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2話 ご飯!
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宛もなく彷徨い続ける事多分一時間くらい。私は遂にご飯になりそうな存在に出会った。
大きさとしてはゴブリン二体分程の、恐らく大きいのであろう蜥蜴だ。
(これなら、まだ…)
爬虫類だけど、ゴブリン食べるよりは遥かにマシだ。今は目の前で呑気に眠っているみたいだから、油断してる隙に仕留めてみたいんだけど……いけるかな。
自分の手…足? を見ると、そこには鋭い爪が生えている。さっきこの洞窟の岩肌にすら傷を付けたから、それなりに頑丈で威力があるはずだ。
(…よし)
覚悟を決めてソロリソロリと近付き、蜥蜴の頭の上へと右前足を持っていく。そこから爪を立てる意識をして一気に振り下ろす!
(……おーばーきる)
私の前足に下敷きにされた、蜥蜴だったもの。見事に頭がぺちゃんこになった。うぅ…足が気持ち悪いぃ……。
とはいえ洗う場所すら見当たらないので、一旦は無視する。まずは仕留めた蜥蜴だ。……食べれるよねこれ?
恐る恐る鼻を近づけて臭いを嗅ぐ。変な臭いはしない…うん、多分、恐らく。
(えぇい儘よ!)
勇気を出して一口で蜥蜴だったものを頬張る。咀嚼して広がるのは血の味と、少しの生臭さ。吐くほどではないけれど、結構辛い。
(…ん。食べられなくは、無い)
決論そうなった。ただ次はもうちょっと上手く狩ろうと、汚れた前足を見て思う。
……水とか出せたりしない? 異世界なんだから魔法くらいあるでしょ?
こういうのはイメージだ。水、水……水道からジャーって流れてる感じで……。
根気強くそんなイメージをし続けると、ふと何かが私の身体から抜けた感覚がして、次の瞬間にはドバーッと目の前に水が溢れ出した。ちょっ!? 多い多い!
(と、止まれ!)
蛇口を締めるイメージをすれば、漸く水が止まる。前足は洗えたけど全身ビショビショだよ……。
犬らしく身震いで水を弾き飛ばしつつ先へ進む。目下の目標は蜥蜴の棲息地を見つける事。そして新しく魔法の特訓も目標に追加しておく。こういうのは反復練習が大事だって誰かが言ってた。
(……お?)
取り敢えず水を出した時に感じた何かを何とかして把握するように意識しつつ歩き続けていると、下の方へと続く下り坂を見付けた。
……私外に出たいんだけどなぁ。でも今の私が外に出ていい存在なのかも分かんないし……うん、兎に角先に情報を集めよう。外に出るのはそれからだ。
下り坂を進んでいくと、どこか空気が変わった感覚がして……それと同時に感じた鼻腔を刺激するある匂いに、私は思わず駆け出した。
大きな歩幅を持っているお陰で下り坂をあっという間に駆け下りた私の目の前に広がっていたのは、青々と茂る自然豊かな森。
(外だー! ……え、外?)
暖かい日差しが差し込み、柔らかな風が吹いている森は明らかに外と全く同じ光景。でも洞窟から下って外に出るなんて有り得るの?
そういえば来た道はどうなっているのかと振り向くと、円を描く穴が虚空に浮かんでいた。
(うーん…外を模した空間って感じ?)
近付いてその穴の隣に鼻を寄せると、コツンと何かにぶつかる感覚が。どうやら壁に自然の風景が映し出されているみたい。
でも付近に生えている植物は本物だから、この場合ここは箱庭の様だと捉えるのが的確かな?
取り敢えず探索してみようと言う事で、サクサクと草を踏み締めて進んでみる。すると私の耳がチョロチョロという微かな水音を拾った。
(成程。生きる為に必要な場所って感じ?)
水はそう遠くない場所から湧き出していて、小さな池のようになっていた。見た目的にも綺麗に澄んだ水で、飲む分には問題無さそうだ。
近くには何かの木の実をぶら下げた木も何本か生えていて、ここはもしかするとこの洞窟に住む魔物達の生命線なのかもしれないなと思う。
……で、だ。
(……これが、今の私)
水面に映った姿を見て、初めて私は今の私を知ることとなった。
全身は輝く銀の体毛に覆われ、所々に流れる様な金の線が走っている。瞳の色は透き通った紫で、その顔立ちは凛々しく美しい。
……うん、そこまではいいんだ。ただね?
(……これ明らか犬じゃないね?)
逞しい肢体に鋭い爪牙と眼光。それは犬というより…完全に狼だ。しかも体高が木とほぼ同じとかいう巨大な狼である。
……絶対人間の敵じゃんね、これ。
地上に出ることを目的としていたけれど、どうやらその予定を変更せざるを得ないようだ。
こちらから襲うつもりなんて毛頭ないけれど、あちらから襲われる可能性は高い。それで反撃なんてしたらもう敵でしかなくなってしまう。そんな事態は避けたい。
(……まぁ外を感じられる場所があるだけましかな)
魔物としての意識の違いなのか、何日暗い洞窟に居てもさして精神的に問題は無い気はする。でもやっぱり陽の光を浴びたいと思うのは、辛うじて残った私の人間性の一つなのだろうか。
(よし。目標を再設定しよう)
外に出るという目的を変更し、まずは此処を拠点として情報を集める。ついでに魔法についても勉強を進める。……独学だけど、意外と何とかなる気がしている。
あとは食料源の確保。木の実はあるけれど、この巨体を満たす程にはならないだろう。早急に食料の目処を立てないと……。
(蜥蜴は今だけにしたい)
とはいえ他に食べられる物はない訳で。……まぁお腹が空くまでは取り敢えず我慢の方針でいこうかな。
大きさとしてはゴブリン二体分程の、恐らく大きいのであろう蜥蜴だ。
(これなら、まだ…)
爬虫類だけど、ゴブリン食べるよりは遥かにマシだ。今は目の前で呑気に眠っているみたいだから、油断してる隙に仕留めてみたいんだけど……いけるかな。
自分の手…足? を見ると、そこには鋭い爪が生えている。さっきこの洞窟の岩肌にすら傷を付けたから、それなりに頑丈で威力があるはずだ。
(…よし)
覚悟を決めてソロリソロリと近付き、蜥蜴の頭の上へと右前足を持っていく。そこから爪を立てる意識をして一気に振り下ろす!
(……おーばーきる)
私の前足に下敷きにされた、蜥蜴だったもの。見事に頭がぺちゃんこになった。うぅ…足が気持ち悪いぃ……。
とはいえ洗う場所すら見当たらないので、一旦は無視する。まずは仕留めた蜥蜴だ。……食べれるよねこれ?
恐る恐る鼻を近づけて臭いを嗅ぐ。変な臭いはしない…うん、多分、恐らく。
(えぇい儘よ!)
勇気を出して一口で蜥蜴だったものを頬張る。咀嚼して広がるのは血の味と、少しの生臭さ。吐くほどではないけれど、結構辛い。
(…ん。食べられなくは、無い)
決論そうなった。ただ次はもうちょっと上手く狩ろうと、汚れた前足を見て思う。
……水とか出せたりしない? 異世界なんだから魔法くらいあるでしょ?
こういうのはイメージだ。水、水……水道からジャーって流れてる感じで……。
根気強くそんなイメージをし続けると、ふと何かが私の身体から抜けた感覚がして、次の瞬間にはドバーッと目の前に水が溢れ出した。ちょっ!? 多い多い!
(と、止まれ!)
蛇口を締めるイメージをすれば、漸く水が止まる。前足は洗えたけど全身ビショビショだよ……。
犬らしく身震いで水を弾き飛ばしつつ先へ進む。目下の目標は蜥蜴の棲息地を見つける事。そして新しく魔法の特訓も目標に追加しておく。こういうのは反復練習が大事だって誰かが言ってた。
(……お?)
取り敢えず水を出した時に感じた何かを何とかして把握するように意識しつつ歩き続けていると、下の方へと続く下り坂を見付けた。
……私外に出たいんだけどなぁ。でも今の私が外に出ていい存在なのかも分かんないし……うん、兎に角先に情報を集めよう。外に出るのはそれからだ。
下り坂を進んでいくと、どこか空気が変わった感覚がして……それと同時に感じた鼻腔を刺激するある匂いに、私は思わず駆け出した。
大きな歩幅を持っているお陰で下り坂をあっという間に駆け下りた私の目の前に広がっていたのは、青々と茂る自然豊かな森。
(外だー! ……え、外?)
暖かい日差しが差し込み、柔らかな風が吹いている森は明らかに外と全く同じ光景。でも洞窟から下って外に出るなんて有り得るの?
そういえば来た道はどうなっているのかと振り向くと、円を描く穴が虚空に浮かんでいた。
(うーん…外を模した空間って感じ?)
近付いてその穴の隣に鼻を寄せると、コツンと何かにぶつかる感覚が。どうやら壁に自然の風景が映し出されているみたい。
でも付近に生えている植物は本物だから、この場合ここは箱庭の様だと捉えるのが的確かな?
取り敢えず探索してみようと言う事で、サクサクと草を踏み締めて進んでみる。すると私の耳がチョロチョロという微かな水音を拾った。
(成程。生きる為に必要な場所って感じ?)
水はそう遠くない場所から湧き出していて、小さな池のようになっていた。見た目的にも綺麗に澄んだ水で、飲む分には問題無さそうだ。
近くには何かの木の実をぶら下げた木も何本か生えていて、ここはもしかするとこの洞窟に住む魔物達の生命線なのかもしれないなと思う。
……で、だ。
(……これが、今の私)
水面に映った姿を見て、初めて私は今の私を知ることとなった。
全身は輝く銀の体毛に覆われ、所々に流れる様な金の線が走っている。瞳の色は透き通った紫で、その顔立ちは凛々しく美しい。
……うん、そこまではいいんだ。ただね?
(……これ明らか犬じゃないね?)
逞しい肢体に鋭い爪牙と眼光。それは犬というより…完全に狼だ。しかも体高が木とほぼ同じとかいう巨大な狼である。
……絶対人間の敵じゃんね、これ。
地上に出ることを目的としていたけれど、どうやらその予定を変更せざるを得ないようだ。
こちらから襲うつもりなんて毛頭ないけれど、あちらから襲われる可能性は高い。それで反撃なんてしたらもう敵でしかなくなってしまう。そんな事態は避けたい。
(……まぁ外を感じられる場所があるだけましかな)
魔物としての意識の違いなのか、何日暗い洞窟に居てもさして精神的に問題は無い気はする。でもやっぱり陽の光を浴びたいと思うのは、辛うじて残った私の人間性の一つなのだろうか。
(よし。目標を再設定しよう)
外に出るという目的を変更し、まずは此処を拠点として情報を集める。ついでに魔法についても勉強を進める。……独学だけど、意外と何とかなる気がしている。
あとは食料源の確保。木の実はあるけれど、この巨体を満たす程にはならないだろう。早急に食料の目処を立てないと……。
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