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20 クラーラの鉱山報告
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ロンバード男爵と帳簿の事は一旦預かり、ヘインズ子爵の指示を仰ぐと説明した。
事務方の皆は肩の荷が下りた様な感じだが、表情に不安の色も残っていた。
「急ぎヘインズ子爵へお知らせしなくてもいいのですか?」
「大丈夫だ。多少は既にヘインズ子爵の耳にも入っているだろうからな。それより鉱山の視察を全て終え他のところでも訴えがないか確認する方がいい」
結局私とバート様は、その後も鉱山の視察を続けた。
急ぎ足での視察だったが、バート様は満足したようだ。
「俺には『鉱山を視察した』という実績が必要だからな」
ぽんぽんと頭を軽くなでるように叩き、バート様はカルドラシオ辺境伯家の今後の見解を教えてくれた。
楽しげに話すバート様といるのは私もとても楽しい。
でもバート様を見ながら「これがナディオ様とだったら」と頭の片隅で一瞬よぎった。
ヘインズ子爵の屋敷へ戻った時には子爵はお休みになっていたので報告は明日となった。
バート様に端的な報告の仕方を教わった。
まだまだ私には足りない所が多いと実感させられた。
「私見た目が地味で魅力がないのだから、他で補わないといけないのに……」
「クラーラ嬢は十分可愛いよ」
「そんな事は……」
「容姿の事はヘインズ子爵には言わないようにね。クラーラ嬢が思っている以上に似ているから子爵が気にするよ」
頭をなでながら、悪戯っぽい感じになるのは何だか卑怯に感じます。
翌日、ヘインズ子爵へ報告したが、子爵は驚きもせずただ柔和に微笑まれた。
「そうか、クラーラご苦労だったね。嫌な思いをしなかったのならよかったよ。バート殿も助かりました」
「こちらこそしっかり鉱山を見させて頂きました。父や王太子に報告予定ですが、どこまで告げていいのか迷っています」
「嘘偽りなく構いませんよ」
えっ、と驚いている私を置き去りに話は進んでいきます。
「……そうですか。子爵からは何かなさるのですか?」
「王城へ報告を。お叱りは受けるでしょうが、前々から色々と動いていたので酷くはならないでしょう」
「その際は私も口添えを致します」
「助かります」
「クラーラ、今まで王城へ提出していた資料を出すのでバート殿と一緒に確認してみなさい」
突然言葉を振られた私は、ただ頷くことしか出来なかった。
鉱山の提出資料は思った以上に膨大だった。
一つ一つ執事やバート様に教わりながら見ていくと時間はあっという間に過ぎ去った。
―――でも、これは本来ナディオ様が行う事なのだろうと思うと胸にもやもやが溢れた。
事務方の皆は肩の荷が下りた様な感じだが、表情に不安の色も残っていた。
「急ぎヘインズ子爵へお知らせしなくてもいいのですか?」
「大丈夫だ。多少は既にヘインズ子爵の耳にも入っているだろうからな。それより鉱山の視察を全て終え他のところでも訴えがないか確認する方がいい」
結局私とバート様は、その後も鉱山の視察を続けた。
急ぎ足での視察だったが、バート様は満足したようだ。
「俺には『鉱山を視察した』という実績が必要だからな」
ぽんぽんと頭を軽くなでるように叩き、バート様はカルドラシオ辺境伯家の今後の見解を教えてくれた。
楽しげに話すバート様といるのは私もとても楽しい。
でもバート様を見ながら「これがナディオ様とだったら」と頭の片隅で一瞬よぎった。
ヘインズ子爵の屋敷へ戻った時には子爵はお休みになっていたので報告は明日となった。
バート様に端的な報告の仕方を教わった。
まだまだ私には足りない所が多いと実感させられた。
「私見た目が地味で魅力がないのだから、他で補わないといけないのに……」
「クラーラ嬢は十分可愛いよ」
「そんな事は……」
「容姿の事はヘインズ子爵には言わないようにね。クラーラ嬢が思っている以上に似ているから子爵が気にするよ」
頭をなでながら、悪戯っぽい感じになるのは何だか卑怯に感じます。
翌日、ヘインズ子爵へ報告したが、子爵は驚きもせずただ柔和に微笑まれた。
「そうか、クラーラご苦労だったね。嫌な思いをしなかったのならよかったよ。バート殿も助かりました」
「こちらこそしっかり鉱山を見させて頂きました。父や王太子に報告予定ですが、どこまで告げていいのか迷っています」
「嘘偽りなく構いませんよ」
えっ、と驚いている私を置き去りに話は進んでいきます。
「……そうですか。子爵からは何かなさるのですか?」
「王城へ報告を。お叱りは受けるでしょうが、前々から色々と動いていたので酷くはならないでしょう」
「その際は私も口添えを致します」
「助かります」
「クラーラ、今まで王城へ提出していた資料を出すのでバート殿と一緒に確認してみなさい」
突然言葉を振られた私は、ただ頷くことしか出来なかった。
鉱山の提出資料は思った以上に膨大だった。
一つ一つ執事やバート様に教わりながら見ていくと時間はあっという間に過ぎ去った。
―――でも、これは本来ナディオ様が行う事なのだろうと思うと胸にもやもやが溢れた。
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