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【甘いと恋愛と家出】
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目指せ家出作戦パート2開始だ!僕が諦めると思ったか?残念だったな!ふはははは!!
前回の失敗は来客に甘党がいた事だった。
うっ…甘い物の食べすぎで吐き気がする。
あれから僕は頼んだ物を全て食べたのだ。セバスが疑ってしまうからな!
とにかく今度はミスをしない。
「セバス」
「なんでしょうか?」
事前に一度目の屋敷の情報を思い出したから作戦は完璧だ。
「ミシェルウィー・ポイント著作【幼馴染が好きなんです!僕らが恋人になるまで】を買ってきてくれ」
「………は?」
「だから【幼馴染が好きなんです!僕らが恋人になるまで】を買ってきてくれ」
「……………は?」
「だから、【幼馴染が好きなんです!僕らが恋人になるまで】を買ってきてくれ」
「…………………………………………」
セバスが呆けている…珍しい。
これは巷で人気の恋愛小説らしく、新聞に広告が載っていた。
この屋敷の人間はこういう本は読まない。なら屋敷には無いだろう?ふふふ僕の勝ちだ!!
「…………………………少々…お待ち下さい」
え…
セバスは扉の向こうへ行った。
まさか…嘘だろ?え?
「お持ちいたしました」
セバスは僕に恋愛小説【幼馴染が好きなんです!僕らが恋人になるまで】を持って来た。
ホラーだ。ホラーが起きた。
「こ、こ、こ、これの持ち主は誰だ?」
動揺してしまうのも仕方ない。だって…嘘だろ…この屋敷にこういう本を読む人間はいないはずだ。
「……来客用ですが…」
この屋敷に来る人間は貴族・市民が許しを乞いに来るか、または悪事仲間の貴族だけだ。
「嘘だろ…」
恋愛小説好き悪事貴族なんて聞いた事ないぞ。
というか恋愛小説好きなら悪事企むなよ…。
「………本当です」
僕とセバスの間に微妙な空気が流れる。
どうしよう…この二日間だけで父達は悪事ではなくお茶会をしている疑惑が出てきたぞ…。
あんな熊や狸や狐のおじさん達がケーキ片手に恋愛小説…。
あ、いや、熊や狸や狐は比喩だからね?ほら腹黒おじさんを狸おじさんとか言うでしょ?
本当に動物がやってたらファンシーで終わったよ!
「そ、そうか!」
なんで気がつかなかったのだろう?これは…これらは…
「母の友人達のか!」
なぜ気がつかなかったのだ!うんうん。女性達なら納得だ!
「…公爵が招いた客人用です。男です」
……。
「外に買い物を頼みたい。」
「何をでしょうか?」
「市民向けのパン屋でクォックと言うお店がある。そこのできたて食パンで」
「畏まりました」
最初からこうしていれば良かった。
***
光魔法を得意とする正義のマネリット公爵家。
召還を得意とする悪徳のカロアス公爵家。
剣技を得意とする忠義のクオトニット公爵家。
そして特殊魔法を得意とする審判のスクエア公爵家。
この公爵家らを四大公爵家と言う。
「お持ちいたしましたロキ様」
私はスクエア公爵家に預けられている男爵家の次男だ。
「ありがとう。キリエ」
ロキ様が本を受け取り微笑むが私は複雑な気持ちになった。
生まれた時から私は男爵家の色を受け継いでいなかった。
そんな私を両親や兄弟は元からいない様に扱ったし使用人も関わり合いたくなくて避けていた。
酷い時は殴られ蹴られた。
そして私はある日父に呼び出された。
『スクエア公爵家の使用人になりなさい』
兄や弟達に向ける視線ではなかった。
それは他人に命令する、冷たい瞳だった。
私は承諾した。それは恐怖からだった。
そして私はすぐにスクエア公爵家に仕えた。
そこで私は居場所を見つけた。
スクエア公爵家の方々はとても優しかった。
護衛術と勉学を子息の方々と共に受けさせてくれた。
そして私に武道の才能があると判明すると子息の護衛として雇って下さった。
子息の名前はロキ・スクエア様。
努力家で寛大な方に仕えられて良かったと思っている。
そうだ…良かったと、思っていたのだ。
「では次はこの【快楽で落とす】と【幼馴染が媚薬でッ!?】と【愛と恋と幼馴染】を買ってきてくれ」
私は複雑な気持ちになりながらメモを受けとる。
ロキ様らしくない。どうしたのだ?
稽古も勉学もサボってないので止めないが…どうしたのだ?
「了知いたしました」
この事を他の使用人やご家族にバレる事をロキ様は嫌がられている。
どうしたのだ?
私は混乱しながらも本屋へ行く。
「こんにちはキリエ様。今日は当店へおこしに?」
本屋へ行く途中にいつも寄るケーキ屋の定員に会う。
私は左右に振った。本の量が多い…今日は不可能だ。
「かしこまりました。またのご来店をお待ちしていますね。
来月は新商品を販売いたしますので」
私はその言葉を聞いて微笑んだ。
幼い頃お菓子を食べさせて貰えなかった反動か私は最近頻繁にお菓子を食べる様になった。
食べた日は勿論訓練を厳しくしている。
だからか最近服のサイズが合わない。
さらに最近食欲が悪化した。カロアス公爵家のせいだ。
ある日公爵家跡取りのルイ・カロアスを学園へ案内するとロキ様がおっしゃった。
そしてルイ・カロアスは私に怯えているから気配を消せ、と。
私は気配を消してお二人について行った。
そこで目にしたのだ。
ルイ・カロアスがケーキを美味しそうに食べる姿を。
あの姿を見てから悪化した。おかけで訓練内容を増やさなくてはいけなくなった。
だからカロアス公爵家には責任を取って貰う事にした。
カロアス公爵家にお菓子の取り寄せを頼んだのだ。
いや…公爵家と言うよりセバスと言う執事にだな。
あの執事は素直に要望を受け入れた。
以前ならあり得ない事だ。
ロキ様もあの執事もルイ・カロアスも挙動がおかしい。
どうしたのだろうか?
私だけは正常でいよう。
前回の失敗は来客に甘党がいた事だった。
うっ…甘い物の食べすぎで吐き気がする。
あれから僕は頼んだ物を全て食べたのだ。セバスが疑ってしまうからな!
とにかく今度はミスをしない。
「セバス」
「なんでしょうか?」
事前に一度目の屋敷の情報を思い出したから作戦は完璧だ。
「ミシェルウィー・ポイント著作【幼馴染が好きなんです!僕らが恋人になるまで】を買ってきてくれ」
「………は?」
「だから【幼馴染が好きなんです!僕らが恋人になるまで】を買ってきてくれ」
「……………は?」
「だから、【幼馴染が好きなんです!僕らが恋人になるまで】を買ってきてくれ」
「…………………………………………」
セバスが呆けている…珍しい。
これは巷で人気の恋愛小説らしく、新聞に広告が載っていた。
この屋敷の人間はこういう本は読まない。なら屋敷には無いだろう?ふふふ僕の勝ちだ!!
「…………………………少々…お待ち下さい」
え…
セバスは扉の向こうへ行った。
まさか…嘘だろ?え?
「お持ちいたしました」
セバスは僕に恋愛小説【幼馴染が好きなんです!僕らが恋人になるまで】を持って来た。
ホラーだ。ホラーが起きた。
「こ、こ、こ、これの持ち主は誰だ?」
動揺してしまうのも仕方ない。だって…嘘だろ…この屋敷にこういう本を読む人間はいないはずだ。
「……来客用ですが…」
この屋敷に来る人間は貴族・市民が許しを乞いに来るか、または悪事仲間の貴族だけだ。
「嘘だろ…」
恋愛小説好き悪事貴族なんて聞いた事ないぞ。
というか恋愛小説好きなら悪事企むなよ…。
「………本当です」
僕とセバスの間に微妙な空気が流れる。
どうしよう…この二日間だけで父達は悪事ではなくお茶会をしている疑惑が出てきたぞ…。
あんな熊や狸や狐のおじさん達がケーキ片手に恋愛小説…。
あ、いや、熊や狸や狐は比喩だからね?ほら腹黒おじさんを狸おじさんとか言うでしょ?
本当に動物がやってたらファンシーで終わったよ!
「そ、そうか!」
なんで気がつかなかったのだろう?これは…これらは…
「母の友人達のか!」
なぜ気がつかなかったのだ!うんうん。女性達なら納得だ!
「…公爵が招いた客人用です。男です」
……。
「外に買い物を頼みたい。」
「何をでしょうか?」
「市民向けのパン屋でクォックと言うお店がある。そこのできたて食パンで」
「畏まりました」
最初からこうしていれば良かった。
***
光魔法を得意とする正義のマネリット公爵家。
召還を得意とする悪徳のカロアス公爵家。
剣技を得意とする忠義のクオトニット公爵家。
そして特殊魔法を得意とする審判のスクエア公爵家。
この公爵家らを四大公爵家と言う。
「お持ちいたしましたロキ様」
私はスクエア公爵家に預けられている男爵家の次男だ。
「ありがとう。キリエ」
ロキ様が本を受け取り微笑むが私は複雑な気持ちになった。
生まれた時から私は男爵家の色を受け継いでいなかった。
そんな私を両親や兄弟は元からいない様に扱ったし使用人も関わり合いたくなくて避けていた。
酷い時は殴られ蹴られた。
そして私はある日父に呼び出された。
『スクエア公爵家の使用人になりなさい』
兄や弟達に向ける視線ではなかった。
それは他人に命令する、冷たい瞳だった。
私は承諾した。それは恐怖からだった。
そして私はすぐにスクエア公爵家に仕えた。
そこで私は居場所を見つけた。
スクエア公爵家の方々はとても優しかった。
護衛術と勉学を子息の方々と共に受けさせてくれた。
そして私に武道の才能があると判明すると子息の護衛として雇って下さった。
子息の名前はロキ・スクエア様。
努力家で寛大な方に仕えられて良かったと思っている。
そうだ…良かったと、思っていたのだ。
「では次はこの【快楽で落とす】と【幼馴染が媚薬でッ!?】と【愛と恋と幼馴染】を買ってきてくれ」
私は複雑な気持ちになりながらメモを受けとる。
ロキ様らしくない。どうしたのだ?
稽古も勉学もサボってないので止めないが…どうしたのだ?
「了知いたしました」
この事を他の使用人やご家族にバレる事をロキ様は嫌がられている。
どうしたのだ?
私は混乱しながらも本屋へ行く。
「こんにちはキリエ様。今日は当店へおこしに?」
本屋へ行く途中にいつも寄るケーキ屋の定員に会う。
私は左右に振った。本の量が多い…今日は不可能だ。
「かしこまりました。またのご来店をお待ちしていますね。
来月は新商品を販売いたしますので」
私はその言葉を聞いて微笑んだ。
幼い頃お菓子を食べさせて貰えなかった反動か私は最近頻繁にお菓子を食べる様になった。
食べた日は勿論訓練を厳しくしている。
だからか最近服のサイズが合わない。
さらに最近食欲が悪化した。カロアス公爵家のせいだ。
ある日公爵家跡取りのルイ・カロアスを学園へ案内するとロキ様がおっしゃった。
そしてルイ・カロアスは私に怯えているから気配を消せ、と。
私は気配を消してお二人について行った。
そこで目にしたのだ。
ルイ・カロアスがケーキを美味しそうに食べる姿を。
あの姿を見てから悪化した。おかけで訓練内容を増やさなくてはいけなくなった。
だからカロアス公爵家には責任を取って貰う事にした。
カロアス公爵家にお菓子の取り寄せを頼んだのだ。
いや…公爵家と言うよりセバスと言う執事にだな。
あの執事は素直に要望を受け入れた。
以前ならあり得ない事だ。
ロキ様もあの執事もルイ・カロアスも挙動がおかしい。
どうしたのだろうか?
私だけは正常でいよう。
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