ、もう!
こんな時赤子なことが悔やまれる…。
と、諦めかけていると、
ザッザッザッ 「まぁ!」
1人の女性が現れた。シスターだった。
「貴女も捨てられてしまったの…。
でも殺す気は気持ちはなかったのかしら。
さぁ、私と一緒に教会へ行きましょう」
と、私を抱き上げてそのまま門の中に入った。
そう。私が捨てられていたのは教会の門だった。
実母は本当に私を生かす気だったのでしょうか…。
私を抱き上げたシスターは、教会の奥へ奥へと進んでいき、一つの部屋に辿りついた。
ドアを開けると、居たのは初老の女性だった。
「院長様、また門に子が捨てられておりました」
「最近は多いですね。教会内の孤児院で育てなさい。
今日はバンジェルさんの治療でしたね。街はどうでしたか」
「ええ、生誕祭が近い所為か賑やかでした。ああそうです。バンジェルさんの治療は怪我が完治致しましたので終了します。」
「そう、ご苦労だったわね。シスターミリー。今日は休みなさいな」
「ありがとうございます。ですが、この子を拾ってきたのは私なので、今日はこの子の面倒を見ようと思います」
「くれぐれも無理は禁物ですよ。季節の変わり目ですからね」
「はい。では失礼します、院長様」
私を抱いているシスターはミリーと言うらしい。
生誕祭…春の後半かしら。梅雨はもう明けたのかしら。
「さぁ、今日から貴女の家はここよ。私はシスターミリー。貴女の名前は…貴女のお母様はつけなかったのかしら…」
どうなんでしょうね。ごめんね、としか言われなかったから、付けていたのかも分かりませんわ。
そうだわ、シスターミリーに名付けて貰いましょう!
私はシスターミリーに手を伸ばし、頑張って意思を伝えようとする。
「あーう、あうあう。うーっ」
「私…?私に名前を付けて欲しいの?」
ちゃんと伝わったみたい!
「う!」
ミリーがぱあぁぁっと笑顔になった。それはもう輝かんばかりの笑顔に。
「ではレータなんてどうかしら。古代語で翡翠という意味よ。貴女の瞳からつけたの。とても透き通って綺麗な緑色よ」
「う!」
私は翠眼らしい。髪は…視界に入らないので分からない。翡翠か…アナスタシアの時、ブローチがあったわね…。とても綺麗だった。
こうして3度目の人生が幕を開けた。
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