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第四章 化物侍女は過去を別つ
80. 化物侍女は指示を受ける
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ヨルとヨナはティアラによる言及をのらりくらりと躱し、それ以上の情報を落とす事は無かった。何故ならその途中で【黒蝶】であるレーベルがヨルの部屋を訪れたからだ。
「ヨルちゃん。ちょっといいかな?」
「レーベル様? 仕事でしょうか?」
「うん、そう。悪いけど皆席を外してくれる?」
本来であれば辺境伯の令嬢であるティアラに命令するだけの権力を持たないレーベルではあるが、ティアラとしてもヨルの仕事の邪魔をするのは本意では無い為に素直に部屋を後にした。…邪魔をしたレーベルを若干睨んではいたが。
「さて。本来ならその子も部外者なんだけど…」
レーベルが目線を向けた先に居たのは、ヨルに緊としがみつくヨナの姿だった。
「問題ありません。ヨナも戦力になり得ますので」
「ヨナ? それがその子の名前?」
「はい」
「ふーん…まぁいいや。今は戦力は多い方がいいし」
本来であれば有り得ない対応ではあるが、事実上の上官であるヨルが問題無いと判断した以上レーベルが口を挟む必要は無い。
「取り敢えず確認なんだけれど、あの鋼鉄の魔物が幾らか皇都付近で目撃されてるのは知ってる?」
「はい、ティアラ様から聞き及んでおります」
「うん、それなら話は早い。その魔物が極めて脅威的である事は変わりないのだけれど、今問題になっているのはそれじゃないんだ」
「そうなのですか? 今の人にアレをどうにか出来る力は無いように思うのですが…」
「まぁその認識は多分間違っていないのだろうけど…今問題になっているのは、それらに追いやられた魔物だね」
かつてヨルがギルドマスターからの指示によって調査した時も、魔物の勢力図の変移が確認された。それが今になって大きな問題となり、魔物の大氾濫…スタンピードが引き起こされていたのだ。
「冒険者ギルドにも協力を仰いではいるけれど、何せ数が数だからねぇ…」
「総数は?」
「推定五千弱ってところかなぁ…」
それも一箇所からではなく、皇都の周りを囲むようにして、だ。
「…計画的ですね」
「その通りだと思う」
あの鋼鉄の魔物が放たれた理由。それが今になって判明したようにヨルは思った。
「では【黒蝶】はどう動くのです?」
「私達は大規模に動く事が出来ない組織だから、影から支援する事になる。でもヨルちゃんは違うでしょ?」
第十二番独立自由遊撃部隊隊長というヨルの肩書きは、表立って動けない【黒蝶】の中では唯一表で動く事を許されたものだ。
「つまり状況を現場で把握し、その都度自らの意思で支援せよ、と」
「そゆこと」
「かしこまりました。今応援が必要な場所は何処でしょうか?」
◆ ◆ ◆
レーベルから齎された情報を元に、ヨルは歩みを進める。無論その傍らにはヨナの姿があった。
「お姉ちゃん」
「どうしました?」
「あの人間は主人じゃない。なのに何故?」
ヨナからすれば、命令とは自らの主人より下されるもの。それ以外の存在からの指示など従う道理が無い。故にレーベルの指示に従う意をみせたヨルに疑問を持った。
「確かに主人ではありません。しかし私は現在雇われている身ですから、それ以外の指示系統も存在しているのですよ」
「ふぅん…」
その返答を聞き、ヨナの表情には不服の色が浮かぶ。それは自らの姉が人間に良いように使われている事に対して……では無い。
「すいません、ヨナ。久しぶりなのにゆっくりは出来そうにないですね」
「………」
最早久しぶりという言葉では言い表せない程の時間離れていたのだ。それなのにゆっくりとした二人の時間を過ごせていない。その事にヨナは不満を感じていた。
「これが終われば、時間も取れるでしょう」
「…分かった。全部潰せばいいんだね?」
「人以外は、です」
最後にそう言葉を付け加える。それはヨナがどの様な思考回路をしているのかを、ヨルが正確に把握していたが為の忠告だった。
「……そういえばヨナ。少し気になったのですが、今の主人は誰なのです?」
「お姉ちゃん」
「……寝ている間に勝手に登録しましたね」
それがいけないことだという自覚があったヨナは、咎める視線を向けるヨルからバツが悪そうに顔を背けた。
その反応にヨルが思わず溜息を零すも、直ぐに思考を切替える。今それを咎める暇は無い。
「まぁそれは後々で問い詰めるとして…ヨナ、何処まで動けますか?」
「……半分くらい。まだ完全には戻ってない」
「私も同じです。しかしそれでも今回の場合は二人で動いた方が良さそうですね」
強力な敵一体を相手するのではなく、そこそこの敵を多数相手するのであれば頭数は多いに越したことは無い。
今回の魔物の大氾濫は俗にスタンピードと呼ばれる現象であり、冒険者ギルドに所属する冒険者は例外無く呼び出される…と言いたいところだが、実際は経験の浅い冒険者など足出纏いにしかならない為に、呼ばれるのはブロンズ以上かつ依頼達成数が三十を超える冒険者達だ。
そんなこんなで冒険者ギルドからの通達で呼び出された冒険者達は、それぞれ指示された門へと集まっていた。
「人間多い」
「ええ、私もここまで居るとは思いませんでした」
普段冒険者としてあまり活動しないヨルは、目の前に集まる冒険者の数に純粋に驚きを隠せないでいた。
此処でのヨルの目的は、冒険者の支援並びに敵主戦力の排除である。
スタンピードは無秩序な魔物の大群のように思われるが、その実大雑把な統制が存在している。その統制を行うリーダー格の魔物こそ、スタンピードにおける最大戦力だ。
「お姉ちゃんお姉ちゃん」
「どうしました?」
「私の武器ある?」
「あぁ…えっと、少し待ってください……これ、ですね」
何せ随分と前に仕舞った物であるが故に思い出すまで時間が掛かってしまった。
漸くその存在を思い出したヨルがヨナに手渡したのは、篭手にスライドする三本の爪が付いた……所謂手甲鉤と呼ばれる類いの暗器だった。
「使えそうですか?」
「……うん、大丈夫」
腕を振り下ろす事で爪を前へとスライドさせ、そこでしっかりとロックが掛かった事を確かめる。問題無く機能するその様子に、ヨナが頷いた。
「お姉ちゃんは?」
「戦術変幻は負担が大きいですから…後方支援ですかね」
前に出て戦う事も可能ではあるが、ヨルはヨナの方がその役割に合っている事を知っていた。
「さぁ。防衛開始です」
魔物の鳴き声が、合図のように響いた。
「ヨルちゃん。ちょっといいかな?」
「レーベル様? 仕事でしょうか?」
「うん、そう。悪いけど皆席を外してくれる?」
本来であれば辺境伯の令嬢であるティアラに命令するだけの権力を持たないレーベルではあるが、ティアラとしてもヨルの仕事の邪魔をするのは本意では無い為に素直に部屋を後にした。…邪魔をしたレーベルを若干睨んではいたが。
「さて。本来ならその子も部外者なんだけど…」
レーベルが目線を向けた先に居たのは、ヨルに緊としがみつくヨナの姿だった。
「問題ありません。ヨナも戦力になり得ますので」
「ヨナ? それがその子の名前?」
「はい」
「ふーん…まぁいいや。今は戦力は多い方がいいし」
本来であれば有り得ない対応ではあるが、事実上の上官であるヨルが問題無いと判断した以上レーベルが口を挟む必要は無い。
「取り敢えず確認なんだけれど、あの鋼鉄の魔物が幾らか皇都付近で目撃されてるのは知ってる?」
「はい、ティアラ様から聞き及んでおります」
「うん、それなら話は早い。その魔物が極めて脅威的である事は変わりないのだけれど、今問題になっているのはそれじゃないんだ」
「そうなのですか? 今の人にアレをどうにか出来る力は無いように思うのですが…」
「まぁその認識は多分間違っていないのだろうけど…今問題になっているのは、それらに追いやられた魔物だね」
かつてヨルがギルドマスターからの指示によって調査した時も、魔物の勢力図の変移が確認された。それが今になって大きな問題となり、魔物の大氾濫…スタンピードが引き起こされていたのだ。
「冒険者ギルドにも協力を仰いではいるけれど、何せ数が数だからねぇ…」
「総数は?」
「推定五千弱ってところかなぁ…」
それも一箇所からではなく、皇都の周りを囲むようにして、だ。
「…計画的ですね」
「その通りだと思う」
あの鋼鉄の魔物が放たれた理由。それが今になって判明したようにヨルは思った。
「では【黒蝶】はどう動くのです?」
「私達は大規模に動く事が出来ない組織だから、影から支援する事になる。でもヨルちゃんは違うでしょ?」
第十二番独立自由遊撃部隊隊長というヨルの肩書きは、表立って動けない【黒蝶】の中では唯一表で動く事を許されたものだ。
「つまり状況を現場で把握し、その都度自らの意思で支援せよ、と」
「そゆこと」
「かしこまりました。今応援が必要な場所は何処でしょうか?」
◆ ◆ ◆
レーベルから齎された情報を元に、ヨルは歩みを進める。無論その傍らにはヨナの姿があった。
「お姉ちゃん」
「どうしました?」
「あの人間は主人じゃない。なのに何故?」
ヨナからすれば、命令とは自らの主人より下されるもの。それ以外の存在からの指示など従う道理が無い。故にレーベルの指示に従う意をみせたヨルに疑問を持った。
「確かに主人ではありません。しかし私は現在雇われている身ですから、それ以外の指示系統も存在しているのですよ」
「ふぅん…」
その返答を聞き、ヨナの表情には不服の色が浮かぶ。それは自らの姉が人間に良いように使われている事に対して……では無い。
「すいません、ヨナ。久しぶりなのにゆっくりは出来そうにないですね」
「………」
最早久しぶりという言葉では言い表せない程の時間離れていたのだ。それなのにゆっくりとした二人の時間を過ごせていない。その事にヨナは不満を感じていた。
「これが終われば、時間も取れるでしょう」
「…分かった。全部潰せばいいんだね?」
「人以外は、です」
最後にそう言葉を付け加える。それはヨナがどの様な思考回路をしているのかを、ヨルが正確に把握していたが為の忠告だった。
「……そういえばヨナ。少し気になったのですが、今の主人は誰なのです?」
「お姉ちゃん」
「……寝ている間に勝手に登録しましたね」
それがいけないことだという自覚があったヨナは、咎める視線を向けるヨルからバツが悪そうに顔を背けた。
その反応にヨルが思わず溜息を零すも、直ぐに思考を切替える。今それを咎める暇は無い。
「まぁそれは後々で問い詰めるとして…ヨナ、何処まで動けますか?」
「……半分くらい。まだ完全には戻ってない」
「私も同じです。しかしそれでも今回の場合は二人で動いた方が良さそうですね」
強力な敵一体を相手するのではなく、そこそこの敵を多数相手するのであれば頭数は多いに越したことは無い。
今回の魔物の大氾濫は俗にスタンピードと呼ばれる現象であり、冒険者ギルドに所属する冒険者は例外無く呼び出される…と言いたいところだが、実際は経験の浅い冒険者など足出纏いにしかならない為に、呼ばれるのはブロンズ以上かつ依頼達成数が三十を超える冒険者達だ。
そんなこんなで冒険者ギルドからの通達で呼び出された冒険者達は、それぞれ指示された門へと集まっていた。
「人間多い」
「ええ、私もここまで居るとは思いませんでした」
普段冒険者としてあまり活動しないヨルは、目の前に集まる冒険者の数に純粋に驚きを隠せないでいた。
此処でのヨルの目的は、冒険者の支援並びに敵主戦力の排除である。
スタンピードは無秩序な魔物の大群のように思われるが、その実大雑把な統制が存在している。その統制を行うリーダー格の魔物こそ、スタンピードにおける最大戦力だ。
「お姉ちゃんお姉ちゃん」
「どうしました?」
「私の武器ある?」
「あぁ…えっと、少し待ってください……これ、ですね」
何せ随分と前に仕舞った物であるが故に思い出すまで時間が掛かってしまった。
漸くその存在を思い出したヨルがヨナに手渡したのは、篭手にスライドする三本の爪が付いた……所謂手甲鉤と呼ばれる類いの暗器だった。
「使えそうですか?」
「……うん、大丈夫」
腕を振り下ろす事で爪を前へとスライドさせ、そこでしっかりとロックが掛かった事を確かめる。問題無く機能するその様子に、ヨナが頷いた。
「お姉ちゃんは?」
「戦術変幻は負担が大きいですから…後方支援ですかね」
前に出て戦う事も可能ではあるが、ヨルはヨナの方がその役割に合っている事を知っていた。
「さぁ。防衛開始です」
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