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第三章
悪魔ですわ
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それからしばらくの間、私とルカさんは魔獣と戦って怪我をした市民兵と騎士を治療してはまた戦場に送り出すことを繰り返していました。
もう3週間ですわ。これは限界ではないでしょうか?私達の治癒で亡くなる人はいなくなりましたが戦場での恐怖が記憶に残っていて怪我が治っても行きたくないと言う人も出てきました。
当然ですわね。死にそうになって病院に搬送されてくるのだもの。またそうなるなんて嫌ですわ。
やはり魔獣が出てくる原因を解明してその元を無くさなくてはいけませんわ。
「アイラ、あのルースって奴、怪我もしてないのにずっと病院に居るけど戦場では人が足りてないんだろう?アイツ強そうだから戦いに行った方がいいんじゃないか?それにアイラの事ずっと見てるよな?変な事されてないか?」
ルカさんが心配そうに話しかけてきましたわ。
「ルース様はしばらく会っていなかった幼馴染ですわ。ですので大丈夫です。でも、そうですわよね?戦いに行かなくてもよいのでしょうか?」
ルース様は私と婚約していたとずっと思っていたようで違うと分かってから酷く落ち込んでいましたが先週ぐらいからやっと復活しましたわ。
それからはじっーと私を見るようになりルカさんは勿論のこと他の男性と話していると直ぐに側に来ます。
ほら、今もこちらに歩いて来てますわ。
「神子様、治療はいいのか?まだ患者がいるんじゃないのか?」
「今は休憩です。貴方こそ魔獣討伐に行かなくても良いのですか?」
「アイラがここに居るのに討伐なんてやってられるかよ。いつ、誰にアイラが刺されるか分からないじゃないか!」
「は?刺される?何言ってんだよ!」
ルカさん、そうなりますわよね。
決して悪い人ではないのですよ?少し変態なだけで。
「ああ、ルースは頭がおかしいのだ。放っておけ」
私の後ろに居たお兄様がルカさんに説明していますが、それも間違ってますわ。
でもルース様は強そうなので戦場に是非とも戻って欲しいのですけれど。
あ!良い事を思いつきました!
「では、私も魔獣討伐に行きますわ!現場で治療します!それならルース様も戦ってくれますわよね?」
これなら私の目的も果たせますし!
「駄目だ。却下だ」
「駄目だよ。そんな危険な事。それが必要なら俺が行くし」
「そんな状態になったのなら神官様に報告しないといけなくなります」
お兄様、ルカさん、アレイ様が次々に私の案を否定しますわ。
「アイラが一緒に戦場に行ってくれるのか⁉︎魔獣の血を浴びるアイラは女神の様に美しいだろう......」
はい。流石ですわ。ルース様の『アイラ+血』の方程式はしっかりと脳に刻まれているのですね。
「はぁ⁉︎もうアイラには近寄るな!気持ちが悪い!」
お兄様が憤慨して叫んでいます。
ですが、それ、幼い頃からですわ。私が引き金ですけれど。
「あ⁉︎ルネも相当気持ち悪いけどな⁉︎アイラがよく我慢してると思うよ」
ルース様も負けてないですわ。
お2人とも毎日この様な感じですの。
これって結構仲が良いのではないですか?ふふふ。しばらく会ってないとはいえ幼馴染ですものね。
そしてその夜です。
私はミカエル様を誘って魔獣が出ている戦場へ行きましたわ。
ミカエル様はぶーぶー文句を言っていましたが嫌なら私は1人で行きますと言ったら結局は付いてきてくれました。
ミカエル様の移動魔法で戦場へ。
想像していたより凄いですわ。
魔獣だらけではないですか!戦っている騎士や民兵の少ないこと!
確かに昼間に治療した人達でまた戦場に帰って行ったのは三分の一ぐらいでしたものね。これではもって2、3日ですわ。
「ミカエル様、どう思われます?」
私達は岩陰に隠れながら魔獣観察をしています。
「うん。魔獣の数は確かに異常だね。でも今回はアバドンは関わってないな。奴の魔力が感じられない」
「そうですわね。でも何か違う魔力を感じるのですけれど」
「あ、やっぱり?」
ミカエル様が微笑みました。
「大聖女だからかな?悪魔の魔力を感知したみたいだね」
「悪魔⁉︎アクアかしら?」
「残念ながら違うみたいだ」
ミカエル様が後ろを振り返りながらそう言いましたわ。
私もつられて後ろを向きました。
するとそこには黒いローブを羽織った男性が立っていましたわ。
「やっと来た。遅いよ、大聖女!」
その男性は私を見ながら文句を言い始めましたわ。
「魔王に『ちょっとあっちの大聖女がどうなってるか見てきて~』なんて気軽に言われたけどまだ大聖女にもなってないし。それにお前、何だか変に周りが白く濁ってて中々感知できないからさ~。魔獣いっぱい出して釣ってみた」
「え?ではこの魔獣の数は私を誘い出す為ですの?」
「そーだよ。早く向こうに戻りたいからね。それなのにお前!遅い!」
悪魔に怒られてる私。
何なのでしょうね。
「ちょっと聖力試させてもらうよ~」
その男性、いえ、悪魔はそう言うと突然に雷を私達に落としてきましたわ。
ミカエル様と一緒にシールドを張り雷を悪魔へと跳ね返します。
悪魔はその雷を片手でバシッと弾きましたわ。その弾かれた雷がかなりの数の魔獣に次々と当たり皆倒れています。
凄い威力です。
「もー!そこの天使、邪魔!」
悪魔は口を尖らせてミカエル様に攻撃し始めました。
釜のような剣を右手から出してミカエル様に斬りかかります。
ミカエル様も剣を右手から出して戦い始めました。2人共飛びながら剣を交えているので空中戦ですわ。
もう3週間ですわ。これは限界ではないでしょうか?私達の治癒で亡くなる人はいなくなりましたが戦場での恐怖が記憶に残っていて怪我が治っても行きたくないと言う人も出てきました。
当然ですわね。死にそうになって病院に搬送されてくるのだもの。またそうなるなんて嫌ですわ。
やはり魔獣が出てくる原因を解明してその元を無くさなくてはいけませんわ。
「アイラ、あのルースって奴、怪我もしてないのにずっと病院に居るけど戦場では人が足りてないんだろう?アイツ強そうだから戦いに行った方がいいんじゃないか?それにアイラの事ずっと見てるよな?変な事されてないか?」
ルカさんが心配そうに話しかけてきましたわ。
「ルース様はしばらく会っていなかった幼馴染ですわ。ですので大丈夫です。でも、そうですわよね?戦いに行かなくてもよいのでしょうか?」
ルース様は私と婚約していたとずっと思っていたようで違うと分かってから酷く落ち込んでいましたが先週ぐらいからやっと復活しましたわ。
それからはじっーと私を見るようになりルカさんは勿論のこと他の男性と話していると直ぐに側に来ます。
ほら、今もこちらに歩いて来てますわ。
「神子様、治療はいいのか?まだ患者がいるんじゃないのか?」
「今は休憩です。貴方こそ魔獣討伐に行かなくても良いのですか?」
「アイラがここに居るのに討伐なんてやってられるかよ。いつ、誰にアイラが刺されるか分からないじゃないか!」
「は?刺される?何言ってんだよ!」
ルカさん、そうなりますわよね。
決して悪い人ではないのですよ?少し変態なだけで。
「ああ、ルースは頭がおかしいのだ。放っておけ」
私の後ろに居たお兄様がルカさんに説明していますが、それも間違ってますわ。
でもルース様は強そうなので戦場に是非とも戻って欲しいのですけれど。
あ!良い事を思いつきました!
「では、私も魔獣討伐に行きますわ!現場で治療します!それならルース様も戦ってくれますわよね?」
これなら私の目的も果たせますし!
「駄目だ。却下だ」
「駄目だよ。そんな危険な事。それが必要なら俺が行くし」
「そんな状態になったのなら神官様に報告しないといけなくなります」
お兄様、ルカさん、アレイ様が次々に私の案を否定しますわ。
「アイラが一緒に戦場に行ってくれるのか⁉︎魔獣の血を浴びるアイラは女神の様に美しいだろう......」
はい。流石ですわ。ルース様の『アイラ+血』の方程式はしっかりと脳に刻まれているのですね。
「はぁ⁉︎もうアイラには近寄るな!気持ちが悪い!」
お兄様が憤慨して叫んでいます。
ですが、それ、幼い頃からですわ。私が引き金ですけれど。
「あ⁉︎ルネも相当気持ち悪いけどな⁉︎アイラがよく我慢してると思うよ」
ルース様も負けてないですわ。
お2人とも毎日この様な感じですの。
これって結構仲が良いのではないですか?ふふふ。しばらく会ってないとはいえ幼馴染ですものね。
そしてその夜です。
私はミカエル様を誘って魔獣が出ている戦場へ行きましたわ。
ミカエル様はぶーぶー文句を言っていましたが嫌なら私は1人で行きますと言ったら結局は付いてきてくれました。
ミカエル様の移動魔法で戦場へ。
想像していたより凄いですわ。
魔獣だらけではないですか!戦っている騎士や民兵の少ないこと!
確かに昼間に治療した人達でまた戦場に帰って行ったのは三分の一ぐらいでしたものね。これではもって2、3日ですわ。
「ミカエル様、どう思われます?」
私達は岩陰に隠れながら魔獣観察をしています。
「うん。魔獣の数は確かに異常だね。でも今回はアバドンは関わってないな。奴の魔力が感じられない」
「そうですわね。でも何か違う魔力を感じるのですけれど」
「あ、やっぱり?」
ミカエル様が微笑みました。
「大聖女だからかな?悪魔の魔力を感知したみたいだね」
「悪魔⁉︎アクアかしら?」
「残念ながら違うみたいだ」
ミカエル様が後ろを振り返りながらそう言いましたわ。
私もつられて後ろを向きました。
するとそこには黒いローブを羽織った男性が立っていましたわ。
「やっと来た。遅いよ、大聖女!」
その男性は私を見ながら文句を言い始めましたわ。
「魔王に『ちょっとあっちの大聖女がどうなってるか見てきて~』なんて気軽に言われたけどまだ大聖女にもなってないし。それにお前、何だか変に周りが白く濁ってて中々感知できないからさ~。魔獣いっぱい出して釣ってみた」
「え?ではこの魔獣の数は私を誘い出す為ですの?」
「そーだよ。早く向こうに戻りたいからね。それなのにお前!遅い!」
悪魔に怒られてる私。
何なのでしょうね。
「ちょっと聖力試させてもらうよ~」
その男性、いえ、悪魔はそう言うと突然に雷を私達に落としてきましたわ。
ミカエル様と一緒にシールドを張り雷を悪魔へと跳ね返します。
悪魔はその雷を片手でバシッと弾きましたわ。その弾かれた雷がかなりの数の魔獣に次々と当たり皆倒れています。
凄い威力です。
「もー!そこの天使、邪魔!」
悪魔は口を尖らせてミカエル様に攻撃し始めました。
釜のような剣を右手から出してミカエル様に斬りかかります。
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