断罪された大聖女は死に戻り地味に生きていきたい

花音月雫

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第二章

真の変態ですわ

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「なんだい?また変なのが1人、あっ2人?増えたのかい?」

キルジーさんが呆れた声を出す。
ダンさんもルネさんとミカエルさんをじっと見る。
私はルネさんに抱っこされたままだ。
離してくれないのだ。

「私はアイラの兄のルネ・エバンズだ。アイラが大変世話になった。礼を言う。では、これで」

私を抱き抱えたままルネさんはくるりと方向を変え家から出て行こうとした。

「ルネ様、それは余りにも酷いですよ?きちんと話をしましょう?2年間アイラ嬢がお世話になった方ですよ?アイラ嬢に変な虫が付かなかったのも、変な野郎に襲われていないのもこの方のおかげですよ?」

ミカエルさんがルネさんを説得する。

「とりあえずアイラ嬢を降ろしましようか?」

ミカエルさんが更に説得する。

無事に降ろしてもらい皆んなでソファーに座った。が、しかし私は何故かルネさんの膝の上に座らせられている。
ダリルさんもルカさんも離せと文句を言ったがガンとして私を離さない。
私は色んな意味で怖いので逆らわないようにしている。

レストランはお昼の営業が丁度終わったところだったのでダンさんも同席している。シャーロットさんはこの島の図書館に行っているみたいだ。

ルネさんとミカエルさんの自己紹介が終わりダリルさんがシャーロットさんも居ることや2年前の私の事件にシャーロットさんは関わっていない事など全部説明した。

私はキルジーさんやルカさんにお世話になっている事を話す。
話しながらルネさんの顔をチラチラ見るが本当に綺麗。こんな綺麗な人が私のお兄さんなのかなー。嘘ついてない?

「あの~。ルネさんは本当に私のお兄さんなのですか?そのう、綺麗すぎて私と全然似てないのでは?」

「え?何を言っているのかな?私達はそっくりだよ?いや、アイラの方が何百倍も美しい!キラキラ輝いていて眩しいぐらいだ」

「ルネさんには私の姿は化け物に見えていないのですか?」

「化け物⁉︎誰がそんな事を言ったのだ?殺すから連れておいで?」

ひゃ!そうじゃなくて!

「あぁ~。すいません。この方、優秀なんですが、あ、どれだけ優秀かといいますと2年前の14歳の時にアイラ嬢が行方不明になりこれからの人生をアイラ嬢捜索に使いたいからと言って本当は18歳からしか受けれない聖騎士の試験を無理矢理受けトップの成績で受かり聖騎士登録を上層部に無理矢理オッケーを出させ、更に騎士団長候補なので今19歳の僕を補佐役にしてます」

優秀かもしれないが無理矢理が多くないか?しかもルカさんと同い年の16歳⁉︎身長が高いせいかもっと大人だと思ってた!

「アイラ嬢捜索の合間に聖騎士の仕事も少ししますが優秀なので直ぐに解決します。聖騎士団始まって以来の天才なのですがアイラ嬢の事になると頭がおかしくなるのです」

部屋の中がしーんとなった。

「ミカエルさんとやら、大変な2年間だっただろうね。察しはつくよ。どれ、何か美味しいもんでも作ってやるから食べてきな」

キルジーさんがミカエルさんに同情してる。ルネさんがかなり変な人だと一瞬で見抜いたようだ。
凄いな。キルジーさんは。

「そういう事だ。アイラを連れて帰る」

どういう事だ?意味が分からないがルネさんはそれの一点張りだ。

「悪いけどアイラは連れて行かせないわよ。この島で黒魔術が解けるかもしれないのよ。それにやらなければいけない事もあるし、ね?アイラ?」

シャーロットさんがドアを勢いよく開けて決め台詞の様に言った。
お帰りなさい。

「シャーロットか。話は聞いた。だが私は半分は信じていないがな」

ギロリとルネさんがシャーロットさんを睨む。

「シャーロットさんの言う通りで私はこの島でやらなければならない事があります。ルネさんとはまだ一緒に帰れません」

私はハッキリとお断りした。正直怖かったけど。ルネさんのオーラが怖過ぎて。
だけどルネさんは寂しそうな表情をして私に言った。

「ルネさん、だなんて。そんな他人行儀......。ん?他人?そうか、そうだな!おい、シャーロット!アイラの黒魔術は解かなくて良いぞ!」

「はぁ~⁉︎貴方、馬鹿なの⁉︎」

シャーロットさんがキレる。

「黒魔術がかかっていれば皆にはアイラは醜く見えているのだろう?だが、私には愛らしく綺麗で美人で色気があって天使のようで女神のようなアイラにしか見えない。そう、元々のアイラだ。それで良い。他の者には醜くく見えているなら好都合だ。誰もアイラを口説いたりしてこないだろう?私だけのアイラになる!」

え?えーーー⁉︎そう考える⁉︎

「記憶が戻らない方がこれまた好都合だ。私とアイラは兄妹だ。私は幼い頃にアイラの事が好き過ぎて絶対に私達は血が繋がっていないと自分の記憶を捻じ曲げた事があった。ふふふ。アイラに私との幼い頃の記憶が無いのなら今から私とアイラは兄妹ではなく婚約者だ。新しい記憶を、思い出を作っていけば良いのだ!私と。私だけと!」

ち、ちょっと......気持ちが悪いのですがね。皆んなドン引きしてますけど。
ミカエルさんまでドン引きだ。

「力の封印が解けなくとも何も問題無しだ。私が一生守り抜く。ほら、解決した。後は何だ?アイラがこの島でやらなければならない事があると言っていたな?それに協力しよう。私が力になれば直ぐに終わるぞ?ん?話してみなさい」

ルネさんはニコニコと天使のような笑顔で私だけに話しかけてくる。
怖すぎる。考え方が変態過ぎて。

「やべーなー。変人だとは思っていたけどね、ここまでとは。これを『真の変態』と言うのだろうか......」

ミカエルさんが小さく呟いた。

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