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第二十四章 油断
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「でもねえユウちゃん、そうだとしたらなんであのエロオークはミュゼットを素っ裸に剥こうとしているのよ!? そんな必要ないじゃない!」
男爵はどうにも解せない、といった顔をして訊いた。
緊迫感があまりないのは、まだ僕の話を信じていないからだろう。
「それはごく簡単なことです。人間だって服を着た小ブタをその服ごと食べちゃう人はません。――微妙な例えかもしれませんが、とにかくハイオークにとってもミュゼットを食べるのに服は邪魔、裸にした方が美味しいのでしょう」
「ああ、な~るほど」
男爵は妙に納得したようにうなずいた。
「ハイオークも見かけによらず意外とグルメなのね」
「ハイオークが人間を? しかも今ここで?」
だがリナはまだ半信半疑らしく、首をかしげている。
「うーん、それ本当ですか?」
「そう、そうだわ!」
と、その時男爵が膝を打って叫んだ。
「エロオークの股間、戦いが始まった時とくらべてもまったくモッコリしてないもの! アタシとしたことがうっかりしてたわ! さすがユウちゃん、見るとこ見てるわね~」
うわっ。
そんなことを言うと、またリナの逆鱗に触れる。
と、恐れをなしているとやっぱり――
「だーんーしゃーく!!」
男爵のお下劣な発言を聞いたリナの顔が、ハイオーク並みに恐ろしく変化する。
「い・い・加・減・に・し・て・く・だ・さ・い!!」
「や、やだ、リナったら!」
男爵は怯えた声で言った。
「アタシは事実を述べただけよ。だってこれから無理やりエッチなことをしようっていうのに、アソコが全然エレクトしてないのはどう考えてもおかしいじゃない! つまりユウちゃんの言っていることが正しい――」
「黙りなさいっ――!!」
怒声とともに「バーッチン」と威勢のいい音がした。
リナが男爵の頬を、またまたひっぱたいたのだ。
男爵はどうにも解せない、といった顔をして訊いた。
緊迫感があまりないのは、まだ僕の話を信じていないからだろう。
「それはごく簡単なことです。人間だって服を着た小ブタをその服ごと食べちゃう人はません。――微妙な例えかもしれませんが、とにかくハイオークにとってもミュゼットを食べるのに服は邪魔、裸にした方が美味しいのでしょう」
「ああ、な~るほど」
男爵は妙に納得したようにうなずいた。
「ハイオークも見かけによらず意外とグルメなのね」
「ハイオークが人間を? しかも今ここで?」
だがリナはまだ半信半疑らしく、首をかしげている。
「うーん、それ本当ですか?」
「そう、そうだわ!」
と、その時男爵が膝を打って叫んだ。
「エロオークの股間、戦いが始まった時とくらべてもまったくモッコリしてないもの! アタシとしたことがうっかりしてたわ! さすがユウちゃん、見るとこ見てるわね~」
うわっ。
そんなことを言うと、またリナの逆鱗に触れる。
と、恐れをなしているとやっぱり――
「だーんーしゃーく!!」
男爵のお下劣な発言を聞いたリナの顔が、ハイオーク並みに恐ろしく変化する。
「い・い・加・減・に・し・て・く・だ・さ・い!!」
「や、やだ、リナったら!」
男爵は怯えた声で言った。
「アタシは事実を述べただけよ。だってこれから無理やりエッチなことをしようっていうのに、アソコが全然エレクトしてないのはどう考えてもおかしいじゃない! つまりユウちゃんの言っていることが正しい――」
「黙りなさいっ――!!」
怒声とともに「バーッチン」と威勢のいい音がした。
リナが男爵の頬を、またまたひっぱたいたのだ。
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