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波乱万丈な私の人生、今退屈

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酷く退屈だ。

私の人生は波乱万丈だった。
ある日大きな鳥型の魔物に連れ去られた。
巣に帰り餌にされそうになった時、たまたま巣の中に剣があったのを見つけ、その剣を手に取った。
剣を持った私には天すら驚愕するような才能があったらしい。
鳥に連れ去られた事でボロボロな体でも鳥を倒すことができた。
……鳥は美味しかった…。


それから、遭難した。
辺りは一面の森。
しかし、問題はなかった。
元々良いとこのお嬢様だったが、よく他者から天然な性格と言われていた私。
何故か森での生活に適応した。
剣を持ち動物を狩り、捌き、私の僅かに使える魔法で火をつけ肉を焼いて食べる。
そんなこんなで私は森でも普通に暮らしていた。


それから数年経ったある日、私は森で人と出会った。
その人は冒険者で、ある魔物の素材を求めてやってきたみたいだ。
私は前にその魔物を倒した事があり、その素材を持っていたのでその人に上げる対価として街に案内して貰った。
そこで私は家に帰ろうかなとも思ったが、家に帰っても礼儀作法の勉強や、政略結婚も嫌だと思ったため、辞めた。
今まで森で狩った魔物の素材を全て売り払い、お金を手に入れた。
そして、私は冒険者になるため冒険者ギルドを訪ねることにした。

冒険者ギルドに行くと私みたいなガキが冒険者何かになれる訳がないと言ってくるモブみたいな奴がいた。
私はそいつをボコった。
何やかんやそいつは舎弟になった。
それから私は冒険者になり、数々のクエストをこなし、冒険者の中でも頂点のS級冒険者になった。
そんなことをしていると私の評判は至るところに広まり、やがて家族に見つかった。
家族は私に家に戻るように言った。
しかし、家族のその目に欲望が浮かんでいるのが私には分かった。
S級冒険者になった私の名声は高い。
それを利用しようとしているのだろう。
ムカついたので断ろうと思ったが、無駄に権力があるので断ったら色々としてきそうだったので家に戻った。
そして、S級冒険者の伝手と名声を使って何やかんや根回しをして家の当主の座を分捕ってやった。
それからは家の領地に現れたドラゴン討伐や私の名声を使い領の商人の流通を盛んにし領を盛り上げた。
皇帝からも勲章を貰い、爵位も侯爵にあがり、今では悠々自適に暮らしている。

しかし、

「酷く退屈だ。」

今では波乱万丈の人生を歩んできた為か、のんびりとした生活はとても退屈に思える。

何か面白い事はないか…。

「侯爵様。
王都より連絡です。
異世界より魔王討伐を目的とした勇者が召喚されたそうです。」


勇者か………。
いや、それよりもドラゴン討伐等、様々な魔物を討伐はしてきたが、魔王討伐はしたことが無かったな…。

「これから面白くなりそうだ!」
























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読んでくれてありがとう。
この話を続けるかは分かんないです。
何か言葉の意味がおかしいところとかあったら教えて下さい。





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