16 / 29
15話 布教はまだお預けです
しおりを挟む
私は大丈夫だと言ったのに、アリーシャに無理矢理連れてこられてしまいました……とても不服です。
「ほら、不貞腐れないの。貴方の為だって分かるでしょ?」
「うぅ……」
勿論それはちゃんと分かっているんです。分かってはいても、嫌なものは嫌なんですっ!
でもアリーシャは無情にも私の手を引いて、どんどんガルナメリア大迷宮から離されてしまいます。そこまでされれば漸く私も諦めがつきます。納得はしませんけど。
ガルナメリア大迷宮は莫大な富を産む場所であるが故に、その入口付近は総じて街として発展しています。なので此処を拠点として活動する冒険者も多く、かく言う私たちもまた此処を拠点としています。
アリーシャに連れられ、まず最初に向かったのは治療院と呼ばれる場所です。此処は冒険者ギルドが提携している施設で、複数人のお医者様が怪我や病気の診療をしてくれる有難い場所なんです。
冒険者と怪我は切っても切れない関係なので、治療院は連日大賑わいしています。とはいえ大きな怪我をした冒険者はそう多くないので、順番が直ぐに回ってくるのは良いところですね。
「えーっと、肩口からの裂傷ね。ポーションはどれだけ使ったの?」
「初級ポーションを五本、中級ポーションを三本よ」
「ふむふむ。ちょっと傷見せてねー。……うん、ちゃんと塞がってるし、歪みもないね。体内状況も……大丈夫だね。ただ少しポーションを使い過ぎだから、二週間くらいはポーションを使わない事」
「分かりました。ありがとうございます」
「お大事に~」
思った通り問題はありませんでした。とはいえそこまでポーションを使っていたとは知らず、ならアリーシャがそこまで心配していたのも無理は無いかと納得します。ポーションは便利な物ですが、使い過ぎると却って危険になってしまいますから。
というのもポーションは万能薬という訳では無く、本人の自己治癒力を前借りするような薬なので、使い過ぎると身体機能に悪影響を及ぼす可能性があるんです。
「取り敢えず問題無いようで良かったわ」
「だから心配し過ぎなんですよ。私だって一応治癒士なんですから、異常があれば分かります」
「そう言って風邪を拗らせた前科あるでしょ」
……そう言われると反論出来なくなるじゃないですか。
治療院を出て、次に向かうのは冒険者ギルドです。私達冒険者が所属する場所で、迷宮の管理などを行っている機関でもあります。
「アリーシャ、アヤメの事はどうしますか?」
「それを迷っているのよね……」
アヤメは私の命の恩人……恩狼? なので、他の冒険者から敵だと思われて殺されるような事にはなって欲しくないです。なのでギルドにアヤメの存在を報告して、冒険者に周知してもらおうと思ったのですが……どうにもアリーシャは乗り気ではないようです。
「助けられた証拠が証言だけしか無い上、私達だってアヤメの事を完全に理解出来ている訳じゃないわ。だから絶対安全な存在だって大手を振って紹介する事は出来ないの」
「それは…」
「それにアヤメの存在が知られた時、アヤメを無理矢理テイムしようとする奴が現れないとも限らないわ」
「むぅ……」
テイムは本来相手を弱らせたり、そもそもの好感度が高くなければ成功しないものですが……アヤメは人が好きなようなので、知らず知らずの内にテイムされてしまう可能性があります。それは絶対に嫌です。
「だから一旦はギルド長に判断を仰ぎましょう」
「確かにそれが一番安心かもしれませんね」
ギルド長はギルドの統括責任者です。ギルド長は引退した冒険者がなる事が多く、此処のギルド長もその例に漏れません。その関係で私達も知り合いなので、相談相手としては最適な相手なんです。
冒険者ギルドはこの街の中でも比較的大きめな三階建ての建物で、一階には受付カウンター、二階には軽食と道具などが買える小さな売店。そして三階にギルド長の部屋があります。
まず私達は受付カウンターへと向かい、大迷宮で獲得した物の査定と換金を行います。アヤメから預かった結晶も結構な値段で売れたので、これで何か美味しいものをアヤメに買ってあげられますね。
後は大迷宮に潜る日数の目安を報告して、ギルド長と面会したいという旨を伝えました。
「ギルド長と面会ですね。今のところ他の予定はありませんので、直ぐに面会出来ますよ」
「じゃあお願いするわ」
幸運な事に待つこと無く面会出来る事となりました。ギルド長は責任者ということもありかなり忙しいので、こうして直ぐに会えるのは珍しいのです。
ギルド員の案内で三階へと上がり、ギルド長室の扉をノックします。そこで入室の許可を貰って中へ入ると、奥の机で何やら書き物をしていた女性が顔を上げて私達を迎え入れました。珍しいのですが、ここのギルド長は女性なんです。
「あらアリーシャじゃない。それとミリアも。どうしたの? 男二人組は居ないようだけれど…」
「二人はまだ大迷宮にいるわ。今日は少しクーリアに相談したい事あってね」
「ふむ…長くなりそうね。座って頂戴」
応接用のソファーへと促され、その間に手早くクーリアさんがお茶を用意してローテーブルへと並べます。
「じゃ、聞かせてもらいましょうか」
そこからは全てアリーシャにお任せしました。私が説明すると私欲が混じるそうなので……。
「人の言葉を理解するモンスターか…友好的であるのは幸いでしょうね」
「ええ。正直アヤメと戦っても勝ち目は無いだろうし、敵対していなくて本当に良かったわ」
「アリーシャ達でさえも敵わないと?」
「そもそも姿が見えないんだもの。ミリアは魔力の揺らぎが見えたそうだけれど、私には見えなかったから魔法使い全員が感知出来る訳でもないでしょうし」
そこは疑問なんですよね。何故私はアヤメを感じる事が出来たのか……まぁそのおかげでアヤメに会うことが出来たので、今となっては私の幸運に感謝していますが。
「うぅん…対応が難しいわね。直接ここまで連れてきてくれたら分かりやすいのだけれど」
「無茶言わないで。外を知らないモンスターを連れ出すには直接出口まで歩いて連れて来ないといけないのよ? 流石にしんどいわ」
「まぁそうよねぇ…分かりました。取り敢えずこの情報には箝口令を敷きます。私の仕事が落ち着いたら、こちらから会いに行ってみるわ」
「分かったわ。じゃあ私達はもう行くわね」
「あらもう行っちゃうの?」
「アヤメにお土産を買って行きたいのよ。二人も待たせているしね」
「随分と肩入れするのね…」
クーリアさんが少し呆れているように見えましたが、アヤメを一度見れば私達の気持ちも理解出来るはずです。
あのもふもふした毛並みに少し甘めの匂い……誰だって骨抜きにされるでしょう。抱き枕にすれば絶対売れます。
あぁ……思い出したら直ぐにでも抱き着きたくなりました。早くお土産を買って戻らなければ……!
「ほら、不貞腐れないの。貴方の為だって分かるでしょ?」
「うぅ……」
勿論それはちゃんと分かっているんです。分かってはいても、嫌なものは嫌なんですっ!
でもアリーシャは無情にも私の手を引いて、どんどんガルナメリア大迷宮から離されてしまいます。そこまでされれば漸く私も諦めがつきます。納得はしませんけど。
ガルナメリア大迷宮は莫大な富を産む場所であるが故に、その入口付近は総じて街として発展しています。なので此処を拠点として活動する冒険者も多く、かく言う私たちもまた此処を拠点としています。
アリーシャに連れられ、まず最初に向かったのは治療院と呼ばれる場所です。此処は冒険者ギルドが提携している施設で、複数人のお医者様が怪我や病気の診療をしてくれる有難い場所なんです。
冒険者と怪我は切っても切れない関係なので、治療院は連日大賑わいしています。とはいえ大きな怪我をした冒険者はそう多くないので、順番が直ぐに回ってくるのは良いところですね。
「えーっと、肩口からの裂傷ね。ポーションはどれだけ使ったの?」
「初級ポーションを五本、中級ポーションを三本よ」
「ふむふむ。ちょっと傷見せてねー。……うん、ちゃんと塞がってるし、歪みもないね。体内状況も……大丈夫だね。ただ少しポーションを使い過ぎだから、二週間くらいはポーションを使わない事」
「分かりました。ありがとうございます」
「お大事に~」
思った通り問題はありませんでした。とはいえそこまでポーションを使っていたとは知らず、ならアリーシャがそこまで心配していたのも無理は無いかと納得します。ポーションは便利な物ですが、使い過ぎると却って危険になってしまいますから。
というのもポーションは万能薬という訳では無く、本人の自己治癒力を前借りするような薬なので、使い過ぎると身体機能に悪影響を及ぼす可能性があるんです。
「取り敢えず問題無いようで良かったわ」
「だから心配し過ぎなんですよ。私だって一応治癒士なんですから、異常があれば分かります」
「そう言って風邪を拗らせた前科あるでしょ」
……そう言われると反論出来なくなるじゃないですか。
治療院を出て、次に向かうのは冒険者ギルドです。私達冒険者が所属する場所で、迷宮の管理などを行っている機関でもあります。
「アリーシャ、アヤメの事はどうしますか?」
「それを迷っているのよね……」
アヤメは私の命の恩人……恩狼? なので、他の冒険者から敵だと思われて殺されるような事にはなって欲しくないです。なのでギルドにアヤメの存在を報告して、冒険者に周知してもらおうと思ったのですが……どうにもアリーシャは乗り気ではないようです。
「助けられた証拠が証言だけしか無い上、私達だってアヤメの事を完全に理解出来ている訳じゃないわ。だから絶対安全な存在だって大手を振って紹介する事は出来ないの」
「それは…」
「それにアヤメの存在が知られた時、アヤメを無理矢理テイムしようとする奴が現れないとも限らないわ」
「むぅ……」
テイムは本来相手を弱らせたり、そもそもの好感度が高くなければ成功しないものですが……アヤメは人が好きなようなので、知らず知らずの内にテイムされてしまう可能性があります。それは絶対に嫌です。
「だから一旦はギルド長に判断を仰ぎましょう」
「確かにそれが一番安心かもしれませんね」
ギルド長はギルドの統括責任者です。ギルド長は引退した冒険者がなる事が多く、此処のギルド長もその例に漏れません。その関係で私達も知り合いなので、相談相手としては最適な相手なんです。
冒険者ギルドはこの街の中でも比較的大きめな三階建ての建物で、一階には受付カウンター、二階には軽食と道具などが買える小さな売店。そして三階にギルド長の部屋があります。
まず私達は受付カウンターへと向かい、大迷宮で獲得した物の査定と換金を行います。アヤメから預かった結晶も結構な値段で売れたので、これで何か美味しいものをアヤメに買ってあげられますね。
後は大迷宮に潜る日数の目安を報告して、ギルド長と面会したいという旨を伝えました。
「ギルド長と面会ですね。今のところ他の予定はありませんので、直ぐに面会出来ますよ」
「じゃあお願いするわ」
幸運な事に待つこと無く面会出来る事となりました。ギルド長は責任者ということもありかなり忙しいので、こうして直ぐに会えるのは珍しいのです。
ギルド員の案内で三階へと上がり、ギルド長室の扉をノックします。そこで入室の許可を貰って中へ入ると、奥の机で何やら書き物をしていた女性が顔を上げて私達を迎え入れました。珍しいのですが、ここのギルド長は女性なんです。
「あらアリーシャじゃない。それとミリアも。どうしたの? 男二人組は居ないようだけれど…」
「二人はまだ大迷宮にいるわ。今日は少しクーリアに相談したい事あってね」
「ふむ…長くなりそうね。座って頂戴」
応接用のソファーへと促され、その間に手早くクーリアさんがお茶を用意してローテーブルへと並べます。
「じゃ、聞かせてもらいましょうか」
そこからは全てアリーシャにお任せしました。私が説明すると私欲が混じるそうなので……。
「人の言葉を理解するモンスターか…友好的であるのは幸いでしょうね」
「ええ。正直アヤメと戦っても勝ち目は無いだろうし、敵対していなくて本当に良かったわ」
「アリーシャ達でさえも敵わないと?」
「そもそも姿が見えないんだもの。ミリアは魔力の揺らぎが見えたそうだけれど、私には見えなかったから魔法使い全員が感知出来る訳でもないでしょうし」
そこは疑問なんですよね。何故私はアヤメを感じる事が出来たのか……まぁそのおかげでアヤメに会うことが出来たので、今となっては私の幸運に感謝していますが。
「うぅん…対応が難しいわね。直接ここまで連れてきてくれたら分かりやすいのだけれど」
「無茶言わないで。外を知らないモンスターを連れ出すには直接出口まで歩いて連れて来ないといけないのよ? 流石にしんどいわ」
「まぁそうよねぇ…分かりました。取り敢えずこの情報には箝口令を敷きます。私の仕事が落ち着いたら、こちらから会いに行ってみるわ」
「分かったわ。じゃあ私達はもう行くわね」
「あらもう行っちゃうの?」
「アヤメにお土産を買って行きたいのよ。二人も待たせているしね」
「随分と肩入れするのね…」
クーリアさんが少し呆れているように見えましたが、アヤメを一度見れば私達の気持ちも理解出来るはずです。
あのもふもふした毛並みに少し甘めの匂い……誰だって骨抜きにされるでしょう。抱き枕にすれば絶対売れます。
あぁ……思い出したら直ぐにでも抱き着きたくなりました。早くお土産を買って戻らなければ……!
9
あなたにおすすめの小説
ドリフトシンドローム~魔法少女は世界をはみ出す~【第二部】
音無やんぐ
ファンタジー
漂泊症候群―ドリフトシンドローム―どこにも居場所がない。そう感じる少女達は世界という枠組みから少しずつ外れ、いずれにじみ出るようにさ迷いを始める。
彼女たちは星石と呼ばれるこの世ならざる貴石に見いだされ、あるいは魅入られ、魔法少女へと変身する。
星石は少女達の希い(ねがい)に応えてくれる。ある者は絶大な力を手にし、ある者は特異な魔法を駆使する。
けれど少女達がいつでも本当に求めているものは『居場所』。
時に笑い、時にぶつかり合いながら、星石がくれたのは道を真っ直ぐに歩むための力。
少女達は旅路の果てに、けして『居場所』を見つけない。これは少女達が、『居場所』を自ら創り出すための物語。
◇ ◇ ◇
桜の季節を少し過ぎたある日のこと。
高校一年生の少女、名字川白音はアルバイトの帰り途、夜闇の公園で悲鳴を聞いた。それは粘着質の奇妙な生物『スライム』に襲われる女性のものだった。
この世のものならざる生物からなんとか女性を助け出した白音だったが、今度は自身がスライムに絡め取られ、身動きができなくなってしまう。
そこへ駆けつけた白音の幼なじみ、ヤヌル佳奈が白音を助けるため、魔法少女へと変身する。
初めて見る親友の変身だったが、しかし白音はそれを半ば予期していた。佳奈こそが白音の憧れていた魔法少女なのではないかと、ずっとジト目で疑っていたのだ。
そして親友にいざなわれ(うまくしてやられ)、自身も魔法少女へと変身する。親友が待ち望んでいた無敵の魔法少女、名字川白音の誕生だった。
◇ ◇ ◇
『第二部、異世界編スタートです』
※毎週一話ずつ、木曜日19時頃に公開させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
※※挿絵注:一部、挿絵があります。挿絵は生成AIによって作成しております。苦手な方は挿絵非表示の設定にしてご覧いただけますようお願い致します。
最底辺の転生者──2匹の捨て子を育む赤ん坊!?の異世界修行の旅
散歩道 猫ノ子
ファンタジー
捨てられてしまった2匹の神獣と育む異世界育成ファンタジー
2匹のねこのこを育む、ほのぼの育成異世界生活です。
人間の汚さを知る主人公が、動物のように純粋で無垢な女の子2人に振り回されつつ、振り回すそんな物語です。
主人公は最強ですが、基本的に最強しませんのでご了承くださいm(*_ _)m
転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて
ゆうた
ファンタジー
森の国編 ヴェルトゥール王国戦記
大学2年生の誠一は、大学生活をまったりと過ごしていた。
それが何の因果か、異世界に突然、転生してしまった。
生まれも育ちも恵まれた環境の伯爵家の嫡男に転生したから、
まったりのんびりライフを楽しもうとしていた。
しかし、なぜか脳に直接、神様ぽいのから、四六時中、依頼がくる。
無視すると、身体中がキリキリと痛むし、うるさいしで、依頼をこなす。
これって異世界ブラック企業?神様の社畜的な感じ?
依頼をこなしてると、いつの間か英雄扱いで、
いろんな所から依頼がひっきりなし舞い込む。
誰かこの悪循環、何とかして!
まったりどころか、ヘロヘロな毎日!誰か助けて
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた
ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。
遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。
「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。
「異世界転生に興味はありますか?」
こうして遊太は異世界転生を選択する。
異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。
「最弱なんだから努力は必要だよな!」
こうして雄太は修行を開始するのだが……
異世界チートレイザー
はくら(仮名)
ファンタジー
※本作は別名義で『小説家になろう』にも投稿しています。
これは【サトリ】と呼ばれ忌み嫌われた少女と、異世界に召喚されチート能力を無効化する【チートレイザー】の力を与えられた少年の、捻じ曲げられた運命を切り開く物語である。
※今後も各種名称・設定の一部などを、諸事情により予告なく変更する可能性があります。なにとぞご了承ください。
ペット(老猫)と異世界転生
童貞騎士
ファンタジー
老いた飼猫と暮らす独りの会社員が神の手違いで…なんて事はなく災害に巻き込まれてこの世を去る。そして天界で神様と会い、世知辛い神様事情を聞かされて、なんとなく飼猫と共に異世界転生。使命もなく、ノルマの無い異世界転生に平凡を望む彼はほのぼののんびりと異世界を飼猫と共に楽しんでいく。なお、ペットの猫が龍とタメ張れる程のバケモノになっていることは知らない模様。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる