7 / 15
オスの三毛猫しらぬいの診療カルテ④ ざくろの決心
しおりを挟む
「青島さま、あらためましてザクロと申します。ポポーを通じて私どもを頼っていただきましてありがとうございます。すでにご承知だとはぞんじますが、私にできることは自然の声を聞き、天の意思に従いあなたがたをしかるべきところへ誘導することだけです。天の意思によってはあなたがたの願いとは真逆の結果になることもございます。青島様はともかく、不知火さまもご納得の上でこちらにいらしたということで間違いございませんか」
「もちろんです、ざくろどの。見てのとおり不知火にはあまり時間がない。命が尽きることは仕方がないのだ。しかし、不知火は信頼した人間に裏切られたことで死よりもつらい苦しみに苛まれているのだ。どうかお願いします。彼の、言語を理解するがゆえに曇った目を、取り除いてやってほしい」
「ざくろどの。」
「不知火、口を利くな。体力が奪われる」
「青島、いいのだ。ざくろどの、この不知火はすべて承知しています。わたしは青島のものなのです。青島にすべて任せますのでよろしくおねがいします。」
さっきまで息も絶え絶えであったのに、落ち着いた低い声で不知火はざくろにそう言い、再びゆっくりと体を横たえた。
「承知しました。」
ざくろがいちごの方を向いた。目がルビー色に光っている。
「いちご、瀬戸さまもここへ」
いちごは音もなくそっとざくろの隣に立ち、ぴたりと寄り添った。
「瀬戸様、ただいまご依頼をお受けいたしました。どのような結果になりましても後悔なさいませんね」
返事の代わりに瀬戸は青島の隣へ行き静かに腰を下ろした。
ざくろは彼らと視線を交わした後、半分目を閉じた。何かを考えるような何かに耳を傾けているようなそぶりを見せていたが、カッと目を見開くと瞳がルビー色に光った。
ざくろは不知火の全身を見つめると臀部の部分で視線をとめると彼の全身をのどを鳴らしながら舐め始めた。お尻のところに差し掛かった時、ひどくつらそうな顔をして舐めるのを止めた。
しばらくじっとそこをみつめていたが決心したように顔をあげて言った。
「いちご、お願い。あの人を呼ぶ」
「わかった」
いちごはざくろに身体を寄せ、耳を舐めてぐるるる、と一瞬だけのどをならして一目散にかけだした。
あの人のもとへ。夜の闇をかけるのは黒猫のいちごには有利だった。
「もちろんです、ざくろどの。見てのとおり不知火にはあまり時間がない。命が尽きることは仕方がないのだ。しかし、不知火は信頼した人間に裏切られたことで死よりもつらい苦しみに苛まれているのだ。どうかお願いします。彼の、言語を理解するがゆえに曇った目を、取り除いてやってほしい」
「ざくろどの。」
「不知火、口を利くな。体力が奪われる」
「青島、いいのだ。ざくろどの、この不知火はすべて承知しています。わたしは青島のものなのです。青島にすべて任せますのでよろしくおねがいします。」
さっきまで息も絶え絶えであったのに、落ち着いた低い声で不知火はざくろにそう言い、再びゆっくりと体を横たえた。
「承知しました。」
ざくろがいちごの方を向いた。目がルビー色に光っている。
「いちご、瀬戸さまもここへ」
いちごは音もなくそっとざくろの隣に立ち、ぴたりと寄り添った。
「瀬戸様、ただいまご依頼をお受けいたしました。どのような結果になりましても後悔なさいませんね」
返事の代わりに瀬戸は青島の隣へ行き静かに腰を下ろした。
ざくろは彼らと視線を交わした後、半分目を閉じた。何かを考えるような何かに耳を傾けているようなそぶりを見せていたが、カッと目を見開くと瞳がルビー色に光った。
ざくろは不知火の全身を見つめると臀部の部分で視線をとめると彼の全身をのどを鳴らしながら舐め始めた。お尻のところに差し掛かった時、ひどくつらそうな顔をして舐めるのを止めた。
しばらくじっとそこをみつめていたが決心したように顔をあげて言った。
「いちご、お願い。あの人を呼ぶ」
「わかった」
いちごはざくろに身体を寄せ、耳を舐めてぐるるる、と一瞬だけのどをならして一目散にかけだした。
あの人のもとへ。夜の闇をかけるのは黒猫のいちごには有利だった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
【完結】悪の尋問令嬢、″捨てられ王子″の妻になる。
Y(ワイ)
ファンタジー
尋問を生業にする侯爵家に婿入りしたのは、恋愛戦略に敗れた腹黒王子。
白い結婚から始まる、腹黒VS腹黒の執着恋愛コメディ(シリアス有り)です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる